【完結】魔法が使えると王子サマに溺愛されるそうです〜婚約編〜

ゆずは

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第1章 魔法を使ったら王子サマに溺愛されました。

43 もっと、たくさん

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「アキもきっと俺の匂いになってる」
「……そう、かな?」
「ずっと俺の腕の中にいたからな」

 正視できなくて枕に顔を押し付けていたら、耳の下あたりに吐息が触れた。

「アキ」

 体が震えた。
 柔らかくて温かいものが、そこに触れた。
 背筋を駆け上がるのは、快感、で。

「着替えよう」

 …色っぽい声。
 自分の体調が万全でないことは、十分わかってる。
 けど、もっと触れてほしい。

「アキ」

 呼ばれた。
 …そしたら、頭にキスされた。すごく愛しそうに、何度も何度も。

 ゆっくり、枕から顔を上げた。
 俺を見下ろす瞳に、胸がドキドキしてくる。

 額に唇が触れた。それから、目元に、頬に、キスが繰り返されて、…望んだものがようやく唇に触れてきた。

「ん…んぅ」

 なんの躊躇いもなく舌を迎え入れ、絡め合う。上顎を舐められて、舌を吸われて、下腹部にジン…と熱が溜まっていく。

 クリスの手は俺のシャツのボタンを外して、ズボンのボタンも外してしまう。
 たったそれだけの刺激でも、また熱がこもる。
 触れて。
 もっと、たくさん。

「クリス」
「着替えるだけだよ」

 …って言葉に、内心、すごく、残念に思ってしまって。

「……ん」

 でも、俺の体調のことを思って、クリスは何もしてこないんだろうし…。わがまま言って困らせたくない、し…。

 クリスが俺から少し離れて、抱き起こしてくれた。
 ボタンを外したシャツは、肩を撫でられてベッドに落ちる。

「アキ、手を上げれる?」
「うん…」

 手を上げていったら、肌着が脱がされて、すぐに別の服を着せられた。
 すごくゆったりとした、手触りのいいもの。とにかく大きくて、長袖だけど、手を伸ばすと指先まで隠れてしまう。

「…これ、クリスの?」
「そうだ。大きいから寝間着に丁度いいだろう」

 …彼シャツ…なんて言葉が脳裏に浮かんだ。見る方の気持ちはわからないけど、着るとクリスの匂いに包まれて、嬉しいような恥ずかしいような、そんな気分になる。
 俺の動揺なんてお構いなし…というか気づかないまま、クリスは俺をまたベッドに沈めた。
 それから、膝のあたりから上に向かって撫でられた。

「っ、あ」

 ぞわりとする。
 ウエスト部分に指が触れ、下着のふちに指がかかった。

「えと、下は、いい、から」

 下着ごと脱がされそうで、流石に恥ずかしいからそう言っても、クリスは首を横に振る。

「駄目だ」

 そう告げて、下着と一緒にズボンを脱がされた。
 …する気のないクリスの前で、いくらクリスの服を一枚着てるからって、こんな格好、恥ずかしすぎて困る。

 たったこれだけの触れ合いで、俺のが半勃ちになってること、気づかれてしまう。
 どんなに恥ずかしいと言っても、クリスは楽しそうにしてるだけで、他の着替え……特に下着とかをくれる様子はない。
 こんな格好、とてもじゃないけど落ち着かなくて嫌だけど、クリスが「いつでも触りたい」って言うから、仕方ないか、って、受け入れてしまった。

 ……好き、だなあ。
 なんか、どんどん気持ちが膨らんでいくような気がする。

 だから、扉がノックされて「食事にしよう」っクリスが俺から離れたとき、

「クリス」

 って、扉に向かったクリスを、呼び止めてしまった。

「ん?」

 クリスは振り向いてくれる。

「……好き」

 あまり言葉にしないけど、本当に好きだから。

「……知ってるよ」

 クリスも口元に笑みを浮かべた。とても、嬉しそうに。
 それからベッドまで戻ってきて…、唇を塞がれた。

 もっと。
 もっとほしい。

 首に両腕を回して抱きついて、舌を絡める。

「ん……んふ…」

 くちゅくちゅ、音がする。
 また、腰に熱がたまる。
 足をこすり合わせていたら、クリスの手が服の上から胸に触れてきた。
 指先で、乳首を撫でられて、つままれる。

「はぅ」
「アキ…可愛い」
「ん…あ、あぅ」

 痛みが快感にすり替わってる気がする。
 体が、もっと、もっと、って、言ってる気がする。

「すまない……アキ、少しだけ」

 乳首をいじっていた手が、裾から中に入り、頭をもたげていた俺のものに触れた。

「ひあぁっ」
「アキ…たくさん、声を出せ」
「ん…あ、ああっ」

 気持ちがいい。
 俺の先走りで濡れたクリスの手は、的確に俺の感じるところを刺激してくる。

「あ…あ…やあぁっ、くりす…もっと、もっとぉ…っ!!」
「っ、アキ」

 腰が揺れてしまう。
 クリスの手が、裾をまくりあげてきた。
 硬くなったそれを扱きながら、へその近くに口づけてくる。

「あ、やだ、あ、ああっ」

 そのまま唇が下腹部に触れて濡れた俺のものを、ベロリと舐めてくる。

「…………っ!!あ、あっ!!!」

 舌先で鈴口をいじられ、そのまま、咥えられた。

「はう…ぅっ」

 濡れた指は後ろの窄まりに伸ばされて…周囲に触れてから、中に入ってくる。

「………っ」

 心臓が、壊れそうだ。

「あ、あっ、ま、って、あ、あぁぁっ」

 だめ。
 気持ちよすぎて、おかしくなりそう。

「クリス………くりすぅ…っ」

 指が増えた。
 中で、その部分に触れられたとき、腰が跳ねた。

「ひぁぁ……っ、あ、ああっ!」

 中の指はそこばかりをぐりぐりなで回す。
 舌は限界まで膨らんだ俺の物を丹念になめて、口には吸われて……、もう、我慢が、できなくて。

「やだぁ、いく、から、くち、はなしてぇぇぇ…」

 でも離してくれない。
 それどころか、促されるように強く吸われてしまう。

「あ、い、いく、いくうっ、あ、ああああ――――……っ!!」

 びくびく腰が震えた。

「は………ぁぁ、ん、んぅ…」

 唇と舌に、最後まで搾り取られるように促された。
 ゆっくり、後ろからも指が抜かれる。
 それからようやく、唇も離れた。


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