平凡な高校生活を送る予定だったのに

空里

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断片的な夢

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あの話を聞いたからと言ってそれに流されて付き合う気はないが今までの態度を少し反省はした。
人は平等に助けなければならない。以前悲しんでいる子を助けようとしたことがある。
その子だけ特別扱いとなるのはダメだと感じた。
もっとも、関わりのない人まで助けようとまでは思ってないが。
ここまで関わってしまえば助けなければならないだろう。幸い近くにいるだけで良いようだし。
関わりを持ってない人を一度助けられたのかは分からないが助けようとしたことがある。
一歳年下だったその子は最後には笑顔になっていたのを覚えている。
相当昔でその歳の頃の記憶はそれしか残ってない。
それだけに自分の中で印象深い出来事だったということだ。
またその時の夢を見そうだなと思いつつ眠りについた。



とても大きい公園、体が小さいこともあり本当に大きく見える。
近くに知り合いはいないが幼さゆえに同年代が集まって遊んでいるところに入って遊び始めた。
その時視界の片隅にベンチに座る少女が目に止まった。



とても短い夢を見た。見るだろうと予測はしていたがここまで短いの初めてだった。
普段はそのときのことを最後まで追体験する形で見る。
あの子は今何処にいるのだろうか。
会った場所が会った場所だからあの公園依頼会っていない。名前も覚えていない。名字は元々教えてもらってない気もするが。
実体験の夢だとはいえ細かい内容は起きると忘れてしまう。
もどかしい気持ちになりながらも部屋から出る。

「おはよう、僚太くん」
「・・・・・・おはよ」
昨日は憂鬱さという影を濃くした太陽だったが、今日はもどかしい気持ちを浄化する太陽のように感じた。
挨拶を返してからすれ違いリビングへ向かう。いつもの通りラップに包まれた朝食をラップをとってから食べ始める。
そこから手際よく準備を終わらせ昨日とは違い時間が余った。となればすることはパズレンか読書しかない。
本は部屋まで取りに帰るか鞄から取り出さなければならない。対してスマホはポケットにあるためパズレンをすることにする。
今時電子書籍という便利なものがあるが僚太はそれを使っていない。
その理由は片手だけが疲れてしまうというもの。
書籍だと両手で読むがスマホだと片手で読む。普段スマホを使うときは適度に持ち変えているが読書に集中するとそれがおろそかになり結果的に片手に負担がかかるのだ。
適度に持ち帰ることを意識していると集中しきれない。
かといってスマホを両手で持つと読みづらい。
そのため書籍で本を読んでいる。学校ではスマホの使用が基本禁止となっているためという理由も少なからずあるが卒業しても書籍で読むだろう。
なんと言っても買おうと思えばすぐに買うことが出来る環境にあるからだ。



パズレンをリビングでしていると丁度10連分の卵石が手に入った。
それに気づきガチャ画面を開こうとしたところで、
「あ、パズレンだ」
後ろから声をかけられた。振り向かずとも声で凛花だと分かる。
「実は昨日の夜始めたんだよね」
そう言いながらスマホの画面を見せてくる。
それはパズレンのモンスターボックスという入手したキャラクターの一覧が見られる画面だった。
その左上三体に目を見張った。
今回のコホラの最高ランクコラボキャラクターを一体ずつ持っていたのである。
「昨日の夜部屋に来なかったのは・・・・・・」
「ずっとリセマラしてたんだ。寂しかった?」
「いや、別に」
「あれ?突っかかってくると思ったのに」



学校ではやはり凛花が近づいて来るが今までよりはしっかり対応することを意識した。
そして、放課後今日は部活に行くことなく帰る。理由は貴史の部活が毎週火曜日が休みのためだ。
ということで3人でまた裏門の近くの自転車置き場に集まる。
貴史はクラスが違うためタイミングも少しずれる。そのためいつもここで集まるように決めていた。

「ごめん、ちょっと遅れた」
「いや、全然。なにかあったの?」
確かに数分待ったが遅いとは思わなかった。それに貴史の言葉から焦りを少し感じたから別に悪気があった訳ではないというのは明白だった。
「ちょっと日直日誌書いてて」
日直日誌とはその日の日程とその内容、そして5行位なにかコメントを書かなければならない。
貴史のことだから放課後になってから最後のコメントを書いて提出しに行ったのだろう。
貴史は真面目なためコメントはしっかり一日終わってから書いている。
僕は早く帰るために昼休みなどの空いた時間に書いておくが、友達にまでそうしろと言うつもりはなかった。
「日直・・・・・・あ!日直だったの忘れてた!」
「「え!?」」
凛花の言葉に僚太と貴史の驚きの声が重なる。
「日誌書かないと!」
そう言いながら校舎の方に走っていく。
「珍しいね」
これは貴史の感想であり僕も同じ感想を持った。
ここ最近で凛花のイメージは大分変わってきてはいたがやることはしっかりしているというイメージは健在だった。
「そうだな・・・」
走っていった凛花の後を二人は追いかけていった。
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