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4.具体的婚約破棄ざまぁ その1(不貞行為の発見)

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4.具体的婚約破棄ざまぁ その1(不貞行為の発見)
 
 婚約破棄ざまぁは大きく分けて、「主人公が婚約破棄」「婚約者から婚約破棄」に別れます。(当たり前か)今回は「主人公が婚約破棄」の中でよくある冒頭を紹介します。それは「不貞行為の発見」です。

 婚約者が浮気相手とベッドの上で裸になっているところからスタートします。浮気相手が妹というのが2021から現在2022上半期のトレンドですかね。見られた婚約者は「慌てふためく」か「逆ギレ」をします。多く「慌てふためく」です。

 この不倫現場の発見スタートの場合は、当たり前ですが「主人公が婚約破棄」を言い渡しますね。そして、「今までしてきた経済的支援を断ち切る」と告げます。婚約者の方が紐だったということですね。そして、最初は「主人公の家がお金持ち」という作品が多かったのですが、「この頃は婚約者の浮気相手が妹の可能性が高い」ということもあるのですが、「経済的支援の源は主人公自身が稼いだもの」というのが増えてきました。

 婚約者の家はその支援なしには首が回らなくなるので、それが分かっている婚約者は自分でどうなるかを説明して「慌てふためき」、そんなことも分かっていない婚約者は一回「逆ギレ」して、主人公がどうなるか教えてあげると青ざめるという流れになることが多いです。 「逆ギレ」パターンは「転」の段階で「1ざまぁ」、「結」の段階で「1ざまぁ」の計「2ざまぁ」させることになりますね。

 婚約者の浮気相手の態度は羅列するには多い気がしますが、「ほとんど触れないパターン」が多いかなと。他は「婚約者がお金が無くなることに対してヒステリックになるパターン」「男を主人公から奪える女性としての魅力でマウントを一回取るものの、お金が無くなることで青ざめるパターン」もなくはないですが、「不貞行為の発見」ではあまりないかと。次の投稿「5.具体的婚約破棄ざまぁ その2(パーティー会場)」の方が多いかと思います。
 
 ここまでを「転」とします。「2.起承転結ではなく、転結」でも書きましたが、あえてショートショートで「起承転結」と考えた場合、「起=不貞行為発見」「承=婚約者たちの言い分」「転=婚約破棄。不貞行為によってどうなるかを分からせる、もしくは勝手に分かってくれて絶望」ですね。割合で行くと起承転結で1:3:4:2ぐらいかと。

 そして、「結」
 後日談のような形ですね。ここで一気に場面が変わります。なので、私は「転」をわざわざ「起承転」と言わず、「転」と「結」と言っています。ここでは事実として、婚約者及び浮気相手の落ちぶれる様と、主人公が成功して婚約者よりもいい人と結婚して、幸せな家庭を築くことに触れて終わらせるパターンが多いです。恋愛ジャンルですが、「失恋? も恋愛?」といいますか、主人公が付き合う相手の具体的な内容は書かない作品が多いかと思います。始まり方が始まり方なので、仕方ない部分もありますが、ここをがっつり削る勇気が「不貞行為の発見から始まる婚約破棄ざまぁ(ショートショート)」の魅せ方だと思います。(この勇気が私にはあまりないので下手)

 「1.読者目線で書こう。」で触れましたが、読者は「どんな相手と恋愛したのか」よりも、「ざまぁ」の寸劇を求めてきているということになるのかなと思っています。私もこの頃は推理物のドラマなど、見るのが面倒くさくなったら登場人物の人物像なんていいから早送りして「推理物のトリック」や「落ち」さえわかればいいや、という時もあるので、そういうことなのかと思います。
 
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