CRoSs☤MiND ~ 過ぎ去りし時間(とき)の中で ~ 第 二 部 藤 原 貴 斗 編 * 罪の意識 *

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第 三 章 過ぎる時の中で

第十三話 理   由

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 時は人の意思を介さず過ぎて行く。そしてあれから三年もの月日が経っていた。

2004年8月3日、火曜日

「藤原君、ソロソロ上がりの時間じゃないのかね?」
「アッ、ハイ、これ片付けたら切り上げます」
 そう言って搬入されたビールや缶ジュースの箱を何度も往復して裏の倉庫棚に運ぶ。このサンクスというコンビニに高校以来ずっとバイトをしていた。そうだ、店の名前がかわるとか、変わらないとかいっていたような・・・。時給もこの不景気の中結構良い方だと思っている。
 店長の鹿島明とても気さくな人でとても話し易い。つい口が滑って自分の事を言ってしまった為、家庭事情も知っている。そして、今回遂に、ヤット、とうとう紹介して上げられた。そんな事を考えながら荷物を運んでいた。
「フゥ~~~これで終わり」
「ご苦労様」
 店長はそういってスポーツドリンクを渡してくれた。夏だから流石に夜も暑い。 それに付け加え重い荷物の往復搬入で大量の汗をかいたからそう言った飲み物は大歓迎。
「有難う御座います」
 そう言ってボトルのキャップを開けて飲み始めた。
「藤原君」
「ハイ、何でしょう?」と飲みかけのボトルを口からはずし返事をした。
「恋人のいる、藤原君には申し訳ないのですが・・・」と一瞬間をおいて
「今のバイトのシフトを午後10時から午前6時の間にして貰えないでしょうか?」と尋ねてきた。要するに夜勤にしてくれってか?
「最近、何かと物騒になって来たもので皆さん、中々夜勤の仕事を引き受けて下さらないのですよ」
 そりゃそうだ、基本的に夜勤できるのは十八歳以上、ここでバイトをしている店員人数は総計十三人、何故か男子店員は俺、慎治、店長を含めて6人。
 十八歳以上は初めに言った三人だけ、流石に店長も女性店員に強く頼むのも気が引けたのだろう。さっきの店長の質問に対して答えを返すのが遅くなったが拒否する理由もなかった。だから受け入れの言葉を返す。
「いいですよ、人手が足りないんじゃ仕方がないですから」
「有難う御座います」
 店長はそう言うと軽くお辞儀をした。しかし、何か忘れている。誰かを忘れてしまっている。こんな事を独り勝手に決めていい筈が無い・・・・・・・・・。相談しなければいけない人物を忘れてしまっていた。そして、それに気付く事無く・・・。
「それじゃ俺、帰りますね。そ・れ・と、時給上げてくれると嬉しいんですけどねぇ」と付け加え店を出てきてしまった。
 MXBを駆り家路へとゆっくり舵をとる。色々と寄り道をしてやっとの事で俺の住んでいるマンションへと到着。店を出たのは午後10半過ぎだったけどそんな事をしていたから時間は午前1時を回っていた。そしてエレベータを使い自分の部屋へと向った。
「フゥー、今日もよく働いた」
 独り言を口して鍵を取り出し家の扉を開けようとした。
「ぅん、あれ?鍵、開いている」
 静かに扉を開け玄関入り口を確認する。詩織の靴がそこに有った。彼女には何時でも俺の家に勝手に上がれるように、スペアキーを渡してある。
『スゥー、スゥー、スゥー』という可愛い寝息が聞こえてきた。
 詩織の奴、眠っているみたいだ。
 音を立てないように、静かに玄関の戸を閉め、靴を脱いで家の中へと忍び込む。
 自分の家なのに忍び込むとは可笑しな表現だ・・・、まあ良いだろう。
 初めてココに住み始めた頃は、何もなくとても殺風景で無機質に思えたが、最近は詩織のおかげ?色々な物が増えた。しかし、その殆どが俺の物ではなく、詩織の物であると言うのは言うまでもない。
 詩織はテーブルに両腕を枕にして可愛い寝顔をして寝ていた。テーブルの上には勉強をしていたと思われる、法律関係の書物が散らばっていた。今年中に司法試験に受かりたいらしい。如何してかは知らんがね。抱き上げてベッドで寝かせようと思ったが気づかれたら元も子もないと思って寝室からブランケットを持ってきてそれを掛けようとした。

                *

                *

                *
 しかし、そんなのはどっちでもよかった様だ。それは詩織が目を覚ましてしまったからである。気遣いは無駄に終わった。
「ファ~、貴斗、お帰りなさいませ」
 可憐な欠伸をしながら眠そうな顔で彼女はそう言ってきた。
「ただいま」
「大変遅いお帰りですね」
「すまない」
「気にしていませんわ」
 詩織の顔はちょっとだけ膨れていたから心の中で〈嘘つけ〉とそう言った。
「何で、こんな時間までいたんだ」
「両親にはちゃんと連絡して有ります。お母さま、貴斗の家に居るなら大丈夫ねって言っていましたから」
 俺の何がどう大丈夫なのだろうかと一瞬、思ったが口には出さなかった。
「初めに、謝って置くゴメン」
「どうしたのですか、急に!?」
「バイトの勤務時間が10時PMから6時PMの間に変わった」
「それって夜勤って事ですよね」
「そうとも言う」
「ひっ、ひどいです、私に何の相談もなく勝手に決めてしまうなんて」
「だから最初に謝っただろ」
 店から出てぶらぶらしていた時、勤務時間変更の事を相談しなければいけない人物が詩織であると言う事に気付いた。しかし、一度店長に言ってしまったので変更する気は無かった。だから、彼女と顔を会わせたら直ぐにその事を切り出そうとして今それを話している。
「それでも、酷いよぉ~~~」
 拗ねた声で彼女はそう言う。後でご機嫌とるのが大変だ。付き合い始めた頃はとても清楚な感じを受けた。それは勝手な思い込みだったのかもしれない。
 最近はよく俺に甘える。嫌ではないけどね。でも人前ではいつも通りの詩織をしている。だからそんな姿を見ることが出来るのは多分俺だけなのかもしれない。
 いつの間にか彼女は話を切り替えるように何かを言ってくる。
「ネッ、貴斗、明日も春香のお見舞い行くのですか?」
「ぁあ~、勿論、行く」と淡々と答えを返す。
「あれから、もう随分と経ちますのに・・・、理由、聞かせてはくれないのですよね。アナタが春香の所に通い続ける理由」
 沈んだ声で詩織はそう聞いてきた。
「彼女が目覚めるまでは。だから、それまで待ってくれ、必ず話すから・・・・・・・・・」

2004年8月4日、水曜日、春香の病室

 今日、朝早く春香の見舞いへと詩織と共に向った。そして扉をノックした後に声を出しながら病室に入らせてもらう。
「藤原です」
「おはようございまぁ~~~す」
「貴斗先輩!詩織先輩もご一緒なんですね!オハヨウございます」
 翠ってなんか詩織に対しては言葉遣い丁寧なんだよな。詩織と翠が何やら話し始めたようだ。春香の方を見る。ほぉんとぉ~に気分様さそうな表情して寝やがって、この表情を三年かずっと見守ってきた。
 息はしている。呼吸する度に彼女の胸が上下することも確認できる。ナノに、何故、どうして彼女は目を覚ますことがないんだ!誰か教えてくれっ!彼女はこの三年間、ずっと点滴による栄養供給のため随分痩せて見える。髪も詩織以上に長い。見ていて痛々しい限りだ。
「タ・カ・トぉ、貴斗ってばぁ!」
「なっ、なんだよ」
「私タチの話ちゃんと聞いていました?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「ほぉ~~~ら見てください、翠ちゃん。最近、私とお話していている時でも、直ぐに考え事をお始めになって直ぐこうなるんですから」
「ひっどぉ~~いっ、詩織先輩、可愛そうです。次から詩織先輩に同じことしたら、詩織先輩が許しても私が赦しませんからね!」
「何で、翠ちゃんにそんな事を言われなきゃならないんだ」
「駄目なものは駄目なんです!」
「ハイ、ハイッ」
「貴斗先輩、返事は一回だけでいいんですよぉ~~~だっ!」
 翠のその言いようにしばし沈黙してしまった。
「クスクス、クスッ」
 そして、そんな姿の俺を見て詩織は口元にコブシを当て軽く笑う。クゥ~、翠にあんな事、言わせておいていいのか?・・・。でも彼女も随分と成長したものだ。身長も伸びその容姿は三年前の春香と似ている?特に目元とか。大人しくしていれば結構可愛いだけど、あの性格じゃ無理?〝三年〟と言う月日は、こうも人を変えてしまう。
 俺は変わっただろうか?いまだ記憶を取り戻せず詩織に迷惑を掛けてばかりの俺。この記憶はいったい何時戻るのか?時間だけが残酷に過ぎてゆく。
 ある宗教家は〝時間は総ての者に平等に与えられしモノ〟と言ったのを聞いた事があるが嘘だと思った。
 詩織と翠は俺そっちのけで、二人で俺をダシに会話をしていた。時折、翠が俺に冷ややかな視線を向ける。なんだ、かんだして一時間以上の時が経つ。
「詩織、ソロソロお暇するぞ」
「それじゃ翠ちゃん、午後の部活でお会いしましょう!」
 詩織は高校を卒業後水泳から身を引いた。理由は隼瀬が泳ぐ事を辞めたからだそうだ。
 今は時間を見て彼女の母校のコーチをしている。帰りがけにもう一度、春香の顔を覗く。
「ぅん?」
「どうしたのですか、貴斗?」
「いや、今一瞬、春香さんが動いたように見えたから」
「まさかっ!」
 そういって彼女等二人とも春香を見る。しかし、何も変わったことは無い。気のせいだったのか。
「悪い、俺の見間違いだった様だ。行くぞ、詩織」
 そう言って出ようとした時それは紛れもなく動いていた事を春香のうめき声によって証明された
「ぅっぅ、うぅぅーーーーーーっ」
 こっ、この声は?直ぐに振り返る。俺の表情は一変。春香が苦しそうにうなっているではないか!
「翠ちゃん、早くナースコール」
 俺の声で硬直していた翠が正常に戻り直ぐに応答した。
「ハッ、ハイ。618号室の涼崎です、お姉ちゃんが、春香お姉ちゃんが、早く直ぐ来てください」
 翠、気が動転しているようだ。春香は苦しがっている状態のままだ。そんな彼女を俺と詩織は見ている事しか出来なかった。
 ナースコールをしてから直ぐに春香の担当医と何人かの看護婦たちが医療器具を持ってここへ現れた。
「君達は外で待機していて下さい。それと、出来れば彼女の両親に連絡を」
 担当医がそう言うと俺達は看護婦によって強制的に退室させられた。
「私、連絡してきます」とそう言葉に残して翠はこの場を後にした。
 目を瞑りこれをきっかけに春香が無事に目を覚ますことを祈った。
 それから約三十分が過ぎる。春香の両親は未だ来ないようだ。不安でたまらなかった。
 詩織はそんな俺を見て〝大丈夫だから〟と言ってくれた。病室から担当医と誰かが話す声が聞こえる。失礼だと思いつつ、全神経を集中させその会話を聞こうとした。
 途切れ途切れだがハッきりと懐かしい人の声が聞こえてきた。そして、立ち上がると隣にいた詩織に言葉を掛けた。
「詩織、帰るぞ」
 軽い笑みを詩織に向けの手を引いてその場を去ることにした。
「ドッ、どうしたのですか、急に」
 階段の途中で連絡し終えた翠に会う。
「せっ、先輩待ってください!」
「それじゃあとよろしく!」
「ハハッ、それではまたのちをほど」
 挨拶後、翠を無視して病院を出て行った。途中、春香の両親とすれ違ったが他人の振りをして出てきてしまった。余計な事聞かれたくないから。病院の表に出てから詩織の手を放す。
「貴斗、本当にどうしたのですか?」
「さっき、耳を澄まして病室の会話を聞いた。春香さんが目覚めた!」
「そっ、それは本当なのですか?」
「嘘ついてどうする?やっと、目覚めたんだぞ」
「だったら、どうして顔をお見せしないで出て来たのです」
「後は運転中にでも話すさ」
 そう言うと駐車場に向った。車の鍵を開け助手席のドアを開け詩織が乗れるようにする。
「アリガト、貴斗」
 顔の表情を変え彼女のそれに答えた。車に乗りエンジンを掛ける。エンジンが唸る音が聞こえる。インパネ(インストゥルメントパネル)を覗き全てが正常状態になるまで眺めていた。全てを確認すると俺はアクセルを軽く踏み空ぶかしをする。
『ブゥウォーン、ブゥウォーン』とても心地よいエキゾウストが聴こえて来る。
「出る、ちゃんとシートベルとしたか?」
「うん」
 それを確認するとマニュアルのギアを刻みよくチェンジして車を発進させた。暫くして車を走らせてから隣に座っている詩織が話し掛けてきた。
「貴斗、説明してくださるのですよね?」
「分かっている・・・、やっと、春香さんが目覚めた。3年もの月日が掛かったけど」
 俺の次の言葉を待っているのか詩織は黙って何も答えない。俺は・・・彼女には言うと、約束したのだから・・・。詩織の事を本当に信頼しているのなら話さなければならないだろう。
「彼女に最初に顔を見せなくちゃいけないのは俺やお前で無く・・・・・・、宏之だ!」
「どうして、そう思うのですか?柏木君、今、誰と一緒にいるか知らない筈ないでしょ?」
「知っている」
「香澄がどういう気持ちだったか貴斗には分かって?香澄がぁ」
「俺の前でアイツの名前を呼ぶなぁっ!知らないね、知りたくもない!」
 隼瀬の事について極力触れて欲しくなかった。
 いまだ彼女に対する蟠りは解けてはいない。それを聞くとどうにかなってしまいそうだった。だから詩織が言おうとする次の言葉を静止させた。その所為で彼女は下を向き〝シュン〟と黙ってしまった。
「ゴメン、きつかったな、今の言葉。詩織の気持ち分かる、春香さんよりアイツの方が付き合い、長いからな。アイツを庇いたくなる事も分かる」
 春香、隼瀬、詩織、三人が親友同士だったのは高校時代の時まで。
 彼女が事故ってからなぜか詩織は隼瀬に肩入れをしていた。それもそうだろう何せその二人は幼馴染みだからな。だが、俺は幼馴染みだからと言う理由で春香だけを蔑ろにするの二人を許せなかった。
 そんな思いを絶対詩織には知られたくないから極力彼女から隼瀬と言う言葉を聞きたくなかった。しかし、詩織は本当に大事な恋人。
 そんな彼女に些細な憤りをぶちまけるにはいかない。そして、隼瀬は心の支え、詩織を与えてくれた人。彼女に感謝している。そんな隼瀬を横恋慕したからって憎む事など出来るはずがない。
 本当は横恋慕させてしてしまったのは俺の所為なんだが・・・・・・・・・、許せないという気持ちと感謝しているという気持ち、その相反する二つが隼瀬に対するわだかまりを強くしてしまっている一つの理由なのかもしれない。だが、そんな彼女といつか笑って話せるような日は来るのか?・・・、今の俺には判らない。
 長い沈黙が訪れる。ソロソロ彼女の家に到着する頃だった。国塚町から春香のいる病院までそんなに離れていない。
「詩織、お前の家の前だ!」
「貴斗、聞かせて!まだ理由をお聞かせしてもらっていません。貴斗が春香のお見舞い、彼女が目覚めるまでずっと行くって決めた事」
 さっきまで黙っていた詩織は自ら沈黙を破りそう聞いてきた。
「フゥー、そうだったな。話すって約束してたからな」
 一間置いて、彼女にその理由を嘘、偽りなく全て話した。それからターボタイマーを確認する。エンジンを切っても大丈夫な位置にあった。キーを回しエンジンを切りシートベルトを外した。詩織は何かを考えているようだったが俺は先に車を降り、そして、助手席のドアを開けてやった。
「たかとぉ」
 俺を呼ぶ彼女の声は弱々しかった。
「如何して、如何してもっと早く言ってくれなかったの?私じゃ、頼りないの?」
「そんなこたぁ~ない。お前に心の負担を掛けさせたくなかったんだ」
「何で?なんで、そうやって自分だけで背負い込むのですか?私、貴斗の恋人よ、恋人なんですから・・・・・・、私は貴斗のこと、あなたの事をいっぱい、いっぱい心配していたんですからね」
 詩織は涙交じりに訴える。
「ゴメン。もう、お前に心配掛けたりさせなんかしない、だからゴメン」
 そういってシートに座っている彼女を強く抱き締めた。しかし、俺が彼女に答えた言葉に真実味などあるはずもなかった。
「たかとぉ~~~」
 詩織は俺の名前を口にすると大粒の涙を流しながら俺の胸に顔をうずめた。
 〝恥ずかしいから泣くのを止めろ〟と言いそうになった。
 だが、ここはグッと堪えて彼女が泣き止むのを待った。それから暫くして、詩織の泣くのが納まる。彼女の顔を上げまだ目の下に残っている涙を親指で拭ってやり、そして恥ずかしかったけど詩織と深くキスを交わした。
「うぅんっう~~~」
 深いけど数秒間のキス、唇を離し彼女の手を取って地面へと立たせる。若しかして、この三年間今始めて俺の方から詩織にそうしてやったような気がする・・・・・・。その所為なのか詩織は今のキスで未だ恍惚としているようだ。
「詩織、ホラさっさと部活コーチの準備してこいっ!」
「エぇッ、ハッ、はい」
 詩織は我に返り顔を真っ赤にし、家へと駆け込んでいった。表情には出ていないと思うが自分がとった行動で内心バクバクしていた。彼女が出てくるまで周りの風景を眺める。
 彼女の家の隣に隼瀬の家。今彼女は出勤中でいないだろう、顔を会わせる事もない。
 詩織と隼瀬の丁度正面にデッカイ武家屋敷がある。聖陵高校の元理事長、藤原洸大の屋敷だ。
 最近この屋敷を見ると何だか懐かしく思うことがある・・・、洸大爺さんの孫であるらしいからそう思うのも当然と言えば当然なのかもしれない。だが、そう思うのにも関わらず自分と詩織そして隼瀬の接点について、幼馴染みであると言う事について、いまだ気付いていない。気付かない振りをしている訳ではない。俺の精神が何かを拒絶しているのか本当に気付いていないのだ。
「貴斗、お待たせいたしました」
「行くか?」
「何を見てたのですか?」
「目の前の屋敷、何だか懐かしく思えてな」
「エッ!?」
 詩織は一瞬、驚いて何かを言おうとするが俺が先に口を出す。
「デジャブーって奴さ!」
 そう言うと詩織は急に落胆して肩を落とし持っていたスポーツバックが地面に座り込んだ。
「ホラ、さっさと行くぞ!乗れよ!」
「・・・・・・・・・っ!」
 詩織はは何か口にしていたようだが、余りにも小声だったので聞き取れなかった。彼女を乗せると再び車を走らせ俺達の母校へと向う。
 途中、訳の分からない事を色々聞かれたが詩織がどう受け取ったかは知らないけど当たり障りなく答えた。そして、聖陵高校に到着する。
「詩織、終わったら連絡しろよ!迎えに来るから」
「大丈夫ですよ、ここからなら歩いて貴斗のお家にいけますから」
「来るのか?」
「とぉ~ぜんです!」
 彼女はそう言って俺にウインクをしてから走り去っていった。
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