CRoSs☤MiND ~ 過ぎ去りし時間(とき)の中で ~ 第 二 部 涼崎 翠 編 ♡ 譲れない想い ♡

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第 二 章 ハイスクール・ライフ

第四話 募りだした想い

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 貴斗さんと詩織さんと一緒にスキー旅行に出掛けちゃっている所だった。
 場所は良くコマーシャルとかでもやっている苗場スキー場。
 スキーを誘ってくれたのは貴斗さんなんだけどそのお話を聞かされちゃったのは詩織さんからで『貴斗君が夏の全国大会優勝のお祝いと冬のインターハイまでの骨休みのため』って言ってくれちゃいました。
 春香お姉ちゃんの事があったからどうしようかって思っちゃっていたけど、パパもママも、
『楽しんできなさい』ってそう言ってくれたからみんなのお言葉に甘えて、誘ってくれた貴斗さんと詩織さんと一緒に楽しく旅行に出掛けていた。

       ~ 2002年12月22日、日曜日 ~

「ねぇ~、ねぇ~、貴斗さん、まだつかないんですかぁ?」
 ハンドルに噛り付いているその人に向かって、陽気にそう口を出して言っちゃっていた。
「運転集中できない、騒ぐな、チビ。なんでぇ、オマエが助手席に座ってるんだ、まったく!」
「詩織先輩に広い後部座席を譲ってあげたんですぅ、それなのに。フエェーーーン、貴斗さんがチビっていいましたぁ、気にしてるのにぃ~」
 貴斗さんはなんだかピリピリしちゃっているご様子だった。
 だからそんなその人の気分を和らげて上げたくて可愛らしく嘘泣きをしながらそう言って見たけど・・・。
「嘘泣き、するなよ」
〈アハッハッハ、ばれちった〉
「アラ、アラ、貴斗君、言いすぎですよ、それにカリカリしていたら事故ってしまいますよ」
「そうですよぉ~~~、そんなイライラ君になってると事故しちゃいますぅ」
「ハァ~~~、翠ちゃん、俺が悪かったから静かにしてくれ」
「ハイですぅ」
「貴斗君、運転、大丈夫?」
「今の処、大丈夫だ。次にインターチェンジで30分くらい休憩させてもらう」
「ワァーイ、インチェン、何か買ってたぁべよっと」
「ガキっ」
「ガキでいいもんっ」
 貴斗さんに反論しないで、そう答えを返していた。
 だってこれ以上おしゃべりの方に気を取られて事故ッたら本当に嫌だったからねぇ。
 それから、次のインターチェンジまでその人は運転に集中しちゃっていた。
 そこに到着すると詩織さんと一緒に売店に向かい地方インターチェンジ名物の食べ物を探索しちゃって先輩と一緒に幾つか食べていた。
 アノ人に温かい飲み物を買って車に戻るとその人は目を閉じて休んでいた。
「貴斗さんっ、飲み物、買ってきました。これどうぞ」
 私はそういって、貴斗さんに午後の紅茶ストレートの暖かい物を渡していた。
 本当は、この人の頬に当ててぐりぐりしたかったんだけど、怒られそうだから、そこまではできなかったです。
「ああ、翠ちゃん、悪いな。有難う」
「貴斗さん、目ッ疲れてるの?目薬とか注しちゃってみたら?」
「そうだな・・・、詩織!お前の隣に置いて有る俺のハンドバックに目薬が入っているんだが取ってくれないか?」
 後部座席に座っている詩織さんは貴斗さんが言った物を取り出していた。
「はい、これですね」
「ありがとう」
「貴斗さんってどんな目薬、使っているんですかぁ?」
「色んなメーカーを試している。今はこれだ」
 その人はそう云って注し終わった目薬を見せてくれた。
 それは参天製薬のサンテFXnekoだった・・・、何か違うような、まっ、いいか。
 でぇ、現在、その人がこれを使っている理由は入れ物の形が気にいっているからって言っちゃっていました。
 目薬をさし終えた貴斗さんは、紅茶を少しばかり口に含んでから意気揚々と車を発進させ目的地へと再び、走り出していた。
 車を発進させる前、私は後部座席に移動し詩織さんと一緒にそこへ座ることにした。
 ホテルに辿り着くと貴斗さん、フロントで私達の部屋の確認しちゃっていた。
 何もすることがない詩織さんと私は大人しくその人と受付の話が終わるのを傍で待っていた。
 それから、話が終わると彼は私達に別々のお部屋の鍵を渡してくれちゃいました。
 貴斗さんも別の鍵を持っていた。
 てっきり詩織さんと貴斗さん、その二人は一緒だと思っちゃっていたんだけど、そうじゃない見たいですねぇ。
 私も貴斗さんと同室でもよかったんですけど。
 それを疑問に思った詩織さんはその人を問い詰めているようだけど・・・。
「ハハッ、それじゃ、二人とも用意が出来たらそこのロビーで落ち合おう」
 貴斗さんはぎこちない笑いを浮かべながらそう言って詩織さんから逃げちゃいました。
「アッ、貴斗君、待って」
「先輩、私達の部屋は反対方向みたいですよ。貴斗さん、照れ屋さんなんですねぇ」
 その人の意図的な部屋取りに内心苦笑してそんな風に詩織さんに答えちゃいました。
「詩織先輩、私達も移動しましょッ」
 フロントにいつまで立っていてもしょうがないからここから移動する様に私が詩織さんを促しちゃったときに彼女は何かを口にしていた。
 それが私にはハッキリと聞こえちゃったけど何も言わないで歩き出しちゃった。
 だって、それは詩織さんと貴斗さんの問題だもんねぇ。
 さっそく部屋に到着するとおニューのスキー・ウェアーに着替えて詩織さんのお部屋へとお向かいしちゃう。
 彼女も着替え終わっていたようで部屋から出てくる所だった。
「詩織先輩も着替え終わったとこですか?」
「ハイ、そうです・・・、翠ちゃんのそのウェアー、とても可愛らしくてお似合いですよ」
「有難う先輩、詩織先輩だってそのウェアーカッコいいですネェ~~~」
「有難う御座います」
「クックック、貴斗さん、それ見て褒めてくれると良いでネェ~~~」
「翠ちゃん!何?その悪戯な笑いは!!」
「なぁ~~~んでも、ありませぇ~~~ん」
「もお、翠ちゃんたら私のことからかって・・・、アッといけません。そうでした貴斗君が」
 先輩は私のことを軽く睨んでくれちゃってから何かを思い出したように貴斗さんからの内線電話の内容を教えてくれた。
 それは『ロビーで待っていてくれ』とのことでした。
 その人の言い付け通り詩織さんとロビーで貴斗さんが来るのを持っていた。
「詩織センパァ~~~イ、貴斗さん、遅いですねぇ~~~!」

「ウン、遅いですね」



            *   *   *



「先輩、貴斗さんの部屋に行ってみようよ」
 どのくらい待っちゃっていたのか分からなかったけど、待ち草臥れちゃって詩織さんにそんな言葉をかけていた。
「そうですね」
 詩織さんの同意と共に貴斗さんの部屋へと向かいそこへ侵入しちゃいます。
「先輩、貴斗サン、寝ていますね」
 中に入ると貴斗さんの静かな寝息が聞こえてきた。
 だから彼を起こさない様に声を小さくして詩織さんに話し掛けていた。
「お眠りになっていますわね」
「詩織先輩、どうしましょうか?」
「暫くこのまま寝かせてあげましょう」
「そうですねぇ」
 運転で貴斗さん、疲れているんだと思っちゃったから詩織さんの言葉に従ったけど・・・、それから約一時間が過ぎちゃって午後12時を知らせる鐘が私の胃の中で鳴っちゃっていた。
「センパァ~~~イ、お腹すいてきましたぁ」
 詩織先輩はお腹空いているのか分からないけどほほ笑んで返してくれちゃいました。
 もう我慢が出来なくなっちゃって貴斗さんを強制的に起こす行動を取っちゃうの。
「貴斗さん!いつまで寝てるんですかッ」
『ペシッ、ペシッ!』
「フグァガガァーーーーーーっ、・・・、・・・、・・・、ワリィ、俺、寝ちまったみたいだな」
 持っていたグローブで貴斗さんの背中を叩くと怪物さん、見たいな声を上げながら目を覚まし、何が起こっていたか理解するとその人はそう謝ってきちゃいました。
「貴斗さん、お腹が空いたので食堂へ行きましょう」
「あぁ、俺も腹がへっている、行こうか」
 どうしてなのか貴斗さんは苦笑して、彼から先にこの部屋を出て行きました。それを追う形で私と詩織さんはこの部屋を後にするの。



            *   *   *



 お腹いっぱい食べた後、一時間くらいお休みしちゃってから午後スキーを始めていた。
 スキーを滑るのは初めてじゃなかったから二人に迷惑を掛けないで一緒に滑る事が出来ちゃいました。
 スポーツを何でもこなせちゃう詩織さん。
 予想通りスキーもお手の物だった・・・。
 でも、貴斗さんの滑りを見て吃驚仰天。
 普段は運動なんてしなさそうなその人があんなに上手なんってインチキ。
 ッて思っちゃったけど貴斗さんに失礼だよね。
「ネェ~~~、なんで貴斗さん、そんなに上手なんですかぁ?」
「さあな?・・・、俺が記憶喪失の前、たくさん滑ってたいからじゃないのか?」
「アッ・・・ゴメンなさい。貴斗さん、まだ記憶喪失なんですよね」
 自分の口にしたことを後悔しちゃって申し訳ないって表情を作ってからそうその人に謝りました。
「気にするな・・・」
 貴斗さんはそう言ってくれるけど、その人が記憶喪失の状態でもう一年以上が過ぎているのにそれの回復の兆しが全然見えてないって詩織さんは教えてくれちゃっています。
 詩織さんがそれを口にしていたときの悲しそうな表情・・・、思い出すと私まで悲しくなってきちゃうよ。
 貴斗さんも春香お姉ちゃんも詩織さんも何で私の大好きな人はこんなにも大変なことになっちゃっているんだろう。
 世の中って残酷ですよネェ。
「翠ちゃん、どうしてしまったのかしらお顔が曇っていますよ」
「何でもありません、気にしないでください」
 詩織さんの言葉から表情を素早く変え、そういてからまた滑り始めちゃった。

       ~ 2002年12月23日、月曜日 ~

 今、中級者コースの中腹の隅っこの方で独り時間をもてあましちゃっていました。
 私がここでそんな風にしていると幾人かのボーダーやスキーヤーに声を掛けられちゃいました。
 しかもいかにも軟派のためにそれやってまぁ~~~す、って感じの人達に。
 だから、私はその人達に〝お兄ちゃん待っているからお断りします〟って簡単にあしらっちゃった。
 どうして、私がこんな所に一人でいるのかって?
 河童の川流れっていうのかなぁ~~~、詩織さん、転んじゃって足を捻挫しちゃったんですよ。
 それで、貴斗さんが背負って彼女を連れて行っちゃったからその場に残された詩織さんの道具を見張っているの。
 その人は直ぐ戻ってくるって言ったのにもう三十分近く経っちゃっている。
「ハァ~~~、貴斗さん、遅いなぁ」
「翠ちゃん、随分と待たせて悪かった。ゴメン」
 独り言していたらまるで疾風の様に現れ、その人はそう謝ってきました。
 でも、別に怒っちゃっている訳でも、苛々しちゃっていた訳でもなかったから普通に貴斗さんに言葉を返しちゃうの。
「詩織先輩、大丈夫でしたかぁ?」
「ああ、大事には至らなかったようだ」
「そうなんですか?よかったですぅ・・・、それよりさっさと詩織先輩の道具をかたしちゃいましょぉ」
 その人の口にしたその様子だと詩織さんは大した事が無さそうだと思っちゃったから陽気にそういっちゃっていた。
 それから、貴斗さんは持ってきたバック・パックにブーツをいれ、スキー板をストックと一緒に重ねそれを肩にかけていた。
「それじゃっ、下まで降りようか」
「貴斗さん、そんなに荷物を持って滑れるんですかぁ?ストックくらい私が持ちますよぉ」
「ああ、大丈夫だ。気にするな・・・、また何かあったら嫌だから先に翠ちゃんが滑ってくれ」
「わかりました。それじゃ先に行きますねぇ~~~」
 ずっと前、詩織さんが貴斗さんって見かけによらず心配性だってことを聞かされちゃっていた。
 それは記憶喪失の今でも変わらないんだって、だから、素直にその人の言葉に従って先に滑り始めていた。
 程なくすると後から滑ってきた貴斗さんが私の視界に入ってきた。
 その人は時折、私の方に振り返り私の存在を確認している様だった。
 十五分くらいでホテル前ゲレンデに到着です。
「翠ちゃん、すまなかったな。詩織の所為で手間を取らせて」
「そう言う事は言わなくても良い事です。詩織先輩が無事なら私は別に気にしませんから」
「有難う・・・、それよりこれ置いたらどうする?また一緒に滑るか?」
「詩織先輩、ほっといて良いんですか」
「今、詩織は寝ているから気にしないでいい」
「ふぅ~~~ん、そうなんだぁ・・・。でも、私もちょっと疲れてきちゃったから今日はこれでおしまい・・・、貴斗さんはどうするんですか?」
「俺?翠ちゃんがそう言うのなら・・・、さすがに詩織背負って、荷物持って滑ったからこれ片付けたら完全休憩」
「休憩するんだったらさっき言っていたお礼に私になんか奢ってくださぁ~い」
「了解」
 その人は簡潔にそう言ってスキー板を外しホテルの中へと移動し始めちゃった。
 詩織さんの道具を片付けてから貴斗さんと一緒にホテルのレストランに来ちゃっていた。
 夕食前だったけどその人が遠慮しないで頼んで良いって言ってくれたからメニューを見て食べたいって思っちゃったデザートを幾つか注文させてもらいました。
 それを食べながら貴斗さんとお喋りを交えているところだった。
「ネェ、貴斗さん、聞きたい事あるんですけど良いですかぁ?」
「答えられる事だったらな」
 その人は紅茶をすすりながらそう答えを返してきた。
 聞きたいのは貴斗さんのこと、変な質問しなければ答えてくれるかな?
「記憶喪失ってどんな感じなんですかぁ~~~」
「そんなこと、聞いてどうする」
「・・・、貴斗さんのこともっと知りたいからですぅ」
 貴斗さんと知り合ってもう一年近く経っちゃうのに私はその人のことを余り知らなかった。
 だから、もっと沢山、貴斗さんのことを知りたくなっちゃって記憶喪失の話題から入って見ちゃったの。
「記憶喪失・・・、喜べたモノじゃないね・・・、初めはとても怖かった」
 その人は憂いを帯びた表情を向けそう言っていた。
 それから、貴斗さんがどんな思いで過ごしているのかを聞かせてくれちゃいました。
 詩織さん、貴斗さんのお友達、それと春香お姉ちゃんと私。
 彼はミンナがいたから殻の中に閉じこもらないで今の貴斗さんがあるんだって誇らしげに言っていました。
 貴斗さんの心の中に私の存在が含まれていたのがとても嬉しく思えちゃった。
 その嬉しさ以外に・・・、私の心の中には・・・・・・、別の感情が湧いちゃっていたの。
 でもぉ、それが一体何だったのか今は私にも分からなかった。
 そのお話の後は貴斗さんの趣味や今、働いているバイトのことを聞かせてもらちゃった。

       ~ 2002年12月24日、火曜日 ~

 詩織さんが軽い捻挫をしてしまった日の翌日、スキーをする前に温泉の効能で少しでも先輩の怪我がよくなれば良いなって思ってそこへ誘っちゃっていた。
「詩織センパァ~~~イ、オハヨウですぅ」
「オハヨウ、御座います、翠ちゃん・・・。朝早くどうしたのかしら?」
「今から朝温泉しようと思ってるんですけどぉ、先輩もどうかなぁ~って?」
「いまからですか?」
「ハイ、そぉ~~~でぇっす、エッと、ですネェ、ここの温泉は怪我に良いって書いてありましたから・・・」
「翠ちゃん、私の足のこと心配してくれているのですね。有難う御座います、それではご一緒させてもらいます」
 先輩は嬉しそうな笑みでそう私に答えてくれちゃいました。
「それじゃ、準備出来たら行きましょぉ~~~」
「それでは準備しますので暫くお待ちくださいね」

             移  動  中

「オンセン、温泉♪」
 気分揚々で詩織さんと一緒に廊下を歩いて、その場所に向かっちゃっていた。
 歩きながら今日がどんな日なのかを先輩にお話ししちゃっていたの。
「あぁっ、そう言えば今日イヴですね。詩織先輩は、ニュフフッ」
 昨日、貴斗さんから聞いちゃった詩織さんの事を色々整理して、悪戯な笑みを先輩に向けそう言葉にしてみちゃいました。
「翠ちゃん、変なご想像しないでくださいね」
「アハハッ、ごめんですぅ」
〈こわ、こわぁ~詩織先輩に睨まれちった〉
「ちゃんと反省しているのかしら」
「さっき、掲示板、見たんですけどぉ。今日の夜、ホテルでイヴのパーティーがあるって掲示されていましたよ。貴斗さんを誘ってパーティーに出たらドウですか?イヴの日くらい先輩達の関係を邪魔するほど野暮はしませんよぉ」
 それくらいで詩織さんが叱ることなんてないと思っちゃっていたからお話を続けていた。
 昨日、貴斗さんが詩織さんの事をどう大切に想っているか聞かされちゃったんだから、さすがにお邪魔なんて出来るはずないもん。
 でも、貴斗さんって面白い人なんだよねぇ、詩織さん本人の前ではソッケナイのに、あからさまな表情の変化はないけど先輩がいないとそれなりにデレっぽい所。
 本人の前で隠れてデレル?隠デレみたいな感じ。
「おマセた事をお言いにならないの」
 言葉の選び方が不味かったのか詩織さんにそう言われ軽く小突かれちゃいました。
 でも、全然痛くなかったから笑った表情で言葉を返していました。



               温 泉



 お湯の中に入っちゃう前に体と髪の毛を洗う。
 詩織さんと違って私ってショートだから先輩よりも早く温泉の湯に浸かっちゃっていた。
 それから、お湯の中で足を思いっ切り伸ばしちゃって、まだ完全に明るくなっていないお空を眺めていました。
 上を眺めている間、手で周りにお湯を掻き混ぜていた。暫くそうしていると詩織さんも全身を洗い終わって隣に入浴して来ました。
「ふぅ~~~、気持ちいいですわねぇ」
「ハァ~~~イ、私もそう思いまぁ~~~すぅ」
 本当に丁度いい温度だったから浸かりやすかった・・・。
 隣に座っている詩織さんの○○が気になっちゃってつい私のと比べちゃいました。
〈ハゥ~~~、私のここはペッタンコ〉
「うぅ~、詩織先輩、胸大きいですねぇ」
「そんなことないと思いますけど」
「そんな事あります、私より大きいですぅ。私と比べて、詩織先輩は高一の時どうでしたか?」
 私のはクラスの中で一番小さいのを知っていた。
 だから、詩織さんにそんなことを聞くのも意味のないことなんだけど、つい聞いちゃっていたの。
「ハハッ、覚えていませんわ」
「今年の夏、私が優勝した大会記録、先輩が同じ高一の時取った準優勝の記録より少し遅いんですよ」
「そうでしたかしら?」
「ちゃんと調べたんですから。どうして、私より重そうな先輩が私より速かったのか疑問です」
 先輩が私の質問に対してそっけなく対応して来たから悪戯な事を言っちゃいましたけど・・・。
「失礼な事をお口にするのね、翠ちゃん」
〈ぅう~~~、先輩がにらんでるぅ、直ぐに謝らなくちゃァ〉
「ハハッ、ゴメンなさい、先輩」
「そうですねぇ~、ヤッパリ香澄がいたからでしょうかね」
 詩織さんがその人の名前を出してから知らず知らず不機嫌になっちゃいました。
 それから、先輩が私に色々話しかけてくれていたようだけど暫く耳も貸さずにその人の事を考えちゃっていた。
 私と同じ金槌という境遇で水泳を始めたその人。
 それを必死に乗り越えその名を中、高校と水泳の世界に轟かせた私の目標だった人。
 だけど、その人、今はもう水泳をやっていない。
 ずっと追い続けた私の目標だったのに・・・、その人は私の期待を裏切り、春香お姉ちゃんまで裏切った人。
 私の本当のお兄ちゃんになってくれるかもしれなかった柏木宏之さんを奪った人。
 愛しさ余って憎さ百万倍の人。
 その人が春香お姉ちゃんを完全に裏切ったとき私の水泳に対する目標も変わっていた。
 温泉から出た後は詩織さんとギクシャクしたくなかったから陽気に振舞っちゃっていた。
 それから、私達が部屋に戻った頃、詩織さんの部屋に貴斗さんから内線コールがあって、丁度、その人も起きた所だから朝食を摂りましょうって連絡があったみたいです。



            *   *   *



 今日は午前中とお昼の休憩を入れてから午後一時間くらい滑ってみんな上がりにしました。
 それは夕方からクリスマス・イヴ・パーティーがあって、貴斗さんが〝疲れた状態でそれに出るのも難だから〟って言ったからです。
 今はパーティーが始まる三十分くらい前、詩織さんと貴斗さんに連れられてホテル内の貸衣装ルームにいるところです。
「俺が支払うから翠ちゃん好きなのを選んでくれ」
「良いんですかぁ?それくらい自分で払えますよぉ」
「翠ちゃん、貴斗君はね、貴女がパーティーのことを教えてくれたお礼にって先ほど言っていましたのよ」
「貴斗さん、ホンとですかぁ?」
「・・・詩織余計な事を言うな」
「フフッ、貴斗君、テレちゃって・・・、ご説明しませんと翠ちゃんがご納得しませんでしょうから」
「照れてなどいない」
「またまた、そんなこといっちゃてぇ。でも、貴斗さん、有難う御座いますっ」
 そう言葉にして、その人に抱きついちゃった。
 私が貴斗さんにそうするといつもの様に私の行動に驚き面白く狼狽してきてくれちゃいました。
 詩織さんはそんな貴斗さんを見て微笑ましく静かに笑っちゃっていました。
 それからは時間ぎりぎりまで詩織さんと一緒に私に似合いそうなイヴニングドレスを探しちゃっていたの。
「貴斗さん、どうですか?これ似合ってます?」
 詩織さんよりちょっとだけ早く衣装を決められちゃったので、それを貴斗さんにお披露目してさしあげちゃいました。
「馬子にもわん袍だな」
「どう言う意味ですか?」
 貴斗さんがいっている意味が理解出来なかったから不思議そうにそう聞いちゃいましたけど、それに答えてくれたのはその人じゃなくて私の隣に現れた詩織さんでした。
「翠ちゃん、貴斗君は貴女のそのドレス、可愛くて似合っていますよって言葉をお曲げして言っているのですよ」
 それから詩織さんにその言葉の意味を教えてもらいました。
 よく馬子にも衣装って言葉、人を小馬鹿にするような時に使うけど貴斗さんが言ったそれは分相応で似合っているって意味で言ったみたいです。
「ネェネェ、貴斗さん、私のこと、可愛いって思ってくれているんですかぁ~~~」
 詩織さんが教えてくれた言葉の意味を理解すると嬉しくなっちゃってニコニコしながら、そうその人に聞いちゃいました。
「・・・・・・・・・」
「もぉ~~~、貴斗君、照れながらお黙りしちゃって・・・、そう言う時はちゃんとお言葉で答えて差し上げないと駄目ですからね。こう言うときの貴方は言葉をお曲げになってお褒めするし、全然素直じゃないのですから」
「悪かった・・・翠ちゃんエッと、その衣装、似合っていて可愛いぞ」
「わぁ~~~~イッ、貴斗さんが褒めてくれましたぁ~~~」
 その人は表情に軽く照れを浮かべ、後頭部の裏を掻きながらそう言っちゃってくれました。
 そんな、貴斗さんの仕草と言葉が嬉しくて、その人に抱きついちゃいました。
「わっ、こらよせ離れろ、詩織が見ている」
「いやでぇすぅ~~~」
 貴斗さんが詩織さんに睨まれちゃっているとも知らずに私はちょっとの時間だけその人にそうしていた。
 その後、貴斗さんは私なんかより断然、衣装が似合っている詩織さんにヤッパリ言葉を曲げ褒めちゃっていました。
 だけど、貴斗さんが詩織さんの胸元につけていたブローチを確認するととても優しそうな笑みで彼女を飾りのない直な言葉で褒めていました。
 その時の貴斗さんの表情を見てしまった私は心の中がまた何か知らない感情に囚われ切なくなっちゃいました。
 パーティー中は二人を邪魔しちゃわない様に離れた所で独り聖夜の会の進行を眺めていた。
 そんな私に両手の指では収まらないくらいの人が声をかけてくれた。
 だけど、そんな気分になれなかったから全部断っちゃった。
 それから、また私に声をかけてくれちゃう人がいた。
「お嬢さん・・・、お独りで寂しくないのですか」
 優しく、そして穏やかな声で一人の老紳士が私に声をかけてくれちゃいました。
「淋しくなんかないです」
「ワタクシにはそうは見えませんが・・・、誰かお連れの方は・・・?」
 その老紳士がそう言うと今、私の視界の範囲内にいる貴斗さんと詩織さんを確認してから言葉を返すことにするの。
「お兄ちゃんとお姉ちゃんがいます」
「二人もいるのにこのような可愛らしい妹さんを放っておくなんてよい事とは言えませんね」
「いえ、違うんです。兄妹とかじゃなくて、年上の先輩で・・・、口には出さないけど二人のことを本当のお姉ちゃんやお兄ちゃんの様に思っているだけなんです」
「そうでしたか・・・、それでも二人だけで楽しんでお嬢さんの事を気に掛けないのはいただけません」
「それも違うんです・・・、その二人の先輩は恋人さんどうしだから・・・・・・、お二人の邪魔したくなかったから・・・」
「お優しいですね」
「・・・、そんな事ないです」
 なぜかな?その老人のその言葉を聞いたら心の中が沈んじゃってしまいました。
「お嬢さん、淋しいって言うのお顔に出ていますよ・・・、若しよろしかったらこの老人めと踊っていただけないでしょうか」
「私、踊りなんって出来ません」
「大丈夫です、僭越ながらこの老人めがお嬢さんをお導き致しますよ」
「有難う御座います・・・、あぁっあのぉ~~~、お名前まだ聞いていませんでしたよね・・・、私、涼崎翠って言います」
「わたくしめは三多久留須と申します。それでは翠お嬢さん、ご一緒に踊るとしましょうか」
 三多さんと言う老紳士に手を取ってもらい上手く出来なかったけど何とか踊る事が出来ちゃいました。
 何回か三多さんと踊った後は一緒にお食事をして淋しい気分を吹き飛ばしてもらちゃった。
「翠お嬢さん、聖夜会も終わりに近づいてきました・・・。とても楽しかったです有難う御座いました」
「私も有難う御座いました、ですぅ」
「それではお別れの前に一言・・・、若し何か願い事とかあればワタクシにお教えしてくれないでしょうか」
「お願い事ですか???ウゥウゥ~~~ん」
 私は悩みながら、出した答えは、
「大切な人達がずっと・・・、ずっと幸せであったら良いなぁ~~~って」
 三多さんの言葉に少し考えてからそう口にしちゃっていた。
「そうですか・・・、翠ちゃん、お嬢さんのことではなく貴女を取り巻く人達の幸せですか・・・、優しいですね・・・。その願い、叶うと良いですね
「ハイッ」
 三多さんに明るく元気に返事してからお別れをしちゃいました。
 それから、着ていた衣装を返しに行って自室に戻っていた。
 詩織さんとお喋りをしたかったから彼女の部屋に行ったけど、そこには居ませんでした。
 暫く待ってもう一度、尋ねてみちゃったけど・・・、ヤッパリ、まだ戻っていないみたいです。
 貴斗さんの所だと思ってそちらに足を運んじゃった。
 その人の部屋の前に到着すると扉が少し開いていて、その中から二人の話し声が聞こえてきちゃった。
 悪いって分かっていたけど二人の会話を立ち聞きしちゃっている私がそこにいた。
「大切だと思っている」
「・・・・・・・・・、私がお聞きしたいのは」
「誰よりも大切それに愛しい・・・俺は詩織の事が好きだ」
「聞こえなくてよ、今なんてお言いになってくれたのですか?」
 詩織さんはあんな風に聞き返していちゃったけど、私にも幽かに貴斗さんが何て言っていたのか聞こえてきちゃいました。
〈・・・貴斗さんはヤッパリ詩織先輩のことが好きなんですよね・・・〉
 そんな事、分かってることなのに・・・、判っている事なのに、二人の会話を聞いて私の中に感じていた変な感覚がなんなのかを理解しちゃいました。
 それは貴斗さんに対する思慕。
 絶対叶うはずのない想い。
 長く立ち聞きをしちゃっていました。
 貴斗さんが詩織さんに何かを仕様とした時、静かに気付かれないよう扉をそっと閉め、その後から続く行為が外に漏れない様にしてからその場を立ち去っちゃっていた。
 部屋に戻ってバスルームの鏡を見るまで私が涙を流しちゃっていたことに気付けなかった。
 それは切ない気持ちになったから・・・、流したんだと・・・・・・、思う。



        ~ 2003年1月4日、土曜日 ~

 冬の水泳大会、インターハイが終わったその日、大会終了後、その結果報告に光速の速さで春香お姉ちゃんのお見舞いに行っちゃっていました。
「ハァ~~~イッ、春香お姉ちゃん、今日もお見舞い来ちゃったよぉ~~~」
 元気よく、明るい声を出してお姉ちゃんの寝ている病室に駆け込んじゃった。
 お姉ちゃんの容態を確認・・・、いまだ眠っちゃったままです。
 持っていた荷物を床に放り出しちゃうと洗面器をもってお湯を汲みに行った。
 それを持って戻ってきた私はお姉ちゃんのパジャマを脱がして体を拭き始めながら何も答えてくれない春香お姉ちゃんにお話をかける。
「きいて、お姉ちゃん、今年も全国大会優勝したノォ!二冠なんだよ、二冠!!」
 夏の大会、そして、今日の全国大会でも女子400m自由形優勝。
 陽子先輩は夏の大会が最後だったから今回は参加していなかった。
 夏美先輩は決勝戦まで残ったけど惜しくも優勝を取り逃がし準優勝。
 そうそう夏美先輩が今の新部長さん、やっちゃっています。
「凄いでしょ、お姉ちゃん」
 お姉ちゃんの体を拭きながら、Vサインを見せちゃっていた。
 でもヤッパリなんの反応もなし。
「詩織先輩も、貴斗さんも、いっぱい、いっぱい私を褒めてくれたの。パパもママも嬉しがってくれたの」
 みんな、私のことを慕ってくれる人はとっても私のことを褒めてくれた・・・、だけど・・・。
「でもね、でもね・・・・・、ホントに、本当に褒めて欲しかったのはお姉ちゃんなのに、お姉ちゃんからなのに・・・・・・・・・フッ、ヒクッ、ハゥッ、ェェエェ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン」
 どんなに元気に明るく振舞っちゃっていても、いつも春香お姉ちゃんを忘れたことはなかった。
 今までずっと春香お姉ちゃんのことで溜めていた悲しみの涙が堰を切った様に流れ始めちゃっていました。
 お姉ちゃんの体に顔を埋め泣きながら、まだ言葉を続けていた。
「どうしてぇ、どうしてぇっ、どうしてぇ~、お姉ちゃんは目を覚ましてくれないの?どうして、翠、こんなに頑張っているのに、どうしておねえちゃんは目を覚ましてくれないの・・・。お姉ちゃんっ、答えてよぉ!」
 今の水泳に対する目標。それは春香お姉ちゃんのため頑張ること。
 私が一生懸命水泳に取り組んで結果を出すことで、きっとお姉ちゃんも元気になって目を覚ましてくれるんじゃないか、って思っていた。
 でも、現実はそんな上手く行かない。それに・・・。
「貴斗さんも詩織先輩もお兄ちゃん、お姉ちゃんのように甘えていいって言ってくれるけど、ヤッパリ春香お姉ちゃんの代わりなんて無理だよォ~~~だって、だって、二人とも本当に優しくしてくれちゃうから、二人にどれだけ甘えていいのか分からないんだもん。翠、二人に甘えすぎて制御効かなくなっちゃうよぉ。だから、私のお姉ちゃんは春香おねえちゃんだけ、春香お姉ちゃんだけが翠の本当のお姉ちゃんなんだからぁ」
 スキーの時もそうだったけど貴斗さんも、詩織さんも、本当に私に優しくしてくれちゃう。
 本当のお兄ちゃんやお姉ちゃんに思えちゃうくらいに。
 そんな二人に私は甘えすぎちゃっていた。
 このまま、春香お姉ちゃんが目覚めてくれないと貴斗さんや詩織さんとの関係に深入りし過ぎちゃいそうで・・・、それがとても怖かった。それに・・・。
「私、最近好きな人が出来ちゃった・・・。でも、それは片想いって分かってるけど。春香お姉ちゃんが目を覚ましてくれればこの想いもすぐに振り切れる。だから、私がそう出来るうちに早く目を覚まして頂戴ネェっ!」
 最後にそう口にして、持っていたタオルで自分の涙を拭い全ての感情を吹き飛ばしてからタオルをもう一度、お湯に濡らし絞ってから再びお姉ちゃんの体を拭き始めていた。
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