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十八話 予想外の出来事
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男爵家で働き始めたロンという執事は、かなり有能で働き者あり、男爵家に足りなかった物をココレットと相談しながら揃えていった。
そのおかげもあって、よく言えば歴史ある、悪く言えばぼろい男爵家は見る見るうちに美しさを取り戻して言った。
「ロン。貴方はまるで魔法使いね!」
ロンのおかげでシシリーの休憩時間も増え、ココレットは大満足である。
そして今日は庭で令嬢らしく、丸テーブルに白いレースを敷き、真新しいティーカップで紅茶を飲む。なんとも優雅なティータイムなのだが、誰もいない庭を見て、ココレットはため息をついた。
実の所この数日間、誰もこの庭に現れないのである。
何かがあったのか、忙しいらしく誰も来ない庭は閑散としており、ココレットは不満げにロンの用意してくれたクッキーを頬張った。
サクサクとしたクッキーは美味しいけれども、実の所ココレットはかなり寂しいと感じていた。
元々ココレットは貧乏だったために、社交界に頻繁に出る余裕もなく友人と言える人はいない。だからこそ、友人ではないにしろ、庭が人でにぎわい、話し相手がいるという環境に、喜んでいたのだ。
「はぁ・・・どうして誰も来ないのかしら。」
つい愚痴を漏らすと、ロンは紅茶を新しく入れながら答えた。
「王城にて、おそらく何かが起こったのでしょう。心配ならば、婚約者である第二王子殿下に手紙をだしてはどうですか?」
「手紙・・かぁ。」
ココレットは庭に設置されている魔法のゲートをちらりと見て、ふむと、考える。
「ねぇ。ロン。」
「どうしました?」
「あのゲートはどこへ続いているのかしら?」
その言葉にロンはぴくりと動きを止めると、首を横に振った。
「お嬢様、いけません。」
ロンは庶民の出らしいが、何故か貴族社会にも詳しく、最近の流行のデザインや噂話にも詳しい。それによってココレットは可愛らしい流行最先端のドレスを手に入れ、ずっと誰かに見せたくてうずうずしていた。
今日も、ふわりとした早春のような若草色のドレスを身に纏っており、一言で言えば可憐なる美少女全開である。と、本人は思っている。
そして、誰かに見せたい衝動にずっと駆られている。
「ちょっとだけ・・なら、いいのではないかしら?ほら、私、ローワン様の婚約者ですし。以前、魔法使いさん達も、いつでも来て下さいって、言っていたわ。許可証も持っているし。」
ロンは慌てて首を横に振る。
「いけません。連絡もせずに。」
「王妃様だって、ココレットならいつでも大歓迎だから、毎日でも来て頂戴って言っていたわ。」
「うっ・・・」
そう。ココレットは魔法のゲートを通ってもいいという許可は得ているのだ。だが、今までは皆が来てくれていた為に使う事が無かった。
使うなら、今ではないか。そう、ココレットはにっこりとほほ笑むとロンに言った。
「手土産のお菓子を準備して頂戴?すこーしだけ、すこーしだけ、遊びに行くだけだから。ね?」
「・・・か、かしこまりました。王宮に一言連絡を飛ばしておきます。」
「ええ。お願いね?」
ココレットは王宮探検が出来るという事にわくわくとするのであった。
そして、昼食まで食べ終え準備の整ったココレットは、ロンの用意してくれた菓子の入った籠を手に持って魔法のゲートを通った。
光の渦の中に足を入れる感覚は、ふにふにとしたましゅまろを踏んでいるような面白いものであり、ココレットは魔法とは聖女よりもはるかに便利なものだななんて事を考えていた。
眩しい光を感じた次の瞬間、目をゆっくりと開くと、そこは王宮の庭であった。
「へぇ。ここに出るのね。」
ココレットはしばらくの間探検してみるかと、わくわくとしながら歩き始めた。首元には、王宮より支給された王宮に自由に出入りできる許可証、第二王子の婚約者である証のネックレスをつけている。これには魔法が掛けられており、これをつけているおかげでゲートを通れるのだ。
るんるん気分でココレットは庭を歩き、そしてしばらく歩いていくと神殿が見えた。そこでクルリとココレットは方向転換をする。
神殿には近づきたくない。
そう思い、反対方向へと歩き出した時、ガサガサと生垣が揺れたかと思うと、そこからひょっこりと雪のように真っ白な蛇のような生き物が顔を出した。
真っ赤な瞳に、ココレットは思わず動きを止めた。
鱗におおわれた肌、赤い瞳。それはここにいるはずのない生き物である。ココレットは顔を引きつらせながら、ゆっくりと後ろに下がる。
しかし、その生き物はココレットの姿に気付くと驚いたのか、目をカッと見開くと口から魔法陣を吐き出した。
「しまった!」
ココレットは慌てて逃げようとするが魔法陣に体がからめ捕られていく。このままではいけないと思った時であった。
「ココレット!」
ローワンが駆けてくるのが見えた。
「ローワン様!」
手を伸ばすと、ローワンがその手を掴んだ。
ローワンの側近であるシンはその光景に目を丸くすると叫んだ。
「王子いけません!」
「すぐにドラゴニアへ伝えろ!」
ローワンはその言葉を最後に、ココレット共に忽然と姿を消した。
シンは一瞬呆然とするが、すぐに気持ちを入れ替えると、生垣の中から顔を出していた蛇、ではなく、子竜の体を掴み揚げると後ろから走ってきた騎士達に言った。
「ドラゴニアの王子に子竜が見つかったと連絡をしろ。すぐにそちらに連れて行くとも。そして、第二王子殿下とその婚約者の令嬢がその子竜によってどこかに魔法で飛ばされたとも、急いで伝えろ!」
「は、はい!」
シンは唇を噛むと、子竜を睨みつけた。
「お二人に何かあれば、皮をはがして焼いて食ってやるからな。」
子竜は目を潤ませるとガタガタと震えている。
いつもは温厚なシンは、眉間にしわを寄せ、ローワンとココレットを救うべく子竜を抱えて走り出した。
そのおかげもあって、よく言えば歴史ある、悪く言えばぼろい男爵家は見る見るうちに美しさを取り戻して言った。
「ロン。貴方はまるで魔法使いね!」
ロンのおかげでシシリーの休憩時間も増え、ココレットは大満足である。
そして今日は庭で令嬢らしく、丸テーブルに白いレースを敷き、真新しいティーカップで紅茶を飲む。なんとも優雅なティータイムなのだが、誰もいない庭を見て、ココレットはため息をついた。
実の所この数日間、誰もこの庭に現れないのである。
何かがあったのか、忙しいらしく誰も来ない庭は閑散としており、ココレットは不満げにロンの用意してくれたクッキーを頬張った。
サクサクとしたクッキーは美味しいけれども、実の所ココレットはかなり寂しいと感じていた。
元々ココレットは貧乏だったために、社交界に頻繁に出る余裕もなく友人と言える人はいない。だからこそ、友人ではないにしろ、庭が人でにぎわい、話し相手がいるという環境に、喜んでいたのだ。
「はぁ・・・どうして誰も来ないのかしら。」
つい愚痴を漏らすと、ロンは紅茶を新しく入れながら答えた。
「王城にて、おそらく何かが起こったのでしょう。心配ならば、婚約者である第二王子殿下に手紙をだしてはどうですか?」
「手紙・・かぁ。」
ココレットは庭に設置されている魔法のゲートをちらりと見て、ふむと、考える。
「ねぇ。ロン。」
「どうしました?」
「あのゲートはどこへ続いているのかしら?」
その言葉にロンはぴくりと動きを止めると、首を横に振った。
「お嬢様、いけません。」
ロンは庶民の出らしいが、何故か貴族社会にも詳しく、最近の流行のデザインや噂話にも詳しい。それによってココレットは可愛らしい流行最先端のドレスを手に入れ、ずっと誰かに見せたくてうずうずしていた。
今日も、ふわりとした早春のような若草色のドレスを身に纏っており、一言で言えば可憐なる美少女全開である。と、本人は思っている。
そして、誰かに見せたい衝動にずっと駆られている。
「ちょっとだけ・・なら、いいのではないかしら?ほら、私、ローワン様の婚約者ですし。以前、魔法使いさん達も、いつでも来て下さいって、言っていたわ。許可証も持っているし。」
ロンは慌てて首を横に振る。
「いけません。連絡もせずに。」
「王妃様だって、ココレットならいつでも大歓迎だから、毎日でも来て頂戴って言っていたわ。」
「うっ・・・」
そう。ココレットは魔法のゲートを通ってもいいという許可は得ているのだ。だが、今までは皆が来てくれていた為に使う事が無かった。
使うなら、今ではないか。そう、ココレットはにっこりとほほ笑むとロンに言った。
「手土産のお菓子を準備して頂戴?すこーしだけ、すこーしだけ、遊びに行くだけだから。ね?」
「・・・か、かしこまりました。王宮に一言連絡を飛ばしておきます。」
「ええ。お願いね?」
ココレットは王宮探検が出来るという事にわくわくとするのであった。
そして、昼食まで食べ終え準備の整ったココレットは、ロンの用意してくれた菓子の入った籠を手に持って魔法のゲートを通った。
光の渦の中に足を入れる感覚は、ふにふにとしたましゅまろを踏んでいるような面白いものであり、ココレットは魔法とは聖女よりもはるかに便利なものだななんて事を考えていた。
眩しい光を感じた次の瞬間、目をゆっくりと開くと、そこは王宮の庭であった。
「へぇ。ここに出るのね。」
ココレットはしばらくの間探検してみるかと、わくわくとしながら歩き始めた。首元には、王宮より支給された王宮に自由に出入りできる許可証、第二王子の婚約者である証のネックレスをつけている。これには魔法が掛けられており、これをつけているおかげでゲートを通れるのだ。
るんるん気分でココレットは庭を歩き、そしてしばらく歩いていくと神殿が見えた。そこでクルリとココレットは方向転換をする。
神殿には近づきたくない。
そう思い、反対方向へと歩き出した時、ガサガサと生垣が揺れたかと思うと、そこからひょっこりと雪のように真っ白な蛇のような生き物が顔を出した。
真っ赤な瞳に、ココレットは思わず動きを止めた。
鱗におおわれた肌、赤い瞳。それはここにいるはずのない生き物である。ココレットは顔を引きつらせながら、ゆっくりと後ろに下がる。
しかし、その生き物はココレットの姿に気付くと驚いたのか、目をカッと見開くと口から魔法陣を吐き出した。
「しまった!」
ココレットは慌てて逃げようとするが魔法陣に体がからめ捕られていく。このままではいけないと思った時であった。
「ココレット!」
ローワンが駆けてくるのが見えた。
「ローワン様!」
手を伸ばすと、ローワンがその手を掴んだ。
ローワンの側近であるシンはその光景に目を丸くすると叫んだ。
「王子いけません!」
「すぐにドラゴニアへ伝えろ!」
ローワンはその言葉を最後に、ココレット共に忽然と姿を消した。
シンは一瞬呆然とするが、すぐに気持ちを入れ替えると、生垣の中から顔を出していた蛇、ではなく、子竜の体を掴み揚げると後ろから走ってきた騎士達に言った。
「ドラゴニアの王子に子竜が見つかったと連絡をしろ。すぐにそちらに連れて行くとも。そして、第二王子殿下とその婚約者の令嬢がその子竜によってどこかに魔法で飛ばされたとも、急いで伝えろ!」
「は、はい!」
シンは唇を噛むと、子竜を睨みつけた。
「お二人に何かあれば、皮をはがして焼いて食ってやるからな。」
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