【完結】魔法が使えると王子サマに溺愛されるそうです〜婚約編〜

ゆずは

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閑話 ②

腐女子的分析 ◆セシリア

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*5章、エーデル領から王都に帰還する馬車内の小話です。









 何度も言うが、この世界では同性同士の結婚が認められている。
 それでも血筋を絶やさないため、後継ぎには異性を娶ることが推奨されてる。ま、それだって、家族の理解があれば超えられる壁だ。
 だから、同性愛はハードルが低い。成就しやすい。
 人口的に壊滅状態にはなっていないのだから、少数であることは確かなことだ。圧倒的に異性愛者が多い。うん。当然。世界が成り立たなくなる。

 私の周りには異性愛者しかいなかった。
 街には同性の伴侶を持つ人も何組かいたけれど。
 けど、なんだろう。
 エーデル領を訪れた、第二王子殿下一行。
 腐女子の感が冴えまくる。
 クリストフ殿下とアキラさんは、語るまでもない。どこからどう見ても愛し合ってる恋人同士。
 アキラさんはこの兵団を『クリス隊』と呼ぶ。正式な名称はないらしい。
 クリス隊の皆さんは、各々レベルが高い。
 腕じゃなくて見目で選ばれたのか!?と思うほどに見目がいい…。いや、そんなことはないのだけれど。

 まず、団長のオットー様。
 普段の言葉使いはとても丁寧。物腰も柔らか。でもたまに殺気が飛ぶ。この人は絶対に攻め。攻めしかない。
 副団長のザイル・リクシー様。
 貴族ってこともあって、身のこなしがどこか優雅。気のいいお兄さん!って感じの人。んで、彼は受け。多分受け。流され系受け。強気受けにせまられる弱気攻めなら可。
 ディック様は、ちょっとヘタレ系攻め。
 ミルド様は、ヤンデレ系受け。
 ケイン様は妻帯者だった…。
 ネイトリン・オルブライト様は構いたがりな攻め。
 ヘイデン・キャロウ様はチャラそうに見えて一途攻め。
 ブランドン・ガードナー様は色気振りまく攻め。数人いけそうね…。
 リオ様は、元気だけど甘えたがりな受け。
 ユージーン・アディントン様は甘えるのが苦手な受け。

 ………うむ。
 分類はこんなところか。
 つまりはあれだ。
 クリス隊は私の腐女子としての心を奮い立たせる絶好の素材ということ…!!

「うふふふ」
「……リアさん怖い……」
「素晴らしい!!素晴らしいのよ、アキラさん!!!」

 馬車の小窓から、外を眺めてつぶさに観察して。
 団長と副団長の近さに悶えつつ。
 たまに見せるリオさんの小悪魔な表情にドキドキして。

「お願いだから、俺のことはネタにしないで……」

 引きつった笑顔でミナを膝に乗せてぎゅっと抱きしめてるアキラさんも、可愛らしい。

「……アキラさん」
「なに?」
「殿下のどこを好きになったの?」
「え!?」
「馴れ初めは聞いたけど、それは過程の話でしょう?」

 過程だけではなくて、心の動きを知りたいわけよ。腐女子としては。

「えと……」

 アキラさんの目が泳ぐ。
 何度か窓の外に視線が流れて、殿下のお姿でも確認したのか、頬を染めて口籠る。
 ………可愛い。可愛すぎる。

「……わかんないよ。最初からイケメンだなぁとは思ったけど」
「強引にされて絆されたパターンか……」
「絆されたのかなぁ…」

 元々の性指向でないなら、絆されたんでしょう。
 それならそれで、ある意味王道。

「……ほんと。あの溺愛ぶり。素晴しい……」

 真っ赤な顔のアキラさん。
 素が出まくってる私も私。

「大丈夫!」
「何が?」
「私は何があっても、アキラさんの味方だから!ずっと応援し続けるから!」
「え」
「だから、この先も殿下とのお話を聞かせてくださいね?」

 耳まで真っ赤にさせたアキラさんが、小さく頷く。勢いの勝利。

「婚姻式には絶対出席するわ。お父様にお留守番してもらいましょう」
「うん」

 恥ずかしそうに、でも、嬉しそうに。
 ほんとに可愛い。
 弟みたい。……現状、私の方が年下だけど。

 その後、休憩のときにアキラさんは殿下にさらわれていった。
 皆から少し離れた場所に連れて行かれて、戻ってきたアキラさんはやっぱり真っ赤で。
 馬車に乗ることなく、殿下に抱きしめられながら殿下の愛馬に乗っていたアキラさんは、とても幸せそう。

 ……はぁ。
 ご馳走様です……。





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