伯爵令息は心トキメク恋がしたい!〜指南書は恋愛小説。R18ってなんですか?〜

ゆずは

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僕の愛読書

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「僕は貴方に相応しくない……っ、貴方は王子で……僕は平民なんだから…!!」
「俺がいつ身分を気にしたんだ?俺は俺が思うように行動してるだけだ」
「でも、殿下…っ」
「俺がお前を愛した。お前の黒髪も黒い瞳も、忌み嫌うわけがない。お前が稀代の魔法師であることも、関係ない。……いや、関係なくはないか。お前の容貌も、その能力も、俺はすべてを愛しているんだ」
「……殿下……っ」
「身分が違うからと言って拒むのはやめてくれ。お前が俺を嫌うと言うなら…お前の心が俺に向くまで口説き続けるだけだ」
「僕は……」
「お願いだ、ハル。お前の心を、俺に預けてくれないか…?」
「殿下……クリフト殿下……!」
「ハル……っ」



*** *** ***
*** ***
***


「はぁ~~~っ、うう、いいっ、何度読んでもいい……!!!」

 何度も読んでちょっとクタッとなってしまったやや薄い書物を、僕は大切に閉じて胸の中に抱き込んだ。
 魔力が高い平民生まれの少年と、彼を見初めた第二王子の身分差の恋。
 数々の試練を乗り越えて、女神の前で愛を誓う二人。二人を祝福する光の花弁。

「はぁ……、どうしよう……ドキドキする……」

 クリフト第二王子が欲に負けて主人公のハルを押し倒して愛を囁きながら抱き潰すのに、ハルはその愛を理解せずに王子のもとを去ってしまう…。
 見つかるたびに育まれる愛。
 そして最後の喘ぎ声すら脳内で響くんじゃないかと思うくらい詳細に描かれた『初夜』。男でも女でもと噂の、甘くて淫靡な性描写。

「あ………、勃った」

 もう何度読んでも勃つ。確実に勃つ。不能で悩んでる人がいたら、是非読んでもらいたい。

『クリフトの指は慈悲なくハルの後孔を暴いていく。
 足されていく香油からは花の香が漂い、ハルの理性すら奪おうとする。濡れた水音は確実にハルの耳を犯し、花茎から白濁の蜜を溢れさせるに至る。
 クリフトの硬く反り上がった男根は、期待にその先端をいやらしく濡していた。
 ハルの後孔は甘く解れ、クリフトの指で限界まで広げられる。そこに灼熱の杭が押し当てられ、吸い付く内腔を押し広げるように奥へと進む。
 前へ逃れようとするハルの腰をクリフトは両手で掴み、不敵な笑みを浮かべながら一息に腰を押し進めた。
 前立腺を擦られ、最奥まで貫かれた瞬間、ハルの体は痙攣を起こしたように震え、花茎は白濁を撒き散らした』

「ふぁ……」

 読み物…というより、他人の閨を盗み見てしまったような気分だ。
 けど、これを読むだけでお腹の奥がきゅうきゅうし始めて、アナルはキュって締まるし、ペニスは硬くなって蜜をこぼしてしまう。
 僕ははぁ…と息をついて、テーブルの上のベルを鳴らした。

「失礼します」

 ノックの音と共に現れたのは、僕の護衛騎士であるイレミアス・バーデン。子爵家の次男。

「ミア、お願い」
「……またですか」
「うん、また」

 ミアは溜息をつくけど、僕のお願いを聞いてくれる。
 僕はいそいそとベッドに上がって、トラウザーズを脱いだ。
 下着はハルが愛用してるちょっと過激なもの。クリフトが買い与えているものだけど、この書物が出回ってから、店先でたくさん見かけるようになった。
 僕はうつ伏せになって腰だけを高くする。
 ミアの指が、下着を少しずらして、後孔に這った。

「は………」

 キュポンって音がして、香油の瓶の蓋が開く。

「あ……っ」

 とろりと冷たい香油がお尻にかかって、ぐちゅぐちゅ音を出しながら指が何本か入ってきた。

「あ………、はぁ……はぁ……」
「……『濡れた水音は確実にハルの耳を犯し、花茎から白濁の蜜を溢れさせ』」
「あうううっ」

 僕の好きな低い声。
 慣れた指が前立腺を擦って、僕はミアの朗読を聞きながら最初の射精の快感を味わう。
 書物の内容と同じように僕を攻めたてるミア。
 そのうち、後孔にぴたりと熱いものがあてがわれる。

「あ…あ…」

 ぬぷ…って頭だけ入ってくるミアの剛直。

「あ……っ、あ、みあ、みあぁぁっ」
「…っく」
「きゃあああ……!!」

 ずぶぶ……って、剛直が一気に僕の最奥に届く。
 当然、ハルと同じように僕は白濁を撒き散らしてて。

「あ、あんっ、みあ、みあぁっ、いい、いいっ」
「……っ、エリアス、様……っ」

 切羽詰まったミアの声もいい。
 僕の腰を両手で鷲掴みにして、朗読の余裕はないけど、ガツンガツンって脳内に響くくらい腰を打ち付けられる。

「あっ、イく、イっちゃ……、あ、あっ、みあ、だめ、もれちゃう……っ」
「たくさん漏らしてください……っ」
「そんな……っ、あ、あ~~!!!」
「………っ」

 ミアが息を詰めて僕の奥に大量の熱い飛沫が放たれたのと同時に、僕のペニスからはプシャァって精液じゃないものが飛び出た。
 ミアが最後まで絞り出すために軽く腰を揺らすたびに、プシャ、プシャって出続ける。

「あ…………ん」
「……『俺の形を覚えたか?』」
「ぁんっ」
「『まだ欲しいのか。お前の中はまだ俺を求めてるな?』」
「あ、あっ、ほしい、ほしい…っ」
「『なら、いくらでも注いでやる。腹が満たされるまで…な!』」
「あああんんっっ」

 ミア、ミア、いい、いい!
 声も、ペニスも、僕の理想通り……!!










*****
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