異世界のネット廃人ミネルちゃん

吉高雅己

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始まりの異世界接続

ミネルちゃん パソアキ(パーソナルアーキファクト)

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 うちは、内気な、今や絶滅危惧種ぜつめつきぐしゅのネット廃人ミネル。ネットもパソコンもないネット廃人になれって、それって、ただの廃人。ネットとパソコンがあるから廃人になれるのか、ないと、絶望という廃人になれるのか。なんか絶望という廃人も悪くないかも、ぐちぐち人生をなげいて過ごすのじゃ。
 女神がなんか持ってきた。っていうか、突然現れたそれ。
「アーキファクトです」
 いや、いいからそういうの。これは特別って言いたいが為の言い換え。ただの姿見とコントローラーもどきにしか見えないんですが。
「特注の鏡です。見て下さいこの大画面。しかも、セキュリティのため、誰が見ても鏡としか見えません。しかし、あなただけには、これがモニターとして機能するのです」
デカ。大きいモニタ好きかも。これなら、生前(死んだこと認めたのかうち)使っていた40インチより大きいかも。うちはFPSにこだわりがないから、テレビをモニタに使っていたんだよね。フラッシュレートもおまかせ設定でさ。色がなんか微妙に違う気がしたけど、大きさには代え難いのよ。臨場感ってたいせつ。
「コントローラーは、汎用的なもので用意しました」
「あのう。キーボードないんすか。キーボード。コントローラでの文字入力無理っすわ。コントローラとキーボードの同時接続でおねーです」
 あらら、女神様って顔にすぐ出るタイプなのかな。すねてる、なんか口の中でぶちぶち言っていそう。
「いいでしょう、キーボードです」
なんか上から目線が気になる。でも、言わないと。
「うちは、パソコン3台同時起動してるのが普通で、メインが一台、情報検索などのサポート一台、記録メモ用に一台。最低、三台ないと、充実した廃プレイが送れないって思うよ」
「はあ」
ため息つくんかい、女神が。
「充実した廃プレイねえ」
うちの人生全否定かよ。

 三面鏡になった。正面がメインのモニタ、左右にサポート用のモニタがあって、それぞれにキーボード、メインにはコントローラ付き。やれば出来るじゃん女神様。これで、ネット接続してると全てOKだよ。
「ちなみに、こちら、地球のネットへの接続は無理でした」
おーい、ネット接続しないでどうする。
「それで、こちら、異世界は剣と魔法の世界なので、異世界のリアルにアパターで参加できるようにしました」
なるほど、それでいいのか、良くなーい! リアルにアパターで参加していいのか。
「存分にお楽しみ下さい」
楽しめるか、そんな設定で。
「異世界リアルのあなたは部屋の中。異世界リアル世界をアパターで冒険する。まああ、なんて素敵なんでしょう」
「なるほど、それは、ありかも」
「でしょう、では、異世界転生存分にお楽しみ下さい」
いや、イベントじゃないんだから、存分に楽しめって…… そか、楽しんだ者勝ちじゃん。なかなか女神様いいセンスしてるかも。

 うちの意識が遠くなってきた。転生か、まっいいか。あれ、でも、ああ、カンストキャラもういないのか、新規でスタートってことかよ、ええっ、まって、まって、待てよー カンストキャラコンバートして。やっちゃった、肝心なこと忘れて、うちは、まっさらな新規キャラで、異世界へと転生することになっちゃった。
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