時々青春、時々昼ドラ

ジョー

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ep.1~恋の始まり~

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【佐々木翔 視点】

北の大地、北海道。
中心都市、札幌のめっちゃ端にある普通の高校。
一応、偏差値は悪くない。


今日は高校2年になってから初の席替えの日だ。

俺は教卓にあるクジをひき、
黒板に書いてある席表と見比べていた。


『うわ、めっちゃ微妙じゃん!』

真ん中の列の前から3番目。。
なんともいえなすぎる。


孝介『席どこになったのよ』

孝介は
中学も一緒だったけど話したことなくて
高校1年、そして2年目も同じクラスになって
最近よく話すようになっていた。

孝介は身長は175cm、目鼻立ちがしっかりしてて
多少顔は濃いけど、俗に言うイケメン。
いつもメガネだけど、たまにコンタクトにすると
クラスの女子が裏でキャッキャッしてるのを俺は知ってる。
でもクラスの中心みたいなタイプではなく
どちらかというと大人しくて
でもすごい親身になってくれる優しいやつで
俺は孝介のことが大好きだ。


孝介が俺のクジを覗き込み、黒板と見比べる。

孝介『めっちゃ微妙だなw』

『だろ?萎えたわー。まぁ仕方ないけど。孝介は?』

孝介『俺はお前と同じ列の一番後ろ』

『最高かよ~』

孝介は得意気な顔を俺にみせ、新しい自分の席に移動した。


俺も渋々、新しい席に向かう。
席はダメだったが、次の問題は隣が誰になるかだ。


横の席に座ったのは竹内みすず。
身長は小さめで、顔は美人というよりは
ちょっと可愛らしいなって感じ。
そこまで目立つタイプではないし、
話したことはない。

まぁ、横の席だし、とりあえず話しかけるか。


『みすず、よろしくー』

馴れ馴れしく下の名前で、挨拶してみた。

みすず『。。。』

俺の声は比較的大きいはずだが、返答はない。


『あれ?聞こえてる?』

驚きを隠せず、ちょっと覗き込む形で再度話しかけた。

みすず『???』

不思議そうな顔で俺を見る。
よくわからず、俺も不思議そうな顔をしてみる。

みすず『え??なんか話かけてた?ごめんね、!』

急に表情を変え、テンパるみすず。
これは、無視したとかじゃなくて、まじで聞こえてなかったやつだ。。

『嘘でしょw俺、声大きいんだけどね。どんだけボーッとしてたんだw』

なんか起きた出来事も
みすずの反応も面白くて笑ってしまった。

するっと急にムスっとした表情になるみすず。

みすず『別にボーッとなんかしてないもん!
佐々木くん意地悪だね!』


多分ちょっと本気で怒ってるな。。
まじか(笑)
でもなんかこの子可愛いな。

うん、この席で良かったかもしれない!
まぁ、どんな環境でも楽しめるのが俺のいいところか!

次の授業は、美術か。
教室移動ダルいな。。

いや、待てよ
そういえば美術にもみすずいたな。
よし、隣キープだな。
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