詩集 始まりの時

小池竜太

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さびしい十二月

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さびしい、さびしい
雨が降る中僕は行く
両手に何にも持たないで
雨が降る中僕は行く

さびしい季節 12月
クリスマスには予定がない
淋しい季節 12月

世の中には孤独な人が大勢居る
淋しい人もたくさん居る
そのさびしさの中で皆、歯をくいしばって
懸命に生きている

さびしい12月 苦しい12月
凍てつく風が街に吹き
僕は街をうろつきまわる

いつかは皆淋しくなくなるだろう
いつかは皆が楽しくこの世で
美しい人生を謳歌できるだろう

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