転生したら...俺カッパだよ

七味とうがらし

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【ピンポンパンポ~ン、川田修一君に業務連絡です】

なんだろう、嫌な予感しかしないんだけど、

【カワタちゃん、朗報よ、コーナ商会に貴方の事お話したらね、いいモノ作ってくれるって言ってたのよ】

【え?何でしょ、それって、】

【ミスリルで作ったフルプレートだって、】

【え?鎧ですか?】

【今回食べられちゃいそうだったでしょ、それを阻止すべく作ってくれたのよね】

【おお!それは凄いですね、ミスリルですか~フルプレートならカッパと言う事もバレないし食材になってしまう心配が減りますね】

【そうよね~これで暫く人間にならなくても大丈夫よね、はぁと】

【!!!今なんと!?】

【あらあらや~ね 気が付いちゃったのね、】

【ちょ~っとした手違いでね、賢者の石の材料が無くなっちゃったのよね~】

【マジっすか!?】

【そうなのよ~それで材料が集まるまでちょっと人間の体になるのは延期になっちゃったのよね】

【延期になっただけなんですね?】

【そ、そうよ、延期なのよ、延期】

【いや、その言い方どう聞いても単純に延期って事じゃない感じですねぇ】

【一体何が有ったんですか?】

【ちょっとした些細な事なのよね】

【いや、どう聞いても些細な事じゃない様に聞こえるんですけど...】

【賢者の石の材料って何だかわかる?】

【いいえ、わからないです】

【それはね、ドラゴンの魔核なのよね】

【魔石じゃなくて?】

【そうなのよね年を経たドラゴンの持つエネルギー結晶体なのよ、】

【っでそれが今は無いって事なんですね?】

【それが育つのにちょ~っとだけ時間がかかるだけなのよ~】

【ちょ~っとってどの位の時間ですか?】

【うん、ほんの50年位なのよねっ】

【あの~カッパの寿命ってどの位なんですか?】

【う~ん50年くらいだったかしら?】

【それってこのカッパが死んじゃってから出来るって事なんですか?】

【うう~ん、そう言う可能性も有るわね、】

【終わった...】

【いや~生きていればきっと何か良いことあるわよ、ほら頑張って前を向いていきましょうよ】

【いや、いいです、こうなったら早くこのカッパボディとお別れして白い部屋に行って今度こそまともになりますから】

【いやそれの事なんだけど残念ながら今の記憶はもう維持できなくなってしまうのよね】

【しかも全く別の生き物としてランダムに転生って事になってるのよ】

【俺ってそれは詰んだって事ですね?】

【ああ~ん~まあ~そうともいうのかしらね~】

【そうですか、そうと分かればもう未練はないです、一切の記憶が無くなるのならこんな思いもしないで済むって事ですよね】

【確かにそうなんだけど、この世界の為にもう少しだけ働いて頂けないかしら?お願いよ~ん】

【え~ この世界に生きている意味を見出せなくなった自分にはどーでもいー事ですよそんな事は、】

【じゃあ、魔核が有ればそれをやって頂けるのかしら?】

【俺はこのカッパボディと言う食材でなければ何でもいいかなってこの頃思ってたんですよ、それが可能ならばやって見せましょうでも魔核はないんでしょ?】

【魔核はね、悪魔にも入っているの、それを回収するって言う事なのね】

【悪魔と戦え、と?】

【ええ、結果的にはそう言う事になるわね】

【ワカリマシタ、悪魔ブチコロース】

【有難う、魔核は倒せばドロップするからねそれを拾って田吾作ちゃんの研究室にあるホムンクルスボディが使えるからねっ】

俺は再起動した。

「カワタさん、カワタさん!どうしたんですか?」

「いや、なにちょっとした持病の発作が出ただけじゃよ」

と言ってごまかす、

「ハンペイタ君、ちょっとお聞きしたいことがあるんじゃがいいかのう」

「はい、何なりと」

「ツキカゲ先生の腕を奪ったのは何者ですかいのう?」

「...それは、」

「言いにくい所すまんが、それは悪魔と呼ばれる奴ではなかったかいの?」

「はい...」

「祖奴の居場所は判らんかの?」

「多分お師匠様が知っているかと思います」

「そうか、有難う」

「ではミンメイさん、儂は急用が出来たので一旦家に戻りますじゃ」

「はい、カワタさん皆さんに宜しくお伝えください」

「はい、それでは失礼しますのじゃ、」

俺は走った、全速力で、そして久々に戻って来た、

「おかえりなさいやし、」

門の前を掃除していたゴブリン達が挨拶をしてきた、

「やあ、やっと帰ってこれたよ、みんなも元気そうでよかった、」

「そう言って城の中に俺は入っていく」

「カッパかあさんが出迎えてくれた、」

「久し振りだねぇ、元気にやってたかい?」

「うん、母さん言葉、上達したね」

「今じゃ魔法も使えるのよ、」そう言って爪の先に火を灯して見せる、

「かあさんすごいじゃないか」

フェルとメルがやって来る

「「わ~いオヤビンかえってきた~」」二人ハモッて来る、

「やあ、ただいま、ちゃんと母さんの手伝いしてくれてたのか?」

「「うん、母さんの手伝いしてたよ」」

「よしよし、偉いぞお前たち」

「「オヤビンの母さんは僕らの母さんだからね」」

「そうか、そうだよな、お前らの母さんでもあるんだからな、、ちゃんとお手伝いしてくれてありがとうな」

カッパかあさんはただ微笑んでいるだけだった、

向こうから二人がやって来た、

「メイジさん、キング、この城を守ってくれていて有難う、やっと帰ってこれたんだ、」

「カワタ、オソカッタナ、」

「うん、色々トラブルに巻き込まれてさ、なかなか戻れなかったんだよ」

「ってドラケンそこにいたのかよ!」

「あ~あんときは悪かったな、何だか操られるように行動しちまったんだ」

「その件はしょうがない事だからな~」

「乙女のおっさんは?」

「あれなら研究室に籠ったままだよ」

「そうか、ちょっと呼んできてくれないか?」

「ああ、ちょい呼んでくる」

「よう、久しぶり、」

「久し振りね」

「っで俺が帰って来て早々なんだが又旅に出なければ行けなくなったんだ、」

「乙女のおっさん、魔核はもう無いんだよな?」

「ええ、すっかりなくなってるわよ」

「それで魔核は悪魔からもドロップするって知っていたか?」

「ええ、まだ試したことはないけれどドロップするらしいわね」

俺は爪の先に火を灯して見せると乙女のおっさんとドラケンも同じ様に火を灯す。

「ちゃんと使える様になってるな、」と確認をする、

「これより魔核採取に行くがついてきてくれるか?」

「おう、やっと面白い事に有り付けるって事なのか?」ニヤリと笑いながらこちらを見る

「丁度その件を実験、実証したかった所なのよね」

「そうか、場所はワコクって所の近くらしいんだ、そこまで行ってもう一人助っ人を頼んで、悪魔から魔核を調達しようと思うんだ、」

「わかったわ、それでは何時出発にするの?」

「俺はいつでも、今からでも動けるぜ、」

「明日の朝移動しようと思う、」

「「わかった、」」

そして俺達3人はワコクに移動する事になったんだ。



続く
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