1 / 40
時を超えて
1
しおりを挟む
「木本さん、大変です!
また例の事件です!」
「なんだと!?
今度の被害者はどんな奴だ?」
今年に入ってから、奇妙奇天烈な事件が起きている。
いや『事件』かどうかはまだわからない。
奇病なのか何なのか、詳しいことはまだ何ひとつわかっていないのだ。
「今回の被害者は、小早川貢。
20歳の大学生とのことです。」
「またか!」
俺達は、小早川の所に急行した。
「あれです。」
そこには、虚ろな目をした老人が、腰掛けていた。
「あの…小早川貢さんですか?」
老人は何も答えないばかりか、俺の方さえ見ようともしない。
最近、起きている事件は、若い青年…それも、この国の将来を担っていくであろう、特別に優秀な青年ばかりが被害者だ。
その青年達は、一夜にして老人と化し、しかも、これまでの記憶の一切を失っているのだ。
DNA検査により、その老人が本人であることは証明されている。
だが、その姿はどう見ても20歳の大学生には見えない。
俺と太田は、上からの命令で、赤坂剛という男の警護に行くことになっていた。
幼い頃から、頭脳の明晰さは抜きんでており、それは成長するにつれ、ますます顕著なものとなっていた。
将来は、日本を動かす逸材だと評価されている男だ。
だが、その前に、小早川貢が被害に遭ってしまったのだ。
小早川にも近々、警護の者がつくことになっていた。
その矢先の不幸な出来事だった。
「太田、赤坂だけは絶対に護り抜くぞ!
いいな!?」
「はいっ!もちろんです!」
俺は、相棒の太田と一緒に、赤坂の家に向かった。
また例の事件です!」
「なんだと!?
今度の被害者はどんな奴だ?」
今年に入ってから、奇妙奇天烈な事件が起きている。
いや『事件』かどうかはまだわからない。
奇病なのか何なのか、詳しいことはまだ何ひとつわかっていないのだ。
「今回の被害者は、小早川貢。
20歳の大学生とのことです。」
「またか!」
俺達は、小早川の所に急行した。
「あれです。」
そこには、虚ろな目をした老人が、腰掛けていた。
「あの…小早川貢さんですか?」
老人は何も答えないばかりか、俺の方さえ見ようともしない。
最近、起きている事件は、若い青年…それも、この国の将来を担っていくであろう、特別に優秀な青年ばかりが被害者だ。
その青年達は、一夜にして老人と化し、しかも、これまでの記憶の一切を失っているのだ。
DNA検査により、その老人が本人であることは証明されている。
だが、その姿はどう見ても20歳の大学生には見えない。
俺と太田は、上からの命令で、赤坂剛という男の警護に行くことになっていた。
幼い頃から、頭脳の明晰さは抜きんでており、それは成長するにつれ、ますます顕著なものとなっていた。
将来は、日本を動かす逸材だと評価されている男だ。
だが、その前に、小早川貢が被害に遭ってしまったのだ。
小早川にも近々、警護の者がつくことになっていた。
その矢先の不幸な出来事だった。
「太田、赤坂だけは絶対に護り抜くぞ!
いいな!?」
「はいっ!もちろんです!」
俺は、相棒の太田と一緒に、赤坂の家に向かった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる