詩集 始まりの時

小池竜太

文字の大きさ
上 下
24 / 37

ベルベットの瞳に

しおりを挟む
寄せては返す、あの海に
僕は君への手紙を放擲した

君に会いたい想いだけが
僕を詩作に向かわせている

君の金髪がカラーコンタクトをした
ベルベットの瞳が・・・・・
周りの人々や僕を酔わせる
君の髪、君のまなざし
君の匂い・・・・・
僕は一人、君を想う

僕は君と言葉を交わしたこともない
間近で顔を見たこともない
たまたまインターネットで君の写真を見て
一方的に想っているだけだ

僕らは決して出会わぬけれど
何かしら心に響く物はあるかもしれない

僕らの線は交わらぬけれど
何かしら尊いものは残るかもしれない

今日も僕は詩を書いている
きっと君はいつかそれを見る

それだけで僕は十分だ

最後の挨拶を君に贈る
しおりを挟む

処理中です...