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第5話 スキルの使い方
しおりを挟むどうも、馬です。
『アレキサンドース』とか言う黒馬やってます。最近では、ここら辺にやってきた馬使いのおっさんに、走りの訓練として鞭でしばかれるようになった。確か、名前はミゲル。
「そうだ!もう少し、いいぞぉ。そこ、もっと腰を上手く使え!」
「ブルフフフッ……(ケツが痛い。蹴り殺すぞ?)」
_____________
とまぁそんな感じである。
この前の雨の日から気づいたんだが、ふぅむ。なるほどな。俺は自分に『スキル』とか言うのが付いているのを再確認した。つまり、俺は馬であってタダの馬では無い。
”スキル持ちの馬” だ。俺のこのスキルは女神から貰ったであろう、この[天眼]。瞬きを瞬時に二、三回行う事で発動し、機械音が俺の脳内に直接働きかけてくる。これは、色々と使い道があって、この目で見通しながら『表示』と念じると、なんと昔やっていたゲームのアイテムのように、草や壁に名前やらステータスが表示される。
これは、人間や他の動物も一緒だ。この目で『表示』と念じるだけでそいつのステータスやらが分かる。ちなみに、俺はこの能力を使って自分を『表示』した。
名前: アレキサンドース
種族: 馬
職業: ただの黒馬
装備: 鞍、蹄鉄っぽいやつ
固有スキル: 天眼
こんな感じだ。俺は今、辺境にある牧場農家の家で馬をやっているから、職業が多分そうなんだろう。
適当すぎん?
せめて、名前だけでもいいから、『漆黒の黒馬』とか、『俊敏の』とか、『風のように駆け抜ける伝説の』、的な補足が欲しいところだ。装備も何、蹄鉄っぽいやつって。蹄鉄でいいだろそれは。俺は、他のやつも見たりした。どれどれ、一応、目の前で鞭を引っ張ったりしてるミゲルを見てやるか。『表示』俺は頭の中で念じた。
名前: ミゲル ドロング
種族: 人族
職業: 盗賊
装備: しなる鞭、ダガー、軽装
固有スキル: なし
うーん。と確かに、名前はこれで、人族か。あれ?何これ?えっ……?職業が『盗賊』だと?コイツ、馬使いじゃあ無いのか?何かの誤解だろう。俺は確認のために何回か『表示』した。
名前: ミゲル ドロング
種族: 人族
職業: 盗賊
装備: しなる鞭、ダガー、軽装
固有スキル: なし
三回目、
名前: ミゲル ドロング
種族: 人族
職業: 盗賊
装備: しなる鞭、ダガー、軽装
固有スキル: なし
その後も何度か試したんだが、まずい。コイツ、盗賊だ……。
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