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第5章
第五十二話「報告」
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王都にて……
「ささ、勇者様。今日はたくさんお食べください」
今日は勇者召喚の祝いの日。
王城の食卓には豪華な食事が並べられ、大人達は皆酒を持って楽しく呑んでいる。
勇者は国の英雄としてここ異世界に召喚される。
「俺達、本当勇者でよかったよな!」
「あぁ、そうだな」
勇者の中でも勇者と本当に言われているのは神楽坂だけだ。
派手が好きなナルシストの神楽坂はこの世界にとって最も勇者と呼ぶに相応しい逸材だろう。
「皆のもの、聞いてくれ」
壇上に上がり、声を発したのは王様だった。
「今日は勇者様が召喚された祝いの日だ。勇者様が邪悪な魔王を討ち滅ぼしてくれることを願って。乾杯~!」
「「乾杯~!」」
王様の演説により、宴はさらに盛り上がった。
「勇者神楽坂様。少し、こちらに」
「あぁ、わかった」
神楽坂は王様とその使いの者と一緒にどこか去ってしまった。
「で、話とはなんだ? 王様。」
「ふ、それは魔王に関することですよ。」
王様は神楽坂に何かを言った後、王様の側近の者が何やら、神楽坂に魔法みたいなものをかけた。
これは、これから始まる戦争のきっかけに過ぎなかった。
その日から神楽坂の様子が変わった。
異常なほどに魔王を憎むようになり、王様の言っていることを異常なまでに擁護する動きを見せた。
何より、異変があったのは目立ちたがらなくなったことだ。
王様のいない時は皆の前に出たがろうとしない。
「なぁ。神楽坂! 今日の訓練だるくね?」
「うるさい! だるかったら休めばいいだろ!!」
「お、おぉ……」
神楽坂の取り巻き達まで今の神楽坂についていけなくなっている。
「何なんだよ!! クソッ!! あぁ……これも全て魔王のせいだ。僕は魔王を討ち滅ぼすためにこの世界に来たんだ!!」
神楽坂は1人物陰に隠れて自己暗示をしていた。
「クククッ! ハッハッハッハ!!」
そして神楽坂は不敵な笑みと笑い声を上げた。
……魔王城にて
「これが今の勇者の現状だよ。陽平くん。」
「ありがとう長山くん。君の精霊のおかげだ」
「いえいえ、今はこれくらいのことしかできないので」
長山くんの【精霊術師】は精霊の声を聞き、従わせる術者のことらしい。
長山くんが王城内の偵察ができたのは精霊と感覚を共有するスキル【感覚共有】の〈視覚共有〉と言う技のおかげだ。
おかげでこっちは戦争体制が整うまで上手くやれている。
「ヨウ。少しいいか?」
「はい」
俺は魔王に呼び出され、2人っきりで部屋に入った。
「魔王様。話って何ですか?」
「そうだな。実はだが……我は平和的に交渉をしたいと考えている。」
「交渉ですか……」
今まさに敵対意識が強い王都の軍勢は果たして交渉を受け入れてくれるのかどうか。
「わかりました。一度王に話を聞いてみましょう。」
「ほぅ。」
「俺が一度王城に忍び込み王に永久不戦状を届けます」
「そうか、永久不戦状を」
「はい」
永久不戦状……
それは、国が永久的に戦争をせず平和的に国同士の貿易が可能になる書類の1つだ。
「わかった。明日までに永久不戦状を書いておく。明日また我の元に来い。」
「はい」
明日から俺は一度王都に帰ることになる。
「ささ、勇者様。今日はたくさんお食べください」
今日は勇者召喚の祝いの日。
王城の食卓には豪華な食事が並べられ、大人達は皆酒を持って楽しく呑んでいる。
勇者は国の英雄としてここ異世界に召喚される。
「俺達、本当勇者でよかったよな!」
「あぁ、そうだな」
勇者の中でも勇者と本当に言われているのは神楽坂だけだ。
派手が好きなナルシストの神楽坂はこの世界にとって最も勇者と呼ぶに相応しい逸材だろう。
「皆のもの、聞いてくれ」
壇上に上がり、声を発したのは王様だった。
「今日は勇者様が召喚された祝いの日だ。勇者様が邪悪な魔王を討ち滅ぼしてくれることを願って。乾杯~!」
「「乾杯~!」」
王様の演説により、宴はさらに盛り上がった。
「勇者神楽坂様。少し、こちらに」
「あぁ、わかった」
神楽坂は王様とその使いの者と一緒にどこか去ってしまった。
「で、話とはなんだ? 王様。」
「ふ、それは魔王に関することですよ。」
王様は神楽坂に何かを言った後、王様の側近の者が何やら、神楽坂に魔法みたいなものをかけた。
これは、これから始まる戦争のきっかけに過ぎなかった。
その日から神楽坂の様子が変わった。
異常なほどに魔王を憎むようになり、王様の言っていることを異常なまでに擁護する動きを見せた。
何より、異変があったのは目立ちたがらなくなったことだ。
王様のいない時は皆の前に出たがろうとしない。
「なぁ。神楽坂! 今日の訓練だるくね?」
「うるさい! だるかったら休めばいいだろ!!」
「お、おぉ……」
神楽坂の取り巻き達まで今の神楽坂についていけなくなっている。
「何なんだよ!! クソッ!! あぁ……これも全て魔王のせいだ。僕は魔王を討ち滅ぼすためにこの世界に来たんだ!!」
神楽坂は1人物陰に隠れて自己暗示をしていた。
「クククッ! ハッハッハッハ!!」
そして神楽坂は不敵な笑みと笑い声を上げた。
……魔王城にて
「これが今の勇者の現状だよ。陽平くん。」
「ありがとう長山くん。君の精霊のおかげだ」
「いえいえ、今はこれくらいのことしかできないので」
長山くんの【精霊術師】は精霊の声を聞き、従わせる術者のことらしい。
長山くんが王城内の偵察ができたのは精霊と感覚を共有するスキル【感覚共有】の〈視覚共有〉と言う技のおかげだ。
おかげでこっちは戦争体制が整うまで上手くやれている。
「ヨウ。少しいいか?」
「はい」
俺は魔王に呼び出され、2人っきりで部屋に入った。
「魔王様。話って何ですか?」
「そうだな。実はだが……我は平和的に交渉をしたいと考えている。」
「交渉ですか……」
今まさに敵対意識が強い王都の軍勢は果たして交渉を受け入れてくれるのかどうか。
「わかりました。一度王に話を聞いてみましょう。」
「ほぅ。」
「俺が一度王城に忍び込み王に永久不戦状を届けます」
「そうか、永久不戦状を」
「はい」
永久不戦状……
それは、国が永久的に戦争をせず平和的に国同士の貿易が可能になる書類の1つだ。
「わかった。明日までに永久不戦状を書いておく。明日また我の元に来い。」
「はい」
明日から俺は一度王都に帰ることになる。
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