この度、馬になりました。馬場でございます。スキル持ちの馬から始める異世界辺境ライフ

Ananclus

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第13話 お馬さんは疲れる

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 なんとか、ユースナディアの助けがあって俺の漆黒のボディには傷は付いていない。だが、

「お馬さーーーん!いいや。アレキサンドース君!無事かい、無事だったかい!?」
「ヒヒーーン(きんもい。やめろ多田。もう、お前は多田にしか見えない)」

 俺の毛並みに顔を埋めてくる上級騎士は、と言うかベロで舐めてくる俺の体を……。気色が悪い。なんとか体を反転して、後ろ脚で蹴り飛ばした。

「おップ!痛っあああい!!ハハハッ。元気そうで何よりだよ~。あーん。もう早く、早く、調教したい……」

 あーヤバイヤバイ。コイツにこれ以上目を付けられたら、『クラリス』のように一日1000回はケツを叩かれる。

「ヒヒンッ、ヒヒン(なぁ。お前もそうだよな、『クラリス②』?痛いよなぁ……)」

 俺は『クラリス②』とアイコンタクトを試みた。だが、コイツ、目が、目がうつろだ。これは、ヤバイ。さっきから、語彙がヤバイしか出てこないぐらいにヤバイぞ。ヤバイヤバイヤバイ。こうなったら、俺はお馬さんとして生きていけない。


 なんとか、俺はその日の訓練を終えて、馬小屋に戻された。本当にここは、ブラック オブ ブラックだ。多田は本能の赴くままに異世界ライフを満喫してやがる。菊池さんには、何があったかわかんないけど、『漢』として生まれ変わった。そして、俺は、





 馬だ。

 もう、沢山だ。こんな、人生。俺は、この馬小屋かんごくから、


 脱獄する。

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