縁切りの神様

やすほ

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俺とヨスガとリグレット

其ノ五

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 ばあちゃんとヨスガは、一体いつまでいがみ合っているつもりだろうか。
数十年も一緒にいたのなら、同じようなことは何度もあったはずだろうけど、その時はどうしていたのだろうか。
 ヨスガはばあちゃんとそれなりに仲が良かったようなことを言っていたけれど、今の二人を見ていると、やっぱり全く信じられない。
 とりあえず、その辺の話を聞いてみることと、縁切りの決断くらいは伝えておこうと本殿へ向かった。
 本殿の扉を開くと、相変わらず薄暗くて、湿気が立ち込めている。

「ヨスガ。いるか?」

 どうせいるだろうと決めてかかりつつも、呼びかけてみる。

「おーい。ヨスガ」

 けれど、一向に返事はない。そこでようやく気がついた。神棚の前に、刀が置かれていないことに。

「ヨスガ?」

 周囲を見渡してみる。けれど刀は見当たらない。
 本殿を出て周りを散策する。手水舎の裏を、木の後ろを。でもいない。
 家に戻って探してみる。居間を、中庭を、台所を。でもいない。
 自室に戻って中を見渡す。でもいない。
 まあ、そのうち出てくるだろう。そのときはそう思ったけれど、一向にヨスガは姿を現さなかった。

 そしてそれから一週間の月日が流れた。未だにヨスガは戻らない。
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