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第六話 魔導士ランク
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「なるほどぉ……つまり、朔真さんは魔法が使えないからこそ、魔力流動を鍛えて、移動術を身に付けたということですね~!」
ふむふむと頷き、納得した様子でさゆりが朔真の話をまとめる。
少し早めのランチをギルドメンバー全員で囲みながら、朔真の話を聞き、質問が出て、その答えをさゆりがまとめた。
特に気にすることなく舞はもくもくとランチを食べていたが、話は聞いているようであった。
「“縮地”のことは学園の時から使ってたから知ってたけど、“空鞜”は初めて見たよ!」
「“空鞜”は卒業してから身に付けたんだ」
美羽の言葉に朔真が答える。
「簡単に身に付けられることやないんやけどね」
感心するように逸平が言う。
「話は聞いたことあったけど、実際使っているのは初めて見たわ!」
「そもそも、魔法を使って飛ぶのが主流で、使う人自体あまりいないわねぇ」
アリスと楓が言うように、魔法で飛ぶ方法を使うのが今の主流であり、朔真が使ったような“縮地”や“空鞜”は古術とされている。
「俺は魔法が使えないからな」
「でも、魔力がないわけじゃないのよね~…魔力流動で魔力を使ってるわけだし……」
朔真の言葉にアリスがう~んと唸る。
今朝、朔真の健康診断として魔力量など診断したアリスとしては、朔真が魔法を使えないのはなぜか気になるようである。
「稀にいるみたいですから、気にしてもしょうがないと思いますよ」
信輔が食後のお茶をすする。
朔真のように魔法を使えない人がいるにはいる。
「あそこまでの魔力流動の使い手とは、なかなかレアやな」
「そうだな…大抵は身体強化、せいぜいが縮地レベルまでがほとんどだ!」
逸平とレオナルドが言うように、魔力流動だけで戦えるのは珍しい。
「……朔真は…強い」
舞がぼそっと言う。
「「「「「「!?!!」」」」」」
さゆりと朔真以外の全員が舞の言葉に驚きの顔をする。
「舞嬢が」
「舞はんが」
「舞が」
「「「舞さんが」」」
「「「「「「人を褒めた!!!」」」」」」
見事に重なる言葉に、さゆりはにこにこして、朔真は驚く。
「えっ!?そんなに珍しいことなのか?」
「倉敷嬢が褒めるなんて、初めてだ……」
「舞が強いと認めるなんて、何をしたのよ!」
「わいも言われたことないわ!」
朔真の疑問にレオナルド、アリス、逸平が応える。
「まぁ…実際に戦ってみて強いことは分かったけど、舞さんが認めてるとはね!」
「実際に“空鞜”を身に付けてたりするから、納得できるけどね」
「すごいね!なかなか無いことだよ!」
楓と信輔が納得して、美羽はすごいと騒ぐ。
「それでは、舞ちゃんが認めている朔真さんに期待して、一つお仕事を受けてもらえますか?」
さゆりが周りが騒ぐ中、朔真にニコニコしながら伝える。
「仕事…ですか?」
「これです」
さゆりが朔真に一枚の紙を渡す。
その紙には
『魔導士ランク試験申込書
本紙に必要事項を記入し、魔導士協会に提出する………』
と書かれていた。
「魔導士ランク試験ですか……」
朔真は苦笑いを浮かべる。
「この先、必要になってくるのでお願いします♪」
さゆりが笑顔で言う。
魔導士ランクとは、魔法が当たり前のこの世界では、危険度が高い仕事などが多くあり、資格とは別にどれだけ魔法能力があるか確認するためのものである。
これはなるべく、仕事による死傷者を減らすために作られたもので、仕事を受ける一つの目安とされている。
任意でランク試験に申し込み、認定証を得ることができる。
主にハンターなど戦闘を伴う仕事に関わる場合は必要なことが多いため、ギルドによってはランク認定証が必須のところもある。
ランク認定証があることのメリットとしては、先に述べた仕事を受けるかどうかの目安の他に、ランクによっては危険区域への入域許可を得られることにある。
危険区域とは、一般では入ることができない区域であり、ダンジョンもその一つとされている。
魔導士ランクはDから始まりSSSまでの9段階存在し、DやCは一般職が多く、B以上は魔法医療や冒険者など魔法をある程度使えないと成り立たないランクとなっている。
「ギルドに所属するわけですし、必要なことなのも分かりますけど、結果は期待しないでくださいよ」
朔真が諦めてるように言う。
「魔導士ランクは魔法も重要ですけど、魔力量や魔法や魔力の使い方などの総合力で判断するんです。だから、朔真さんのあの戦いぶりなら大丈夫です!」
さゆりの言葉にメンバー全員が頷く。
「それで、いつ試験が行われるんです?」
「明日です♪」
さゆりの言葉に朔真だけが驚いた顔をした。
後日談になるが、こういうことは日常茶飯事ということだった。
白く大きな三階建てほどの建物。
その建物を見上げるように朔真は見ていた。
「すげぇ建物だな~……」
魔法科学と技術の粋が集められた魔法庁の建物であり、魔導士ランクの管理、特殊魔法物の管理保管、その他魔法に関する全てのことを司っている機関である。
ちなみに【魔導士協会】も魔法庁の管理下に置かれている。
「今回はどのようなご用件での訪問ですか?」
「【シンフォニア】からランク試験を受けに来ました」
受付にて問われたことに朔真が答える。
「ランク試験ですね!こちらの奥で呼ばれるまで待機していてください」
受付が廊下の先の奥の部屋へ案内する。
その部屋は控え室になっているようで、いくつかのベンチとテーブルが置かれ、十数人の人々が待機していた。
朔真は部屋の隅の壁に寄りかかり、回りを見回す。
(思ったより人がいるんだな)
「少し強引に試験を申し込んだので、何か言われるかもしれませんが、気にしないでくださいね」
さゆりが申し訳なさそうに今朝言っていたことを思い出す。
(まぁ、試験で他人に絡むやつなんてあまりいるとは思えないがな)
朔真がそう考えてぼーっとしていると
「あんた!【シンフォニア】の人か?」
サラサラ金髪で金眼の男が話しかけてきた。
(絡むやついたな)
「……そうだけど、なにか?」
内心驚いたのを見せず、平静を装う朔真。
男はニッと笑い、
「【シンフォニア】の実力を知る良い機会だ!あんたのランクは?」
「いや、俺は……「ランク試験をお受けになる方はこちらに集まってください!!」
朔真が答える前に試験官らしい人からの集合がかかる。
「試験であんたの実力を見させてもらうぜ!」
そう言って金髪の男が試験官の元へ駆けていく。
朔真もその男に続くように歩いていく。
「これより、ランク試験を開始致します!まず皆様には、このリストバンドを着けていただき、救助試験から順に行います!」
正面のスクリーンに映像が映し出される。
「このマップにて要救助者と見立てた人形を救助したり、仮想敵の撃破などでポイントを稼ぎつつ、ゴールを目指して貰います!今回は試験者数が14人のため、全員同時に行い、採点します!」
映し出されたマップは広く、森や池があり、山火事のように燃えているエリアなどがあった。
「全受験者がゴールまたは脱落などした時点で、終了の合図を出すので、各自頑張ってください!」
(時間制限なし…様々なエリアがあり、参加人数14人か……)
朔真がマップを見て思考しつつ、参加者を確認する。
「そして、経験者も同時にか……」
先程の金髪の男の話から判断し、小さくため息をつく。
(むしろ、俺は無理やり試験に押し込まれた感じだな)
そんなことを考えている朔真に
「さぁ!早速実力を見せてもらうぜ!はっはー!!」
金髪の男が声をかけてくる。
「ずいぶん、気にしてるらしいけど、俺はまだギルドに入ったばかりの上に仮加入だから、参考にはならんぞ」
「そんなことはないさ!どのレベルの者がギルドに加入したかで、そのギルドの実力も分かるというものだ!」
(なるほど……)
金髪の男の言葉に朔真が感心し、考えを改め、金髪の男に少し興味が湧いた。
「あんたのギルドと名前は?」
「オレか!オレはギルド【勇士の剣】のコール・ゴルデンだ!あんたは?」
「俺は【シンフォニア】の月城朔真」
(まさか、俺がギルド名を名乗ることになるとはね)
朔真がまだ慣れない【シンフォニア】と名乗った自分に、内心で苦笑した。
ふむふむと頷き、納得した様子でさゆりが朔真の話をまとめる。
少し早めのランチをギルドメンバー全員で囲みながら、朔真の話を聞き、質問が出て、その答えをさゆりがまとめた。
特に気にすることなく舞はもくもくとランチを食べていたが、話は聞いているようであった。
「“縮地”のことは学園の時から使ってたから知ってたけど、“空鞜”は初めて見たよ!」
「“空鞜”は卒業してから身に付けたんだ」
美羽の言葉に朔真が答える。
「簡単に身に付けられることやないんやけどね」
感心するように逸平が言う。
「話は聞いたことあったけど、実際使っているのは初めて見たわ!」
「そもそも、魔法を使って飛ぶのが主流で、使う人自体あまりいないわねぇ」
アリスと楓が言うように、魔法で飛ぶ方法を使うのが今の主流であり、朔真が使ったような“縮地”や“空鞜”は古術とされている。
「俺は魔法が使えないからな」
「でも、魔力がないわけじゃないのよね~…魔力流動で魔力を使ってるわけだし……」
朔真の言葉にアリスがう~んと唸る。
今朝、朔真の健康診断として魔力量など診断したアリスとしては、朔真が魔法を使えないのはなぜか気になるようである。
「稀にいるみたいですから、気にしてもしょうがないと思いますよ」
信輔が食後のお茶をすする。
朔真のように魔法を使えない人がいるにはいる。
「あそこまでの魔力流動の使い手とは、なかなかレアやな」
「そうだな…大抵は身体強化、せいぜいが縮地レベルまでがほとんどだ!」
逸平とレオナルドが言うように、魔力流動だけで戦えるのは珍しい。
「……朔真は…強い」
舞がぼそっと言う。
「「「「「「!?!!」」」」」」
さゆりと朔真以外の全員が舞の言葉に驚きの顔をする。
「舞嬢が」
「舞はんが」
「舞が」
「「「舞さんが」」」
「「「「「「人を褒めた!!!」」」」」」
見事に重なる言葉に、さゆりはにこにこして、朔真は驚く。
「えっ!?そんなに珍しいことなのか?」
「倉敷嬢が褒めるなんて、初めてだ……」
「舞が強いと認めるなんて、何をしたのよ!」
「わいも言われたことないわ!」
朔真の疑問にレオナルド、アリス、逸平が応える。
「まぁ…実際に戦ってみて強いことは分かったけど、舞さんが認めてるとはね!」
「実際に“空鞜”を身に付けてたりするから、納得できるけどね」
「すごいね!なかなか無いことだよ!」
楓と信輔が納得して、美羽はすごいと騒ぐ。
「それでは、舞ちゃんが認めている朔真さんに期待して、一つお仕事を受けてもらえますか?」
さゆりが周りが騒ぐ中、朔真にニコニコしながら伝える。
「仕事…ですか?」
「これです」
さゆりが朔真に一枚の紙を渡す。
その紙には
『魔導士ランク試験申込書
本紙に必要事項を記入し、魔導士協会に提出する………』
と書かれていた。
「魔導士ランク試験ですか……」
朔真は苦笑いを浮かべる。
「この先、必要になってくるのでお願いします♪」
さゆりが笑顔で言う。
魔導士ランクとは、魔法が当たり前のこの世界では、危険度が高い仕事などが多くあり、資格とは別にどれだけ魔法能力があるか確認するためのものである。
これはなるべく、仕事による死傷者を減らすために作られたもので、仕事を受ける一つの目安とされている。
任意でランク試験に申し込み、認定証を得ることができる。
主にハンターなど戦闘を伴う仕事に関わる場合は必要なことが多いため、ギルドによってはランク認定証が必須のところもある。
ランク認定証があることのメリットとしては、先に述べた仕事を受けるかどうかの目安の他に、ランクによっては危険区域への入域許可を得られることにある。
危険区域とは、一般では入ることができない区域であり、ダンジョンもその一つとされている。
魔導士ランクはDから始まりSSSまでの9段階存在し、DやCは一般職が多く、B以上は魔法医療や冒険者など魔法をある程度使えないと成り立たないランクとなっている。
「ギルドに所属するわけですし、必要なことなのも分かりますけど、結果は期待しないでくださいよ」
朔真が諦めてるように言う。
「魔導士ランクは魔法も重要ですけど、魔力量や魔法や魔力の使い方などの総合力で判断するんです。だから、朔真さんのあの戦いぶりなら大丈夫です!」
さゆりの言葉にメンバー全員が頷く。
「それで、いつ試験が行われるんです?」
「明日です♪」
さゆりの言葉に朔真だけが驚いた顔をした。
後日談になるが、こういうことは日常茶飯事ということだった。
白く大きな三階建てほどの建物。
その建物を見上げるように朔真は見ていた。
「すげぇ建物だな~……」
魔法科学と技術の粋が集められた魔法庁の建物であり、魔導士ランクの管理、特殊魔法物の管理保管、その他魔法に関する全てのことを司っている機関である。
ちなみに【魔導士協会】も魔法庁の管理下に置かれている。
「今回はどのようなご用件での訪問ですか?」
「【シンフォニア】からランク試験を受けに来ました」
受付にて問われたことに朔真が答える。
「ランク試験ですね!こちらの奥で呼ばれるまで待機していてください」
受付が廊下の先の奥の部屋へ案内する。
その部屋は控え室になっているようで、いくつかのベンチとテーブルが置かれ、十数人の人々が待機していた。
朔真は部屋の隅の壁に寄りかかり、回りを見回す。
(思ったより人がいるんだな)
「少し強引に試験を申し込んだので、何か言われるかもしれませんが、気にしないでくださいね」
さゆりが申し訳なさそうに今朝言っていたことを思い出す。
(まぁ、試験で他人に絡むやつなんてあまりいるとは思えないがな)
朔真がそう考えてぼーっとしていると
「あんた!【シンフォニア】の人か?」
サラサラ金髪で金眼の男が話しかけてきた。
(絡むやついたな)
「……そうだけど、なにか?」
内心驚いたのを見せず、平静を装う朔真。
男はニッと笑い、
「【シンフォニア】の実力を知る良い機会だ!あんたのランクは?」
「いや、俺は……「ランク試験をお受けになる方はこちらに集まってください!!」
朔真が答える前に試験官らしい人からの集合がかかる。
「試験であんたの実力を見させてもらうぜ!」
そう言って金髪の男が試験官の元へ駆けていく。
朔真もその男に続くように歩いていく。
「これより、ランク試験を開始致します!まず皆様には、このリストバンドを着けていただき、救助試験から順に行います!」
正面のスクリーンに映像が映し出される。
「このマップにて要救助者と見立てた人形を救助したり、仮想敵の撃破などでポイントを稼ぎつつ、ゴールを目指して貰います!今回は試験者数が14人のため、全員同時に行い、採点します!」
映し出されたマップは広く、森や池があり、山火事のように燃えているエリアなどがあった。
「全受験者がゴールまたは脱落などした時点で、終了の合図を出すので、各自頑張ってください!」
(時間制限なし…様々なエリアがあり、参加人数14人か……)
朔真がマップを見て思考しつつ、参加者を確認する。
「そして、経験者も同時にか……」
先程の金髪の男の話から判断し、小さくため息をつく。
(むしろ、俺は無理やり試験に押し込まれた感じだな)
そんなことを考えている朔真に
「さぁ!早速実力を見せてもらうぜ!はっはー!!」
金髪の男が声をかけてくる。
「ずいぶん、気にしてるらしいけど、俺はまだギルドに入ったばかりの上に仮加入だから、参考にはならんぞ」
「そんなことはないさ!どのレベルの者がギルドに加入したかで、そのギルドの実力も分かるというものだ!」
(なるほど……)
金髪の男の言葉に朔真が感心し、考えを改め、金髪の男に少し興味が湧いた。
「あんたのギルドと名前は?」
「オレか!オレはギルド【勇士の剣】のコール・ゴルデンだ!あんたは?」
「俺は【シンフォニア】の月城朔真」
(まさか、俺がギルド名を名乗ることになるとはね)
朔真がまだ慣れない【シンフォニア】と名乗った自分に、内心で苦笑した。
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