悪役熟女令嬢の婚約者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†

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第1章 王立学院 royal academy

第4話 聖女との邂逅 Encounter with the Saint

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プレートム王立学院 入学試験当日
全体が白と灰色で全体を統一された巨大な学園都市、
その中でちょうど都市の中心に位置している。
プレートム王立学院に入ると、街と景観が同じく白と灰色で統一された学舎がいくつも建ち並んでいる。こういうところは俺が受験した大学と似てるな。見た目のセンスがこっちの方がいいけど。
試験はプレートム王立学院の教育棟で行われるらしく、受験生は全員、自分達の番号の書かれた部屋に案内されている。
だが、俺の番号は1000番台でなぜか案内が張られていないし、案内人もいない。
「すいません、俺の番号は1021なんですが案内がなくて。」
近くにいる通りすがった学院の教員に聞くと
「あぁ、大貴族クラスの試験は1番の受験会場で案内がある。」
暗い紺色の髪に真っ黒なローブで全身を覆った男は立ち去る。
「ありがとうございます。」
お礼を言い終わる前にそそくさと教員は走って行ってしまった。
忙しいんだな、教員は。

1番受験会場に行って話を聞くとなぜか別室に誘導され
「――君はこれから面接だ。
学長室にどうぞ。」
「え?」
そんな案内なかったのに、筆記試験じゃないのか・・・
学長室に入らされた。
「――キヨマサ君だね。
私は学長のルキウス・スコラテオだ。」
白髪交じりの茶色の髪をオールバックにまとめた、巨漢の戦士
かなり武闘派っぽい見た目だ。
学長室は少し古い木造りの机、本棚が置かれており、雰囲気がある。
「キヨマサ・キー・ヴェルトです。
よろしくお願いします。」
「かけたまえ。」
俺は学長室の高そうなソファに座る。
凄いな、来客用で高そう。
「この学院に入学したい目的は?」
「貴族にふさわしい教養と武を身に着けるためです。」
でいいのかな。面接あるなら準備しとけば良かった。
「ふむ――その言葉に偽りはなさそうだ。
3年次の専攻はいくつかあるが、何科を専攻するつもりかね。」
「魔具<ガイスト>科を考えております。
魔術の民主化によってより多くの人の生活に役立つ処理効率の高い魔具<ガイスト>について
研究したいためです。」
「そうか。だが、それだけではないだろう?
君の婚約者に関わる何かがあるんじゃないのかね。」
「――はい。
僕はソルティさんの役に立ちたい。
でも僕の魔術の才と力だけじゃそれは難しい。
古代魔術が使えないですから。
だから魔具<ガイスト>の力を組み合わせたり、共鳴についてより使いこなしたい。
それが結果的に他の多くの人の役に立つと思っています。」
「そうか、婚約者のためか。
だが君は本当に彼女を愛しているのか?」
「・・・」
突然の質問で言葉が出てこなくなる。
どういう質問なんだ?
いや、ソルティさんは命の恩人で俺を見出してくれて
突然、婚約になったがそれは好意に基づいているかと言われれば。
になったところにソルティさんとの短い思い出が浮かぶ。
どれも衝撃的で、破天荒だけど憎めない、いや好きになっている自分がいる。
「・・・はい
俺はソルティさんのことが好きです。」
「――本音が聞けた。
入学を認めよう。
生徒はともかく研究者は1流が集っている。
よく学び、よく戦うといい。」
学長がいきなり俺の受験票を掴み
そしてドッ!!と合格のハンコを押す。
「はい!」
俺は一礼する。
「入学までに、この本のリストだけは理解しておいてくれたまえ。
受験合格者にはその時に渡すんだが、君はもう合格だ。」
ぴっと学長が俺に本のリストが書かれた紙を飛ばす。
「――なるほど。」
帝国でみっちりしごかれた時に読んだ本もいくつかあるな。
「さて、面接は終わりだ。
質問はあるかね?」
学長がぎぃっと椅子に身を預ける。
「ソルティさんとはご面識は?」
「あぁ、もちろんだよ。
ここだけの話、彼女から圧力を受けてね。
君がめちゃくちゃな男でも合格させねばならなかった。
だがそこは安心しているよ。」
裏でソルティさんが手を回していたのか、
まぁそうだと思ってたけどな。ねじ込むとか言ってたし。
「色々ご迷惑をおかけしてます。
入学前までにこの本は予習しておきます。
ありがとうございました。」
「うむ。入学を心待ちにしている。」

学園都市スカラル 南区の家 入学式当日
俺はソルティさんから家族用の1戸建てを貸し与えられた。
男であんまり荷物もないから、普通の寮で良かったんだがソルティさんが同棲すると言い出して、
それじゃあメイドの1人が来ると言い出して結局3人暮らしが出来る家を買ってしまった。流石は大公家だ。
俺の浮いた家賃は俺の成績の評価で払うことになるらしい、足りなければ大公家の仕事をこなして補填する。
「それでは旦那様、お荷物を。」
「ありがとうございます。」
メイドのフルスノクトさんから学生鞄を受け取る。
中にはちゃんと教本とノートを入れてある。あと杖型の魔具<ガイスト>もな。
「――それにしても旦那様って。
キヨマサでいいんですが」
「ではキヨマサ様で」
「はい。呼び捨てでもいいですけどね。」
フルスノクトさんはソルティさんと同じぐらいの年だろうし、
何か様付けされると恐縮してしまう。
「キヨマサ 行ってらっしゃい。」
ソルティさんが寝ぼけたぼさぼさの髪で起きてきて見送ってくれる。
何か最近は夜遅くまで調べものしてるみたいだし、大変そうだな。
「行ってきます。」

学園都市スカラル プレートム王立学院横の大闘技場の近く
学園の入学者らしき人たちが集まっていく。
髪の色は赤、青、黄、緑、紫と色とりどりだな。
これも魔素による作用らしいが、体の色素に作用して体毛の色が変わる。
カラフルな世界だよ。
「おい、あいつだよ。大公家の」
「あぁ。面接だけで入ったボンボンだな。」
俺のことは他の生徒に知られているらしいな。
まぁ、この国に大公家は3つしかないしそりゃそうか。
「根も葉もない陰口はいけません!」
金髪の女が、陰口を叩いていた男2人につっかかる。
「な、何だよ。
って、お前は平民じゃねぇか!」
金髪の女の制服には俺や男2人のような金の刺繡が入ってない。
なるほど、そこで分かるのか。
成金趣味っぽくて嫌だから俺もつけないでほしかったよ。
「平民かどうかは関係ありません。
王立学院は国民の共通の学び舎です。
その門戸は平等に開かれています。」
「黙れ、平民風情が!!」
「お、おい この辺にしとこうぜ。」
「な、何でだよ!」
「いいから
あいつ 例の聖女だよ。」
男の1人がもう1人の手を引いて走り去る。
聖女?どういうことだ。
「大変でしたね。」
金髪の女が話しかけてきた。
実の姉ほどではないが、整った顔で胸がでかい。
さらに魔素の量が尋常じゃない。
ソルティさんほどではないが成長すれば並びうるだろう。
「――いや、俺は気にしてない。」
「そうですか。私はマリーナ・ミニュエ
共にあの入学試験を潜り抜けた者同士、よろしくお願いします。」
「それとその件だが、俺は入学試験は面接しか受けてない。
あいつらの言うことは事実だ。」
「え」
マリーナの目の色が変わる。
「悪いな。俺はキヨマサだ。それじゃあ」
ソルティさんからファミリーネームは名乗らないように言われている。
大公家って知られていいことはあんまりないしな。
「待ちなさい!
不正ですか!!!」
「知らん。」
「答えなさい!」
マリーナがキレてしまったのか、金箔の装飾のされた剣を取り出して俺の足元に光の弾をを撃ち込んできた。
「俺は受験の誘導に従っただけだ。詳しいことは学院に聞いてくれ。」
「あなたは人の努力を踏みにじってこの地にいる!」
どうやら思い込みの強いタイプらしく、
ドドッと俺の頬を光の線が切り裂く。
「退いてくれ。
俺は戦いたくない。」
「無駄です。あなたが入学を取りやめるのなら退きます。」
俺も学生鞄にかけていた杖を構える。
ソルティさんから入学祝いにと戦闘用の魔具<ガイスト>を渡されている。
銘こそないが、信頼できる職人の杖だ。もっと小型の杖だと思っていたが
出力を大きくする必要があると俺の腕の長さぐらいのサイズになったらしい。
「――光の裁きよ!」
マリーナが俺の頭上から光の光線を発生させる。
「盾土・二ツ重<テラ・スクート・デュア>!」
二重に作った土の盾にすべりこむ。ドドッと光の光線が土の盾にぶつかって消える。
ジュッ!と土が高熱で変質している。
こんなもの人に当てるつもりで撃ち込んだのか。
この女、頭いってるタイプだな。
だが、なら俺も遠慮する必要がなくなる。
「退いてくれないか?」
「卑怯者め!今すぐ入学を取り消しなさい!」
「しょうがないか、怪我しても俺のせいにするなよ。」
確実に制圧する。
「土弾<テラグロス>!
手土<マヌテラ>!」
俺はマリーナの頭めがけて土の塊を発射し、
それと同時にマリーナの背後から人の大きさの土で出来た手を発生させる。
「光の加護よ 我を包め」
マリーナの全身が透明な黄金のベールのようなものに包まれ、土の塊と土の手を防ぐ。
「ぶち破ってやる!」
俺は杖で地面をすりながら、土の塊を撃ち続けながら、走って距離を詰める。
「光よ」
ドドッドッ!!!と
俺の周囲に光の熱線を降らせるが、
どうやら2点間を結ぶものらしく地面と空中に魔術紋がうっすら発生するので躱せる。
「我が魂に宿りし、金色の煌めきよ。」
マリーナが圧倒的な魔素量を剣に収束させていく。
嘘だろ・・・こいつ本気で殺しに来てる!
間に合ってくれよ。
「水刃・三ツ重<ヒュド・トリプレクス>!!」
俺はマリーナの黄金の光のベールを水で切り裂き
距離を詰めて水の刃を2つ纏った杖を突きつける。
「終わりだ。
もう俺に関わるな。」
「卑怯な!!!」
魔術師が近づいて戦う戦法を知らないらしいマリーナが叫んだ瞬間
ドッと俺の体が炎に吹き飛ばされて地面を転がる。
咄嗟に水を発生させて直撃を防いだが、制服の耐衝撃がなければ危なかった。
さらにドッと水の塊に俺の手足の自由を奪われた。
土で出来た拳がゴッと俺の顎を殴り上げる。
ドッと自分の体が何回転かして止まる。
「くっ 誰だ!」
頭がグラグラする。
ぼやけた視界で頭を上げると、男3人が立っているのを捉えた。
「女子に手をあげるとは、貴族失格だ。
トラヤーヌ・アウグトゥス
君に決闘を申し込む。」
赤い髪の男が剣を構える。
「ハドリアーヌ・エリウスだ。
学院内では決闘は教員の元でしか認められていない。
師に教わらなかったのか。」
青い髪の男が俺より巨大な結晶回路を備えた杖を構える。
「アントニアーヌ・ヴィウス
そこの令嬢、大丈夫か。我が剣にかけて卑劣な男を斬る!!」
黄色の髪の男が大剣を構える。
「だから決闘は禁じられていると言っただろう。
1年生は早く入学式の会場に向かいたまえ。」
「悪いが、俺も1年なんでな。
押し通らせてもらう。」
「何をしている!!!!」
ドッと俺と4人の間に黒い水の刃が突き刺さる。
「「!?」」
全員が動きを止めて水の刃が飛んできた方向を見ると
確か、入学試験の時に場所を教えてくれた教員か。
あの後調べたらこの学院の教授で、エレシウス・オクトブリシア
平民出身だが、2つ以上の属性を同時に操る特殊技能を研究しているらしい。
最年少で教授になったとか。
「――君は
まさか入学早々に面倒なことを起こしてくれる。
決闘は禁止だ。さっさと入学式の会場に行きたまえ。」
「くっ」「ちっ」「申し訳ございません。」
3人が三者三様の反応を見せながら立ち去る。
いかれた金髪女マリーナもどっかに走っていった。
「助かりました。」
エレシウス教授がしゃがんで俺に耳打ちする。
「ソルティ様には黙っておきなさい。
あいつらも厄介な身分なのでな。」
「はい。分かりました。」
・・・嫌な予感がするな。大公家のソルティさんの後ろ盾がある俺でも厄介な家と言えば、もう王家ぐらいしかない。

その後、俺は無事に入学式を終え、共通の教養課程のオリエンテーションを受けた。
どうやらあのイカれた殺人未遂女マリーナは平民の主席らしい、
貴族の方は黒い緑色みたいな髪の根暗そうな女が主席だった。
ちょっと女の方が多い気がするし、
この国の男は大丈夫なのかと思わなくもない、変なの3人いたし。
なんとなーくだがあの3人は王族の関係者だろうし、不安しかないぞ。
「あれって。」
学院を歩いているだけで女子生徒にひそひそと指さされる。
嫌な気分だな。言わなくても俺が大公家の婚約者だとバレているらしい。
大公家にせこく取り入った下級貴族という認識なのだろう。
「キヨマサ叔父様」
振り向くと同じ学生服姿の少女、リアラ・ヴァシリウスだった。
俺の婚約者ソルティさんの妹エレインの娘だ。
確かに俺は叔父さんか。
実際に言われるとへこむな。同い年だし。
「叔父様はやめてくれ。リアラ様」
「じゃあ、こちらも様付けをやめてくださいませ。」
母親のエレインに似て青っぽい髪のリアラが笑う。
だがエレインと違って頭は良さそうだな。
「分かった。
それより新入生だったのか。」
「いいえ、私は2年生です。
去年度は叔母様の引き継ぎが不十分で家業を手伝ったりしてましたが、
今年からはちゃんと学生しますよ。」
「リアラ先輩か。」
そういえば年齢制限ないから、同い年でも先輩後輩はあるんだな。不思議な感覚だ。
「リアラ で。
――それで叔母様とはもう男女としての一夜を?
詳しく伺いたいのですけれど。」
どうやら異性に興味津々らしいリアラがちょっと目がキマッってる感じで近づいてくる。
やっぱり親子だね。エレインにそっくりだ。
「残念ながら想像していることは起こってない。
ソルティさんは身持ちが固いからな。」
「残念と言い切りましたね。
流石は思春期の殿方です。
性欲の修羅!夜の寝室王!」
「本当にやめてくださいよ。
リアラ先輩」
他の生徒が聞いて、ドン引きしてるよ。
「まぁ、貴族の婚約した男女は結婚するまで異性を避けるというのは古い伝統としてありますよ。
叔母様は少しやりすぎな気がしますけど。」
「あっ トラヤーヌくん」
あのイカれた殺人未遂女マリーナの声が聞こえた。
校門付近でマリーナが男3人と頬を赤く染めて会話していた。
俺をぼこぼこにしてくれた、3イケメンだな。今度戦う時は顔面を執拗に殴ってやろう。
とか思っているとマリーナが赤い髪のトラヤーヌだったか、とキスしてしまった。
「おい、貴様 婦女子に何を」
「やめて、私のために争わないで」
マリーナが青い髪の先輩のハドリアーヌだったかともキスしちゃった。
「貴様ら!ふしだらだ ふぉ」
「アントニアーヌくんも」
マリーナが黄色い髪の男アントニアーヌともキスしてしまった。
「リアラ先輩 すまないが少し話を聞かせてくれ。」
「へ」
ぽーっと3人のキスを順番に眺めようとするリアラを肩に担いで校門付近を走り去る。
「ちょっ
キヨマサ!?」
「あの4人にはトラウマがあるんだ!
あと貴族の貞操観念と平民の貞操観念について聞きたいから近くの店に入るぞ!!」
「ひゃっ」
誰かに担がれるのは初めてらしく、可愛い声を出して俺にしがみついてきた。
可愛いな。
しかし関係上は姪なので変な感覚だね。

喫茶店 シャレド
「それでー。女の子を肩に担いで誘拐して何を聞こうというのかな。」
リアラ様は巨大なパフェを食べてご機嫌を取り戻された。
この世界にも甘味ってあるんだな。
「すまなかった。でもあいつらには絶対に顔を合わせたくないんだ。」
「――入学式の前に、聖女にぼこぼこにされた男の子がいたらしいけど。
キヨマサだったの?」
「正確にはあのイカれた殺人未遂女を倒したところで
あの3人の男にぶっ飛ばされたんだ。背後から3人一斉にな。」
「あの聖女に勝ったの?
すご」
ひゅっとリアラがパフェの内容物をスプーンから音もなく吸い込んでいく。
明らかに腹の太さぐらいはあるパフェをもう半分食べてるんだが
高性能なブラックホールか何かなのか、この子。
「――それより、あのキスは何なんだ。
平民と貴族ってのはあんなに簡単にキスしあうものなのか?」
「そんなわけないでしょう。
貴族の女は性病やら感染症に気を付けて基本的に生涯の相手にしかキスやそれ以上の行為はしない、
普通はこの年なら婚約者がいるものだから。
でも男は大体そうもいかないわね。
叔父様みたいに性欲、肉欲、ハーレム欲をもてあましている人もいる。
町の市井の女と出来ちゃったりはあるみたい。」
「――性欲は仕方ないにしてもハーレム欲はないんだが!?
まぁ、ソルティさんは確かに魅力的な女性ではあるから目移りはしないがな。
だが確かに平民の女からすれば玉の輿の機会か。」
「そ。平民は――ちょっと恋愛好きな子は多いかもね。
「平民に注意ってことだな。
特に平民の女。」
ホントに嫌だなぁ、玉の輿の恋愛戦争に巻き込まれたくない。
「言い方が悪意あるわね。まぁ、その通りよ。
キヨマサが玉の輿かどうかは置いといて。」
そういや、そうだったな。
俺、地方の極小領主の家系なんだよなぁ。ソルティさん大公家だし。
と自分のことを棚に上げる必要が出てきたので
「聞いといて良かったよ。助かった。」
俺はお金を置いて立ち去ろうと立ち上がると
「ごめんください。」
あのイカれた殺人未遂女ことマリーナが入ってきた。
「――どうするの?」
「仮面とか持ってたら貸してくれないか。」
「あるわけない。紙で隠していけば。」
「はい。」
俺はオリエンテーションでもらった紙で自分の顔をマリーナから隠しながら、リアラに会計を任せて店を出た。
「――はぁ」
朝から殺されかけるわ、殺されかけた奴に2回会うわで散々な1日だったな。
空も曇天で雨が降りだしそうだ。
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