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9話〜試験と始まりとマユキの存在
しおりを挟む――ドーム型の大きな施設内へ入ると事務所のような場所があった。
その横に、幾つか小部屋がある。
ペン汰達は、先に部屋に入れられ、続いて帝国兵3名が入る。
兵と対面に座り事情を聞かれる。
「まず、名前を聞こうか」と帝国兵
「ペン汰です」
「ソータです」
「クロウだ、私をこんなところに連れてきて、どういうつもりだ。私の父が誰か知っているのか」
とクロウが凄む。
兵は冷静に答える。
「あのね、問題事に家系や親の役職は、関係ないんだよ」と、帝国兵。
「お前…ふん。後悔するぞ」
クロウが吐き捨てるように横を向く。
兵が言葉を続ける。
「君たちの出立ちを見るに、試験の受験者ではないかな?」
兵がペン汰の方を見る。
「そ、そうです。騒ぎを起こしてしまって、申し訳ありません」と、ペン汰が頭を下げる。
「ペン汰!お前は悪くないだろ!あいつがいきなり…」と、ソータが言いかけたところで、ペン汰がソータを止める。
「どちらにしても…周りからしたら、同じ事だよ」
と、ペン汰がソータを諌める。
「お前がいいなら…」と、ソータは、口を閉じる。
「ふんっ」とクロウ
一連の流れを見ていた兵が話しだす。
「まぁ、大事にならなかったから、今回はお咎めなしだ。2度と街中で不用意に剣を抜かないようにな。
試験を受けられないのは困るだろう」
「困ります!!」
ペン汰とソータの声が重なる。
「そうだよな、お前達にとっては、大事な日だ。
もう、揉め事は起こすなよ」
「そろそろ、受付がはじまる。
行きなさい」
兵は、ドアを開ける。
ペン汰とソータは、頭を下げて部屋を出る。
クロウは、反省している様子はない。
その様子を、兵は眺めていた。
3人が部屋を出た後――
「たしか、あの方の息子だったな。やはり、様子がおかしい。マユキ様の言う通り、家族全体を監視した方が良いのかも知れん」
「そうだな、だが慎重にな」
「わかっている」
兵達も、部屋を出た。
――試験会場
門から入って広場の先にドーム型の大きな建物がある。
「試験の受験登録は、こちらです!順番にお願いします」
と、案内係が数人で案内をしている。
「ソータ、かなり多いね。何人ぐらいいるんだろ」
ペン汰は、目をパチパチさせている。
「そうだなー。あの列が10人ぐらいだとすると……」
「……」
ソータは、指差しながら数えている
「80ぐらいだね!」
とペン汰が先に答える。
「おいおい、俺が数えてるんじゃん」
ソータがふてくされる
「ごめんごめん、ソータ数えるの遅いからさ」
ペン汰はニコニコしている。
「なんだか楽しそうだな」
「受験者が多いって事は、それだけライバルが多いってことだぞ」
ソータは、周りを見渡している。
「にぎやかで楽しいよ」
ペン汰の目は、キラキラしている。
「能天気なやつだなぁ」
「まぁ、そのぐらいの余裕があった方がいいか」
ソータは、ペン汰の頭をポンポンと叩く。
「それにしても、みんな都会育ちって感じだな」
と、ソータ。
「そうだね、でも、ここは首都アズリスだよ?
都会育ちの人が多いのは当然だよ」
と、冷静なペン汰
ペン汰達の順番がくる。
「ここに名前と出身地を書いてください!」
「はい」と2人は登録をすませる。
「登録終わった方は会議室にお願いします!」
と、案内される。
しばらく、待っていると。
キリッとしたスーツ姿の若いペンギンが話し始める。
「はい、こちらにご注目ください!
試験の説明をします。
まず、合格人数は決められていません。極端な話、合格者無しの場合もあれば、全員合格もあり得ます。
次に、試験は3次まであります。
1次、2次試験で落ちた方は、その場でお帰りください」
スーツ姿のペンギンは、ニコニコして話している。
「なんかさ、あの人みた事あるよね?」
ペン汰がソータに尋ねる
「ん?…うーん…」
「……あ!」
「たまにマユキ先生のとこに話にきてる帝国兵だ!」
ソータがポンっと手を叩く。
「あ!」
ペン汰もポンっと手を叩く。
「……マユキさんって何者?」
ペン汰が頭をひねる。
「うーん。マユキ先生は、マユキ先生だ!」
ソータがドヤ顔で答える。
「いや、まぁ、そうだね」
(そういう事じゃないんだけどね)
ペン汰は、笑顔で頷く。
スーツのペンギンは、話を進める。
「試験内容は、各会場で説明します!
では、移動しましょう!」
―案内された部屋は、一人一人机と椅子が用意されていた。
「番号順に座ってください!」
皆が席につく。
「では、説明します!
1次試験は筆記です!」とニコニコ。
「聞いてない…」「面接だけじゃないのかよ」「受ければ受かるってお父さん言ってたのに」と、会場がざわつきが聞こえる
「ソータ、大丈夫?」ペン汰は、ニコニコしている。
「あ!お前馬鹿にしてるだろ。どれだけマユキ先生の座学受けたと思ってるんだよ。全部メモとってたんだぞ」と、ソータがエア勉強を披露している。
ペン汰は、クスッと笑う
「わかってるよ!頑張ろ!」
案内係数人でテストを配っている。
配り終えたのを確認してスーツのペンギンが話し始める。
「みなさん!そんなに焦らなくて大丈夫です!
この国の言語と歴史から、一般常識レベルの出題です、少し勉強していれば満点ですよ!」
「という事で、制限時間1時間で合格ラインは70点です。
では、頑張ってください。はじめ!」
皆一斉に解きはじめる。
(わかる!マユキ先生の授業と一緒だ)
ソータは、チラッとペン汰をみる。
(あいつ、ニコニコしてる。大丈夫だな)
ほとんどの者がスラスラ解けているようだが、中には頭を抱えている者もいた。
「はい、1時間経過しました。回収します」
30分で採点しますので、静かにお待ちください。
30分後
「採点が終わりました。番号を呼びますので部屋の外に取りに来てください。
合格者は、案内に従って次の会場へ。
不合格者は、出口の方へお帰りください」
ペン汰もソータも顔が強張っている。
「では、1番から部屋の外へどうぞ!」
案内に従って、次々に部屋の外へ。
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