妖怪達との非日常

青緖

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出会い2

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「あ、あのえっと…貴方達はその…妖怪ですよね?」

勇気を振り絞って聞いてみた。もしかしたらのもしかしたら、完成度がものすごく高いだけのコスプレかもしれない。そう思いたかったけど…

「妖怪だよー。私が猫又でこいつが河童。そしてこの人が雪女」

そうですよね…猫又から返ってきた返事は考えたくもなかったものだった。でもなんで、こんな所に妖怪が住み着いてるんだ?てか、妖怪って普通は見えないはずじゃなかったけ?

「私たちがここにいる理由はね、この家が住みやすいからだよ。あと、人間は普通に私たちのこと見えるから、あなただけがおかしいわけじゃないからね」

「え?なんで僕の考えてることわかったんですか!?」

思っていたこと全部当てられていて、少しびっくりした。心でも読まれていたのだろうか?

「心は読んでないからね。私雪女だから読めないし。ただ何となくそんなこと言いそうな顔してたから」

という事だった。私雪女だから読めないし。って言うのは多分ほかの妖怪の中で読める奴がいるって事なんだろうか…

その時

「いひゃい、いひゃい!」

僕の頬がいきなり誰かにつままれた。

「ひゃにゃしてくだしゃい」

なかなか頬から離れない指からにげ、つまんだ犯人を見ると、後ろに立っていたのは、茶髪で耳にピアスをつけたチャラそうな男だった。

「これが、狐につままれるっていうことだよ!」

そうやって笑いながら指でつまむ動作をするこのひと…
多分化け狐ってどこだろうね。いままでどこにかくれていたのどろうか。てかその前に

「それは狐につままれるって言いません!」

これだけは否定しとかないと…

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