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幼馴染み二人と豊穣の国の王都に着きました
8 西町の冒険者宿/L
しおりを挟むフィーは可愛い。
東町で見失ったときは焦ったけど、その日の宿で、私達の「お仕置き」で、顔を真っ赤にしながら感じまくって、身体をビクビクさせながら涙をポロポロ流す姿に欲情しまくった。
挿れたくて仕方なくて、ついフィーの可愛い蕾を舐め回したら、ディーに殴られた。なので、渋々素股だけで満足することにした。
翌朝、昨夜の情事の余韻が抜けきらないフィーに、私もディーも、抜くところから始まったわけだけど、これは、仕方ない。
うちの子、なんでこんなに可愛いかな…!
顔を赤くしながら、私達からのキスを受け取って、もじもじと足をこすり合わせる姿は、……ほんとに、ね?
朝食の後は、少し休んでからすぐに西町に向かった。
今日は冒険者宿で冒険者登録をする。
その後は西町の散策かな。
そして、明日は、フィーを神殿に送っていく。
だから、こんな風にフィーと時間を過ごせるのは、一旦今日まで。
……やっぱり寂しい。このまま、フィーも冒険者になればいいんじゃない?
「東も南もすごかったけど、西もすごいね」
フィーは私達の手を握ったまま、西町の様子をキョロキョロと見てる。
「冒険者が多いな」
「だね」
西の冒険者宿の店主が、王都の各町にある冒険者宿の統括だからだろう。
平服とは異なる、鎧やローブのような物を身に着けている人が目立つ。
露店の数も多く、もちろん、冒険者ばかりではなく、普通の買い物客や商人たちで、町は賑わっていた。
ディーは地図でざっくりと確認を終えたあと、躊躇いなく歩を進める。
そして昼前に、私達は比較的大きな建物についていた。
「ここ冒険者宿?なんか、普通の宿屋さんみたい」
「そうだな」
「入るよ、フィー」
フィーと手を繋いだまま、ディーが扉を開けた。
「おう、いらっしゃい」
中は、丸いテーブルがいくつか置かれていて、何組か食事をしていた。
私達に声をかけてきたのは、カウンター奥で紙の束を眺めていた男性。黒に近い茶髪の、精悍な顔立ちの人だった。
「食事かい?」
「あ、いや、冒険者登録に来た」
ディーが答えると、その男性は紙の束をカウンターの上に無造作に置くと、私とディーをまじまじと見てきた。
「ふうん。大剣使いと双剣使い……いや、お前さんは魔法も使うのか」
「!」
驚いた。
私はいつも腰に双剣をつけていて、基本的な戦い方も双剣でのものが多い。だから、所見で私を見た人は、魔法を使えることなどわからないのに。
この男性、なんなんだ?
「そう警戒すんなって。俺は店主のレヴィだ。冒険者登録だろ?まず店の裏でお前さん方の腕を見せてくれや。……ああ、そこの小さい坊主もか?けどな、そこの坊主はだめだ。坊主、武器扱えないだろ」
「フィーは今は冒険者にはならないので。2年後に登録予定ですよ。……神官として」
「ほう」
男性――――店主が、上から下までフィーのことを観察した。
フィーはその視線に怯えることもなく、ただじっと、店主を見ている。
店主はカウンターの中から出てくると、フィーの頭をくしゃりとなでる。
「頑張れよ」
「うん!」
……フィーの笑顔、癒やされる……。
「それじゃあ、こっちだ。ついてきな」
店主はそう私達に言って、店の奥の方に進んでいった。
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