24 / 45
二十四話 聖女の力
しおりを挟む
荒い息遣いの少年は、ハァハァとココレットの腕を引っ張りながら息を荒くする。
服装もかなり汚れており、髪や肌は泥にまみれていた。
ナイフを持って脅された以上ついていかざるを得ないのだが、変態だったらどうしようかとココレットの顔色は次第に青ざめていく。
病気には連戦連勝のココレットだが、対人戦となれば一瞬でぷちりと潰されてしまえるほどに弱い。
こんなことになるならば、シシリーが毎朝行っているカンフーなるものを一緒に習うべきであった。シシリーが俊敏に動く姿を思いだし、ふと、あれ?あの動きが出来るならば、掃除や料理も腰を曲げずに俊敏に出来るのではないのかという疑問が浮かぶ。
シシリーに謀られていたのではないかという疑問であるが、ココレットは首を横に振ると今はそんなことはどうでもいいと頭を切り替える。
少年は森の中をずんずんと進んで行くが、結局のところ自分達が行ける範囲は魔法で限られているはず。それならばどうにか逃げ出すチャンスがあるはずだとココレットは気合を入れた。
森の斜面にある小さな岩穴に少年はココレットの腕を引いて入ると、そこで足を止めた。
岩穴の中には小さな松明が焚かれており、そこに人が横たわっているのが見えた。
少年はナイフをしまうと、ココレットの目の前で土下座し、頭を地面にこすり付けながら言った。
「お願いします聖女様。どうか…どうか…兄ちゃんを助けて下さい。」
「え?」
どうして聖女だとばれたのだろうかとココレットが顔を引きつらせると、少年は土下座したままの姿勢で粋を荒くし、そして胸を押さえると苦しそうに呼吸を繰り返す。
その様子に、ココレットは眉間にしわを寄せた。
「ねぇ、顔を上げて。あの…貴方も…病気なの?」
少年は顔をバッとあげると、黒色の瞳でじっとココレットを見つめると、涙を流しながら言った。
「俺の事はいいんです・・・でも、兄ちゃんは・・・俺のせいで。」
何があったのかは分からないが、地面につく手が白くなるほどに握りしめ、苦しそうに唇を噛む姿に、ココレットは取りあえず変態じゃなくて良かったとほっと息をつくと、横になっている青年の方へと歩み寄った。
そして、その姿をよくよく見て、ココレットは眉間にしわを寄せた。
肌が赤黒く爛れはじめ、膿をもち、それが発熱を引き起こす。
肌にゆっくりと触れると、熱く、ねっとりとした感触にココレットは少年の方を見て尋ねた。
「この病は村人の物と一緒ね。でも、村人でもここまで酷い症状はいなかった。どういうことなの?」
少年はぐちょぐちょになった顔を両手で覆うと、嗚咽をこぼしながら言った。
「この病を・・・ばらまいたのは・・・俺なんだ。俺のせいで・・・俺のせいで!」
泣き続け、言葉が聞き取れない事にココレットは息をつくと、笑顔で言った。
「大丈夫だよ。ちゃんと治るから。だから、泣かない泣かない。」
「ほ・・・本当に?」
「うん。でもなんで私が聖女だって思ったの?」
その言葉に少年は小首を傾げた。
「だって、体から光が溢れている。今まで見てきた誰よりも。」
その言葉に、ココレットは目を大きく見開くとなるほどと思った。見える目を持っているならば、気づかれても仕方がない。その時、ココレットはあれ?と、首を傾げる。
最高神官長であるヴィシアンドルは、自分に会っている。最高神官長ともあろう人が、見えないという事があるのだろうか。
いや、ない。
さぁっと血の気が引いていくのが分かりながらも、ココレットは少し考えてため息をつく。
知っていようがいまいが、ここで病気を治してしまった以上皆に知られるのは時間の問題である。ココレットは苦笑を浮かべながら、横たわり、辛そうな青年の体を優しく撫でていく。
「今、楽にしてあげるから。ねぇ、その代り、治ったらちゃんと詳しく話を聞かせてね。」
ココレットの言葉に少年は何度も頷いた。
「約束よ。」
「竜神に誓って約束する。」
ココレットはドラゴニアでは竜神に誓うのだなと思いながらも、空気の中にある光を集め、自分の中にある聖力と混ぜ合わせて目の前に横たわる青年の体の中に、ゆっくりと流していく。
黄金の風が、波を作り、ココレットの体の周りを流れていく。
「す・・・すごい。」
少年は目を丸くしその光景を呆然と見つめた。
聖女と言う存在がこの世界にいることは知っていた。そして、ドラゴニアの建国祭のお祝いの時に、聖女がけがをした人を治して回ると言う行事も見た事がある。だが、この目の前にいる小さな女の子とは比べ物にならない。
これは、明らかに別物である。
ただ、気になる事が一つあった。
「ふんふんふふふーん。」
鼻歌が恐ろしいほどに音が外れている。
この世のものとは思えないほどに美しい光景なのに、流れる鼻歌が音痴である。
そのアンバランスさが、目の前で起こっている事が幻ではなく現実なのだと感じさせた。なんとなく、残念である。
青年の体の皮膚が、ゆっくりと色を変え、そして元の美しい肌へと戻っていく。
「兄ちゃん!」
光がゆっくりと消え、そして青年の体は怪我一つない肌に戻っていた。
少年は青年へと手を伸ばし、その体を揺すぶる。
「兄ちゃん!兄ちゃん!」
穏やかな寝息が聞こえ、少年はその場にしりもちをつくと力が抜けた様子で大きく息をつく。
「良かった・・兄ちゃん・・・よかったぁぁぁっぁあ。」
泣いているのか笑っているのか、少年のその様子を見たココレットは今度は少年の体を治さなければと手を伸ばして触れ、そして目を丸くした。
「え・・・」
「あっ!?」
少年はココレットを振り払いそうになるが、それをぐっと堪えた。恩人を傷つけるわけにはいかない。
ココレットは治そうと思って触れた少年の体を見て、目を丸くしたまま少年の瞳を見て驚いた。
「貴方・・普通の人ではないわね。まさか・・竜人?」
少年は自分の体をぎゅっと抱きしめ、苦しそうな表情を浮かべた。
服装もかなり汚れており、髪や肌は泥にまみれていた。
ナイフを持って脅された以上ついていかざるを得ないのだが、変態だったらどうしようかとココレットの顔色は次第に青ざめていく。
病気には連戦連勝のココレットだが、対人戦となれば一瞬でぷちりと潰されてしまえるほどに弱い。
こんなことになるならば、シシリーが毎朝行っているカンフーなるものを一緒に習うべきであった。シシリーが俊敏に動く姿を思いだし、ふと、あれ?あの動きが出来るならば、掃除や料理も腰を曲げずに俊敏に出来るのではないのかという疑問が浮かぶ。
シシリーに謀られていたのではないかという疑問であるが、ココレットは首を横に振ると今はそんなことはどうでもいいと頭を切り替える。
少年は森の中をずんずんと進んで行くが、結局のところ自分達が行ける範囲は魔法で限られているはず。それならばどうにか逃げ出すチャンスがあるはずだとココレットは気合を入れた。
森の斜面にある小さな岩穴に少年はココレットの腕を引いて入ると、そこで足を止めた。
岩穴の中には小さな松明が焚かれており、そこに人が横たわっているのが見えた。
少年はナイフをしまうと、ココレットの目の前で土下座し、頭を地面にこすり付けながら言った。
「お願いします聖女様。どうか…どうか…兄ちゃんを助けて下さい。」
「え?」
どうして聖女だとばれたのだろうかとココレットが顔を引きつらせると、少年は土下座したままの姿勢で粋を荒くし、そして胸を押さえると苦しそうに呼吸を繰り返す。
その様子に、ココレットは眉間にしわを寄せた。
「ねぇ、顔を上げて。あの…貴方も…病気なの?」
少年は顔をバッとあげると、黒色の瞳でじっとココレットを見つめると、涙を流しながら言った。
「俺の事はいいんです・・・でも、兄ちゃんは・・・俺のせいで。」
何があったのかは分からないが、地面につく手が白くなるほどに握りしめ、苦しそうに唇を噛む姿に、ココレットは取りあえず変態じゃなくて良かったとほっと息をつくと、横になっている青年の方へと歩み寄った。
そして、その姿をよくよく見て、ココレットは眉間にしわを寄せた。
肌が赤黒く爛れはじめ、膿をもち、それが発熱を引き起こす。
肌にゆっくりと触れると、熱く、ねっとりとした感触にココレットは少年の方を見て尋ねた。
「この病は村人の物と一緒ね。でも、村人でもここまで酷い症状はいなかった。どういうことなの?」
少年はぐちょぐちょになった顔を両手で覆うと、嗚咽をこぼしながら言った。
「この病を・・・ばらまいたのは・・・俺なんだ。俺のせいで・・・俺のせいで!」
泣き続け、言葉が聞き取れない事にココレットは息をつくと、笑顔で言った。
「大丈夫だよ。ちゃんと治るから。だから、泣かない泣かない。」
「ほ・・・本当に?」
「うん。でもなんで私が聖女だって思ったの?」
その言葉に少年は小首を傾げた。
「だって、体から光が溢れている。今まで見てきた誰よりも。」
その言葉に、ココレットは目を大きく見開くとなるほどと思った。見える目を持っているならば、気づかれても仕方がない。その時、ココレットはあれ?と、首を傾げる。
最高神官長であるヴィシアンドルは、自分に会っている。最高神官長ともあろう人が、見えないという事があるのだろうか。
いや、ない。
さぁっと血の気が引いていくのが分かりながらも、ココレットは少し考えてため息をつく。
知っていようがいまいが、ここで病気を治してしまった以上皆に知られるのは時間の問題である。ココレットは苦笑を浮かべながら、横たわり、辛そうな青年の体を優しく撫でていく。
「今、楽にしてあげるから。ねぇ、その代り、治ったらちゃんと詳しく話を聞かせてね。」
ココレットの言葉に少年は何度も頷いた。
「約束よ。」
「竜神に誓って約束する。」
ココレットはドラゴニアでは竜神に誓うのだなと思いながらも、空気の中にある光を集め、自分の中にある聖力と混ぜ合わせて目の前に横たわる青年の体の中に、ゆっくりと流していく。
黄金の風が、波を作り、ココレットの体の周りを流れていく。
「す・・・すごい。」
少年は目を丸くしその光景を呆然と見つめた。
聖女と言う存在がこの世界にいることは知っていた。そして、ドラゴニアの建国祭のお祝いの時に、聖女がけがをした人を治して回ると言う行事も見た事がある。だが、この目の前にいる小さな女の子とは比べ物にならない。
これは、明らかに別物である。
ただ、気になる事が一つあった。
「ふんふんふふふーん。」
鼻歌が恐ろしいほどに音が外れている。
この世のものとは思えないほどに美しい光景なのに、流れる鼻歌が音痴である。
そのアンバランスさが、目の前で起こっている事が幻ではなく現実なのだと感じさせた。なんとなく、残念である。
青年の体の皮膚が、ゆっくりと色を変え、そして元の美しい肌へと戻っていく。
「兄ちゃん!」
光がゆっくりと消え、そして青年の体は怪我一つない肌に戻っていた。
少年は青年へと手を伸ばし、その体を揺すぶる。
「兄ちゃん!兄ちゃん!」
穏やかな寝息が聞こえ、少年はその場にしりもちをつくと力が抜けた様子で大きく息をつく。
「良かった・・兄ちゃん・・・よかったぁぁぁっぁあ。」
泣いているのか笑っているのか、少年のその様子を見たココレットは今度は少年の体を治さなければと手を伸ばして触れ、そして目を丸くした。
「え・・・」
「あっ!?」
少年はココレットを振り払いそうになるが、それをぐっと堪えた。恩人を傷つけるわけにはいかない。
ココレットは治そうと思って触れた少年の体を見て、目を丸くしたまま少年の瞳を見て驚いた。
「貴方・・普通の人ではないわね。まさか・・竜人?」
少年は自分の体をぎゅっと抱きしめ、苦しそうな表情を浮かべた。
35
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
離婚寸前で人生をやり直したら、冷徹だったはずの夫が私を溺愛し始めています
腐ったバナナ
恋愛
侯爵夫人セシルは、冷徹な夫アークライトとの愛のない契約結婚に疲れ果て、離婚を決意した矢先に孤独な死を迎えた。
「もしやり直せるなら、二度と愛のない人生は選ばない」
そう願って目覚めると、そこは結婚直前の18歳の自分だった!
今世こそ平穏な人生を歩もうとするセシルだったが、なぜか夫の「感情の色」が見えるようになった。
冷徹だと思っていた夫の無表情の下に、深い孤独と不器用で一途な愛が隠されていたことを知る。
彼の愛をすべて誤解していたと気づいたセシルは、今度こそ彼の愛を掴むと決意。積極的に寄り添い、感情をぶつけると――
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる