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二章 争奪の筋書き
Ⅵ ガーディアン召喚
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『十の月の初め、大精霊帰還日の正午、来る災禍に抗う力、伝説に生きる戦士喚ぶ時訪れる。
時を刻む足早な針が真上を過ぎる僅かな間、力喚ぶ術が生きる時、至る間なり。
戦士得し者、これより来たる災禍を凌ぐ希望を掴む者なり』
ゾアの綴る文が全世界、あらゆる場所へ広まると各国が静かにざわめきだした。間もなく、この力の正体を憶測ながらもガーディアンを指すと気付く者達が現われる。全うにゾアの災禍に備える為にガーディアンを召喚しようと考える国は多かった。しかし、召喚して得た力を用いて国に対抗し、混乱に乗じて下剋上を図ろうと暗躍する者達も少なくはなく、得た力を用いて大国へ評価を仰ごうと画策する者もいた。
前もってガーディアン争奪戦の事実を知っていたグルザイア王国でも、召喚を成功させようとロゼットは有能な術師を呼寄せ、効果的な召喚を成功させる陣術の書き換えに励んでいる。
そんなロゼットに対し、グルザイア王国専属研究術師であるエレネアは、見事ガイネスとロゼットの口車に乗せられ、王国の大湖付近にある神聖な地、イゼの空洞にて召喚の準備を一人でコツコツ励んでいた。その内心は召喚したガーディアンを研究素材にする事しか頭にない。
あらゆる思惑が錯綜する中、ゾアは第一の筋書き実行を今か今かと待ち構える。
一方でガイネスは召喚に成功しようと失敗しようと構わない姿勢でいた。それよりも今後、ゾアが引き起こす災いがどのようなものかと想像し、その仮説でしかない災難をどのように遇おうかと思考を働かせて愉悦に浸っていた。
召喚決行日の正午。
レイデル王国の平原にて、ジェイク達を護ろうと二人の十英雄ゼノアとグレミアを含めた術師達が妨害唱術を合唱した。
やがて、召喚する魔力と妨害する魔力がせめぎ合う様子が現われた。
緑、青、朱、黄、紫、赤、白、黒と、多くの色の魔力が地面に記された巨大円陣から漏れるように揺らぎを見せた。
「――ジェイクさん!」
正午から三十秒後、サラの身体が白い光に包まれ出した。
ジェイクとトウマがサラを見た矢先、彼女の全身は光に包まれ、大地に溶け込むように一瞬で消えた。
「サラ!」
言った矢先、今度はトウマの身体が光りだした。
「妨害は……失敗……」
不安がるトウマも間もなく消えた。
「ジェイク殿!」
妨害術を中断したゼノアが、成功の保証がない別の手段を実行しようと駆け寄った。
「ゼノア……」
彼女が伸ばした手がジェイクを掴もうとする前に、ジェイクの身体も消えた。
ジェイクが消える前に自身の手で掴めなかった。
一か八かの妨害術がどのような効果を示すかは分からない。成功の保証など何処にもないが、ゼノアはジェイクを召喚させてしまった事を悔やんだ。
(一瞬、躊躇わなければ……)
サラが消えたとき、妨害術がまだ効果を発揮していなかったので、トウマかジェイクの召喚は妨害出来る可能性に賭けた時の事が悔やまれる。
「妨害は失敗です。すぐレイデル王国、ミルシェビス王国、ガニシェット王国へ報せ、ジェイク達の召喚が成功したかを確認しましょう」
失敗を考慮していたグレミアは冷静に次の行動を提案した。
少しばかりの羨ましさと苛立ちの相反する感情を抱きながらも、ゼノアは静かに大きく一呼吸して自身の雑念を押し込めた。グレミアの意見は正しいからである。立場上、ゼノアがこうではくはならないと僅かに自戒する。
「ゼノア、指揮を」
「……すまん。妨害が成功すると思い上がっていた愚かな性根を痛感した。凶悪な災禍を前にこの程度の失敗は当然のことだったな」
気持ちを一新し、ゼノアは全術師と兵士に指示を下した。レイデル王国、ミルシェビス王国、ガニシェット王国、三国へ向かい報せる命令を。
事前に振り分けられた編成上、グレミアはレイデル王国へ、ゼノアはミルシェビス王国へ向かう決まりとなっていた。
「ゼノア」
グレミアは別れ際にゼノアを呼び止めた。
「もしもの時、私はレイデル王国内の小国ではなく、他国へジェイク達を探しに向かいます」
「レイデル王国にも小国はあるだろう。もしや個人が召喚を果たしているかもしれないのに、なぜだ?」
「他にも十英雄はレイデル王国にいます。それに、どうも気になる事があるのです。ですから、私は確認をとり次第バルブライン王国へ向かいます」
それは、六星騎士のローブを纏った男が原因だと、ゼノアは察した。
「待て、バルブライン王国へは私が向かおう。未確認だが、風の噂で荒れに荒れていると聞く」
驚くグレミアの様子を伺い、少し距離を詰め、小声で話した。
「これはまだ極秘情報ゆえに、他言するな」
グレミアは神妙な表情で黙った。
「バルブライン国王が暗殺され、派閥争いが勃発しているらしい。加えて魔力が乱れ、あちこちで呪いやゾグマと思しきモノが発生しているとも」
「惨事を誇張しすぎているのでは? そんな事態が他国へ知らされずに起きるなど考えられない」小声で返す。
「その為の遠征だ。これは妨害工作以前から計画されていた事。私は出身がバルブライン王国だ、地の利は私にある。もしもの時は上手く難を逃れる可能性は高いからな」
それは、地形に関する情報含め、魔力の流れや揺らぎの癖を把握していることにも繋がり、グレミアよりもゼノアが最適であった。
察したグレミアは納得した。
「では、私はゼルドリアスとリブリオス王国の国境へ向かいます」
「なぜ? リブリオスへはエベックに文を送ればいいだろ。それにグルザイア王国は行かんのか?」
「あの国は密偵まがいの行動は命取りとなります。ガーディアン絡みなら尚更です。それに私は顔が知れているので向かうと腹を探られるので闇雲に探りを入れないほうが賢明です。そしてリブリオスですが、エベックへ文を送ろうものなら届く前に廃棄されるか利用されるでしょう。両国とも下手に動かない方がいい」
「ではなぜ? ゼルドリアスには魔力壁が張られているだろ。それに境界の三国にはあいつがいる」
「個人の術師が魔力壁の内側へ侵入するのは不可能です。ですが、この二国の国境は壁によって隔てられているのではなく、境界の三国(小国が連なった国境)です。三国の方々はリブリオスへの警戒心が極めて強く、ガーディアン召喚に力を注いでる筈です。ジェイク達がいるかもしれませんし、もしもゾアがあの魔力壁やリブリオスの秘められた情報や知識などを利用すると画策すると判断した場合、やはりその近辺の情報はあったほうがいい。あと、彼の性格では、あまりガーディアンに興味はないでしょうし」
憶測にしても見事な推察に、ゼノアは感心する。
魔女討伐の旅でのことを思い出して笑みがこぼれた。
「変わらんな。知略に磨きがかかったんじゃないか?」
「買い被りすぎです。ここ最近、上には上がいるのを痛感し、考える習慣が身についただけのこと」
「私にはそこまで出来んから羨ましいよ」
ゼノアは真剣な表情に戻った。
「互いに役目を果たし、無事にジェイク達を見つけよう」
右手を差し出した。
「そちらも気をつけて。無事に再会しましょう」
握手を交わし、二人はそれぞれの国へ向かった。
その日、総勢二十二名のガーディアンが各国へ召喚された。
召喚に失敗し、悔やむ国が多くあったものの、成功した国も当然ある。その中に、グルザイア王国も含まれていた。
「見事よロゼット。よく召喚を無事に果たしたな」
「光栄です」
玉座から見下ろす召喚陣には、一人の男が立ち、ゆっくりと部屋全体を見回すと、悠然と構えた姿勢を崩さなかった。
「これはこれは。絢爛豪華、見事な造りだ」
ガイネスは立ち上がり、男の傍へと向かった。
「肝の据わったガーディアンだ。召喚早々、観光か?」
近寄るガイネスへ向かって、男は手を前に突き出し「その場で止まって頂こう」と告げ、歩みを止めた。
不快な表情になるガイネスを見ても、男は怯まない。
「いやはや、とある国の王とお見受けするが、そのように殺気を含む魔力を漂わせては、此方も警戒するのは至極当然の防衛本能と察して頂きたい」
笑顔で語るも、ガイネスは気付かれた事に驚いていた。
「……ほう。俺の魔力を読むとはな」
「生前の癖さ。何かにつけて探究心が先に立ってしまうのが悪くもあるのだがね。もしも戦いを望む思想を持ち得ているなら、貴君の国をじっくりと堪能してからにしてほしいのだが……、聞き入れて頂けないだろうか?」
一切、謙る様子を見せない男の姿に、ガイネスは歓喜した。
「はははは! 良いぞ、見事だロゼット! 素晴らしいガーディアンを召喚してくれた!」
ロゼットは丁寧に頭を下げた。
「食事の支度だ! 召喚したガーディアン殿を丁重にもてなせ!」
配下達が準備に取りかかる中、ガイネスは殺気も消して魔力を鎮めた。
「非礼を詫びよう。俺はグルザイア王国の国王、ガイネス=バル=グルザイアだ」
「ここは、転生者ではなくガーディアンが適しているな」
男は姿勢を正した。
「ガーディアン、ミゼル=ウォードと申します。以後お見知りおきを」
丁寧に頭を下げた。
グルザイア王国にてミゼルが召喚された時、ジェイクはある洞窟にて召喚される。
「……ここは?」
(ジェイク、なんか、魔力の質がレイデル王国と違う)
周囲を警戒すると、背後から声がした。
「あららぁ~、まさか成功するなんて」
女。声色から大人の女性と分かる。
ジェイクが振り向くと、岩に腰掛け、腕組みをしている女性がいた。
「初めましてガーディアン様。荒れに荒れた地獄の国へようこそ」
退屈そうな目つきで悠々と語る女性。
警戒するジェイクは剣の柄に手をかけた。
『烙印騎士と四十四番目の神・Ⅱ 召喚されたガーディアン達』へ続く
時を刻む足早な針が真上を過ぎる僅かな間、力喚ぶ術が生きる時、至る間なり。
戦士得し者、これより来たる災禍を凌ぐ希望を掴む者なり』
ゾアの綴る文が全世界、あらゆる場所へ広まると各国が静かにざわめきだした。間もなく、この力の正体を憶測ながらもガーディアンを指すと気付く者達が現われる。全うにゾアの災禍に備える為にガーディアンを召喚しようと考える国は多かった。しかし、召喚して得た力を用いて国に対抗し、混乱に乗じて下剋上を図ろうと暗躍する者達も少なくはなく、得た力を用いて大国へ評価を仰ごうと画策する者もいた。
前もってガーディアン争奪戦の事実を知っていたグルザイア王国でも、召喚を成功させようとロゼットは有能な術師を呼寄せ、効果的な召喚を成功させる陣術の書き換えに励んでいる。
そんなロゼットに対し、グルザイア王国専属研究術師であるエレネアは、見事ガイネスとロゼットの口車に乗せられ、王国の大湖付近にある神聖な地、イゼの空洞にて召喚の準備を一人でコツコツ励んでいた。その内心は召喚したガーディアンを研究素材にする事しか頭にない。
あらゆる思惑が錯綜する中、ゾアは第一の筋書き実行を今か今かと待ち構える。
一方でガイネスは召喚に成功しようと失敗しようと構わない姿勢でいた。それよりも今後、ゾアが引き起こす災いがどのようなものかと想像し、その仮説でしかない災難をどのように遇おうかと思考を働かせて愉悦に浸っていた。
召喚決行日の正午。
レイデル王国の平原にて、ジェイク達を護ろうと二人の十英雄ゼノアとグレミアを含めた術師達が妨害唱術を合唱した。
やがて、召喚する魔力と妨害する魔力がせめぎ合う様子が現われた。
緑、青、朱、黄、紫、赤、白、黒と、多くの色の魔力が地面に記された巨大円陣から漏れるように揺らぎを見せた。
「――ジェイクさん!」
正午から三十秒後、サラの身体が白い光に包まれ出した。
ジェイクとトウマがサラを見た矢先、彼女の全身は光に包まれ、大地に溶け込むように一瞬で消えた。
「サラ!」
言った矢先、今度はトウマの身体が光りだした。
「妨害は……失敗……」
不安がるトウマも間もなく消えた。
「ジェイク殿!」
妨害術を中断したゼノアが、成功の保証がない別の手段を実行しようと駆け寄った。
「ゼノア……」
彼女が伸ばした手がジェイクを掴もうとする前に、ジェイクの身体も消えた。
ジェイクが消える前に自身の手で掴めなかった。
一か八かの妨害術がどのような効果を示すかは分からない。成功の保証など何処にもないが、ゼノアはジェイクを召喚させてしまった事を悔やんだ。
(一瞬、躊躇わなければ……)
サラが消えたとき、妨害術がまだ効果を発揮していなかったので、トウマかジェイクの召喚は妨害出来る可能性に賭けた時の事が悔やまれる。
「妨害は失敗です。すぐレイデル王国、ミルシェビス王国、ガニシェット王国へ報せ、ジェイク達の召喚が成功したかを確認しましょう」
失敗を考慮していたグレミアは冷静に次の行動を提案した。
少しばかりの羨ましさと苛立ちの相反する感情を抱きながらも、ゼノアは静かに大きく一呼吸して自身の雑念を押し込めた。グレミアの意見は正しいからである。立場上、ゼノアがこうではくはならないと僅かに自戒する。
「ゼノア、指揮を」
「……すまん。妨害が成功すると思い上がっていた愚かな性根を痛感した。凶悪な災禍を前にこの程度の失敗は当然のことだったな」
気持ちを一新し、ゼノアは全術師と兵士に指示を下した。レイデル王国、ミルシェビス王国、ガニシェット王国、三国へ向かい報せる命令を。
事前に振り分けられた編成上、グレミアはレイデル王国へ、ゼノアはミルシェビス王国へ向かう決まりとなっていた。
「ゼノア」
グレミアは別れ際にゼノアを呼び止めた。
「もしもの時、私はレイデル王国内の小国ではなく、他国へジェイク達を探しに向かいます」
「レイデル王国にも小国はあるだろう。もしや個人が召喚を果たしているかもしれないのに、なぜだ?」
「他にも十英雄はレイデル王国にいます。それに、どうも気になる事があるのです。ですから、私は確認をとり次第バルブライン王国へ向かいます」
それは、六星騎士のローブを纏った男が原因だと、ゼノアは察した。
「待て、バルブライン王国へは私が向かおう。未確認だが、風の噂で荒れに荒れていると聞く」
驚くグレミアの様子を伺い、少し距離を詰め、小声で話した。
「これはまだ極秘情報ゆえに、他言するな」
グレミアは神妙な表情で黙った。
「バルブライン国王が暗殺され、派閥争いが勃発しているらしい。加えて魔力が乱れ、あちこちで呪いやゾグマと思しきモノが発生しているとも」
「惨事を誇張しすぎているのでは? そんな事態が他国へ知らされずに起きるなど考えられない」小声で返す。
「その為の遠征だ。これは妨害工作以前から計画されていた事。私は出身がバルブライン王国だ、地の利は私にある。もしもの時は上手く難を逃れる可能性は高いからな」
それは、地形に関する情報含め、魔力の流れや揺らぎの癖を把握していることにも繋がり、グレミアよりもゼノアが最適であった。
察したグレミアは納得した。
「では、私はゼルドリアスとリブリオス王国の国境へ向かいます」
「なぜ? リブリオスへはエベックに文を送ればいいだろ。それにグルザイア王国は行かんのか?」
「あの国は密偵まがいの行動は命取りとなります。ガーディアン絡みなら尚更です。それに私は顔が知れているので向かうと腹を探られるので闇雲に探りを入れないほうが賢明です。そしてリブリオスですが、エベックへ文を送ろうものなら届く前に廃棄されるか利用されるでしょう。両国とも下手に動かない方がいい」
「ではなぜ? ゼルドリアスには魔力壁が張られているだろ。それに境界の三国にはあいつがいる」
「個人の術師が魔力壁の内側へ侵入するのは不可能です。ですが、この二国の国境は壁によって隔てられているのではなく、境界の三国(小国が連なった国境)です。三国の方々はリブリオスへの警戒心が極めて強く、ガーディアン召喚に力を注いでる筈です。ジェイク達がいるかもしれませんし、もしもゾアがあの魔力壁やリブリオスの秘められた情報や知識などを利用すると画策すると判断した場合、やはりその近辺の情報はあったほうがいい。あと、彼の性格では、あまりガーディアンに興味はないでしょうし」
憶測にしても見事な推察に、ゼノアは感心する。
魔女討伐の旅でのことを思い出して笑みがこぼれた。
「変わらんな。知略に磨きがかかったんじゃないか?」
「買い被りすぎです。ここ最近、上には上がいるのを痛感し、考える習慣が身についただけのこと」
「私にはそこまで出来んから羨ましいよ」
ゼノアは真剣な表情に戻った。
「互いに役目を果たし、無事にジェイク達を見つけよう」
右手を差し出した。
「そちらも気をつけて。無事に再会しましょう」
握手を交わし、二人はそれぞれの国へ向かった。
その日、総勢二十二名のガーディアンが各国へ召喚された。
召喚に失敗し、悔やむ国が多くあったものの、成功した国も当然ある。その中に、グルザイア王国も含まれていた。
「見事よロゼット。よく召喚を無事に果たしたな」
「光栄です」
玉座から見下ろす召喚陣には、一人の男が立ち、ゆっくりと部屋全体を見回すと、悠然と構えた姿勢を崩さなかった。
「これはこれは。絢爛豪華、見事な造りだ」
ガイネスは立ち上がり、男の傍へと向かった。
「肝の据わったガーディアンだ。召喚早々、観光か?」
近寄るガイネスへ向かって、男は手を前に突き出し「その場で止まって頂こう」と告げ、歩みを止めた。
不快な表情になるガイネスを見ても、男は怯まない。
「いやはや、とある国の王とお見受けするが、そのように殺気を含む魔力を漂わせては、此方も警戒するのは至極当然の防衛本能と察して頂きたい」
笑顔で語るも、ガイネスは気付かれた事に驚いていた。
「……ほう。俺の魔力を読むとはな」
「生前の癖さ。何かにつけて探究心が先に立ってしまうのが悪くもあるのだがね。もしも戦いを望む思想を持ち得ているなら、貴君の国をじっくりと堪能してからにしてほしいのだが……、聞き入れて頂けないだろうか?」
一切、謙る様子を見せない男の姿に、ガイネスは歓喜した。
「はははは! 良いぞ、見事だロゼット! 素晴らしいガーディアンを召喚してくれた!」
ロゼットは丁寧に頭を下げた。
「食事の支度だ! 召喚したガーディアン殿を丁重にもてなせ!」
配下達が準備に取りかかる中、ガイネスは殺気も消して魔力を鎮めた。
「非礼を詫びよう。俺はグルザイア王国の国王、ガイネス=バル=グルザイアだ」
「ここは、転生者ではなくガーディアンが適しているな」
男は姿勢を正した。
「ガーディアン、ミゼル=ウォードと申します。以後お見知りおきを」
丁寧に頭を下げた。
グルザイア王国にてミゼルが召喚された時、ジェイクはある洞窟にて召喚される。
「……ここは?」
(ジェイク、なんか、魔力の質がレイデル王国と違う)
周囲を警戒すると、背後から声がした。
「あららぁ~、まさか成功するなんて」
女。声色から大人の女性と分かる。
ジェイクが振り向くと、岩に腰掛け、腕組みをしている女性がいた。
「初めましてガーディアン様。荒れに荒れた地獄の国へようこそ」
退屈そうな目つきで悠々と語る女性。
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