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「美玖ね、大人になったら、大ちゃんのお嫁さんになってあげるね!」
「えーっ!本当?
美玖ちゃん、僕のお嫁さんになってくれるの?」
「うん、本当だよ。
その証拠にちゅーしてあげる!」
そう…あれが、私の初キス。
幼稚園の時だから、今から三十年程前のことだ。
相手は、うちの斜向かいに住んでた大樹君。
確か、あの後、大樹君は私に宝物のビー玉をくれたような気がする。
お嫁さんになってくれるお礼だとか何とか言って…
大樹君は、あんな約束、とっくに忘れてるよね…
そんな大昔のこと、憶えてる方がどうかしてる。
私だって、何もそんなことを真剣に考えてるわけじゃない。
だけど…私にとっては大切な思い出なんだ。
今でもキラキラ輝く、宝石みたいに綺麗な思い出…
可愛くて、優しくて、猫が大好きで、頭が良くて…
そんな大樹君は幼稚園の頃から、皆の人気者だった。
それに引き換え、私はごく平凡な女の子。
だけど、大樹君とは誰よりも仲良しで、私は大きくなったら大樹君のお嫁さんになるんだって本気で思ってた。
だけど…中学生になった頃から、なんとなく二人の間はぎくしゃくし始めた。
特に原因なんてない。
ただ、二人が『思春期』っていう厄介な年代に入ってしまっただけのこと。
私は、大樹君のことを意識しすぎて…
大樹君も、多分、同じなんじゃないかと思う。
小学生の時みたいに一緒に帰ったり遊んだりしたら、周りに冷やかされる。
だから、なんとなく疎遠になって…でも、私が大樹君を好きな気持ちに変わりはなかった。
いや、むしろ、子供の頃よりもさらに好きになってしまったような気がした。
大樹君は、ますます格好良くなって…他の男子になんてまるで関心がわかなかった。
その当時は、年代的に告白をしたりされたりってことが多くて、人気者の大樹君が、誰かに告白されて彼女を作るんじゃないかと私は内心ひやひやしたものだ。
実際のところ、告白されたのかどうかはわからなかったけど、大樹君は当時バスケに一生懸命だったから、多分、そんなことがあっても断ったんじゃないかって、勝手に思ってる。
「美玖ね、大人になったら、大ちゃんのお嫁さんになってあげるね!」
「えーっ!本当?
美玖ちゃん、僕のお嫁さんになってくれるの?」
「うん、本当だよ。
その証拠にちゅーしてあげる!」
そう…あれが、私の初キス。
幼稚園の時だから、今から三十年程前のことだ。
相手は、うちの斜向かいに住んでた大樹君。
確か、あの後、大樹君は私に宝物のビー玉をくれたような気がする。
お嫁さんになってくれるお礼だとか何とか言って…
大樹君は、あんな約束、とっくに忘れてるよね…
そんな大昔のこと、憶えてる方がどうかしてる。
私だって、何もそんなことを真剣に考えてるわけじゃない。
だけど…私にとっては大切な思い出なんだ。
今でもキラキラ輝く、宝石みたいに綺麗な思い出…
可愛くて、優しくて、猫が大好きで、頭が良くて…
そんな大樹君は幼稚園の頃から、皆の人気者だった。
それに引き換え、私はごく平凡な女の子。
だけど、大樹君とは誰よりも仲良しで、私は大きくなったら大樹君のお嫁さんになるんだって本気で思ってた。
だけど…中学生になった頃から、なんとなく二人の間はぎくしゃくし始めた。
特に原因なんてない。
ただ、二人が『思春期』っていう厄介な年代に入ってしまっただけのこと。
私は、大樹君のことを意識しすぎて…
大樹君も、多分、同じなんじゃないかと思う。
小学生の時みたいに一緒に帰ったり遊んだりしたら、周りに冷やかされる。
だから、なんとなく疎遠になって…でも、私が大樹君を好きな気持ちに変わりはなかった。
いや、むしろ、子供の頃よりもさらに好きになってしまったような気がした。
大樹君は、ますます格好良くなって…他の男子になんてまるで関心がわかなかった。
その当時は、年代的に告白をしたりされたりってことが多くて、人気者の大樹君が、誰かに告白されて彼女を作るんじゃないかと私は内心ひやひやしたものだ。
実際のところ、告白されたのかどうかはわからなかったけど、大樹君は当時バスケに一生懸命だったから、多分、そんなことがあっても断ったんじゃないかって、勝手に思ってる。
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