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終 章 愛すればこそ叶う想い
終 話 ビリーヴ・ユー・フォエヴァー
『ガラァ~~~ン、ガラァ~~~ン、ガラァ~~~ン』
海の見える壮麗な丘に建つ教会の鐘の音がその場に居る人達を祝福するように鳴り響いていた。
「もぉ~~~、香澄ッタラ何そんな顔してるの?私はもう何も気にしてないんですからこんな時にそんな顔見せないで」
「そうですよ、香澄、せっかくの私と貴女、幼馴染み同士の合同結婚式なのですから微笑んでくださらなければ困りますわ・・・、それとも柏木さんの事、お嫌いになってしまったのかしら?」
「何言ってんのよしおりン?そんな訳ないじゃない」
「香澄、だったら私と詩織、それとみんなに笑顔を見せてください」
春香と詩織、その二人にそう言われて心のそこから溢れんばかりの笑顔を浮かべて見せたわ。もうあれから九年も経つのよね。
*
貴斗とマンションの屋上で話し合って、彼の言葉と宏之の気持ちをずっと信じて待っていた。それから、数日が過ぎ宏之が私の事をちゃんと彼の両親に紹介してくれたの。そして、彼は私に言ってくれたわ。
「これが俺の答えだ。分かってくれたか?」
「ホントに・・・、本当にアタシを選んでくれたのね・・・・・・、宏之を信じちゃっても良いのね?ずっと一緒にいても良いのね?」
「ああ、勿論、そうしてくれると助かる」
「宏之、有難うこれからもアンタのために頑張るから」
「おぉ~、こんな馬鹿息子を貰ってくれるのか。お父さん嬉しいよ、頼みましたよ。香澄さん」
「香澄さん、有難う御座います。司さんの血を引いていますので大変扱い辛いですが見捨てないで上げてくださいね」
「美奈ぁ~~~、私をどんな風に思ってるんだぁ?」
「親父も母さんもそんな事、息子の俺に言うのかよっ!」
「ニャハッハッハッハハハァ」
宏之と彼の両親のやり取りを見て笑ってしまった。
最後は皆で笑ってしまったわ。
宏之の両親が寝室に行ってから私は隠していた嘘を彼に告げる事にした。
「宏之には正直に話しておきたいことがあるの」
「三年前の俺が春香とデートする前のお前が俺にした事だろ?」
「えっ!!どうしてそう思うの?」
「俺だって馬鹿じゃないお前と長く一緒にいたんだ気付かないはずないだろが。もう気にしてないよ・・・、それに俺だって悪いと思っている。だって俺のために香澄の大好きな水泳辞めちまったんだろ?だからおあいこってことで・・・」
「それだけじゃないわ、あんたのその左肩が大きく上がらないのは・・・」
「もう、関係ないだろう、そんな昔の俺たちが聖陵で出会う前の事なんてよ。しかしなぁ、俺も一部記憶喪失だったなんて、笑えないぜ、まったくよ。貴斗の記憶が蘇って、俺の方も徐々に欠けていた何かを取り戻した。そして、いろんな事を分かったような気がする。恋人としてお前と共有した時間は春香よりも長いんだ。今は春香アイツ以上にお前の事を知ている。」
「確かに俺は迷っていたかもしんないけど、貴斗のヤツに背中を押されなくても俺はお前を選んでいたさ・・・。だから、いろんな事をひっくるめてお前の裏表全部含めて好きだ・・・、だから、これからも一緒にいてくれよ・・・、・・・、・・・、・・・、ホンと言うと、春香には悪いけど、アイツが眠っちまっている間、崩れて行く俺を救ってくれたのは香澄、お前なんだぜ。」
「たとえ、あの時、お前が時間を狂わして、あんな事故が起きたにしろ、駄目になっちまった俺を元通りに立ち直らせてくれた事実は変わらないんだ。春香が目覚めて、アイツが、未だに俺に好意を抱いていて、俺、俺にも・・・。」
「そうだからって、お前を蔑ろにして、はい、そうですか、って簡単に元にもどれやしないぜ。それに、お前は俺の弱い部分を良く知っていてくれる。そんなお前を突き放せる、嫌いになれる訳無いじゃないか。これからも、俺の支えになってくれ。愛してくれ。俺もそうするから・・・」
「有難う・・・、そして、あたしも大好き・・・・、愛しているわ、宏之」
「ふぅ~、これで、俺たちはお互いの負い目を口にしたって訳だな。これからは俺も香澄、お前も後ろめたい気持ちで互いを庇いあう事も無いだろうぜ。・・・、それと一つだけ云わせてくれ・・・、俺は貴斗、アイツの様にここは強くないけど」と宏之は右親指で胸の部分を指して、
「お前一人位なら、これから先どんな事があっても護って見せるよ。そして、悲しませたり、泣かせたりなんかさせないぜ」
にこやかな表情でそう言ってくれたわ。
宏之のその言葉は私と一緒にいてくれる、って口にしてくれて時よりも、私の心に沁みた。
嬉しくて、嬉しくて、小さく泣いてしまう。
私は涙を流しつつも彼のその言葉に微笑み返し、彼に強く抱きついていたわ。
更に、私はその状態で、宏之にどうでもいいことを口走る。
「宏之、みんなが思っているほど、貴斗は強くなんかないの。アイツは強情だから、ただ、強がっているだけよ。それはアタシやしおりンの所為だったけど・・・。だから、宏之、そんな気張らないで、普段の貴方のままでいいから・・・」
「わかったよ、やっぱ無理はするもんじゃねえよな、ははハッ・・・」
そう言ってから、宏之の私を抱きしめる腕に力がいっそう込められた。
それから、翌日、私と宏之は春香に呼びだされていた。
思い出のいっぱい詰まっている母校の高台の丘で。
「春香・・・、その、はっ、はなしってなに・・・」
「そんな緊張した、おびえたような顔しないで、香澄ちゃん。そんなの私の知っている香澄ちゃんらしくないよっ!・・・、・・・、・・・、・・・、結局、宏之君、私の方へは振り向いてくれなかった。だって、あれから三年も経っちゃったんだもんね。私が直ぐにでも目を覚ましていたら、こんなことにならなかったかもしれないのに・・・、凄く悔しいよ、ウフッ。だから、宏之君は私が見ていた夢の中だけの彼氏だったって諦める・・・」
彼女は〝凄く悔しい〟って言っているけど、表情は凄く穏やかそうに笑っていた。
「でも、直ぐに目覚められなかったのは私の所為だから、文句は言えないの。それに、今こうしてここに居られるのはみんなのおかげだし。デモね、香澄ちゃんもいけないんだからねっ!あっ、そんな顔しないで私がいけないって言っているのは事故のことじゃなくて、私が宏之君と付き合う前のことなの」
「私ちゃんと知っていたんだからっ、香澄ちゃんが宏之君を好きだったって事。あの時にね、香澄ちゃんが我慢しないで、私なんかに譲らないで、貴女自身が宏之君に告白していればこんなに回りくどい、遠回りしなくてもすんだかもしれないのに・・・」
「そっ、それは・・・、それはアンタを友達として失いたくなかったからよ。もし、そうしていれば春香、アンタとの中がまずくなっちゃうんじゃないかって思って・・・」
「そんなことないよ、私と香澄ちゃんの仲はそんな安っぽい関係じゃない。これだけはちゃんとはっきり言えるの、香澄ちゃんと詩織ちゃんが居なければ今の私は居ないんだって・・・、何に対しても臆病で人前に出られない女の子ままだって。でも、香澄ちゃん、貴女も、詩織ちゃんもそんな私の手を引っ張ってくれたから、こうして、宏之君や八神君、貴斗君、クラスの男の子たちと普通に接することが出来たんだよ」
「ハぁッ、春香、あんた、つよいんだね・・・」
「ウン、香澄ちゃんが思っているほど私の心は弱くないの。っていうより、香澄ちゃんや詩織ちゃんに鍛えてもらったんだから、貴女達なんかよりも強いんだから、弟子はいずれお師匠様を超えるものなのよ。ウフッ、クスクスクスクスッ」
「よく言うわよっ、まったくアンタは」
彼女はおどけて笑う。私もつられて笑っていた。
隣に居る宏之はなんとも居辛そうな表情を浮かべていた。
「ねえ、香澄ちゃん。宏之君のことは諦めるから、諦めるから、二つだけ、私のお願い事を聞いて欲しいの」
「私の出来ることならね。でも、絶対、貴斗を渡してって言うのは駄目よ。しおりンとあいつの中を邪魔するんだったら私は鬼でも、悪魔にでもなるからね」
「うっ、それは嫌・・・。宏之君が駄目なら、貴斗君がって思っていたけど・・・、ああぁあぁんそんな怖い顔しちゃ嫌だよぉ。嘘、嘘、貴斗君のことは嘘だから・・・。私のお願いって言うのはね・・・、・・・、・・・、その・・・、ずっと、ずっと、ずっと、私たちがこの世界から消えるまで、ずっと、永遠に友達で居続けて欲しいの。凄く難しいお願いかもしれないけど、香澄ちゃんと詩織ちゃんだけはずっと私のそれで居て欲しいの。だめかな?」
「それは私もしおりンも願っていること、問題ないわ。で、もう一つは」
「香澄ちゃん、もう一度水泳を始めてっ!そして、メダルを取ってよ。金色に光る方を。そしたら、そうしたら、本当に宏之君のことあきらめられるから・・・、だから・・・。貴女を目標に頑張ってきた私の妹、翠のためにもお願い、香澄ちゃんっ!」
春香のその言葉に私は大きなため息を吐いてしまった。
友達で居続けるよりも、至難なことだった。
三年以上ものブランクがあるのにまた始めて金メダルを取って欲しいって?
本当に難しい事だった。だって、私が水泳を始めたのは貴斗に喜んで欲しかったからだから、それに相手が詩織じゃないと燃えないしね。でも、春香の懇願する目は本気だった。
だめなら、宏之を還せって訴えているような目だわ。
「分かったわよっ、そんなに言うなら。やってみるわ。やっぱ、何事も中途半端は良くないもんね。最後に結果くらい残しておかないと。って事で宏之。暫くあんたの相手できないわよ」
「ばあぁかっ、いえっ、その間、俺がお前をサポートしてやるぜ」
宏之はそんな風に言ってくれる。
余計に意思が沸きあがる。でもこれだけじゃ足りない。
詩織を嗾けて一緒に引き釣りこまないと・・・。
その事を詩織に話すと彼女は悩んでいた。だけど、貴斗が一言、彼女に告げると満面の笑みで直ぐにその答えは返ってきたわ。
そんな表情の女幼馴染に呆れた顔を造って見せてもお構いなしだった。
それから、私達は宏之、貴斗、慎治、春香、その他大勢の人達の支えがあって、2008年の夏季オリンピック選手選考会に出場していた。
「しおりせんぱぁ~~~いっ、香澄せんぱいっ!私がお二人にお勝ちしたら、貴斗さんは私に、柏木さんは春香お姉ちゃんに譲ってくれるって言う賭けしません?」
「あっらぁ~、自信たっぷりなこと吐くじゃない、みどりぃ~~~?でもそれは永劫にありえないわね。そんな寝言は寝てからいいなさいてっ!かつのはあたしっ!!」
「翠ちゃん、その様なお戯言を申していますとお許ししませんよ」
「あうぅ、詩織先輩目が怖いですぅ・・・。でも、ヤッパリ私だって負けないもんっ!!絶対、絶対先輩たちに勝つんだから!!!」
選手控え室で、私達三人は他の選手など気にも留めないでそんな会話を交えていた。
今、100m自由形の飛び込み台に立っていた。
私を応援しに来てくれた人たちが観客席からこっちを見ていた。
一番台に詩織、三番台に私、そして、六番台に翠がいた。
号砲とともに一斉に水中へと飛び込んでいた。
私の得意なドルフィン・スルーで息の続く限り、先へ進む。
二番向こうの詩織の存在を感じていた。
ほぼ同じ位置、更に、そのコンマ何秒くらい後ろに翠が。
スルーの絶頂を悟ると、腕を動かし、少し水面に浮上してクロールで更に勢いをつけた。
まったく狂いなく、詩織もその動作に入っていた。
詩織、凄く燃えていた。
中学で最後、貴斗が応援に来ていたあの大会の時のように、まるであの時の雪辱戦とも言わんばかりに。
彼女の気迫がびんびんとこっちまで飛んできていたわ。でも、負けるわけにはいかない。
〈あんたなんかに負けてランないのよっ。これだけはあんたに負けたくないのっ!〉
心の中で強く思いながら、腕と足の動きを合わせ泳いでいた。
精神は人の運動能力を左右させる。それは事実。そして、その結果は?
壁に手がつく、その瞬間、私は自分の勝利を確信した。
水面から出て、大きくガッツポーズを応援してくれていたみんなに見せていた。
観衆が総立ちになり、歓喜していた。
水面で貴斗たちが居る方向を探す。
場所は知っていたから、直ぐに見つかった。
貴斗は私が手を振ったのを見ると私が勝った時にだけ作るポーズをとって見せてくれていた。
久々にアイツのそれを見れらて凄くうれしかった。
後ろにいる詩織の冷たい視線を感じていたけど、どうってことない。
「うぅ、ヤッパリ、香澄先輩にも、詩織先輩にも勝てませんでしたぁ・・・、悔しいですぅ」
「良いんじゃないの?翠、アンタの得意なのは中距離でしょ?それで既にオリンピック出場は決まっているんだから。何、しおりンその目?悔しいの?ククッ。これだけはあんたに負けられないのよ。どんなことがあっても譲ってあげられないんだよねぇ」
「ふんっ、香澄のばかっ、意地悪」
「はい、はい、拗ねない、すねない。アンタも既に200mで出場決まってんだから、100mくらい譲ってクレても良いでしょ」
「100mで勝てなければいかような意味もないのですっ!」
こうして、私達は北京オリンピック行きの切符を手に入れ、春香の約束どおり金を取ってこの世界から本当に身を引いた。
運動選手としてブランクの長かった私と詩織が再び選手として突然、表舞台に姿を見せたときはマスコミの話題の渦中にあった。
悪い意味で・・・。でも、私はそんな事まったく気にしなかった。っていうのか気にしていられなかったわ、私の叶えたい、春香の気持ちへ応えたい強い願望があったから。
それは勿論、詩織も。
多くの私達を理解してくれる仲間のおかげで、最高のフィナーレを飾って本当に水泳選手とのお別れを告げることが出来た。
それと金色に輝くメダルを取ったのは私だけじゃない。
一緒に出場していた二人も。だから、余計に嬉しかった。
*
そして、更に数年が過ぎ、今、私は幼馴染みの詩織と一緒に海の見える小さな教会で結婚式を迎えようとしていた。
詩織のお相手の仕事の都合上ずっと結婚式が延々と先延ばしになって三十路を迎えてからになっちゃったわ。
彼女の相手は勿論、貴斗。
今では二人は・・・、やっぱり詩織の方がなんだけど、いい加減にして欲しいほど彼にベッタリと寄り添っている。
「香澄せんぱぁ~~~い、詩織センパァ~~~イ、新郎の準備も出来ましたよぉ~~~」
私達を呼ぶその声は春香の妹、翠だった。
今では彼女との溝も春香のお陰で上手くふさがったわ。
一番、春香が辛い思いをしたはずなのに彼女は何時も笑顔を絶やさなかった。
私や詩織なんかよりよっぽど精神的にタフだってことを知ったわ。
すごく彼女には感謝している。だって宏之が私の事を選んでくれたって事は、あの時の貴斗の言っていた言葉、
『春香の元から宏之が去れば必然的に彼女は俺を求める』
のままになってしまったら詩織が今のような幸せ一杯の顔していなかったはずだから。
春香は身を切る様な思いで宏之と貴斗から手を引いてくれたから・・・。
彼女はどんなに辛い立場に立たされていても、私と詩織を大切に思っていてくれた事を知ったから、本当に感謝しているわ。だから、どんなことがあっても今までずっと春香が望んで来たとおり、詩織と一緒に彼女の親友であり続けてきた。そして、これからもその関係はずっと・・・。
「それでは香澄、詩織、皆さんの所へ行きましょうか」
彼女はまるで自分の事のように嬉しそうに笑顔を作り私と詩織の手を取って皆が待つその場所へと導こうとしてくれた。
教会の中央ホールで厳かに婚姻の儀式が行われる。
* * *
本当にあれからあっという間の月日が流れたわ。
春香の一つの願いを叶え終わってから、私の進む道は更に大きく変わっていた。
それは私が本当に望んでいた夢を掴む為に歩み始めたからだった。
一体どんな道かって?
私の旦那さんになる宏之、彼は私と正式なお付き合いをしてくれる様になってからしっかりとした目標を定め今は医者になるんだって教えてくれた。
その理由を尋ねたんだけど、教えてくれなかったけど、『いずれ、嫌でもわかるぜ』って、宏之は真剣な表情で私へそう答えてくれた。
宏之が医学の道に進むんだって知って、私の中に秘めていた夢が再燃し、私もそうしようって考えたわ。
え?どうして、私が医者に成りたかったかって?そうねぇ、それは・・・、やっぱ私の口からは教えてあげないわ。
宏之と一緒なら多少の困難も切りぬけて行けそうだから、オリンピックを目指しながらも、こうして、私達は大学へ入って医学部へと道を進めていた。
幼馴染み二人は同じ職場で働いているわ。
貴斗は洸大様の仕事の一環を任されてそれを頑張っている様ね。そして詩織は彼の秘書をしている。
詩織はいつも貴斗の傍にいないと色んな意味で心配って言っていたわ。
慎治も貴斗と一緒になって働いているみたい。
海外出張が多いらしくいつも慌しい様子。それと彼の奥さんは金髪美女よ。
最後に涼崎姉妹はと言うと姉の春香、分野は違うけど、同じ大学で私達と一緒で医者を目指しているわ。
ちゃんとどういう理由でその道を選んだのか、私はそれを知っている。
妹の翠は水泳の世界でその名を広め、何度か好成績を収めると直ぐに引退しスポーツアナウンサーとなってテレビに出演中。
そう、皆それぞれの道を歩んでいるわ。
春香が事故にあってからの三年間、そして彼女が目覚めてからの数ヶ月、多くの事を学んだような気がする、特に恋愛関係については。
好きな人を愛すれば愛するほど誰かを傷つけ、時には自分も傷つけられる。
誰もが傷付かない恋、そんなのは唯の理想だって思い知らされた。
叶うなら私の大切な友達にはそんな想いをさせたくなかったわ。
でも現実は残酷だった。
それですらも今では良い思い出になっているわ。
私はそんな友に巡り合えて本当に幸せ。だから思うのこれからもずっとこの関係が上手く行くように現実をちゃんと見詰め周囲の関係が崩れないように行動しなくちゃってね。
だってこれからも過ぎる時間の中で愛する人と一緒にそれと私の大切な、そして信じあえる仲間と同じ思い出を刻んで行くのだから。
香澄編 END
海の見える壮麗な丘に建つ教会の鐘の音がその場に居る人達を祝福するように鳴り響いていた。
「もぉ~~~、香澄ッタラ何そんな顔してるの?私はもう何も気にしてないんですからこんな時にそんな顔見せないで」
「そうですよ、香澄、せっかくの私と貴女、幼馴染み同士の合同結婚式なのですから微笑んでくださらなければ困りますわ・・・、それとも柏木さんの事、お嫌いになってしまったのかしら?」
「何言ってんのよしおりン?そんな訳ないじゃない」
「香澄、だったら私と詩織、それとみんなに笑顔を見せてください」
春香と詩織、その二人にそう言われて心のそこから溢れんばかりの笑顔を浮かべて見せたわ。もうあれから九年も経つのよね。
*
貴斗とマンションの屋上で話し合って、彼の言葉と宏之の気持ちをずっと信じて待っていた。それから、数日が過ぎ宏之が私の事をちゃんと彼の両親に紹介してくれたの。そして、彼は私に言ってくれたわ。
「これが俺の答えだ。分かってくれたか?」
「ホントに・・・、本当にアタシを選んでくれたのね・・・・・・、宏之を信じちゃっても良いのね?ずっと一緒にいても良いのね?」
「ああ、勿論、そうしてくれると助かる」
「宏之、有難うこれからもアンタのために頑張るから」
「おぉ~、こんな馬鹿息子を貰ってくれるのか。お父さん嬉しいよ、頼みましたよ。香澄さん」
「香澄さん、有難う御座います。司さんの血を引いていますので大変扱い辛いですが見捨てないで上げてくださいね」
「美奈ぁ~~~、私をどんな風に思ってるんだぁ?」
「親父も母さんもそんな事、息子の俺に言うのかよっ!」
「ニャハッハッハッハハハァ」
宏之と彼の両親のやり取りを見て笑ってしまった。
最後は皆で笑ってしまったわ。
宏之の両親が寝室に行ってから私は隠していた嘘を彼に告げる事にした。
「宏之には正直に話しておきたいことがあるの」
「三年前の俺が春香とデートする前のお前が俺にした事だろ?」
「えっ!!どうしてそう思うの?」
「俺だって馬鹿じゃないお前と長く一緒にいたんだ気付かないはずないだろが。もう気にしてないよ・・・、それに俺だって悪いと思っている。だって俺のために香澄の大好きな水泳辞めちまったんだろ?だからおあいこってことで・・・」
「それだけじゃないわ、あんたのその左肩が大きく上がらないのは・・・」
「もう、関係ないだろう、そんな昔の俺たちが聖陵で出会う前の事なんてよ。しかしなぁ、俺も一部記憶喪失だったなんて、笑えないぜ、まったくよ。貴斗の記憶が蘇って、俺の方も徐々に欠けていた何かを取り戻した。そして、いろんな事を分かったような気がする。恋人としてお前と共有した時間は春香よりも長いんだ。今は春香アイツ以上にお前の事を知ている。」
「確かに俺は迷っていたかもしんないけど、貴斗のヤツに背中を押されなくても俺はお前を選んでいたさ・・・。だから、いろんな事をひっくるめてお前の裏表全部含めて好きだ・・・、だから、これからも一緒にいてくれよ・・・、・・・、・・・、・・・、ホンと言うと、春香には悪いけど、アイツが眠っちまっている間、崩れて行く俺を救ってくれたのは香澄、お前なんだぜ。」
「たとえ、あの時、お前が時間を狂わして、あんな事故が起きたにしろ、駄目になっちまった俺を元通りに立ち直らせてくれた事実は変わらないんだ。春香が目覚めて、アイツが、未だに俺に好意を抱いていて、俺、俺にも・・・。」
「そうだからって、お前を蔑ろにして、はい、そうですか、って簡単に元にもどれやしないぜ。それに、お前は俺の弱い部分を良く知っていてくれる。そんなお前を突き放せる、嫌いになれる訳無いじゃないか。これからも、俺の支えになってくれ。愛してくれ。俺もそうするから・・・」
「有難う・・・、そして、あたしも大好き・・・・、愛しているわ、宏之」
「ふぅ~、これで、俺たちはお互いの負い目を口にしたって訳だな。これからは俺も香澄、お前も後ろめたい気持ちで互いを庇いあう事も無いだろうぜ。・・・、それと一つだけ云わせてくれ・・・、俺は貴斗、アイツの様にここは強くないけど」と宏之は右親指で胸の部分を指して、
「お前一人位なら、これから先どんな事があっても護って見せるよ。そして、悲しませたり、泣かせたりなんかさせないぜ」
にこやかな表情でそう言ってくれたわ。
宏之のその言葉は私と一緒にいてくれる、って口にしてくれて時よりも、私の心に沁みた。
嬉しくて、嬉しくて、小さく泣いてしまう。
私は涙を流しつつも彼のその言葉に微笑み返し、彼に強く抱きついていたわ。
更に、私はその状態で、宏之にどうでもいいことを口走る。
「宏之、みんなが思っているほど、貴斗は強くなんかないの。アイツは強情だから、ただ、強がっているだけよ。それはアタシやしおりンの所為だったけど・・・。だから、宏之、そんな気張らないで、普段の貴方のままでいいから・・・」
「わかったよ、やっぱ無理はするもんじゃねえよな、ははハッ・・・」
そう言ってから、宏之の私を抱きしめる腕に力がいっそう込められた。
それから、翌日、私と宏之は春香に呼びだされていた。
思い出のいっぱい詰まっている母校の高台の丘で。
「春香・・・、その、はっ、はなしってなに・・・」
「そんな緊張した、おびえたような顔しないで、香澄ちゃん。そんなの私の知っている香澄ちゃんらしくないよっ!・・・、・・・、・・・、・・・、結局、宏之君、私の方へは振り向いてくれなかった。だって、あれから三年も経っちゃったんだもんね。私が直ぐにでも目を覚ましていたら、こんなことにならなかったかもしれないのに・・・、凄く悔しいよ、ウフッ。だから、宏之君は私が見ていた夢の中だけの彼氏だったって諦める・・・」
彼女は〝凄く悔しい〟って言っているけど、表情は凄く穏やかそうに笑っていた。
「でも、直ぐに目覚められなかったのは私の所為だから、文句は言えないの。それに、今こうしてここに居られるのはみんなのおかげだし。デモね、香澄ちゃんもいけないんだからねっ!あっ、そんな顔しないで私がいけないって言っているのは事故のことじゃなくて、私が宏之君と付き合う前のことなの」
「私ちゃんと知っていたんだからっ、香澄ちゃんが宏之君を好きだったって事。あの時にね、香澄ちゃんが我慢しないで、私なんかに譲らないで、貴女自身が宏之君に告白していればこんなに回りくどい、遠回りしなくてもすんだかもしれないのに・・・」
「そっ、それは・・・、それはアンタを友達として失いたくなかったからよ。もし、そうしていれば春香、アンタとの中がまずくなっちゃうんじゃないかって思って・・・」
「そんなことないよ、私と香澄ちゃんの仲はそんな安っぽい関係じゃない。これだけはちゃんとはっきり言えるの、香澄ちゃんと詩織ちゃんが居なければ今の私は居ないんだって・・・、何に対しても臆病で人前に出られない女の子ままだって。でも、香澄ちゃん、貴女も、詩織ちゃんもそんな私の手を引っ張ってくれたから、こうして、宏之君や八神君、貴斗君、クラスの男の子たちと普通に接することが出来たんだよ」
「ハぁッ、春香、あんた、つよいんだね・・・」
「ウン、香澄ちゃんが思っているほど私の心は弱くないの。っていうより、香澄ちゃんや詩織ちゃんに鍛えてもらったんだから、貴女達なんかよりも強いんだから、弟子はいずれお師匠様を超えるものなのよ。ウフッ、クスクスクスクスッ」
「よく言うわよっ、まったくアンタは」
彼女はおどけて笑う。私もつられて笑っていた。
隣に居る宏之はなんとも居辛そうな表情を浮かべていた。
「ねえ、香澄ちゃん。宏之君のことは諦めるから、諦めるから、二つだけ、私のお願い事を聞いて欲しいの」
「私の出来ることならね。でも、絶対、貴斗を渡してって言うのは駄目よ。しおりンとあいつの中を邪魔するんだったら私は鬼でも、悪魔にでもなるからね」
「うっ、それは嫌・・・。宏之君が駄目なら、貴斗君がって思っていたけど・・・、ああぁあぁんそんな怖い顔しちゃ嫌だよぉ。嘘、嘘、貴斗君のことは嘘だから・・・。私のお願いって言うのはね・・・、・・・、・・・、その・・・、ずっと、ずっと、ずっと、私たちがこの世界から消えるまで、ずっと、永遠に友達で居続けて欲しいの。凄く難しいお願いかもしれないけど、香澄ちゃんと詩織ちゃんだけはずっと私のそれで居て欲しいの。だめかな?」
「それは私もしおりンも願っていること、問題ないわ。で、もう一つは」
「香澄ちゃん、もう一度水泳を始めてっ!そして、メダルを取ってよ。金色に光る方を。そしたら、そうしたら、本当に宏之君のことあきらめられるから・・・、だから・・・。貴女を目標に頑張ってきた私の妹、翠のためにもお願い、香澄ちゃんっ!」
春香のその言葉に私は大きなため息を吐いてしまった。
友達で居続けるよりも、至難なことだった。
三年以上ものブランクがあるのにまた始めて金メダルを取って欲しいって?
本当に難しい事だった。だって、私が水泳を始めたのは貴斗に喜んで欲しかったからだから、それに相手が詩織じゃないと燃えないしね。でも、春香の懇願する目は本気だった。
だめなら、宏之を還せって訴えているような目だわ。
「分かったわよっ、そんなに言うなら。やってみるわ。やっぱ、何事も中途半端は良くないもんね。最後に結果くらい残しておかないと。って事で宏之。暫くあんたの相手できないわよ」
「ばあぁかっ、いえっ、その間、俺がお前をサポートしてやるぜ」
宏之はそんな風に言ってくれる。
余計に意思が沸きあがる。でもこれだけじゃ足りない。
詩織を嗾けて一緒に引き釣りこまないと・・・。
その事を詩織に話すと彼女は悩んでいた。だけど、貴斗が一言、彼女に告げると満面の笑みで直ぐにその答えは返ってきたわ。
そんな表情の女幼馴染に呆れた顔を造って見せてもお構いなしだった。
それから、私達は宏之、貴斗、慎治、春香、その他大勢の人達の支えがあって、2008年の夏季オリンピック選手選考会に出場していた。
「しおりせんぱぁ~~~いっ、香澄せんぱいっ!私がお二人にお勝ちしたら、貴斗さんは私に、柏木さんは春香お姉ちゃんに譲ってくれるって言う賭けしません?」
「あっらぁ~、自信たっぷりなこと吐くじゃない、みどりぃ~~~?でもそれは永劫にありえないわね。そんな寝言は寝てからいいなさいてっ!かつのはあたしっ!!」
「翠ちゃん、その様なお戯言を申していますとお許ししませんよ」
「あうぅ、詩織先輩目が怖いですぅ・・・。でも、ヤッパリ私だって負けないもんっ!!絶対、絶対先輩たちに勝つんだから!!!」
選手控え室で、私達三人は他の選手など気にも留めないでそんな会話を交えていた。
今、100m自由形の飛び込み台に立っていた。
私を応援しに来てくれた人たちが観客席からこっちを見ていた。
一番台に詩織、三番台に私、そして、六番台に翠がいた。
号砲とともに一斉に水中へと飛び込んでいた。
私の得意なドルフィン・スルーで息の続く限り、先へ進む。
二番向こうの詩織の存在を感じていた。
ほぼ同じ位置、更に、そのコンマ何秒くらい後ろに翠が。
スルーの絶頂を悟ると、腕を動かし、少し水面に浮上してクロールで更に勢いをつけた。
まったく狂いなく、詩織もその動作に入っていた。
詩織、凄く燃えていた。
中学で最後、貴斗が応援に来ていたあの大会の時のように、まるであの時の雪辱戦とも言わんばかりに。
彼女の気迫がびんびんとこっちまで飛んできていたわ。でも、負けるわけにはいかない。
〈あんたなんかに負けてランないのよっ。これだけはあんたに負けたくないのっ!〉
心の中で強く思いながら、腕と足の動きを合わせ泳いでいた。
精神は人の運動能力を左右させる。それは事実。そして、その結果は?
壁に手がつく、その瞬間、私は自分の勝利を確信した。
水面から出て、大きくガッツポーズを応援してくれていたみんなに見せていた。
観衆が総立ちになり、歓喜していた。
水面で貴斗たちが居る方向を探す。
場所は知っていたから、直ぐに見つかった。
貴斗は私が手を振ったのを見ると私が勝った時にだけ作るポーズをとって見せてくれていた。
久々にアイツのそれを見れらて凄くうれしかった。
後ろにいる詩織の冷たい視線を感じていたけど、どうってことない。
「うぅ、ヤッパリ、香澄先輩にも、詩織先輩にも勝てませんでしたぁ・・・、悔しいですぅ」
「良いんじゃないの?翠、アンタの得意なのは中距離でしょ?それで既にオリンピック出場は決まっているんだから。何、しおりンその目?悔しいの?ククッ。これだけはあんたに負けられないのよ。どんなことがあっても譲ってあげられないんだよねぇ」
「ふんっ、香澄のばかっ、意地悪」
「はい、はい、拗ねない、すねない。アンタも既に200mで出場決まってんだから、100mくらい譲ってクレても良いでしょ」
「100mで勝てなければいかような意味もないのですっ!」
こうして、私達は北京オリンピック行きの切符を手に入れ、春香の約束どおり金を取ってこの世界から本当に身を引いた。
運動選手としてブランクの長かった私と詩織が再び選手として突然、表舞台に姿を見せたときはマスコミの話題の渦中にあった。
悪い意味で・・・。でも、私はそんな事まったく気にしなかった。っていうのか気にしていられなかったわ、私の叶えたい、春香の気持ちへ応えたい強い願望があったから。
それは勿論、詩織も。
多くの私達を理解してくれる仲間のおかげで、最高のフィナーレを飾って本当に水泳選手とのお別れを告げることが出来た。
それと金色に輝くメダルを取ったのは私だけじゃない。
一緒に出場していた二人も。だから、余計に嬉しかった。
*
そして、更に数年が過ぎ、今、私は幼馴染みの詩織と一緒に海の見える小さな教会で結婚式を迎えようとしていた。
詩織のお相手の仕事の都合上ずっと結婚式が延々と先延ばしになって三十路を迎えてからになっちゃったわ。
彼女の相手は勿論、貴斗。
今では二人は・・・、やっぱり詩織の方がなんだけど、いい加減にして欲しいほど彼にベッタリと寄り添っている。
「香澄せんぱぁ~~~い、詩織センパァ~~~イ、新郎の準備も出来ましたよぉ~~~」
私達を呼ぶその声は春香の妹、翠だった。
今では彼女との溝も春香のお陰で上手くふさがったわ。
一番、春香が辛い思いをしたはずなのに彼女は何時も笑顔を絶やさなかった。
私や詩織なんかよりよっぽど精神的にタフだってことを知ったわ。
すごく彼女には感謝している。だって宏之が私の事を選んでくれたって事は、あの時の貴斗の言っていた言葉、
『春香の元から宏之が去れば必然的に彼女は俺を求める』
のままになってしまったら詩織が今のような幸せ一杯の顔していなかったはずだから。
春香は身を切る様な思いで宏之と貴斗から手を引いてくれたから・・・。
彼女はどんなに辛い立場に立たされていても、私と詩織を大切に思っていてくれた事を知ったから、本当に感謝しているわ。だから、どんなことがあっても今までずっと春香が望んで来たとおり、詩織と一緒に彼女の親友であり続けてきた。そして、これからもその関係はずっと・・・。
「それでは香澄、詩織、皆さんの所へ行きましょうか」
彼女はまるで自分の事のように嬉しそうに笑顔を作り私と詩織の手を取って皆が待つその場所へと導こうとしてくれた。
教会の中央ホールで厳かに婚姻の儀式が行われる。
* * *
本当にあれからあっという間の月日が流れたわ。
春香の一つの願いを叶え終わってから、私の進む道は更に大きく変わっていた。
それは私が本当に望んでいた夢を掴む為に歩み始めたからだった。
一体どんな道かって?
私の旦那さんになる宏之、彼は私と正式なお付き合いをしてくれる様になってからしっかりとした目標を定め今は医者になるんだって教えてくれた。
その理由を尋ねたんだけど、教えてくれなかったけど、『いずれ、嫌でもわかるぜ』って、宏之は真剣な表情で私へそう答えてくれた。
宏之が医学の道に進むんだって知って、私の中に秘めていた夢が再燃し、私もそうしようって考えたわ。
え?どうして、私が医者に成りたかったかって?そうねぇ、それは・・・、やっぱ私の口からは教えてあげないわ。
宏之と一緒なら多少の困難も切りぬけて行けそうだから、オリンピックを目指しながらも、こうして、私達は大学へ入って医学部へと道を進めていた。
幼馴染み二人は同じ職場で働いているわ。
貴斗は洸大様の仕事の一環を任されてそれを頑張っている様ね。そして詩織は彼の秘書をしている。
詩織はいつも貴斗の傍にいないと色んな意味で心配って言っていたわ。
慎治も貴斗と一緒になって働いているみたい。
海外出張が多いらしくいつも慌しい様子。それと彼の奥さんは金髪美女よ。
最後に涼崎姉妹はと言うと姉の春香、分野は違うけど、同じ大学で私達と一緒で医者を目指しているわ。
ちゃんとどういう理由でその道を選んだのか、私はそれを知っている。
妹の翠は水泳の世界でその名を広め、何度か好成績を収めると直ぐに引退しスポーツアナウンサーとなってテレビに出演中。
そう、皆それぞれの道を歩んでいるわ。
春香が事故にあってからの三年間、そして彼女が目覚めてからの数ヶ月、多くの事を学んだような気がする、特に恋愛関係については。
好きな人を愛すれば愛するほど誰かを傷つけ、時には自分も傷つけられる。
誰もが傷付かない恋、そんなのは唯の理想だって思い知らされた。
叶うなら私の大切な友達にはそんな想いをさせたくなかったわ。
でも現実は残酷だった。
それですらも今では良い思い出になっているわ。
私はそんな友に巡り合えて本当に幸せ。だから思うのこれからもずっとこの関係が上手く行くように現実をちゃんと見詰め周囲の関係が崩れないように行動しなくちゃってね。
だってこれからも過ぎる時間の中で愛する人と一緒にそれと私の大切な、そして信じあえる仲間と同じ思い出を刻んで行くのだから。
香澄編 END
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