幼馴染二人と冒険者になりました!

ゆずは

文字の大きさ
198 / 247
幼馴染み二人と蜜月を過ごします。…蜜月ってなんですか?

20 本懐③/D

しおりを挟む



 フィーの目尻から僅かな涙が落ちた。
 それから真っ赤な顔で頭をふりはじめる。

「でぃー、だめ、ぼく、もらしちゃう……っ、でぃー、だめ、とめて……っ」
「やめない」

 嫌がることはしたくない。
 けど、これは別だ。

「ひぅんん!!!」

 奥の窄まりまで何度も腰を打ち付けた。
 手の動きも早くすると、フィーの足がピンと張り詰め、太腿がピクリピクリと震えだす。

「や、やぁ、でちゃう、でちゃ………っ、んやあああー……!!!!」

 一際高い嬌声。
 とろとろと精液を流していた可愛いペニスは、プシュッと何度かに分けて潮を迸らせた。

「……っ、………っ」

 これまでで一番の締め付けだった。
 奥の窄まりに先端を擦りつけながら、俺のペニスを食い千切ろうとするかのような内腔に、我慢することなく吐精した。
 数度腰を揺らし、フィーの中に熱いものが広がっているのを感じていた。
 改めてフィーを見下ろすと、汗や体液で全身が濡れていた。潮を吹いたペニスはくたりと力をなくしている。

「……っ、ふぅ………っ、ん、フィー、上手に潮を吹けたな?」

 フィーは荒い呼吸のままおれを見て、不意に笑った。

「おなかのなか、あつい……」
「ん、まだ出てる」

 最後の一滴まで出し切りたい。
 どうせまたすぐ戻るだろうが。
 まだ繋がった体。
 この薄い腹の奥に俺の精液が入っているのかと思うと、自然とフィーの濡れた腹をなでていた。

「……ここにたっぷり出したよ、フィー」
「……だ、す?」
「そう。フィーが飲んでくれるだろ?俺の精液だ。……子種がここに入ってる」

 フィーが子供を孕むことができたのなら、恐らく今ので妊娠したはずだと思うほど大量に出した……気がする。
 フィーは少し考えて、また目元をとろりととろけさせ、自分の腹を撫でた。

「……赤ちゃん、できる?」
「「ぐぅ……っ」」

 無邪気な顔と言葉に、俺とエルから潰れた何かの声のようなものが漏れた。
 ……出し切ったはずの俺のペニスが弱冠硬さを取り戻してしまう。

「……フィー、赤ちゃんはできない。でも、フィーが俺たちのものっていう証だ」
「あかし……」

 それっぽいことを伝えると、フィーはまたお腹をさすり、顔を綻ばせる。

「うれしい……」

 その言葉に俺もエルもやられた。
 でもまさかの言葉が続き、現実に引き戻された。

「……でも、ディーは?僕の入れてない。ディーは僕のものにならないの?」

 ……一瞬、フィーの可愛いペニスが俺の尻に入っているところを想像してしまい、すぐに打ち消した。
 ない。それはない。

「………っ、それはいらない。ここに出したら、俺もフィーのものになるんだ」
「……ほんと?」
「本当」

 変に理解したらやりかねないし、フィーが勝手に悩みそうだから、しっかりと訂正しておかなければ。
 うんうんと頷いたフィーは、嬉しそうに笑い、枕元のエルを見た。

「エル」
「ん?」
「エルのも……ちょうだい」

 ……それは精液を、子種を強請る言葉。
 俺たちの理性は、どこかに行くことが決まった。


しおりを挟む
感想 33

あなたにおすすめの小説

嫁がされたと思ったら放置されたので、好きに暮らします。だから今さら構わないでください、辺境伯さま

中洲める
BL
錬金術をこよなく愛する転生者アッシュ・クロイツ。 両親の死をきっかけにクロイツ男爵領を乗っ取った叔父は、正統な後継者の僕を邪魔に思い取引相手の辺境伯へ婚約者として押し付けた。 故郷を追い出された僕が向かった先辺境グラフィカ領は、なんと薬草の楽園!!! 様々な種類の薬草が植えられた広い畑に、たくさんの未知の素材! 僕の錬金術師スイッチが入りテンションMAX! ワクワクした気持ちで屋敷に向かうと初対面を果たした辺境伯婚約者オリバーは、「忙しいから君に構ってる暇はない。好きにしろ」と、顔も上げずに冷たく言い放つ。 うむ、好きにしていいなら好きにさせて貰おうじゃないか! 僕は屋敷を飛び出し、素材豊富なこの土地で大好きな錬金術の腕を思い切り奮う。 そうしてニ年後。 領地でいい薬を作ると評判の錬金術師となった僕と辺境伯オリバーは再び対面する。 え? 辺境伯様、僕に惚れたの? 今更でしょ。 関係ここからやり直し?できる? Rには*ついてます。 後半に色々あるので注意事項がある時は前書きに入れておきます。 ムーンライトにも同時投稿中

【完結】僕は、妹の身代わり

325号室の住人
BL
☆全3話  僕の双子の妹は、病弱な第3王子サーシュ殿下の婚約者。 でも、病でいつ儚くなってしまうかわからないサーシュ殿下よりも、未だ婚約者の居ない、健康体のサーシュ殿下の双子の兄である第2王子殿下の方が好きだと言って、今回もお見舞いに行かず、第2王子殿下のファンクラブに入っている。 妹の身代わりとして城内の殿下の部屋へ向かうのも、あと数ヶ月。 けれど、向かった先で殿下は言った。 「…………今日は、君の全てを暴きたい。 まずは…そうだな。君の本当の名前を教えて。 〜中略〜 ねぇ、君は誰?」 僕が本当は男の子だということを、殿下はとっくに気付いていたのだった。

その捕虜は牢屋から離れたくない

さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。 というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

幼馴染を溺愛する旦那様の前からは、もう消えてあげることにします

睡蓮
恋愛
「旦那様、もう幼馴染だけを愛されればいいじゃありませんか。私はいらない存在らしいので、静かにいなくなってあげます」

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

「出来損ない」オメガと幼馴染の王弟アルファの、発情初夜

鳥羽ミワ
BL
ウィリアムは王族の傍系に当たる貴族の長男で、オメガ。発情期が二十歳を過ぎても来ないことから、家族からは「欠陥品」の烙印を押されている。 そんなウィリアムは、政略結婚の駒として国内の有力貴族へ嫁ぐことが決まっていた。しかしその予定が一転し、幼馴染で王弟であるセドリックとの結婚が決まる。 あれよあれよと結婚式当日になり、戸惑いながらも結婚を誓うウィリアムに、セドリックは優しいキスをして……。 そして迎えた初夜。わけもわからず悲しくなって泣くウィリアムを、セドリックはたくましい力で抱きしめる。 「お前がずっと、好きだ」 甘い言葉に、これまで熱を知らなかったウィリアムの身体が潤み、火照りはじめる。 ※ムーンライトノベルズ、アルファポリス、pixivへ掲載しています

処理中です...