時々青春、時々昼ドラ

ジョー

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ep.8~返答~

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佐々木翔 視点

俺は修学旅行の夜 
同じクラスの竹内みすずに告白した。
いい結果はもらえなかった。

絶賛、奮闘中だ。
こんなに頑張ったことないのにな。
自分でもよくわからないけど
直感的にこの子は諦めたくないんだ。

今日の夜もみすずと電話をする約束をしてる。
部活なんてまったく集中できなかった。

告白の後、ほぼ毎日のように
みすずと電話をした。
かれこれ2週間くらいたったかな。

みすずが気になってるのが
ドイツにサッカー留学してるやつってこと
そいつもみすずに想いをよせてるかもってこと
そしてやっぱりみすずが俺は好きだってこと。
色々わかった。


プルルルル
珍しく向こうからかかってきた!


『はい!もしもし?』
やべ、なんかちょっと裏返った。
不意打ち過ぎるだろ。


みすず『あ、佐々木くんお疲れ様ー』

『おつかれー!かけてくるの珍しくない?
てか初めてか?』

みすず『うーん、確かにそうかも?
もう帰ってきてるかなーと思ってかけてみた!』

『そか!今日みすず部活もサッカーもない日だもんね。なにしてたのー?』

みすず『陽さんのインタビューの録画見てた(笑)』


陽さんとはみすずが好きな
ゴレッソ大阪の選手だ。


『(笑)また見てたんだ!』

みすず『だってめっちゃかっこいんだよ!あのね』

こっからのみすずは長い。
しばらく陽さんトークが始まった。


みすず『あ、ごめん、また話しすぎだね!』

『全然大丈夫だよ(笑)』

みすず『佐々木くん、たくさん話聞いてくれるし、逆に佐々木くんの話も面白いし、最近楽しい!』


はい、でました。不意打ち。
こういう言葉に何度も心臓が爆発してきている。


みすず『あのね、話したいことあるの』


ん?声のトーンが変わったぞ。


『ん?どしたの?』

みすず『勝手にごめんなさいなんだけど、
亮くんに佐々木くんのこと話したんだ。』


亮くんとは、はねずのサッカー仲間で
今はドイツにサッカー留学しているやつだ。
そう、俺のライバル。


『まじか!!どういう話したの?』


みすず『佐々木くんに告白してもらったこととか、
最近電話してて楽しいってこととか、
こんな人だよーとか』


話されてる側の気持ちになるとすごい辛いな。
この子は鈍感がゆえ、こういう所がある。


『そうなんだ。なんか嬉しいね(笑)』

みすず『だって、本当なんだもん!そしたらね、
なんか怒らせちゃって。。』


うん、そりゃそうなる。気持ちはわかる。
まぁ、だが怒っちゃダメだな。


みすず『なんか、そいつのこと好きなのか?とか。ならなんで俺に電話すんの?とか言われちゃって。』

『うーん、気持ちは少しわかるけど、でも急に怒られたら怖いよね!』

みすず『そう。すごく怖かった。でもまだ佐々木くんが好き!ってわけじゃないからそれも伝えたんだけど。』


おっと、両方殺しに来るパターンか!
二人とも瀕死だぞ、これ。


『うん、そうだよね。』

よく言えた俺。

みすず『でもね、その後考えたんだけど』

少し間が空く


みすず『なんか亮くんは憧れってだけかなって。
でも佐々木くんは側にいてくれるし、
凄いまっすぐ想いを伝えてくれるから。
私鈍感だからそれが嬉しいんだ。』


『。。』
言葉が出ない


みすず『だから、まだ好きって気持ちかはわからないけど、佐々木くんとなら楽しいって思えたし、、』

みすず『メイリはずっと付き合っちゃいなって言うし、、』

みすず『だから、佐々木くんの告白の返事なんだけど、本当に私でいいなら宜しくお願いします。』




。。。。。。

みすず『聞いてる?』


まじで言葉がでない。
人間の身体からでる排出物で唯一綺麗なもの『涙』が目の奥にたまる。


『きいてるよ。』
声が変だ。
鼻をすする。


みすず『もしかして泣いてる!?ごめんね!』

『なんで謝るんだよー 嬉しすぎてね』

みすず『喜んでくれてるんだ、よかった』

『あたりまえだよ!本当にありがとう!
みすずが俺は大好き。まだ好きって気持ちではないかもだけど
絶対好きにさせる!そしてたくさん楽しいことしよう!』

みすず『うん!宜しくお願いします!』



こうして、俺とみすずは無事結ばれた。
でもまだまだだ。
ちゃんと好きになってもらいたいからね!
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