リア充である俺が追いかける一輪のバラ

希望

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リア充になると幼馴染みと一緒にいても絵になる

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「付き合ってください修くん」

「ごめんな俺には好きな人がいるんだ」

そう言ったら少女はとぼとぼと体育館裏を去っていた。今ので分かるとおり俺はモテル。それも毎週告白されるレベルだ。だが俺には好きな人がいるからどんなに可愛かろうと断っている。なかなか振り向いてくれないがな、イケメンなったのに。まぁ相手は近所じゃ有名な美少女だからイケメンなど選び放題だが。おっと自己紹介が遅れたな。俺は長崎修だ。いわゆるリア充だ。振り向いてもらうために努力してたらこうなった。だからモテないやつも頑張って自分を磨け。

「隠れても分かってるぞ」

「にゃははばれてたかにゃ」

こいつは幼馴染みの鈴だ。俺がリア充のイケメンになる前から絡んでくる変わり者だ。最初っから俺はリア充だった訳じゃない。陰キャだった俺は華さんに一目惚れして、色々と努力したのだ。まぁこの話はいつかしよう。

「そりゃ何年一緒にいたと思っているんだ。気配で分かるわ」

「それにしても大変だにゃ。毎日折角の部活のオフに毎回告白されるのもにゃね。それより毎回オフの日を把握されてるのも怖いにゃ」

「それはお前もだろう鈴。何で毎回告白の現場にいるの?ストカー?」

鈴は毎回告白の現場にいるのだ。結果は分かっててみる必要なんかないのに。もはや覗きが趣味なんじゃないかと疑うレベル。

「そりゃ毎回告白する場所が体育館裏か屋上なんだから分かるにゃ。あと覗きは趣味にゃ」

やっぱり趣味かよ。人が告白して振られるところを見て楽しむって悪趣味だな。自分も振る立場だから振られるがわの気持ちが分からないっていうのもあるだろう。鈴も見た目は美少女だからな。二人でいるとよく美男美女と言われて、付き合ってるんじゃないかと噂されている。だから好きな人は鈴じゃないかと言われてる。

「はぁーその趣味は悪趣味だぞ。それで鈴も今日告白されるんじゃなかったか?」

毎回告白をされるたんびに俺に伝えてくるんだよな。断るの知ってるから何の意味があるか知らんけど。

「それは近くの公園で時間は夕方だから大丈夫にゃ」

「それならいいが。そろそろ帰るか。どこか寄りたいところあるか?」

「タピオカが飲みたいにゃ」

流行ってるよなタピオカ。インスタ映えをするから流行ってるらしいが、味は女子に誘われてめちゃくちゃ飲んだから飽きるレベルだ。鈴は嵌まったらしいがな。よく飲んでいるが、カロリーとか大丈夫か?

「それじゃイトヨーカードーで飲むか」

「さすがリア充の代表格といわれてるだけはあるにゃ。タピオカと聞いてどこにあるか把握してるんなんてにゃ」

「誰だよそんなこと言ったやつ。只でえさえ光陽の貴公子だなんて中二病くさい二つ名をつけられたのに」

リア充もそれそれで大変だ。同姓から嫉妬されるし、女子には気を遣わないといけないし。演じなければいけないしな。

「それじゃ行くにゃ」

俺は鈴にてを引っ張られて駐輪場まで着た。そして自転車に乗りイトヨーカードーまで着て、駐輪場で止める。すると女子高生からの視線を感じる。逆ナンもイケメンになってからよくされるようになったが、鈴が近くにいるときはされない。鈴に敵うルックスのやつはそういないからな。

そして、タピオカ店の列にさっきよりも視線を感じながら並んだ。やっぱりタピオカは女子高生に好まれてる分視線が多いな。なかにかっプルできてるやつもいるが、鈴の胸を見て、鼻を伸ばしてるやつもいるが、そいつは彼女に蹴られている。彼女がいるのに他の女子に鼻を伸ばすなよ。気持ちは分からんでもないが。胸がでかいのが好きなのは男の好みとして共通だからな。

そして順番か回ってきてタピオカを買って、近くのベンチで飲み始める。抹茶味はタピオカに飽きた俺でも好んで飲める。将来的に茶畑を耕すのもいいかもしれない。そうすれば美味しい抹茶味のものがたくさん飲めるしな。自分で耕すとうまくいけば稼げる。会社で働きたくないからな。

「うーん美味しいにゃ」

「ほとんどの部活が休みの日に、色々なタピオカの味を飲んでいるが、好きな味はないのか?」

「どれも美味しいからないにゃ」

鈴が美味しそうに飲んでいる姿を見ると、インスタに投稿したらバズりそうだ。インフレンサーとか向いているんじゃないか。もでるもやってるから見た目も芸能人レベルだし。

「飲み終わったし行くか」

俺は立ち上がると鈴は少し不安そうな顔で俺の袖をつかんだ。そして上目使いで俺を見る。このときは俺になにかお願いをするときに使う。大体不安なときにだけど。

「この後、告白する場所に行くのが億劫にゃ。相手はあまり評判がよくないにゃ。物陰から見てくれないかにゃ」

つまり俺に鈴がやっていることをやってほしいってことか。まぁ心配だからいいが。一応武術は華さんを守るためにやってるから複数人が襲ってきても対応できる。

「いいぞ、俺がでることにならなければいいが」

「ありがとうにゃ!これで不安を抱えながら行かないですむにゃ」

俺達は駐輪場に行き、自転車を取った後、それに乗り家に帰った。ちなみに俺と鈴は家が隣同士だ。幼馴染みなのだ。幼少の頃は互いの家によく行っていた。

「ただいまー」

そして奥の部屋に行くと、香緒理が勉強をしていた。

「あ、お帰りお兄様」

香緒理はアイドルをやってるから美少女だ。あんまり売れてないが、まぁ地下アイドルだしな。だけどそのうち売れると俺は確信している。他のメンバーも個性とルックスかいいのが揃っている。

「ただいまあんまり無茶するなよ」

「勉強しないと、進学校だからついていけなくなっちゃうから暇な時は勉強しないとね。平日に普通にライブがあるから。それに体調管理はしてるから大丈夫だよ」

「それならいいが俺はちょっとコンビニに行ってくるわ。何か買ってきて欲しいものはあるか?」

「チョコを買ってきて欲しいなー」

「分かった。それじゃー行ってくる」

俺はリュックから財布と携帯だけを取りだし、玄関で靴を履き家を出た。コンビについて何を買うか迷っていると、肩を叩かれた。

「偶然だね長崎くん」

俺の好きな華さんが目の細めた柔らかい笑みを携えながら立っていた。今日は幸運だ。
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