薄氷が割れる

しまっコ

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予想外の圧迫感にマリカは身を強張らせた。
体が真っ二つに割れてしまいそうだ。 
「マリカ? 大丈夫か」 
「……」 
つらいけれど、マリカは何度も頷いた。
大好きなレオンハルトの妻になりたい。
ちゃんと子種を注いで貰って、大人の女としてレオンハルトに愛されたい。 
マリカの様子を気遣いながらも、レオンハルトは圧力をかけた。
メリメリと音がしそうなくらい無理やり体が開かれていく。 
マリカの瞳から大粒の涙が溢れ出た。 
毎日浴室でされた恥ずかしいことの意味が今なら理解できる。
レオンハルトはこうなることが分かっていたから、マリカの蜜壺を解すためにあれほどの時間をかけていたのだ。
それなのに、マリカは恥ずかしがって子どものようにイヤイヤをしていた。
どうしてもっとレオンハルトに協力しなかったのだろう。今更後悔しても遅いけれど。 
全身を襲う激痛にマリカは声もなく涙を流し続けた。 
「陛下、そこまでです。これ以上は、マリカ様のお身体がもちません」 
カフカの静かな声が寝所に響き、雄芯の侵入がとまった。 
「マリカ、大丈夫か」 
「レオンハルト様、ごめん、なさい……上手にできなくて、ごめんなさい」
マリカは泣きじゃくった。
レオンハルトはこんなに優しく導いてくれたのに、このままでは床入れの儀を完遂できない。
全部マリカが未熟なせいだ。 
ずるりと雄芯が引き抜かれ、レオンハルトがマリカを抱き起こした。 
「おまえは何一つ悪くない。つらい思いをさせてすまなかった」 
「でも……これができなかったら……レオンハルト様の、妻に、なれない、のでしょう?」 
しゃくりあげるマリカの背をレオンハルトが宥めるように撫でた。 
「おまえは俺のつがいだ。床入れが済もうが済むまいが、そんなことは問題にならない。生涯たった一人の妻だ」 
「そうはいっても、このままというわけにはいきません。マリカ様、陛下の雄芯を手で扱けますか」 
カフカの冷静な言葉に、マリカは頷いた。 
大きな雄芯に手を伸ばし、そっと触れてみる。太い血管が不規則に盛り上がっていて見た目は怖いけれど、触ってみると以外にもすべすべしていた。 
「しっかり握って上下に手を動かしてください」 
片手では握れないほど大きなそれを両手で持って上下に扱くと、マリカの手の中で雄芯がビクンビクンと脈打った。 
「うっ、マリカ……マリカ…… !」 
「レオンハルト様?」 
レオンハルトが苦悶の表情を浮かべ息を荒げるのでマリカは心配になった。 
「おつらいのですか?」 
手を止めて問うと、レオンハルトがさらに苦し気な顔になる。 
「マリカ様、生殺しは駄目です。しっかり最後まで扱いてください」 
「ごめんなさい」 
マリカは再び手を動かした。 
レオンハルトのことは心配だけれど、医師であるカフカの言うことに従えばレオンハルトの苦しみを和らげることができるに違いない。 
前かがみになってレオンハルトの雄芯を扱くうちにマリカはだんだんそれが愛おしく見えてきた。 
カメの顔に似た先端のすべすべのところにチュッと唇を寄せると、レオンハルトが体全体を大きく揺らした。 
「レオンハルト様?」 
「マリカ、たまらなくイイ。おまえの可愛らしい手で俺をイかせてくれ」 
イク――浴室でマリカが蜜壺をいじられておなかの奥がきゅんきゅんしてしまうことをレオンハルトは『イク』と言っている。 
レオンハルトはこの雄芯を可愛がることでイけるのだろう。
それを理解して、マリカはいっそう熱心に雄芯を扱き、先端に何度もキスをした。
雄芯の先端から涙のような何かが出てきて、手を動かしやすくなる。 
「ああ、マリカ。もうイきそうだ」 
レオンハルトが荒い息遣いでそう告げると、カフカはマリカに指示を出した。 
「マリカ様、寝台に横になり、陛下のために蜜壺を開いてください。陛下は無理をせず、入れられるところまで入れて……そうです。ご自分で根元を扱いて」 
マリカの体内にもう一度レオンハルトの雄芯が入ってきたが、それはほんの先っぽだけだった。 
「痛むか?」 
「大丈夫。もうすこし入れて?」 
全部は無理でも、できるだけたくさんレオンハルトの雄芯を包み込んであげたい。 
「マリカ、俺のマリカ……くぅっ」 
マリカの蜜壺に雄芯がググっとめり込み、そこでドクンドクンと脈打った。熱いものが蜜壺の中に入ってきて、マリカはほっと力を抜いた。子種を注いで貰えたのだ。 
「マリカ様、おつらいですか?」
カフカに問われ、マリカは首を振った。 
「大丈夫。私嬉しいの。レオンハルト様の子種を頂けて。とても幸せなの」 
マリカがそういうとレオンハルトは目を細めてマリカの顔中にキスを降らせた。 
「陛下、もう少し奥まで進めてみてください。少しずつですよ」 
カフカの指示に従い、レオンハルトの雄芯が徐々に深いところまでマリカを満たしていく。
圧迫感が強くて息が苦しいが、裂けるような痛みは襲ってこない。 
しばらくしてマリカの身体の奥深くに雄芯がこつんと当たり、侵入が停止した。 
「マリカ、よく頑張ったな」 
「レオンハルト様?」 
「一番奥まで入った。これで俺たちは誰憚ることのない夫婦だ」 
「レオンハルトさま……私幸せで……もう死んでもいいわ」 
込み上げるものに喉を詰まらせながら言うと、レオンハルトはマリカの涙を唇で拭った。 
「死ぬのは許さない。おまえは俺とともに生きるんだ。俺のつがい。俺のたった一人の妃。おまえを愛している」 
深く繋がり大きな体で包まれて、マリカは幸福のうちに眠りについた。
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