171 / 192
第四の依頼
20
しおりを挟む
*
「なんだなんだ、シケた面してるなぁ…
そんなんじゃ、魔物にやられちまうぜ!」
リッチーは大きな声でそう言って、僕の背中をバシンと叩く。
朝からそういうのはやめてよね…
傷心の僕には、そういうテンションは堪えるよ。
「さ!行くぜ!」
僕らはついに賑やかな町を出た。
次の依頼を解決すべく、不思議な町を目指して。
「いやぁ、しかし、あの招き猫グッズは好評だった。
もっとたくさんもらっとけば良かったな。」
昨夜はナナシさんからもらった招きグッズのおかげで、手厚いもてなしを受けたらしく、リッチーは上機嫌だ。
「あれがどれほど貴重なものかわかってるのか?
それをほいほいと飲み屋の女にばらまいてしまうとは……」
エドガーが不機嫌な声でそう呟いた。
「けちけちすんなよ。
良いじゃないか、みんな喜んでくれたんだから。」
「二人とも…そんなこと言ってる場合じゃないですよ。
どこから魔物が出て来るかわからないんですから、注意して進みましょう。」
やだな…朝っぱらから喧嘩すんなよ。
それでなくても、あの服のことで僕は気分が重いんだから……
意外なことに魔物はなかなか出て来なかった。
昼になり、少しずつ日が暮れて来ても、魔物は一匹も飛び出して来ない。
「どうなってんだ?
このあたりには、なんでこんなに魔物がいないんだ?
せっかく、新しい大剣を買ったって言うのによぉ。」
「まぁまぁ。魔物なんていない方が良いじゃありませんか。」
若者っていうのはなんでこう気が短いんだろう。
いつもなだめてばかりのおじさんも大変だな。
「あ、おじさん、あそこにあるのはきのこじゃない?」
森のような所の手前に、青いものがこんもりと集まって生えているのが見えた。
「どれどれ?
おぉ、そのようですね。
今夜は、あれできのこ汁でも作りましょうか。」
「やめろよ。きのこなんてうまくもなんともないじゃないか。」
「すぐに採って来ますから。」
リッチーが舌打ちする中、おじさんは青いきのこの群生を目指して進んで行った。
「なんだなんだ、シケた面してるなぁ…
そんなんじゃ、魔物にやられちまうぜ!」
リッチーは大きな声でそう言って、僕の背中をバシンと叩く。
朝からそういうのはやめてよね…
傷心の僕には、そういうテンションは堪えるよ。
「さ!行くぜ!」
僕らはついに賑やかな町を出た。
次の依頼を解決すべく、不思議な町を目指して。
「いやぁ、しかし、あの招き猫グッズは好評だった。
もっとたくさんもらっとけば良かったな。」
昨夜はナナシさんからもらった招きグッズのおかげで、手厚いもてなしを受けたらしく、リッチーは上機嫌だ。
「あれがどれほど貴重なものかわかってるのか?
それをほいほいと飲み屋の女にばらまいてしまうとは……」
エドガーが不機嫌な声でそう呟いた。
「けちけちすんなよ。
良いじゃないか、みんな喜んでくれたんだから。」
「二人とも…そんなこと言ってる場合じゃないですよ。
どこから魔物が出て来るかわからないんですから、注意して進みましょう。」
やだな…朝っぱらから喧嘩すんなよ。
それでなくても、あの服のことで僕は気分が重いんだから……
意外なことに魔物はなかなか出て来なかった。
昼になり、少しずつ日が暮れて来ても、魔物は一匹も飛び出して来ない。
「どうなってんだ?
このあたりには、なんでこんなに魔物がいないんだ?
せっかく、新しい大剣を買ったって言うのによぉ。」
「まぁまぁ。魔物なんていない方が良いじゃありませんか。」
若者っていうのはなんでこう気が短いんだろう。
いつもなだめてばかりのおじさんも大変だな。
「あ、おじさん、あそこにあるのはきのこじゃない?」
森のような所の手前に、青いものがこんもりと集まって生えているのが見えた。
「どれどれ?
おぉ、そのようですね。
今夜は、あれできのこ汁でも作りましょうか。」
「やめろよ。きのこなんてうまくもなんともないじゃないか。」
「すぐに採って来ますから。」
リッチーが舌打ちする中、おじさんは青いきのこの群生を目指して進んで行った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる