オタクの青春

希望

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中二病少女

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「いや付き合いで借りただけだ」  

「でも貴方から禍々しい霊力を感じるわ」

ただの中二病かと思ったら見える人みたいだ。俺の霊力は普通の奴より多い。それをコントロールするのはきついが。 

「ふっ妖怪のことなら私を頼りなさい。いくらでも語れるわ。この辺の妖怪の伝説も教しえるわ」

「いやパスで妖怪は必ずも見つけなくていいからな。ていうか妖怪はめんどくさい」

妖怪にやたらと俺は好かれることは多いが、大体面倒ごとを持ってくる。一族の跡目争いだったりで助太刀してくれとか。少し仲良くなっただけで面倒なことを頼んでくるのだ。

「そなた、妖怪を見たことがあるのか!」

近い近い。めっちゃいい匂いがする。胸元が見える。結構巨乳だな。しかも近くで見ると睫長いし、顔立ちは整っている。喋らなければモテそうだな。

「あるが、めんどくさいだけだぞ。やっかいごと持ち込んでくるし。あと近いから離れろ」

こんなところを結菜に見られたら「何をしてるのですかぁーお兄ちゃん」

見られちゃったよ。しかもハイライトオフの目で見てくるし。俺は悪くないぞ。子の少女が勝手に近づいてきただけだ。

「彼女かしら?」

あの目で見られても怯まないってすごいな。心が強いというか。中二病って怯むもんじゃないのか?

「違う。妹だ」

「それなら私と喋っていても問題ないわ」

「義理だから関係ないですよぉー。それより泥棒猫さんお兄ちゃんから離れてください。中二病が感染します」

「何言ってるのかしら。私が中二病と一緒にしないでくれないかしら」

いや中二病だろ。見た感じ霊力が高いようにも見えない。つまり見えないし、呪術も使えないのだろう。じゃなきゃ妖怪であんなに反応しない。

「どう見ても中二病だと思いますけど、まぁいいです取りあえずお兄ちゃんから離れてください」

「仕方ないわね。妖怪のことならいつでも連絡して欲しいわ。それと妖怪がどんなものなのかも教えて欲しいわ。だからこの連絡先を渡しておくわね」

すると女子は上品に去っていた。中二病なのに家柄はいいんだな。紙には永谷里琴と書いてあった。永谷ね。なんか聞いたことある名前だな。

「お兄ちゃんでれでれしてたでしょ。ナンで?」

結菜がハイライトオフの目で見てくる。中二病が現れたげ頼にしか思ってないが。

「何言ってるんだ俺が合間一番愛してるのは結菜とねるだけだぞ」

「そこでねるちゃんがでてくるのは何とも言えないけど。今日はそれで許してあげる」
 
俺は嘘は言っていない。結菜のことは愛してるし、ねるのこともファンとして愛している。一時期ガチ恋勢だったが、ライブ見たときにあまりにも遠い存在に感じて諦めたんだよなぁー。

「お待たせ、待ったかな?思わず興味のある小説があったからそれも少し読んで借りちゃったんだ。ごめんね」

本好きでこんだけの本があればそりゃ目移りもするよな。俺もラノベコーナに永谷が来なければ行っていただろうし。ここは古いラノベも置いてあるから重宝している。

「そんなに待ってないですよ。それにしても随分借りましたね」

幽霊関連の本が多く感じる。あとは呪術とか。これは身を守るためのものだろう。呪術なら教えられる。素人が扱うと危険だからな。相談に着ていた人に授受を教えたらそれにはまって呪いの本を入手してそれを使って呪ったら跳ね返ってきて不幸状態になった人もいた。まぁ治したが。

「心霊スポットに行くなら護身術も学んだ方がいいかねと思って」

「呪術なら教えますよ」

「本当?土御門家に教えてもらえるならこれほどいいことはないね」

「私も付き添います。二人きりにはさせません。何が起こるか分かりませんから」

なにも起こらないと思うが。なにか起こって中条先輩に好かれたらいいが。中条先輩はあまり恋愛に興味をもってなさそうだ。つまり間違いは起こらない。彼女にできるなら彼女にしたいが。

「もうでるか、美少女二人が図書館にいると目立つし」

図書館は真面目な人が多いからナンパはしてこないがさっきからすごい視線を感じる。中には嫉妬じみた視線を浴びせてくる人もいるし。

「美少女だなんて照れますよぉー。今なら私フリーですよ」

「フリーもなにも付き合ったことないだろ」

「結構告白されてるんですよぉー。お兄ちゃんと違って。だから作ろうと思えば作れるんです。だけどお兄ちゃんが好きだから付き合わないんですよぉー」

甘ったるい声でそんなことを言われても揺らがないぞ。嘘ですちょっと付き合ってもいいかなと思いました。あざといって男心を揺さぶる。

「それじゃ稲毛に行くか。あそこで稲毛高校でも行って写真撮って千葉駅で集合するか」

「それじゃ行きましょう。私だけコスプレしてませんけど」

中条先輩と総武高校で登下校している気分になりそうだな。結菜は妹だからたまたまあったという設定で。

俺達は千葉駅に着くと、電車に乗り稲毛で降りて、稲毛高校に向かった。今は部活をやってる人が多く学生は少ない。それでも何人かは俺達を見ては制服を見てまたか、みたいな顔をしている。男は中条先輩の制服姿に見とれている。あ、彼女に蹴られた。彼女がいるのに他の女子に見とれてるからだよ。彼女がいるだけで幸せを感じてろよ。そんなことが何回かありながら稲毛高校に着いた。











 
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