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第12章 月の鎌
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禊でさえ、こうしてその神にまみえるのは初めてのことだった。かつて洞主に仕えていたそのときにさえ、褥の上の姿など見たことがない。
しかし時折ふらりと淡島に降りてくるその神の風貌は、淡島の者ならばもう誰もが見知っている。その名も、もはやそれ自体に力があり、隠すのも億劫になっているようで堂々と晒している数少ない神。
そして目の前に広がるのは、まさにその名にふさわしい――朝か夜か惑うばかりの、時の歪んだ空間だった。
閉めきられた部屋を灯すのは冬花の透かしが入れられた行灯の灯し火だけ。さらにその隣には、燻すように桜色の香が詰められた香炉が置かれ……また神自身が座す褥の周りには、一応用意されている、巫女を責め立てる道具や薬の数々が散乱していた。
そして気だるそうに脇息に寄り掛かり煙管をふかしている神の姿は、まるでそこが退廃的な廓の一角であるかのような雰囲気を醸し出しており――そんな女性にも男性にも見える、ゆえにこそ最上級の美しさを備えた神が、あの日嗣の血族でもある月読命だった。
「……何をしている。疾くお前の主を、私の前に差し出せ……」
「……ッ」
ややあって、月読は息長く紫煙を吐くと何の興味も示さぬように言葉を紡いだ。しかし目的も判らぬ突然の来訪――暴挙に、禊が背に隠す主をなおかばおうとあとずされば、さらに面倒そうに先を続ける。
「……私は気が短い。以後、お前が躊躇うか拒否するかの度に、そこにある子供と獣を一匹ずつ斬る。……巫女をここへ」
「ま――待ってください!!」
「神依様……!!」
その言葉に、慌てて禊の脇をすり抜ける神依。そして相手の姿も子供らの姿も認めぬ内に、その場に膝を折り叩頭した。
「わ、わたしがこの家の主の、神依です。あなたも神であるというなら……巫女である私が何なりとご用件を伺います。だから、だからどうか、……童たちは……っ」
言いながらも、その度に喉を通る空気にむせそうになる。極度に甘いものに喉が焼けつくような、かあっと熱くなる刺激。
こくりと唾を呑み込みそれをやり過ごそうとするが、その理性に相反する熟すような肉の欲は、また昨晩のように神依の感覚と意識を蝕んでいく。鼓動が早くなって、頬に熱を感じ、目の前の床にぽつりと汗が流れ落ちた。
「み……神依様――」
「……獣ともども下がりおれ、下郎」
「……」
もはや視線すら向けられず、禊はその言葉一つで部屋の隅に逐われる。最後の抵抗に少し襖を開けたまま、この毒の空気の逃げ道を作って。部屋の隅には何かで殴打されたのか、体の数箇所に痣を作り横たわる童と、それを心配そうに窺う子龍、そして……それぞれに傷を負った、小さな神々の姿があった。
「……」
禊は鼠英と蜘蛛の女神にせめてもの礼を取り、傍らに座す。鼠軼は気絶しているのかぐったりとしたまま鼠英に支えられ、その尾に巻いていた神威の宿る珠には斜一文字にヒビが入っていた。
蜘蛛の女神などはさらに無惨に、千切れた脚の一本を針で畳に縫い留められたまま、脅えるように部屋の角で身をすくめている。皆が皆互いを人質にされ、暴力に支配され脅されていたのだろうことがすぐさまわかった。
「ひ、のえ……」
「……」
か細く痛々しい声に、禊は喋るなと目で伝える。
それどころか、できるならそのまま眠ってやってほしかった。神の目には一片の慈悲慈愛の欠片も感じられない。これから起こる、予想し得る限り主に与えられる暴虐の数々を見せたくなかった。そのあふれる涙を、喉を裂くような叫びを、知らないままでいてやってほしかった。
だが視線も寄越さぬ神は、そんな儚い願いすら嘲笑うかのように薄ら笑い、こともあろうに足を伸ばしその指先で伏せる神依の顎を持ち上げた。
「……っ」
そこで初めてその神の姿を目の当たりにした神依は、そのあまりの無慈悲さに心臓をわしづかみされたような心地になった。
あの、原初の男神から生まれた三柱の神の中子。朝の光から隔離され、行灯の淡い緋色に照らされるその男神は――日嗣によく似ていた。髪や衣こそ白や蒼の、それこそ月の様相をしていたが……今はその灯の色が混じり、本当に日嗣そっくりだった。
「……誰ぞ、別の男の顔でも描いたか……しょせんお前も浅ましき淡島の巫女よ。だがその平身低頭、殊勝な態度は嫌いではないぞ……。せいぜい私の気分を害さぬよう、媚びて回るといい」
「……っは、……はい」
いかにも憐れに眉を下げ、瞳を震わせた少女に月読はふんと軽く笑う。
伍名がもたらしたそれは、確かに暇潰し程度にはなりそうな玩具だった。しかも今回は他人の玩具。それを骨の髄まで遊び尽くして破壊する、その喜びは量り知れない。そして壊したところで、自分を害することは何人にも叶わない。
月読は再び煙管に唇を触れさせ、一服。再度足先で神依の顎をなでると、冷笑を浮かべた。
「……舐めよ」
「……え?」
「……お前の器を見定めてやろうというのだ。あの蜘蛛とて、御霊祭にて良き見せ物を演じた褒美に足の一本で許してやったのだぞ。……だがお前自身に何がある。せいぜいその肉の器を捧げ、私が喜ぶ恥態を晒すことしかできぬであろうが」
「あ……足……?」
わざとらしく動いた神の視線を辿るように、神依もまた禊の向かった壁の方へゆっくりと瞳を動かす。そして先程禊が見た光景をそのまま目の当たりにして、恐怖と驚愕に鋭く息を呑んだ。
「わ、童、鼠軼様……女神様……!!」
白く光る太針は、見せしめのようにも見えた。
「ど……どうしてこんな――!」
そうして半身を起こし激した神依に、神はなお冷たく言い放つ。
「誰が顔を上げていいと申した……」
「……ひどい……ひどいッ!!」
「黙れ……二度も同じことを言わせるな……。これからお前が拒否するかためらうか口答えをするかのたびに、あれらの内のどれかを斬る。お前に選ばせてやってもいいのだぞ……? いや……あるいはお前のような意固地な娘には、一思いに殺すより腕や足を削いでやった方が余程効くか……あの水霊は、尾からふつふつと輪切りにしてやろう」
「……っ、ま……待って……」
その神の言葉とともに、背後に無造作に置かれた刀を見つけた神依は、慌てて座り直し畳に額を擦りつけた。
「ご、……ごめんなさい……ごめんなさい……!」
「……己の立場を理解したなら、私の足を舐めてみせよ。その小生意気な唇で、私の爪先に接吻せよ」
「……は、……はい」
そのまま頷くことしか、もはや神依には選びようがなかった。神は明らかに、自分にもわかるようにその視線や仕草ですべてを示してみせた。おそらく――慣れている。権力も暴力も、力の使い方を熟知している。しかし自分には、抗う術がない。知らない。
しかしその加虐性と無慈悲さだけは、正しく理解できた。なぜこんなことになっているのか、目的のわからぬ来訪と想い人の色でなされる暴虐に、悔しさや憤りを感じないわけがない。しかし神依には、もう逆らうことができなかった。
せめてもの抵抗に奥歯を噛み、眉を寄せ……神依は傍らにある家族の姿を想い、それからゆっくり、ゆっくりとその爪先に唇を捧げる。
「っ、……ぅ……うぅっ……」
捧げて、さらに神の言葉通りおずおずと舌を出せば、神は初めて声を上げて笑った。
心が感覚を閉ざしてしまったのか、味がしない。それでも神依は、おそらく神が望む最低の姿で必死に舌を這わせた。床を踏んでいた足の裏を舐め上げ、指先に接吻して。
神の言葉のままに口に含んではしゃぶり、生理的に呑み込めない唾液にぴちゃぴちゃとだらしない音と水糸を伸ばしては指の間に舌を差し込んだ。
それで大切な家族が害されないなら、道は他になかった。それで大切な人たちが護れるなら自分の矜持などどうでもいいはずだったのに、なぜか涙がにじんできて、ぽろぽろと零れた。
恥ずかしくて恥ずかしくて、惨めったらしくて。まだ堕ちない理性が耐えきれないほどの羞恥と嫌悪を生み出して、それでも神依には続けるしかなかった。神に神依を選べても、神依は神を選べない。それをようやく、本当の意味で理解していた。
「犬畜生にも劣る、下賤の巫女よ……。お前は私の足を舐めしゃぶった唇と舌で、日嗣と口吸いを交わす気か……。ああ……想像しただけでも笑いが止まらぬわ」
「っやめて……、日嗣様は……、ふ……うっ……ぅぅぅ」
「あれもまだ青臭い餓鬼よ……女など、抱かぬ方が楽しみ方は多いというに」
月読は小さく肩を震わせながらうずくまってしまった少女を嗜虐性を含んだ瞳で見下ろし、ようやく脇息から体を起こすと側の煙草盆を寄せた。
しかし時折ふらりと淡島に降りてくるその神の風貌は、淡島の者ならばもう誰もが見知っている。その名も、もはやそれ自体に力があり、隠すのも億劫になっているようで堂々と晒している数少ない神。
そして目の前に広がるのは、まさにその名にふさわしい――朝か夜か惑うばかりの、時の歪んだ空間だった。
閉めきられた部屋を灯すのは冬花の透かしが入れられた行灯の灯し火だけ。さらにその隣には、燻すように桜色の香が詰められた香炉が置かれ……また神自身が座す褥の周りには、一応用意されている、巫女を責め立てる道具や薬の数々が散乱していた。
そして気だるそうに脇息に寄り掛かり煙管をふかしている神の姿は、まるでそこが退廃的な廓の一角であるかのような雰囲気を醸し出しており――そんな女性にも男性にも見える、ゆえにこそ最上級の美しさを備えた神が、あの日嗣の血族でもある月読命だった。
「……何をしている。疾くお前の主を、私の前に差し出せ……」
「……ッ」
ややあって、月読は息長く紫煙を吐くと何の興味も示さぬように言葉を紡いだ。しかし目的も判らぬ突然の来訪――暴挙に、禊が背に隠す主をなおかばおうとあとずされば、さらに面倒そうに先を続ける。
「……私は気が短い。以後、お前が躊躇うか拒否するかの度に、そこにある子供と獣を一匹ずつ斬る。……巫女をここへ」
「ま――待ってください!!」
「神依様……!!」
その言葉に、慌てて禊の脇をすり抜ける神依。そして相手の姿も子供らの姿も認めぬ内に、その場に膝を折り叩頭した。
「わ、わたしがこの家の主の、神依です。あなたも神であるというなら……巫女である私が何なりとご用件を伺います。だから、だからどうか、……童たちは……っ」
言いながらも、その度に喉を通る空気にむせそうになる。極度に甘いものに喉が焼けつくような、かあっと熱くなる刺激。
こくりと唾を呑み込みそれをやり過ごそうとするが、その理性に相反する熟すような肉の欲は、また昨晩のように神依の感覚と意識を蝕んでいく。鼓動が早くなって、頬に熱を感じ、目の前の床にぽつりと汗が流れ落ちた。
「み……神依様――」
「……獣ともども下がりおれ、下郎」
「……」
もはや視線すら向けられず、禊はその言葉一つで部屋の隅に逐われる。最後の抵抗に少し襖を開けたまま、この毒の空気の逃げ道を作って。部屋の隅には何かで殴打されたのか、体の数箇所に痣を作り横たわる童と、それを心配そうに窺う子龍、そして……それぞれに傷を負った、小さな神々の姿があった。
「……」
禊は鼠英と蜘蛛の女神にせめてもの礼を取り、傍らに座す。鼠軼は気絶しているのかぐったりとしたまま鼠英に支えられ、その尾に巻いていた神威の宿る珠には斜一文字にヒビが入っていた。
蜘蛛の女神などはさらに無惨に、千切れた脚の一本を針で畳に縫い留められたまま、脅えるように部屋の角で身をすくめている。皆が皆互いを人質にされ、暴力に支配され脅されていたのだろうことがすぐさまわかった。
「ひ、のえ……」
「……」
か細く痛々しい声に、禊は喋るなと目で伝える。
それどころか、できるならそのまま眠ってやってほしかった。神の目には一片の慈悲慈愛の欠片も感じられない。これから起こる、予想し得る限り主に与えられる暴虐の数々を見せたくなかった。そのあふれる涙を、喉を裂くような叫びを、知らないままでいてやってほしかった。
だが視線も寄越さぬ神は、そんな儚い願いすら嘲笑うかのように薄ら笑い、こともあろうに足を伸ばしその指先で伏せる神依の顎を持ち上げた。
「……っ」
そこで初めてその神の姿を目の当たりにした神依は、そのあまりの無慈悲さに心臓をわしづかみされたような心地になった。
あの、原初の男神から生まれた三柱の神の中子。朝の光から隔離され、行灯の淡い緋色に照らされるその男神は――日嗣によく似ていた。髪や衣こそ白や蒼の、それこそ月の様相をしていたが……今はその灯の色が混じり、本当に日嗣そっくりだった。
「……誰ぞ、別の男の顔でも描いたか……しょせんお前も浅ましき淡島の巫女よ。だがその平身低頭、殊勝な態度は嫌いではないぞ……。せいぜい私の気分を害さぬよう、媚びて回るといい」
「……っは、……はい」
いかにも憐れに眉を下げ、瞳を震わせた少女に月読はふんと軽く笑う。
伍名がもたらしたそれは、確かに暇潰し程度にはなりそうな玩具だった。しかも今回は他人の玩具。それを骨の髄まで遊び尽くして破壊する、その喜びは量り知れない。そして壊したところで、自分を害することは何人にも叶わない。
月読は再び煙管に唇を触れさせ、一服。再度足先で神依の顎をなでると、冷笑を浮かべた。
「……舐めよ」
「……え?」
「……お前の器を見定めてやろうというのだ。あの蜘蛛とて、御霊祭にて良き見せ物を演じた褒美に足の一本で許してやったのだぞ。……だがお前自身に何がある。せいぜいその肉の器を捧げ、私が喜ぶ恥態を晒すことしかできぬであろうが」
「あ……足……?」
わざとらしく動いた神の視線を辿るように、神依もまた禊の向かった壁の方へゆっくりと瞳を動かす。そして先程禊が見た光景をそのまま目の当たりにして、恐怖と驚愕に鋭く息を呑んだ。
「わ、童、鼠軼様……女神様……!!」
白く光る太針は、見せしめのようにも見えた。
「ど……どうしてこんな――!」
そうして半身を起こし激した神依に、神はなお冷たく言い放つ。
「誰が顔を上げていいと申した……」
「……ひどい……ひどいッ!!」
「黙れ……二度も同じことを言わせるな……。これからお前が拒否するかためらうか口答えをするかのたびに、あれらの内のどれかを斬る。お前に選ばせてやってもいいのだぞ……? いや……あるいはお前のような意固地な娘には、一思いに殺すより腕や足を削いでやった方が余程効くか……あの水霊は、尾からふつふつと輪切りにしてやろう」
「……っ、ま……待って……」
その神の言葉とともに、背後に無造作に置かれた刀を見つけた神依は、慌てて座り直し畳に額を擦りつけた。
「ご、……ごめんなさい……ごめんなさい……!」
「……己の立場を理解したなら、私の足を舐めてみせよ。その小生意気な唇で、私の爪先に接吻せよ」
「……は、……はい」
そのまま頷くことしか、もはや神依には選びようがなかった。神は明らかに、自分にもわかるようにその視線や仕草ですべてを示してみせた。おそらく――慣れている。権力も暴力も、力の使い方を熟知している。しかし自分には、抗う術がない。知らない。
しかしその加虐性と無慈悲さだけは、正しく理解できた。なぜこんなことになっているのか、目的のわからぬ来訪と想い人の色でなされる暴虐に、悔しさや憤りを感じないわけがない。しかし神依には、もう逆らうことができなかった。
せめてもの抵抗に奥歯を噛み、眉を寄せ……神依は傍らにある家族の姿を想い、それからゆっくり、ゆっくりとその爪先に唇を捧げる。
「っ、……ぅ……うぅっ……」
捧げて、さらに神の言葉通りおずおずと舌を出せば、神は初めて声を上げて笑った。
心が感覚を閉ざしてしまったのか、味がしない。それでも神依は、おそらく神が望む最低の姿で必死に舌を這わせた。床を踏んでいた足の裏を舐め上げ、指先に接吻して。
神の言葉のままに口に含んではしゃぶり、生理的に呑み込めない唾液にぴちゃぴちゃとだらしない音と水糸を伸ばしては指の間に舌を差し込んだ。
それで大切な家族が害されないなら、道は他になかった。それで大切な人たちが護れるなら自分の矜持などどうでもいいはずだったのに、なぜか涙がにじんできて、ぽろぽろと零れた。
恥ずかしくて恥ずかしくて、惨めったらしくて。まだ堕ちない理性が耐えきれないほどの羞恥と嫌悪を生み出して、それでも神依には続けるしかなかった。神に神依を選べても、神依は神を選べない。それをようやく、本当の意味で理解していた。
「犬畜生にも劣る、下賤の巫女よ……。お前は私の足を舐めしゃぶった唇と舌で、日嗣と口吸いを交わす気か……。ああ……想像しただけでも笑いが止まらぬわ」
「っやめて……、日嗣様は……、ふ……うっ……ぅぅぅ」
「あれもまだ青臭い餓鬼よ……女など、抱かぬ方が楽しみ方は多いというに」
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