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本編2 エガスト王国編
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交渉が失敗した私がやけにならないか気になったのか、扉の向こうでディエゴ王はしばらくいた気がした。
私はディエゴ王の気配が無くなったのを確認して、ノブを一応回してみるけれど、やっぱりカギが閉まっていた。
「はぁ・・・・・・」
ため息をついたけれど、ディエゴ王と話をする前よりは気が楽になった気がした。
(うん、アーサーが無事そうな言い方していたものね)
あの言いっぷりは、アーサーはとりあえず命はありそうなことはわかったし、アーサーが暴れたりしていなければ、身体も無事であろう。アーサーは勇猛だとは聞いているけれど、狂犬なわけではないので、きっと大丈夫なはずだ。
「うん・・・・・・大丈夫・・・・・・よね?」
レオナルド王子に粗相を働いていた部分もあるけれど、今回はあの時よりも緊迫した状況であり、捕虜・・・というかわからないけれど、そういった立ち振る舞いだって、アーサーの方がわかっているはずだ。
となると、アーサー救出作戦はとりあえず、必要なくなった。色々考えなくちゃいけない中で、考える必要があることが1つでも減るのは気持ちとしてだいぶ楽だ。
心配すべきは、お父様とレオナルド王子のこと。
レオナルド王子がどれぐらいでしびれを切らすかわからないけれど、婚約じゃなくて妾のことなのだから、1ヶ月くらいは大丈夫だろう。でも、私がエガスト王国に捕まったことが知られれば、なぜ、お父様はレオナルド王子に私が捕まったのかを説明しなければならないし、あんな貴族や大臣がはびこっているのであれば、自分の身内にお父様の領地を与えたいと考える貴族たちが事実を明らかにするかもしれないし、なんなら尾びれをつけるかもしれない。そうなると、お父様の立場はかなり危うい。売国奴と呼ばれ、死刑・・・・・・それも、磔や火あぶりなどの死刑でも重い死刑になるだろう。
私の瞼の裏に、お父様が炎の中で悶える姿が浮かぶ。
こんな未来はあってはならない。
「早く、エレメンタル王国に行かないと・・・・・・」
コンコンッ
再び、ドアが鳴る。また、ディエゴ王だろうか。
鍵がゆっくりと回されて、
「失礼します」
とディエゴ王とは別の男の声がした。私は別のことを一生懸命考えていたから、逃げる気持ちを作っていなかったので、座ったまま扉を見ると、男が3人、入って来た。
(嘘でしょ・・・・・・)
今までは制服を着た女性や男性が2人や3人でご飯を持ってきてくれた。けれど、今度は、制服の男性に加えて、手練れそうな2人が腰に剣を携えてやってきた。どうやら、ディエゴ王に私の考えが悟られてしまったようだった・・・。
私はディエゴ王の気配が無くなったのを確認して、ノブを一応回してみるけれど、やっぱりカギが閉まっていた。
「はぁ・・・・・・」
ため息をついたけれど、ディエゴ王と話をする前よりは気が楽になった気がした。
(うん、アーサーが無事そうな言い方していたものね)
あの言いっぷりは、アーサーはとりあえず命はありそうなことはわかったし、アーサーが暴れたりしていなければ、身体も無事であろう。アーサーは勇猛だとは聞いているけれど、狂犬なわけではないので、きっと大丈夫なはずだ。
「うん・・・・・・大丈夫・・・・・・よね?」
レオナルド王子に粗相を働いていた部分もあるけれど、今回はあの時よりも緊迫した状況であり、捕虜・・・というかわからないけれど、そういった立ち振る舞いだって、アーサーの方がわかっているはずだ。
となると、アーサー救出作戦はとりあえず、必要なくなった。色々考えなくちゃいけない中で、考える必要があることが1つでも減るのは気持ちとしてだいぶ楽だ。
心配すべきは、お父様とレオナルド王子のこと。
レオナルド王子がどれぐらいでしびれを切らすかわからないけれど、婚約じゃなくて妾のことなのだから、1ヶ月くらいは大丈夫だろう。でも、私がエガスト王国に捕まったことが知られれば、なぜ、お父様はレオナルド王子に私が捕まったのかを説明しなければならないし、あんな貴族や大臣がはびこっているのであれば、自分の身内にお父様の領地を与えたいと考える貴族たちが事実を明らかにするかもしれないし、なんなら尾びれをつけるかもしれない。そうなると、お父様の立場はかなり危うい。売国奴と呼ばれ、死刑・・・・・・それも、磔や火あぶりなどの死刑でも重い死刑になるだろう。
私の瞼の裏に、お父様が炎の中で悶える姿が浮かぶ。
こんな未来はあってはならない。
「早く、エレメンタル王国に行かないと・・・・・・」
コンコンッ
再び、ドアが鳴る。また、ディエゴ王だろうか。
鍵がゆっくりと回されて、
「失礼します」
とディエゴ王とは別の男の声がした。私は別のことを一生懸命考えていたから、逃げる気持ちを作っていなかったので、座ったまま扉を見ると、男が3人、入って来た。
(嘘でしょ・・・・・・)
今までは制服を着た女性や男性が2人や3人でご飯を持ってきてくれた。けれど、今度は、制服の男性に加えて、手練れそうな2人が腰に剣を携えてやってきた。どうやら、ディエゴ王に私の考えが悟られてしまったようだった・・・。
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