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自分を包んでいたすごく暖かいものが離れていきそうになり、何故か一人取り残される気がして必死で引き寄せてもう離れないようにしがみつく。
そうするとその暖かいものは、諦めたようにまた私を包み込んでくれた。
心地よくて、とても落ち着くいい匂いがして目の前にあるものに頬擦りした。
「起きているのか?」
自分の頭より上の辺りからどこか優しさを含んだ低い声が聞こえてきたが、まだこうしていたくて、
『…やだぁ……。』
と言ってまた目の前のものに頬擦りをしたら、フッと少し笑って頭を撫でられた。
すると、それがすごく安心できて微睡んでいたのにまた意識がなくなった。
目が覚めると、目の前が真っ暗で身動きが取れなかった。
顔が固い何かに押し付けられているようで、その拘束から逃れるために手で思いきり押すとようやく少し動けるようになった。
その勢いで首を仰け反らせると、そこには先ほど倒れる寸前に出会った銀髪の男がいた。
ぱっと見強面な印象を受けるが、よく見ると顔のパーツが整っていて左目にはうっすらと額から頬にかけて傷があった。
その傷をなぞるようにそっと触れると、ゆっくりと目が開いた。
そして少し驚いて固まっている私に視線を落とすと、
「やっと起きたか?」
と優しく微笑んだ。
そこで、私は自分の状況を思い出し焦って身体を起こし、
『は、はい。あの、ご迷惑をお掛けしてしまいすみませんでした。』
と言って勢い良く頭を下げた。
しかし、どうやら寝ていた場所は木につるしたハンモックだったようで私はバランスを崩して落ちそうになった。
すると、男は慌てて少し身を起こし片手で私を支えてくれた。
「おい、そんなに動くな。とりあえずゆっくりでいいから一旦下りろ。」
そう言ったが男はまだ私のことが心配なようで、支えている手を私が降りている間離さずにいてくれた。
私が降りたあとに男もハンモックから降りて、座るよう私に促して二人で向かい合うようにその場に座った。
そうするとその暖かいものは、諦めたようにまた私を包み込んでくれた。
心地よくて、とても落ち着くいい匂いがして目の前にあるものに頬擦りした。
「起きているのか?」
自分の頭より上の辺りからどこか優しさを含んだ低い声が聞こえてきたが、まだこうしていたくて、
『…やだぁ……。』
と言ってまた目の前のものに頬擦りをしたら、フッと少し笑って頭を撫でられた。
すると、それがすごく安心できて微睡んでいたのにまた意識がなくなった。
目が覚めると、目の前が真っ暗で身動きが取れなかった。
顔が固い何かに押し付けられているようで、その拘束から逃れるために手で思いきり押すとようやく少し動けるようになった。
その勢いで首を仰け反らせると、そこには先ほど倒れる寸前に出会った銀髪の男がいた。
ぱっと見強面な印象を受けるが、よく見ると顔のパーツが整っていて左目にはうっすらと額から頬にかけて傷があった。
その傷をなぞるようにそっと触れると、ゆっくりと目が開いた。
そして少し驚いて固まっている私に視線を落とすと、
「やっと起きたか?」
と優しく微笑んだ。
そこで、私は自分の状況を思い出し焦って身体を起こし、
『は、はい。あの、ご迷惑をお掛けしてしまいすみませんでした。』
と言って勢い良く頭を下げた。
しかし、どうやら寝ていた場所は木につるしたハンモックだったようで私はバランスを崩して落ちそうになった。
すると、男は慌てて少し身を起こし片手で私を支えてくれた。
「おい、そんなに動くな。とりあえずゆっくりでいいから一旦下りろ。」
そう言ったが男はまだ私のことが心配なようで、支えている手を私が降りている間離さずにいてくれた。
私が降りたあとに男もハンモックから降りて、座るよう私に促して二人で向かい合うようにその場に座った。
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