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第六話 家族になるという事 わたしとぼく
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「おはようございます。」
朝起きて、挨拶をするとちほがニッコリと笑った。
「はい。おはようございます。」
いつも、毎朝、同じように挨拶を交わした。
たくさんの挨拶を交わして、たくさん話をするようになった。
毎日、毎日、一日を積み重ねていく。
一緒に暮らすうちに、お互いに色々なことを語り合い、笑いあい、家族になっていく事を知った。
幸せだ。
不安はないと言ったら、お互い嘘になると思う。
だって、そりゃあ違う人間だもの。
苛立つ日だってあるし、理不尽だって嘆くこともある。
でも、買ってきたアイスを一緒に食べれること。
一緒に料理を作ること。
お笑い番組を見てバカ笑いできる事。
そんな日々を重ねて、喧嘩もして。
あぁ、家族っていいなぁなんて思えるようになった。
生きていくうちに、息苦しいけれど幸せな事もあって、生き苦しいけれど、生きていて良かったって思えることもあって。
そして、一緒にいることで、生きるって一人じゃないんだって思えた。
「蓮くん。そういえばさ、彼女とか作らないの?」
「え?、、、そういうのは、僕にはまだ早いです。」
そんな会話をしながら、平凡が一番大切な事のように思えて。
あぁ。
今、生きているんだな。
今が大切で、生きることが大切なのではなくて、生きている毎日が、大切な事なんだなと思った。
そう思うと、生きづらさが少し和らいだ。
「ちほさんは、彼氏作らないんですか?」
「いや、それがさ、蓮くんが家に来たばかりの時に子どもが出来たって同僚に言ったら、そこから私、いつの間にか妊娠説が誕生して、産休もとってないのに、もう生んでる事になってる。意味がわからないでしょ?」
蓮はそれを聞いて吹き出して笑った。
「すごいですね!」
「本当にねぇ。」
他愛ない会話をして、他愛ない日々を送る。
幸せだな、そう思った。
朝起きて、挨拶をするとちほがニッコリと笑った。
「はい。おはようございます。」
いつも、毎朝、同じように挨拶を交わした。
たくさんの挨拶を交わして、たくさん話をするようになった。
毎日、毎日、一日を積み重ねていく。
一緒に暮らすうちに、お互いに色々なことを語り合い、笑いあい、家族になっていく事を知った。
幸せだ。
不安はないと言ったら、お互い嘘になると思う。
だって、そりゃあ違う人間だもの。
苛立つ日だってあるし、理不尽だって嘆くこともある。
でも、買ってきたアイスを一緒に食べれること。
一緒に料理を作ること。
お笑い番組を見てバカ笑いできる事。
そんな日々を重ねて、喧嘩もして。
あぁ、家族っていいなぁなんて思えるようになった。
生きていくうちに、息苦しいけれど幸せな事もあって、生き苦しいけれど、生きていて良かったって思えることもあって。
そして、一緒にいることで、生きるって一人じゃないんだって思えた。
「蓮くん。そういえばさ、彼女とか作らないの?」
「え?、、、そういうのは、僕にはまだ早いです。」
そんな会話をしながら、平凡が一番大切な事のように思えて。
あぁ。
今、生きているんだな。
今が大切で、生きることが大切なのではなくて、生きている毎日が、大切な事なんだなと思った。
そう思うと、生きづらさが少し和らいだ。
「ちほさんは、彼氏作らないんですか?」
「いや、それがさ、蓮くんが家に来たばかりの時に子どもが出来たって同僚に言ったら、そこから私、いつの間にか妊娠説が誕生して、産休もとってないのに、もう生んでる事になってる。意味がわからないでしょ?」
蓮はそれを聞いて吹き出して笑った。
「すごいですね!」
「本当にねぇ。」
他愛ない会話をして、他愛ない日々を送る。
幸せだな、そう思った。
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ほのぼの系で読んでて心がほかほかしました。ありがとうございました😊
しかし、これはすごく羨ましい関係ですね! 良いなあ、こんな子が欲しいです
そう言っていただけて良かったです!
読んでくださりありがとうございました😄
1話で21歳と今年16歳になる(4月だしまだ15歳?)って言ってるのに
2話で4つ年上の女性と言っています。
そのとおりですね。
ありがとうございます!
訂正したいと思います!