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十一章 笛吹き
226. 踊り子達
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レベッカの鞄から、エステラの救急セットを取り出す。
幸い荷物を取り上げられるような事は無かった。
一番体力と戦闘力のあるはずのライアンが怪我で動けないので、マグダリーナとレベッカは何も出来ないだろうと甘く見られているのだ。実際、その通りだし。
マグダリーナがととのえるの魔法をかけながら、ライアンのシャツを脇まで捲る。普段なら乙女として遠慮したい行為だが、今のマグダリーナは医療行為の乙女だ。許される行いだ……
そう思ったのは、束の間だった。
踊り子達の熱い視線が、ライアンの肌けられた上半身に集中する。それは粘りと湿り気を含んだ、マグダリーナを落ち着かなくさせる視線だ。
この世界、男性も腕以外は、滅多に肌見せをしない。迂闊にライアンの身体を、踊り子達の前で晒してしまった事に後悔した。
レベッカはいつもの無色透明のスライムコラーゲンシートではなく、最近開発された、透明で薄緑色の「スライムコラーゲンシートEX《マンドラゴンエキス配合》」を取り出すと、馬車の揺れと戦いながら、ライアンの傷口に貼りつけた。それから二人で協力して、ディオンヌ絹で作られた包帯を巻く。そしてなるべく素早くシャツを下げる。
せっかくライアンの上半身を起き上がらせたので、マグダリーナは次に行うべきことを鑑定する。マグダリーナの指示通りに、蜂蜜水にスライムコラーゲン液を混ぜた飲み物をレベッカが作ってくれた。ディオンヌ商会製のコップには蓋と吸い筒がついているので、揺れても溢れない。
「回復薬も混ぜた方が良いんじゃない?」
このコップなら、大丈夫じゃないかと気づいて、マグダリーナは提案したが、レベッカは首を横に振った。
「鞄から出すと、変質してしまうみたいなんですの……私の腕が未熟だからかしら……」
マゴー製の回復薬は公爵に渡してきたので、レベッカが持っている回復薬は自作のものだけだった。
レベッカはマグダリーナと一緒にライアンを支えて、コップの吸い筒をライアンの口元に寄せる。
意識が朦朧としていたライアンも、スライムコラーゲンシートEXの謎効果で、徐々に意識がハッキリしてきているようだ。レベッカからコップを受け取って、蜂蜜水を飲んでくれる。
三人ぴったりくっついて支え合いながら、マグダリーナとレベッカも蜂蜜水を飲んだ。スライムコラーゲン液のおかげもあるのか、身体の疲労が癒えていくようだった。
蜂蜜水を飲み終わると、ライアンはととのえるの魔法でコップを清潔な状態にし、レベッカに返した。
「ありがとう、レベッカ、リーナ……それから、ごめん……」
さっきまでと違い、しっかりと喋るライアンに、マグダリーナとレベッカは安堵した。
「ごめんは無しよ、ライアン兄さん。私もレベッカも自分の意志で付いて来たの」
「レベッカはともかく、どうしてリーナまで……」
マグダリーナは、昨年の夏を思い出していた。ライアンとレベッカ、二人だけで女神の神力の受け手になろうとしたことを……
失うかも知れないと思った、絶望と心細さを。
「二人とももう、うちの家族でしょう? 二度と二人ぼっちにはさせたくないの」
そのとき、踊り子達が、堪えきれずに笑い出した。
「あはっ あははははっ」
「ふふふ ふふふふふ」
「やだ、みんな一緒に連れて行くなんて言ってないのに」
「なんだと?!」
ライアンが踊り子達を睨みつける。
「一番大事なのは貴方よ、ゼフ様の息子。貴方は教国へ行くの。そしてそっちの聖魔法使いの子もね。良い聖女になれるもの」
「うふふ。聖女は未通の乙女しかなれないの。聖女ちゃんには、ここの男達も手出ししないから安心して」
そして踊り子達は、マグダリーナを見た。
「でも貴女はダメよ。役立たずなクレメンティーンの子。お婆様も怒ってるの」
「クレメンティーンの美貌も受け継がない、魔法も使えない、お婆様との相性も良くない。ナイナイづくしの子は、デナード商業国で売りに出されるのよ」
踊り子たちの言葉に、思いもよらぬ母の名が出て、マグダリーナは目を丸くした。
「な……、なんで貴女達がお母さまのことを知ってるの?!」
「あら、当然よ。だってクレメンティーンは、うちの一座のお頭……お婆様の正真正銘の娘だもの」
孤児院育ちだとは聞いていた。流民との子だったと。まさか、教国の関係者だったなんて……
マグダリーナは、呆然と踊り子達の笑う顔を見ていた。
◇◇◇
「どう? タマちゃん、感じる?」
「んー、あっち! 今度はあっちにビンビンするー」
チャーが表示する地図画面と見比べながら、ヴェリタスが確認した。
「どのくらい、あっちだ?」
「わかんないー」
「タマねぇもシンも、まだ地図わかんないにょ」
エステラ、ヴェリタス、アンソニーの三人は、ギルギス国の街道を離れた森の中にいた。それぞれコッコ(オス)に乗っているが、エステラのコッコ(オス)はモモの擬態だった。
ギルギス国はダンジョンが多いことで有名で、冒険者ギルドの本部もある。しかし、冒険者くずれの盗賊も多かった。子供だけで素直に街道を行けば、悪目立ちしすぎる。
はじめにタマに聞いた方角を目処に、この森に転移したは良いが、タマの感覚的すぎる表現を具体的に汲み取るのは、中々骨が折れそうだった。
「日暮れが近いわ。とりあえずタマちゃんの感じた方角はこの辺よね。ヒラとハラは先にこの地点に転移して安全を確認してくれる? それからそこに転移して、今日は泊まる準備をしましょう」
距離的な問題か、他にも理由があるのか。タマはマグダリーナの居場所を感知するのに、結構魔力を使い、負担になっている様だった。
「タマ、まだ頑張れるよー」
エステラはタマのお口に、チョコレートの中にとろりと甘い蜂蜜の入ったボンボンを放り込むと、優しく撫でた。
「夜は危険だから、無理はしないの。それに移動だけで疲れてたら、いざ追いついた時に救出する魔力が切れてると困るでしょう?」
タマはチョコボンボンを頬張りながら頷いた。
「タマ、すぐ疲れるのー。どうしたら、ヒラとハラみたいに丈夫になれるー?」
「そうね……タマちゃんは結構な特殊能力持ってるし、もっと精素の多いものを食べた方が良いのかも」
プラがすっと、タマに蕪らを渡した。今そこで育てたものである。タマは黙って、しゃくしゃく食べた。
「そういえばタマちゃんは、人体に寄生してた時は、何を食べてたの?」
「血だよお、毎日ちょこっと血液を貰ってたのー」
エステラはナイフで、自分の腕を浅く切った。
「どお?」
タマは浅い小さな傷口から、じわりと滲む血を舐めとると、ほんのり輝いた。
「すごいのー直ぐに身体に力が漲るのーごちそうさまー」
タマはエステラの傷口を、綺麗に癒す。
「リーナもタマちゃんの食事に気をつけてたはずなのにって思ってたら、血の方が合ってたのね……これから魔獣を狩った時の血抜きはタマちゃんにしてもらおうか」
「わーい、タマに任せてー」
「吸血スライム……」
ぼそりと、ヴェリタスが呟いた。
幸い荷物を取り上げられるような事は無かった。
一番体力と戦闘力のあるはずのライアンが怪我で動けないので、マグダリーナとレベッカは何も出来ないだろうと甘く見られているのだ。実際、その通りだし。
マグダリーナがととのえるの魔法をかけながら、ライアンのシャツを脇まで捲る。普段なら乙女として遠慮したい行為だが、今のマグダリーナは医療行為の乙女だ。許される行いだ……
そう思ったのは、束の間だった。
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せっかくライアンの上半身を起き上がらせたので、マグダリーナは次に行うべきことを鑑定する。マグダリーナの指示通りに、蜂蜜水にスライムコラーゲン液を混ぜた飲み物をレベッカが作ってくれた。ディオンヌ商会製のコップには蓋と吸い筒がついているので、揺れても溢れない。
「回復薬も混ぜた方が良いんじゃない?」
このコップなら、大丈夫じゃないかと気づいて、マグダリーナは提案したが、レベッカは首を横に振った。
「鞄から出すと、変質してしまうみたいなんですの……私の腕が未熟だからかしら……」
マゴー製の回復薬は公爵に渡してきたので、レベッカが持っている回復薬は自作のものだけだった。
レベッカはマグダリーナと一緒にライアンを支えて、コップの吸い筒をライアンの口元に寄せる。
意識が朦朧としていたライアンも、スライムコラーゲンシートEXの謎効果で、徐々に意識がハッキリしてきているようだ。レベッカからコップを受け取って、蜂蜜水を飲んでくれる。
三人ぴったりくっついて支え合いながら、マグダリーナとレベッカも蜂蜜水を飲んだ。スライムコラーゲン液のおかげもあるのか、身体の疲労が癒えていくようだった。
蜂蜜水を飲み終わると、ライアンはととのえるの魔法でコップを清潔な状態にし、レベッカに返した。
「ありがとう、レベッカ、リーナ……それから、ごめん……」
さっきまでと違い、しっかりと喋るライアンに、マグダリーナとレベッカは安堵した。
「ごめんは無しよ、ライアン兄さん。私もレベッカも自分の意志で付いて来たの」
「レベッカはともかく、どうしてリーナまで……」
マグダリーナは、昨年の夏を思い出していた。ライアンとレベッカ、二人だけで女神の神力の受け手になろうとしたことを……
失うかも知れないと思った、絶望と心細さを。
「二人とももう、うちの家族でしょう? 二度と二人ぼっちにはさせたくないの」
そのとき、踊り子達が、堪えきれずに笑い出した。
「あはっ あははははっ」
「ふふふ ふふふふふ」
「やだ、みんな一緒に連れて行くなんて言ってないのに」
「なんだと?!」
ライアンが踊り子達を睨みつける。
「一番大事なのは貴方よ、ゼフ様の息子。貴方は教国へ行くの。そしてそっちの聖魔法使いの子もね。良い聖女になれるもの」
「うふふ。聖女は未通の乙女しかなれないの。聖女ちゃんには、ここの男達も手出ししないから安心して」
そして踊り子達は、マグダリーナを見た。
「でも貴女はダメよ。役立たずなクレメンティーンの子。お婆様も怒ってるの」
「クレメンティーンの美貌も受け継がない、魔法も使えない、お婆様との相性も良くない。ナイナイづくしの子は、デナード商業国で売りに出されるのよ」
踊り子たちの言葉に、思いもよらぬ母の名が出て、マグダリーナは目を丸くした。
「な……、なんで貴女達がお母さまのことを知ってるの?!」
「あら、当然よ。だってクレメンティーンは、うちの一座のお頭……お婆様の正真正銘の娘だもの」
孤児院育ちだとは聞いていた。流民との子だったと。まさか、教国の関係者だったなんて……
マグダリーナは、呆然と踊り子達の笑う顔を見ていた。
◇◇◇
「どう? タマちゃん、感じる?」
「んー、あっち! 今度はあっちにビンビンするー」
チャーが表示する地図画面と見比べながら、ヴェリタスが確認した。
「どのくらい、あっちだ?」
「わかんないー」
「タマねぇもシンも、まだ地図わかんないにょ」
エステラ、ヴェリタス、アンソニーの三人は、ギルギス国の街道を離れた森の中にいた。それぞれコッコ(オス)に乗っているが、エステラのコッコ(オス)はモモの擬態だった。
ギルギス国はダンジョンが多いことで有名で、冒険者ギルドの本部もある。しかし、冒険者くずれの盗賊も多かった。子供だけで素直に街道を行けば、悪目立ちしすぎる。
はじめにタマに聞いた方角を目処に、この森に転移したは良いが、タマの感覚的すぎる表現を具体的に汲み取るのは、中々骨が折れそうだった。
「日暮れが近いわ。とりあえずタマちゃんの感じた方角はこの辺よね。ヒラとハラは先にこの地点に転移して安全を確認してくれる? それからそこに転移して、今日は泊まる準備をしましょう」
距離的な問題か、他にも理由があるのか。タマはマグダリーナの居場所を感知するのに、結構魔力を使い、負担になっている様だった。
「タマ、まだ頑張れるよー」
エステラはタマのお口に、チョコレートの中にとろりと甘い蜂蜜の入ったボンボンを放り込むと、優しく撫でた。
「夜は危険だから、無理はしないの。それに移動だけで疲れてたら、いざ追いついた時に救出する魔力が切れてると困るでしょう?」
タマはチョコボンボンを頬張りながら頷いた。
「タマ、すぐ疲れるのー。どうしたら、ヒラとハラみたいに丈夫になれるー?」
「そうね……タマちゃんは結構な特殊能力持ってるし、もっと精素の多いものを食べた方が良いのかも」
プラがすっと、タマに蕪らを渡した。今そこで育てたものである。タマは黙って、しゃくしゃく食べた。
「そういえばタマちゃんは、人体に寄生してた時は、何を食べてたの?」
「血だよお、毎日ちょこっと血液を貰ってたのー」
エステラはナイフで、自分の腕を浅く切った。
「どお?」
タマは浅い小さな傷口から、じわりと滲む血を舐めとると、ほんのり輝いた。
「すごいのー直ぐに身体に力が漲るのーごちそうさまー」
タマはエステラの傷口を、綺麗に癒す。
「リーナもタマちゃんの食事に気をつけてたはずなのにって思ってたら、血の方が合ってたのね……これから魔獣を狩った時の血抜きはタマちゃんにしてもらおうか」
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