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第2章 世界の理
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禊は盥を床に置くと、童と向き合う。
「お喋りもお前の仕事の内だが、優先順位を間違えるな。それから言葉遣いも改めろ」
「はーい……」
「ま、待って」
自分のせいで怒られてしまった童に、少女は慌てて禊を止めた。
「この子を怒らないで。わたしが呼び止めたの……ごめんなさい。それにあなただって……そうやって普通に話せるの、少し安心した」
「……湯を」
それに禊は呆れ混じりの溜め息を一つ吐き、童に短く指示を出す。童はありがと、と少女に笑い、また少女が悪戯そうに笑むのを見ると、ますますに元気を増したように駆けていく。
そうして繰り返し繰り返し盥に湯水を溜め、適温になったあたりで禊は少女の傍らにひざまずいた。そしておもむろに、少女がまとう羽織に手を掛ける。
「失礼いたします。御髪から清めさせていただきますので――」
「っ!? ちょ、ちょっと待って!」
「はい?」
しかしそれに驚いた少女は慌てて禊に向き直って動きを制止し、殊更に羽織を握りしめておずおずと口を開いた。
「あっ……あの、ここまで運んでくれたのは嬉しいけど……準備もしてもらったし、あとは一人でも大丈夫だから。……恥ずかしいし」
「恥ずかしい?」
それまで微塵も動かなかった禊の表情がわずかに変化する。意表を突かれたような様子だったが、少女がまるで叱られた子のように身をすくませるのを見て、すぐに持ち直して言葉を続けた。
「いえ――ただこちらでは、身の回りのお世話はすべて私と童にてさせていただく決まりですので。さらに湯浴みに限って申し上げれば――普通、貴人は自ら体を洗ったり湯を流したりということはなさいません」
「嘘」
「本当です」
その有無を言わさぬ物言いに、少女は瞬きすら忘れ固まってしまう。
たしかに洞主の言葉を受け入れ、禊や童にしばらくの時をゆだねようと思った。それが正しいと――感覚で理解はしていた。しかし自分と近しい年頃の異性に体を洗ってもらうなど、そこまでは考えていなかった。
けれども禊が嘘を言っているとも思えない。ならば洞主も禊には任せなかっただろうし、多分また自分の感覚がおかしいのだろう。
「ここではそれが普通なの? わたし……また変なこと言った?」
「変……というより、流れ着いたばかりの水蛭子があまり持たない感情ですので。ただもしも……ですが、男の禊に肌を晒すのに抵抗がおありのようでしたら、湯浴みには女の禊を入れさせます。今までも、稀にそういうことがありました」
「ん……と。……違うの。たしかに恥ずかしいけど……」
ここではそれが普通で、一から十まで禊を頼れと言うなら……きっと生まれたばかりの自分がすべきことは、彼に心を許し、身を任せることなのだろう。
ただ……一番の問題は。
(どうしよう……)
あのとき日嗣に言い付けられた言葉。
日嗣は絶対にこの右肩を人目に晒すなと言っていた。良くないものだからと。しかし今羽織を手放せば、確実にそれを禊と童に見られてしまう。そうなったら二人は自分をどうするだろう。二人に知られれば、きっと洞主の耳にも入るだろう。
そんなに良くないものなら、嫌がられてしまうのではないか。やはり汚らしいと思われはしないか。童にも優しくしてもらったのに、失望されてしまうのではないだろうか。
少女はそれを想像してうつむき、乞うように呟いた。
「……禊。お風呂……一人で入るの、どうしてもだめ?」
「決まりですので」
「……」
しかしそれきり、泣きそうな顔をしてうつむき黙り込んでしまう少女に、禊の脳裏にある一つの予感が走る。
(まさか――ありえない)
だが目の前の少女は先程からかたくなに、神の若穂色の羽織を握りしめている。
小さく息を呑めば、異変を感じたのか童も側に寄ってくる。禊はそれを許し、改めて姿勢を正すと少女に向かって逆に問うた。
「失礼ですが……それは、御令孫のお召し物でございましょう。これももしも……の話ですが」
「……何?」
「〝朱印〟――という言葉に、お聞き覚えはありませんか」
「……!!」
「やはり……あるのですね」
思いがけない禊の言葉に、少女は感情を隠すのも忘れ目を見開く。それは少女の身に何が起きたか、禊と童が理解するには十分な反応だった。
「ち……違うの、わたし……わたし」
二人の纏う空気が一気に変わり、少女は急に一人ぼっちになってしまったような気になってしまう。何とか言い訳の言葉を紡ごうとするがそれもままならない。
「一ノ兄……」
そして気まずそうに禊を見上げる童に倣い、窺うように禊を見れば……禊は伏し目がちに何かを考えていた。
しかしそれもほんのわずかな時間。禊はすぐに顔を上げると、今までどおりの調子で言葉を続ける。
「朱印とは本来、神々と心を……あるいは肌を交わした者が神々より頂戴する神威――神の御力の欠片、神々の息吹のようなものです。それは持ち主に加護を、あるいは力を与える尊いもの。しかし――」
「……」
「私が知る限り、御令孫がそれを淡島の人間にお与えになったことは一度たりともございません」
それでますます責められているような心持ちになってしまった少女は、今にも泣き出しそうな顔をして頭を横に振り禊に訴えた。
「違うの……本当に。わたし、あの〝まがつち〟という蛇に咬まれてしまって。それを日嗣様が助けてくれたの。だから……言わないで。誰にも見せるなって言われたの。よくないものだからって……」
「……はい。たしかにそれは、みだりに人目に晒さない方がいい。いえ、言葉にすら出さない方がよろしいでしょう。洞主様を始め、これからの生活の中で心安いご友人などもできるかもしれません。それらにも決して明かさず、お忘れになるくらいの方が御身のためかと存じます」
「……」
はからずも日嗣と同じ忠告を重ねる禊に、少女はうつむくように小さく頷く。その顔はまだ不安げで、禊は無理に衣を剥がさず淡々と語った。
「どうかお顔をお上げになってください。今はまだこちらにお出でになったばかりで信じられないかもしれませんが、私と童はもはや貴女の僕。今は洞主様のもとお世話申し上げておりますが――おそらく数日後には、私と童が従うのは貴女を除けば高天原の神々のみとなりましょう。貴女はそれほど私たちに取って特別なお方。ですのでどうか、安んじて御心をお許しいただきたい」
「ま……待って。ちょっと待って」
感情という感情を現さず、あの無表情とも取れる面持ちで語られる忠誠の言葉。少女はそれを受け止め切れず、思わず制止してしまう。
まるで自分の言葉一つが彼らの生死を決めてしまうのではないかと思えるほどの、凄まじい……保護欲のような何か。いや、実際何かがあったとき、目の前の男は命を投げ出すことすら厭わないかもしれない。
けれど――何も知らない自分にそんな価値があるとは思えない。自分でも信じられない自分のために人生を使って欲しくはないし、ましてや命を賭するなんて絶対にあってはならない。
「禊……わたしたちはさっき会ったばかりでしょう? なのにどうしてそこまで……?」
「貴女に〝巫女〟としての素質があるからです。そして禊と童は巫女に従うもの。それだけです」
「……。……巫女?」
「はい」
はっきりと頷く禊に、童を見遣れば童もまたしっかりと頷いた。
「それがさっき俺が言った、ここで一番大事な役割――女は巫女で、男は覡。それで世話役として、俺たちみたいに――巫女には男の禊と童がつくし、覡には女の禊と童がつく」
「……巫女は天上におわす神々に信仰を捧げ、歌舞、遊興にてその御霊を慰むるもの。神々の意に添わば、身の回りの世話をする采女や祭祀を補佐する天上人として高天原に召し上げられることもございます。いわば神に準ずる者。ゆえにこそ……神に救われ、その才を持つ貴女は尊ばれる」
「だけど……。巫女だから……禊だからって、……たった……たったそれだけで?」
「はい」
「…………」
あの巨大な社といい、おそらく神々を中心に回っているのだろう世界の不可思議な理や人との関係に、少女は今更ながらたじろぎ困惑した。
嘘だと突き放すことも、おそらくできたのだろうと思う。
けれどもそれをしたら、今度は何か別なもの……人智の及ばぬ何かに自身が消されてしまいそうな気がして、得体のしれない恐怖が湧き上がる。
「……」
そして最終的に少女の心が求めたのは、それこそ……幼い子供が親に持つような、無条件に絶対的な――安心感や信頼感だった。
「二人とも……わたしのこと嫌いになったりしない? 本当に……裏切ったりしない?」
「いたしません」
その問いに返されたのは、一直線に自身を見つめる禊の真摯な眼差しと淀みない言葉。
「……。……わかった」
それで少女は羽織を握りしめていた手を緩め――
「禊。今はあなたを……信じる」
小さな動物が怯えるように緩く震えながら、ようやく……ゆっくりと、衿を割った。
「お喋りもお前の仕事の内だが、優先順位を間違えるな。それから言葉遣いも改めろ」
「はーい……」
「ま、待って」
自分のせいで怒られてしまった童に、少女は慌てて禊を止めた。
「この子を怒らないで。わたしが呼び止めたの……ごめんなさい。それにあなただって……そうやって普通に話せるの、少し安心した」
「……湯を」
それに禊は呆れ混じりの溜め息を一つ吐き、童に短く指示を出す。童はありがと、と少女に笑い、また少女が悪戯そうに笑むのを見ると、ますますに元気を増したように駆けていく。
そうして繰り返し繰り返し盥に湯水を溜め、適温になったあたりで禊は少女の傍らにひざまずいた。そしておもむろに、少女がまとう羽織に手を掛ける。
「失礼いたします。御髪から清めさせていただきますので――」
「っ!? ちょ、ちょっと待って!」
「はい?」
しかしそれに驚いた少女は慌てて禊に向き直って動きを制止し、殊更に羽織を握りしめておずおずと口を開いた。
「あっ……あの、ここまで運んでくれたのは嬉しいけど……準備もしてもらったし、あとは一人でも大丈夫だから。……恥ずかしいし」
「恥ずかしい?」
それまで微塵も動かなかった禊の表情がわずかに変化する。意表を突かれたような様子だったが、少女がまるで叱られた子のように身をすくませるのを見て、すぐに持ち直して言葉を続けた。
「いえ――ただこちらでは、身の回りのお世話はすべて私と童にてさせていただく決まりですので。さらに湯浴みに限って申し上げれば――普通、貴人は自ら体を洗ったり湯を流したりということはなさいません」
「嘘」
「本当です」
その有無を言わさぬ物言いに、少女は瞬きすら忘れ固まってしまう。
たしかに洞主の言葉を受け入れ、禊や童にしばらくの時をゆだねようと思った。それが正しいと――感覚で理解はしていた。しかし自分と近しい年頃の異性に体を洗ってもらうなど、そこまでは考えていなかった。
けれども禊が嘘を言っているとも思えない。ならば洞主も禊には任せなかっただろうし、多分また自分の感覚がおかしいのだろう。
「ここではそれが普通なの? わたし……また変なこと言った?」
「変……というより、流れ着いたばかりの水蛭子があまり持たない感情ですので。ただもしも……ですが、男の禊に肌を晒すのに抵抗がおありのようでしたら、湯浴みには女の禊を入れさせます。今までも、稀にそういうことがありました」
「ん……と。……違うの。たしかに恥ずかしいけど……」
ここではそれが普通で、一から十まで禊を頼れと言うなら……きっと生まれたばかりの自分がすべきことは、彼に心を許し、身を任せることなのだろう。
ただ……一番の問題は。
(どうしよう……)
あのとき日嗣に言い付けられた言葉。
日嗣は絶対にこの右肩を人目に晒すなと言っていた。良くないものだからと。しかし今羽織を手放せば、確実にそれを禊と童に見られてしまう。そうなったら二人は自分をどうするだろう。二人に知られれば、きっと洞主の耳にも入るだろう。
そんなに良くないものなら、嫌がられてしまうのではないか。やはり汚らしいと思われはしないか。童にも優しくしてもらったのに、失望されてしまうのではないだろうか。
少女はそれを想像してうつむき、乞うように呟いた。
「……禊。お風呂……一人で入るの、どうしてもだめ?」
「決まりですので」
「……」
しかしそれきり、泣きそうな顔をしてうつむき黙り込んでしまう少女に、禊の脳裏にある一つの予感が走る。
(まさか――ありえない)
だが目の前の少女は先程からかたくなに、神の若穂色の羽織を握りしめている。
小さく息を呑めば、異変を感じたのか童も側に寄ってくる。禊はそれを許し、改めて姿勢を正すと少女に向かって逆に問うた。
「失礼ですが……それは、御令孫のお召し物でございましょう。これももしも……の話ですが」
「……何?」
「〝朱印〟――という言葉に、お聞き覚えはありませんか」
「……!!」
「やはり……あるのですね」
思いがけない禊の言葉に、少女は感情を隠すのも忘れ目を見開く。それは少女の身に何が起きたか、禊と童が理解するには十分な反応だった。
「ち……違うの、わたし……わたし」
二人の纏う空気が一気に変わり、少女は急に一人ぼっちになってしまったような気になってしまう。何とか言い訳の言葉を紡ごうとするがそれもままならない。
「一ノ兄……」
そして気まずそうに禊を見上げる童に倣い、窺うように禊を見れば……禊は伏し目がちに何かを考えていた。
しかしそれもほんのわずかな時間。禊はすぐに顔を上げると、今までどおりの調子で言葉を続ける。
「朱印とは本来、神々と心を……あるいは肌を交わした者が神々より頂戴する神威――神の御力の欠片、神々の息吹のようなものです。それは持ち主に加護を、あるいは力を与える尊いもの。しかし――」
「……」
「私が知る限り、御令孫がそれを淡島の人間にお与えになったことは一度たりともございません」
それでますます責められているような心持ちになってしまった少女は、今にも泣き出しそうな顔をして頭を横に振り禊に訴えた。
「違うの……本当に。わたし、あの〝まがつち〟という蛇に咬まれてしまって。それを日嗣様が助けてくれたの。だから……言わないで。誰にも見せるなって言われたの。よくないものだからって……」
「……はい。たしかにそれは、みだりに人目に晒さない方がいい。いえ、言葉にすら出さない方がよろしいでしょう。洞主様を始め、これからの生活の中で心安いご友人などもできるかもしれません。それらにも決して明かさず、お忘れになるくらいの方が御身のためかと存じます」
「……」
はからずも日嗣と同じ忠告を重ねる禊に、少女はうつむくように小さく頷く。その顔はまだ不安げで、禊は無理に衣を剥がさず淡々と語った。
「どうかお顔をお上げになってください。今はまだこちらにお出でになったばかりで信じられないかもしれませんが、私と童はもはや貴女の僕。今は洞主様のもとお世話申し上げておりますが――おそらく数日後には、私と童が従うのは貴女を除けば高天原の神々のみとなりましょう。貴女はそれほど私たちに取って特別なお方。ですのでどうか、安んじて御心をお許しいただきたい」
「ま……待って。ちょっと待って」
感情という感情を現さず、あの無表情とも取れる面持ちで語られる忠誠の言葉。少女はそれを受け止め切れず、思わず制止してしまう。
まるで自分の言葉一つが彼らの生死を決めてしまうのではないかと思えるほどの、凄まじい……保護欲のような何か。いや、実際何かがあったとき、目の前の男は命を投げ出すことすら厭わないかもしれない。
けれど――何も知らない自分にそんな価値があるとは思えない。自分でも信じられない自分のために人生を使って欲しくはないし、ましてや命を賭するなんて絶対にあってはならない。
「禊……わたしたちはさっき会ったばかりでしょう? なのにどうしてそこまで……?」
「貴女に〝巫女〟としての素質があるからです。そして禊と童は巫女に従うもの。それだけです」
「……。……巫女?」
「はい」
はっきりと頷く禊に、童を見遣れば童もまたしっかりと頷いた。
「それがさっき俺が言った、ここで一番大事な役割――女は巫女で、男は覡。それで世話役として、俺たちみたいに――巫女には男の禊と童がつくし、覡には女の禊と童がつく」
「……巫女は天上におわす神々に信仰を捧げ、歌舞、遊興にてその御霊を慰むるもの。神々の意に添わば、身の回りの世話をする采女や祭祀を補佐する天上人として高天原に召し上げられることもございます。いわば神に準ずる者。ゆえにこそ……神に救われ、その才を持つ貴女は尊ばれる」
「だけど……。巫女だから……禊だからって、……たった……たったそれだけで?」
「はい」
「…………」
あの巨大な社といい、おそらく神々を中心に回っているのだろう世界の不可思議な理や人との関係に、少女は今更ながらたじろぎ困惑した。
嘘だと突き放すことも、おそらくできたのだろうと思う。
けれどもそれをしたら、今度は何か別なもの……人智の及ばぬ何かに自身が消されてしまいそうな気がして、得体のしれない恐怖が湧き上がる。
「……」
そして最終的に少女の心が求めたのは、それこそ……幼い子供が親に持つような、無条件に絶対的な――安心感や信頼感だった。
「二人とも……わたしのこと嫌いになったりしない? 本当に……裏切ったりしない?」
「いたしません」
その問いに返されたのは、一直線に自身を見つめる禊の真摯な眼差しと淀みない言葉。
「……。……わかった」
それで少女は羽織を握りしめていた手を緩め――
「禊。今はあなたを……信じる」
小さな動物が怯えるように緩く震えながら、ようやく……ゆっくりと、衿を割った。
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