交錯する運命

よもぎもちぱん

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平和への道

終焉

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今でも覚えている。この口でハインツを殺したこと。
奇妙な敵戦車に味方地上隊が蹂躙されたこと。

「二重帝国軍が居なければ…今頃詰んでいたな」

そんなことを思いながら歩いていると、クローフォード氏の邸宅に着いた。
ドアを3回叩く。

「クローフォード中佐、いらっしゃいますでしょうか?」

しかし小さな家だ。我々の宣伝大臣も見習って欲しいものだな…

「あぁ…どうかしたか?」

こじんまりとした家で謙虚なのだろうなと思っていた印象は開けた時の臭いとクローフォード氏の身なりでひっくり返った。

「ど…どうしたんですか!?」

「私の愛弟子が二重帝国を去ったんだ…もう…何もする気が起きない…」

「愛弟子…?」

とりあえず窓を開けて、部屋の中に立ち込める埃やら何やらを外へ出す。

「中佐、愛弟子というのは誰の事ですか?」

「君はよく知っているだろう…エヴァだよ。エヴァ カラビナー」

「な…なぜ…?」

先の大戦で、窮地に陥った撃墜王部隊を救出した英雄がなぜ二重帝国を去ったのか。ソフィアにはよく理解出来なかった。

「君…レルマニア征服の報告を受けた時にどう思った?」

「あ、あまりにも早すぎる。奴らを駆り立てる動力はなんだ…と」

「厳密に言うと、駆り立てたのでは無い。駆り立てさせられた。エヴァの作戦で、フェスタニア戦で圧倒的勝利を収めた。航空隊の援護と地上の力があればいとも容易くレルマニアも撃破できる。国民も、軍部も、政治家もそう考えた。」

「な…ならなぜ!彼女は英雄では!?」

クローフォードがかつての蘇る二重帝国作戦の概要を話した。それに比例するようにソフィアの疑問は大きくなった。尚更、エヴァが二重帝国を去る理由は無いはずだ。

「彼女は…彼女は英雄だから褒め称えられ、崇められるべきでは!?」

「幼すぎたんだ。つまり、和平条約の際に制定された国民皆兵法の撤廃だ。それのせいで、エヴァは軍歴を失い、貴官ら救援の功を得られず、少佐にもなれずに首脳部、政治家から裏切られた。祖国の為に尽くせば祖国に裏切られた。」

「そ、そんなふざけた理由が…」

ソフィアは絶望した。他人事なのに、まるで自分が処刑される瞬間のように、心にぽっかり穴が空いた気持ちになった

「今、二重帝国はもう一度崩れ去ろうとしている。英雄の帰還を望む"忠道派"そして、和平条約の条件を守ろうとする"鉄壁派"。エヴァに会いたいならシベリアに行け。彼女は今、シベリアで暮らしてるよ。」

ソフィアはやっと聞きたい情報を聞くことが出来た。寒いなんて関係ない。

(英雄を…英雄をもう一度拝みに行こう。)

ソフィアはコミンテルンから独立した、レシア連邦を通り、シベリアへ向かうべく、駅へ向かった。長い時間がかかるが、構わない。




_______________________



某国研究所

「これは…これは?」

とある研究者が謎の原子を見つける。

「おい、見てみろよ。これ…なんか揺れてるぞ?」

「2つくっつければどうなるんだろうな…」

「おいおい!あまり派手にやるなよ。もしかしたら危険物質の可能性だってあるんだからな!」

「あぁ、だが…2つくらいなら。電子顕微鏡で見るサイズだぜ?そこまで大きくならないよ」

「フラグじゃねぇか?まあ、俺も賛成だ。2つくらいならな。」

原子と原子の間で電子を交換させる

「ん…おぉ…おぉ!?待て!大きくなってるぞ!」

「なに!?たった2つだぞ!?」

「現に大きくなってるんだ!電子を止めろ!早く!」

慣れた手つきで電子を止める…が、止まらない。止まるわけがない。

「な…なんだ…?ひ…避難だ!避難しろ!」




研究所から大量の研究者が出てくる。

「どうした?何があった」

衛兵が出てきた研究者に尋ねる

「し…新原子が…暴れ始めた…頼む、止めてくれ!」


_________________________



しかしなぜコミンテルンがあの異質な戦車を持っていたのか…謎が深まるばかりだ。

「折角ならコミンテルンの旧研究所に赴いてみるか。鉄のカーテンと地下に研究所があって誰も見てないらしいからな」



























次作
『ワールド ファウスト』
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