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モーサン町編
もっと甘えてよ
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俺らは湯船から一旦上がり、メノは椅子に、俺はその後ろに配置した。
「ね、ねぇメノ、本当に誰にも言わない?」
「わ、私だって、駿河くんに背中洗ってもらったなんて言えないよ……でも、私の魅力に気づいてもらいたいから、早く洗って……」
「魅力、ねぇ……」
洗い用タオルにボディソープを付けながら、音が響くなかそんな話を聞いていた。
「……駿我くん、タオル巻いたままじゃ洗えないでしょ? 脱がしてもらってから洗わなきゃ」
「いやいやいや!! 俺がそんなヤラシイ事できる訳ないよ!!」
「もう、草食系なんだからぁ……」
そう言うとメノは手を後ろにまわし、ゆっくりと、巻いていたバスタオルを外した。不覚にも、俺の心臓がドクッといった。
背中のラインが丸見えで、線を辿っていくと……駄目だ駿河! いくら女の子が許可を下ろしても、流石にそれはまずい!
「もぉ、早くしてよ……」
「わ、分かったから、身体ごとこっち向くなよ……」
緊張しているメノよ体をゆっくりほぐすように、極力丁寧に洗った。
「力加減はこんな物か?」
「うん、気持ちいいよぉ。昔、お兄ちゃんに背中洗ってもらってた頃を思い出すなぁ……」
「へぇ、メノに兄弟がいるんだ」
「──とは言っても、今はまだ日本に居るんだけどねぇ。あっ! もちろん一緒に入ってたのは昔の話だから! ちょっと前までは一人で入っていたから!」
そのちょっと前というのは、どのくらいの期間を表すのだろうか? 人それぞれの感覚だから、よく分かんないな……。
「……はい、もうおしまいでいいよ。次は駿河くんの背中洗うね」
「ああ、頼む」
「……段々、慣れてきた?」
「まあ、いつまでも恥ずかしがってばかりじゃあな……羞恥心を捨てたと言うか」
「そっかぁ。それならいいけど……」
俺は後ろを向き、メノに背中を差し出した。
そして、俺の背中はあっという間に、泡でいっぱいになった。
「メノ、背中洗うの上手だな」
「そ、そう? そんな事言われる機会少ないと思うけど……ありがとう」
その通りだ。まず彼女でもないのに女の子と風呂に入っていて、更に背中洗うの上手だな、なんて普通だったら絶対に聞かないセリフだし。
「……駿我くん、こっちの世界は楽しい?」
「え? あ、ああ、楽しいよ。異世界なんて、モンスターばかりうじゃうじゃいる厄介な世界だと思ってたけど、やってる事は日本と全然変わらないし、とても過ごしやすいよ。それに、メノや七海みたいな、優しい人もいっぱいだからね」
「ほ、本当? 私も、駿河くんがこっちに来てから、とても楽しいんだぁ。前は、町の外ではモンスターが出るから怖くて、ずっと一人でこの町で絵を描いていたから……」
「そうだったのか……」
「だから、この世界のコミケも参加出来なかったの。只只、誰も読んでくれない、私だけの同人誌を描くだけの毎日で……私、本当に異世界でこんな事やりたかったのかな、って思ってて……」
──そうだ。メノは俺らに出会うまで、ずっと独りぼっちだったんだ。孤独で不安な毎日を、長い間送ってきたんだ。もっと早く、俺がここに来ていれば、メノをこんな気持ちに……。
もしかして、本当は資料なんかじゃなくて、今まで寂しかったから、今日こうやって俺をお風呂に誘ったのかな……。
そんなメノは、俺の背中を流し終えると、また浴槽へと戻った。
「……ごめんね、駿我くん。私、パーティに誘ってくれた時、一瞬、入ろうか入らないか迷っちゃった。折角誘ってくれたのに、素直に受け入れられなかった……」
「いいんだ。誰だって急な誘いは戸惑うさ。謝ることなんてない」
「ありがとう……実はね、昨日二人で作った同人誌も、世間に出す予定は無かったの。駿河くんが来てくれたから急遽、あの原稿を本部に提出しよう! って思って、駿河くんに甘えちゃった……」
「──いや、もっと甘えて。いっぱい甘えていいよ」
「……ふぇ? どうして?」
「メノは強いよ、ここで家族も居ないで、ずっと独りで生活していて。俺だったら耐えられない。でも、そうやって今まで我慢してた分、これからはいっぱい甘えてほしいんだ。メノのお兄さんの代わりになれたらいいな……」
「す、駿我くんがお兄ちゃん!? 流石にそれは無理かもだけど……じ、じゃあ……お風呂上がったら、私の髪の毛乾かして……」
「ああ、喜んで」
確かに、急に甘えろなんて言ったって、何を頼めばいいか迷うよな。ちょっと変な事言ってしまったかな。
でも、確かに思ったのは、メノが寂しかった分、俺が取り戻してあげよう。そういう気持ちだった。
※
濡れている髪を、不器用な手で撫でながら、ドライヤーで乾かす。
女の子の髪って、こんな感触なんだ。風呂上がりたてだから、いい香りがする。
「……私、夢を見てるみたい。男の子に髪を乾かしてもらうなんて、考えた事もなかったよぉ。まるで、一つのシチュエーションみたい。そうだ! コミケのフリーペーパーで、ミミライとキランマがお互いの髪の毛を乾かす擬人化漫画を描こうっと!」
「さ、参考になって良かったよ……」
メノはいつからこんな獣モノの同人誌が好きになったんだろう? そして家族は、どんな感情をいだいていたのだろうか?
「……あ、でも、まずは駿我くんの借金返済だったよね。今回用意できる部数は50冊も行かないかなぁ」
「本当にごめんな、俺のせいで、メノにも迷惑掛けちゃって……」
「ううん、だって、私たち仲間だもん。負担は一人で背負わない。駿我くんは私にもそう言いたかったんでしょ? だからさ……私が甘えたくなったら、いっぱい甘える。ね?」
うん、確かにメノの言う通りだ。無理に甘えることも無い。本当に大切なのは、甘えて欲しい時に甘える事だ。
メノの髪の毛に付いていた水滴も、大分乾いてきたので、ドライヤーの電源を切った。
「──そうだ。じゃあ早速だけど、今日は私の隣で寝て欲しいなぁ。あっ! 対策としてだよ? いい?」
「ハハハ……モンスターが入って来た時の対策? なーんて……」
「……駿河くん、私が言ってる事、冗談じゃないよ」
「……え?」
急にガチトーンで話してきたメノに、俺はビビった。そしてメノは突然立ち上がり、ベランダの窓から満月を見上げた。
「こんな月が輝く日は、モンスター達も活発に動くかなぁ。この町も、絶対に安全な訳じゃない。町のセキュリティシステムの性能は良いけど、たまにモンスターが防犯カメラを切り抜けて、人々の家を襲うの」
「そんな……マジかよ……」
「一応、毎日スケッチを使って描いた罠を玄関前に置いているけど、今日はもういっぱい絵を描いて、スケッチを使う魔力がないの。だから、今晩は駿河くんが私を敵から守って欲しい。……いいかなぁ?」
「いや、俺もそうさせてくれ……一人で居るのは怖ぇよ……」
「じゃあお互い様だね。……もう遅いし、そこのシナフィンちゃんから貰った寝袋で寝よっか」
「う、うん……」
──やっぱりここは、外見が日本っぽくても、中身は異世界なんだな……。
魔法だって使えるし、剣術を磨いてる人だって珍しくない。そんな世界だからこそ、モンスターは付き物なのだろう。
大きな不安を抱きながらも、メノの護衛をする一晩が始まったのだった。
「ね、ねぇメノ、本当に誰にも言わない?」
「わ、私だって、駿河くんに背中洗ってもらったなんて言えないよ……でも、私の魅力に気づいてもらいたいから、早く洗って……」
「魅力、ねぇ……」
洗い用タオルにボディソープを付けながら、音が響くなかそんな話を聞いていた。
「……駿我くん、タオル巻いたままじゃ洗えないでしょ? 脱がしてもらってから洗わなきゃ」
「いやいやいや!! 俺がそんなヤラシイ事できる訳ないよ!!」
「もう、草食系なんだからぁ……」
そう言うとメノは手を後ろにまわし、ゆっくりと、巻いていたバスタオルを外した。不覚にも、俺の心臓がドクッといった。
背中のラインが丸見えで、線を辿っていくと……駄目だ駿河! いくら女の子が許可を下ろしても、流石にそれはまずい!
「もぉ、早くしてよ……」
「わ、分かったから、身体ごとこっち向くなよ……」
緊張しているメノよ体をゆっくりほぐすように、極力丁寧に洗った。
「力加減はこんな物か?」
「うん、気持ちいいよぉ。昔、お兄ちゃんに背中洗ってもらってた頃を思い出すなぁ……」
「へぇ、メノに兄弟がいるんだ」
「──とは言っても、今はまだ日本に居るんだけどねぇ。あっ! もちろん一緒に入ってたのは昔の話だから! ちょっと前までは一人で入っていたから!」
そのちょっと前というのは、どのくらいの期間を表すのだろうか? 人それぞれの感覚だから、よく分かんないな……。
「……はい、もうおしまいでいいよ。次は駿河くんの背中洗うね」
「ああ、頼む」
「……段々、慣れてきた?」
「まあ、いつまでも恥ずかしがってばかりじゃあな……羞恥心を捨てたと言うか」
「そっかぁ。それならいいけど……」
俺は後ろを向き、メノに背中を差し出した。
そして、俺の背中はあっという間に、泡でいっぱいになった。
「メノ、背中洗うの上手だな」
「そ、そう? そんな事言われる機会少ないと思うけど……ありがとう」
その通りだ。まず彼女でもないのに女の子と風呂に入っていて、更に背中洗うの上手だな、なんて普通だったら絶対に聞かないセリフだし。
「……駿我くん、こっちの世界は楽しい?」
「え? あ、ああ、楽しいよ。異世界なんて、モンスターばかりうじゃうじゃいる厄介な世界だと思ってたけど、やってる事は日本と全然変わらないし、とても過ごしやすいよ。それに、メノや七海みたいな、優しい人もいっぱいだからね」
「ほ、本当? 私も、駿河くんがこっちに来てから、とても楽しいんだぁ。前は、町の外ではモンスターが出るから怖くて、ずっと一人でこの町で絵を描いていたから……」
「そうだったのか……」
「だから、この世界のコミケも参加出来なかったの。只只、誰も読んでくれない、私だけの同人誌を描くだけの毎日で……私、本当に異世界でこんな事やりたかったのかな、って思ってて……」
──そうだ。メノは俺らに出会うまで、ずっと独りぼっちだったんだ。孤独で不安な毎日を、長い間送ってきたんだ。もっと早く、俺がここに来ていれば、メノをこんな気持ちに……。
もしかして、本当は資料なんかじゃなくて、今まで寂しかったから、今日こうやって俺をお風呂に誘ったのかな……。
そんなメノは、俺の背中を流し終えると、また浴槽へと戻った。
「……ごめんね、駿我くん。私、パーティに誘ってくれた時、一瞬、入ろうか入らないか迷っちゃった。折角誘ってくれたのに、素直に受け入れられなかった……」
「いいんだ。誰だって急な誘いは戸惑うさ。謝ることなんてない」
「ありがとう……実はね、昨日二人で作った同人誌も、世間に出す予定は無かったの。駿河くんが来てくれたから急遽、あの原稿を本部に提出しよう! って思って、駿河くんに甘えちゃった……」
「──いや、もっと甘えて。いっぱい甘えていいよ」
「……ふぇ? どうして?」
「メノは強いよ、ここで家族も居ないで、ずっと独りで生活していて。俺だったら耐えられない。でも、そうやって今まで我慢してた分、これからはいっぱい甘えてほしいんだ。メノのお兄さんの代わりになれたらいいな……」
「す、駿我くんがお兄ちゃん!? 流石にそれは無理かもだけど……じ、じゃあ……お風呂上がったら、私の髪の毛乾かして……」
「ああ、喜んで」
確かに、急に甘えろなんて言ったって、何を頼めばいいか迷うよな。ちょっと変な事言ってしまったかな。
でも、確かに思ったのは、メノが寂しかった分、俺が取り戻してあげよう。そういう気持ちだった。
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濡れている髪を、不器用な手で撫でながら、ドライヤーで乾かす。
女の子の髪って、こんな感触なんだ。風呂上がりたてだから、いい香りがする。
「……私、夢を見てるみたい。男の子に髪を乾かしてもらうなんて、考えた事もなかったよぉ。まるで、一つのシチュエーションみたい。そうだ! コミケのフリーペーパーで、ミミライとキランマがお互いの髪の毛を乾かす擬人化漫画を描こうっと!」
「さ、参考になって良かったよ……」
メノはいつからこんな獣モノの同人誌が好きになったんだろう? そして家族は、どんな感情をいだいていたのだろうか?
「……あ、でも、まずは駿我くんの借金返済だったよね。今回用意できる部数は50冊も行かないかなぁ」
「本当にごめんな、俺のせいで、メノにも迷惑掛けちゃって……」
「ううん、だって、私たち仲間だもん。負担は一人で背負わない。駿我くんは私にもそう言いたかったんでしょ? だからさ……私が甘えたくなったら、いっぱい甘える。ね?」
うん、確かにメノの言う通りだ。無理に甘えることも無い。本当に大切なのは、甘えて欲しい時に甘える事だ。
メノの髪の毛に付いていた水滴も、大分乾いてきたので、ドライヤーの電源を切った。
「──そうだ。じゃあ早速だけど、今日は私の隣で寝て欲しいなぁ。あっ! 対策としてだよ? いい?」
「ハハハ……モンスターが入って来た時の対策? なーんて……」
「……駿河くん、私が言ってる事、冗談じゃないよ」
「……え?」
急にガチトーンで話してきたメノに、俺はビビった。そしてメノは突然立ち上がり、ベランダの窓から満月を見上げた。
「こんな月が輝く日は、モンスター達も活発に動くかなぁ。この町も、絶対に安全な訳じゃない。町のセキュリティシステムの性能は良いけど、たまにモンスターが防犯カメラを切り抜けて、人々の家を襲うの」
「そんな……マジかよ……」
「一応、毎日スケッチを使って描いた罠を玄関前に置いているけど、今日はもういっぱい絵を描いて、スケッチを使う魔力がないの。だから、今晩は駿河くんが私を敵から守って欲しい。……いいかなぁ?」
「いや、俺もそうさせてくれ……一人で居るのは怖ぇよ……」
「じゃあお互い様だね。……もう遅いし、そこのシナフィンちゃんから貰った寝袋で寝よっか」
「う、うん……」
──やっぱりここは、外見が日本っぽくても、中身は異世界なんだな……。
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