51 / 68
まじか……
しおりを挟む
行っちゃったぁ……しっぽ、触りたかったなぁ……また会えたら頼んでみよう
……泥棒、いるんだ。
手すりにつかまり、下を覗いてみる。
そういえば、エスターはどうしたんだろう?
さっき迄彼が居た辺りを見てみるが、エスターは移動したのか姿は見えない。
まだたくさんの人が居るから、見えないだけかなぁ……
ドロシーさん達の姿も分からない……
祭りの会場は広い。キャロンさんにも動いちゃダメだと言われたし、この場で待っていよう。
テーブルの上には、まだ半分残っているグリューワインがあった。
……私は酔っているのだろうか?
いや、前回よりも意識も言葉もハッキリしている。
ちょっと楽しい気持ちがするだけだ。
キャロンさんは酔っていると言っていたけど……
ううん、酔っていない。だってジュースだもの!
せっかくキャロンさんが奢ってくれたんだから、全部飲もう。
コクコクと残りを飲み干した。
二階のベランダ席に座っているのは、私とさっきからいる一組の男女だけ。
通りにはたくさんの人が楽しそうに歩いている。
いいなぁ……みんな楽しそう……
私はこんな賑やかな場所で一人ぼっち……
ま、はぐれちゃったから、しょうがない
ーーーーーー*
「お客様、お代わりはいかがですか?」
お店の人はキャロンさんの空のカップを下げながら、通りを眺めていた私に聞いてきた。
「あ、お代わりはもういい……あれ?」
「まじか……シャーロットちゃん、久しぶりだね」
耳元でキラリと光る三日月の耳飾り。
城で出会った、カイン様だった。
「カイン様、何してるの?」
「ん? 今夜はここで仕事してるんだよ」
よく見ると、彼はお店の名前が入った茶色いエプロンを着けていた。
カイン様は私が飲み干した空のカップを見た。
「あー、これ飲んだのか……さっき女性騎士と一緒に入って来たよね? 彼女はどこに行ったのかな? 他には誰かいないの? エスターくんはどうした、君一人じゃないだろう?」
そう言ってカイン様は通りに目をやった。
「あ、そこにエスターくん居るじゃないか……お?」
カイン様の視線の先を見ると、銀色の髪が見えた。
黒い隊服を着たエスターの側には、赤い髪の美人がいる。二人は何やら話をしていたが、女性がエスターに腕を絡ませると、そのまま歩いて行ってしまった。
「エスター……浮気してる」
「いや! 彼は仕事してるだけだよ、人探しなんじゃないかな?」
「そうなのかなぁ」
……なんだろう……人探しって腕を組むの?
「私とは腕を組んでお出掛けしてくれないのに……」
「シャーロットちゃん⁈ 」
「大人の女性とは歩いて行っちゃうんだ」
「あれは、仕事だって。その証拠に隊服着てるじゃないか」
「でもっ! お祭りに行くなんて言ってなかったものっ!」
ぷうっと頬を膨らますシャーロット。
それを見てカインはボソリと呟いた。
「はぁ、相手が竜獣人じゃなかったらな……」
シャーロットは、カインにぐっとカップを突きつけた。
「カイン様、お代わり持ってきて!」
「え、いやダメだよ君は、これでも酔っ払うだろう⁈ 」( すでに少し酔ってるし……)
「だいじょうぶっ! どうせジュースなんだもんっ!」
ーーーーーー*
十分後、ようやくシャーロットのもとに、ダンとクレアと合流したドロシー達がやって来た。
「まず、私に説明をさせてほしい」
テーブルに突っ伏して、寝てしまっているシャーロットの横に座るカインは、冷たく見下ろしてくる五人に向け言った。
店に女性騎士と彼女が入って来た。その時はチラリと見ただけで気が付かなかったが、空のカップを下げにきたところ、知り合いのシャーロット様だと分かった。
自分がここに来た時には、女性騎士は居なくなっていて、彼女は一人だった。
私は、彼女がエスター様と結婚した事は知っていた、だから彼はどこにいるのかと聞きながら、通りを見下ろした。
そこにちょうどエスター様が見えた。
仕事だと思うが、彼は女性と歩いて行ってしまった。
それを見たシャーロット様が、自分はどこにも連れて行ってもらえないのにと言い出して、拗ねてしまった。
その後、グリューワインを注文し、半分ほど飲んだ。
「シャーロット様は『エスターの浮気者』とさんざん言って寝てしまいました。じゃあ、私は仕事に戻ります」
話を終え、立ち去ろうとするカインを、ダンが止めた。
「知り合いって⁈ シャーロット様とどこで知り合ったんだ」
ダン達から怪訝な顔を向けられたが、カインは素知らぬ顔をした。
「ディーバン男爵の屋敷で。何度か配達に行ったことがあるんだよ、私はいろんな仕事をしているからね」
今度こそ行こうとすると
「女性騎士ってどんなヤツだった?」
はぁ、しつこいなぁコイツ、と思ったが顔には出さないように仕事上の笑顔でカインは答えた。
「獣人だったよ、黒髪の美人だった、耳の形から猫獣人だね」
「今夜の警護は第三騎士団、黒髪の猫獣人……キャロンか……」
「もういいかな? 仕事に戻らないと、今夜は忙しいんだよ」
「あ、ああ済まなかった」
「すみませんでした。ご迷惑をおかけしました」
ドロシー達からお礼を言われ、笑顔を向けたカインは、そのまま仕事に戻ることなく消えた。エスターには一度姿を見られている(彼は覚えているはずだ、あの時目が合ったから)。
必ずここに彼女を迎えに来るだろう、以前シャーロットを攫ったんだ、会えば捕まえられるかもしれない。
ーーーーーー*
ダンは不思議そうな顔をして、寝ているシャーロットの様子を見ていた。
「なぁ、グリューワインで酔うのか?……今夜の物はジュースだろう?」
ドロシーに尋ねた。
「そういえば聞いた様な気がするわ、確かシャーロット様、ぶどうジュースで酔うのよ」
「……マジ?」
確かそうだ、エスター様が「僕がいない時は絶対飲ませないで」と言っていたんだったわ……。
寝ているシャーロットの頬に手を当てると、彼女はフッと口角を上げた。具合が悪い訳ではない様だとホッとする。
「はぁ……どうやって連れて帰ろうかしら」
「あー、俺が背負って帰るしかないか……」
ぽりぽりと頭を掻きながらダンが言う。
「ドロシーさんと私で抱えて帰る方がいいんじゃない?」
「もう少し待って見ましょう、シャーロット様が起きるかも知れないわ」
「そうだなぁ……」
困った様に話す大人達に、ドロシーの息子達が言った。
「さっき、エスター様来てたじゃん」
「エスター様を連れて来ようよ、その辺にいるんじゃないの?」
ドロシーの息子達はベランダから、通りを見下ろした。
「あっ、いた‼︎ 女の人と一緒にいる」
「仲良さそうに腕組んでる」
「腕を組んでる?」
「何ですって!」
息子達の言葉に、ドロシー達も慌てて見ると、確かに赤い髪の女性と腕を組んでいる。
「ほーらねぇ……私なんかより、美人の女性がいーのよ……私とは……出掛けてくれないのに……」
いつの間にかドロシーの横に並び、エスターを見下ろしていたシャーロットは低い声で言った。
「シャーロット様……」
目が座っている……
本当に酔っているみたい……ジュースで……
「もういい……」
「あっ、待ってください、シャーロット様‼︎ 」
拗ねた顔をして、階段を下りようとするシャーロットに、ドロシーは慌てて声をかけた。
……泥棒、いるんだ。
手すりにつかまり、下を覗いてみる。
そういえば、エスターはどうしたんだろう?
さっき迄彼が居た辺りを見てみるが、エスターは移動したのか姿は見えない。
まだたくさんの人が居るから、見えないだけかなぁ……
ドロシーさん達の姿も分からない……
祭りの会場は広い。キャロンさんにも動いちゃダメだと言われたし、この場で待っていよう。
テーブルの上には、まだ半分残っているグリューワインがあった。
……私は酔っているのだろうか?
いや、前回よりも意識も言葉もハッキリしている。
ちょっと楽しい気持ちがするだけだ。
キャロンさんは酔っていると言っていたけど……
ううん、酔っていない。だってジュースだもの!
せっかくキャロンさんが奢ってくれたんだから、全部飲もう。
コクコクと残りを飲み干した。
二階のベランダ席に座っているのは、私とさっきからいる一組の男女だけ。
通りにはたくさんの人が楽しそうに歩いている。
いいなぁ……みんな楽しそう……
私はこんな賑やかな場所で一人ぼっち……
ま、はぐれちゃったから、しょうがない
ーーーーーー*
「お客様、お代わりはいかがですか?」
お店の人はキャロンさんの空のカップを下げながら、通りを眺めていた私に聞いてきた。
「あ、お代わりはもういい……あれ?」
「まじか……シャーロットちゃん、久しぶりだね」
耳元でキラリと光る三日月の耳飾り。
城で出会った、カイン様だった。
「カイン様、何してるの?」
「ん? 今夜はここで仕事してるんだよ」
よく見ると、彼はお店の名前が入った茶色いエプロンを着けていた。
カイン様は私が飲み干した空のカップを見た。
「あー、これ飲んだのか……さっき女性騎士と一緒に入って来たよね? 彼女はどこに行ったのかな? 他には誰かいないの? エスターくんはどうした、君一人じゃないだろう?」
そう言ってカイン様は通りに目をやった。
「あ、そこにエスターくん居るじゃないか……お?」
カイン様の視線の先を見ると、銀色の髪が見えた。
黒い隊服を着たエスターの側には、赤い髪の美人がいる。二人は何やら話をしていたが、女性がエスターに腕を絡ませると、そのまま歩いて行ってしまった。
「エスター……浮気してる」
「いや! 彼は仕事してるだけだよ、人探しなんじゃないかな?」
「そうなのかなぁ」
……なんだろう……人探しって腕を組むの?
「私とは腕を組んでお出掛けしてくれないのに……」
「シャーロットちゃん⁈ 」
「大人の女性とは歩いて行っちゃうんだ」
「あれは、仕事だって。その証拠に隊服着てるじゃないか」
「でもっ! お祭りに行くなんて言ってなかったものっ!」
ぷうっと頬を膨らますシャーロット。
それを見てカインはボソリと呟いた。
「はぁ、相手が竜獣人じゃなかったらな……」
シャーロットは、カインにぐっとカップを突きつけた。
「カイン様、お代わり持ってきて!」
「え、いやダメだよ君は、これでも酔っ払うだろう⁈ 」( すでに少し酔ってるし……)
「だいじょうぶっ! どうせジュースなんだもんっ!」
ーーーーーー*
十分後、ようやくシャーロットのもとに、ダンとクレアと合流したドロシー達がやって来た。
「まず、私に説明をさせてほしい」
テーブルに突っ伏して、寝てしまっているシャーロットの横に座るカインは、冷たく見下ろしてくる五人に向け言った。
店に女性騎士と彼女が入って来た。その時はチラリと見ただけで気が付かなかったが、空のカップを下げにきたところ、知り合いのシャーロット様だと分かった。
自分がここに来た時には、女性騎士は居なくなっていて、彼女は一人だった。
私は、彼女がエスター様と結婚した事は知っていた、だから彼はどこにいるのかと聞きながら、通りを見下ろした。
そこにちょうどエスター様が見えた。
仕事だと思うが、彼は女性と歩いて行ってしまった。
それを見たシャーロット様が、自分はどこにも連れて行ってもらえないのにと言い出して、拗ねてしまった。
その後、グリューワインを注文し、半分ほど飲んだ。
「シャーロット様は『エスターの浮気者』とさんざん言って寝てしまいました。じゃあ、私は仕事に戻ります」
話を終え、立ち去ろうとするカインを、ダンが止めた。
「知り合いって⁈ シャーロット様とどこで知り合ったんだ」
ダン達から怪訝な顔を向けられたが、カインは素知らぬ顔をした。
「ディーバン男爵の屋敷で。何度か配達に行ったことがあるんだよ、私はいろんな仕事をしているからね」
今度こそ行こうとすると
「女性騎士ってどんなヤツだった?」
はぁ、しつこいなぁコイツ、と思ったが顔には出さないように仕事上の笑顔でカインは答えた。
「獣人だったよ、黒髪の美人だった、耳の形から猫獣人だね」
「今夜の警護は第三騎士団、黒髪の猫獣人……キャロンか……」
「もういいかな? 仕事に戻らないと、今夜は忙しいんだよ」
「あ、ああ済まなかった」
「すみませんでした。ご迷惑をおかけしました」
ドロシー達からお礼を言われ、笑顔を向けたカインは、そのまま仕事に戻ることなく消えた。エスターには一度姿を見られている(彼は覚えているはずだ、あの時目が合ったから)。
必ずここに彼女を迎えに来るだろう、以前シャーロットを攫ったんだ、会えば捕まえられるかもしれない。
ーーーーーー*
ダンは不思議そうな顔をして、寝ているシャーロットの様子を見ていた。
「なぁ、グリューワインで酔うのか?……今夜の物はジュースだろう?」
ドロシーに尋ねた。
「そういえば聞いた様な気がするわ、確かシャーロット様、ぶどうジュースで酔うのよ」
「……マジ?」
確かそうだ、エスター様が「僕がいない時は絶対飲ませないで」と言っていたんだったわ……。
寝ているシャーロットの頬に手を当てると、彼女はフッと口角を上げた。具合が悪い訳ではない様だとホッとする。
「はぁ……どうやって連れて帰ろうかしら」
「あー、俺が背負って帰るしかないか……」
ぽりぽりと頭を掻きながらダンが言う。
「ドロシーさんと私で抱えて帰る方がいいんじゃない?」
「もう少し待って見ましょう、シャーロット様が起きるかも知れないわ」
「そうだなぁ……」
困った様に話す大人達に、ドロシーの息子達が言った。
「さっき、エスター様来てたじゃん」
「エスター様を連れて来ようよ、その辺にいるんじゃないの?」
ドロシーの息子達はベランダから、通りを見下ろした。
「あっ、いた‼︎ 女の人と一緒にいる」
「仲良さそうに腕組んでる」
「腕を組んでる?」
「何ですって!」
息子達の言葉に、ドロシー達も慌てて見ると、確かに赤い髪の女性と腕を組んでいる。
「ほーらねぇ……私なんかより、美人の女性がいーのよ……私とは……出掛けてくれないのに……」
いつの間にかドロシーの横に並び、エスターを見下ろしていたシャーロットは低い声で言った。
「シャーロット様……」
目が座っている……
本当に酔っているみたい……ジュースで……
「もういい……」
「あっ、待ってください、シャーロット様‼︎ 」
拗ねた顔をして、階段を下りようとするシャーロットに、ドロシーは慌てて声をかけた。
42
あなたにおすすめの小説
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
子供が可愛いすぎて伯爵様の溺愛に気づきません!
屋月 トム伽
恋愛
私と婚約をすれば、真実の愛に出会える。
そのせいで、私はラッキージンクスの令嬢だと呼ばれていた。そんな噂のせいで、何度も婚約破棄をされた。
そして、9回目の婚約中に、私は夜会で襲われてふしだらな令嬢という二つ名までついてしまった。
ふしだらな令嬢に、もう婚約の申し込みなど来ないだろうと思っていれば、お父様が氷の伯爵様と有名なリクハルド・マクシミリアン伯爵様に婚約を申し込み、邸を売って海外に行ってしまう。
突然の婚約の申し込みに断られるかと思えば、リクハルド様は婚約を受け入れてくれた。婚約初日から、マクシミリアン伯爵邸で住み始めることになるが、彼は未婚のままで子供がいた。
リクハルド様に似ても似つかない子供。
そうして、マクリミリアン伯爵家での生活が幕を開けた。
【完結】初恋の人に嫁ぐお姫様は毎日が幸せです。
くまい
恋愛
王国の姫であるヴェロニカには忘れられない初恋の人がいた。その人は王族に使える騎士の団長で、幼少期に兄たちに剣術を教えていたのを目撃したヴェロニカはその姿に一目惚れをしてしまった。
だが一国の姫の結婚は、国の政治の道具として見知らぬ国の王子に嫁がされるのが当たり前だった。だからヴェロニカは好きな人の元に嫁ぐことは夢物語だと諦めていた。
そしてヴェロニカが成人を迎えた年、王妃である母にこの中から結婚相手を探しなさいと釣書を渡された。あぁ、ついにこの日が来たのだと覚悟を決めて相手を見定めていると、最後の釣書には初恋の人の名前が。
これは最後のチャンスかもしれない。ヴェロニカは息を大きく吸い込んで叫ぶ。
「私、ヴェロニカ・エッフェンベルガーはアーデルヘルム・シュタインベックに婚約を申し込みます!」
(小説家になろう、カクヨミでも掲載中)
【完結】さようなら。毒親と毒姉に利用され、虐げられる人生はもう御免です 〜復讐として隣国の王家に嫁いだら、婚約者に溺愛されました〜
ゆうき
恋愛
父の一夜の過ちによって生を受け、聖女の力を持って生まれてしまったことで、姉に聖女の力を持って生まれてくることを望んでいた家族に虐げられて生きてきた王女セリアは、隣国との戦争を再び引き起こした大罪人として、処刑されてしまった。
しかし、それは現実で起こったことではなく、聖女の力による予知の力で見た、自分の破滅の未来だった。
生まれて初めてみた、自分の予知。しかも、予知を見てしまうと、もうその人の不幸は、内容が変えられても、不幸が起こることは変えられない。
それでも、このまま何もしなければ、身に覚えのないことで処刑されてしまう。日頃から、戦争で亡くなった母の元に早く行きたいと思っていたセリアだが、いざ破滅の未来を見たら、そんなのはまっぴら御免だと強く感じた。
幼い頃は、白馬に乗った王子様が助けに来てくれると夢見ていたが、未来は自分で勝ち取るものだと考えたセリアは、一つの疑問を口にする。
「……そもそも、どうして私がこんな仕打ちを受けなくちゃいけないの?」
初めて前向きになったセリアに浮かんだのは、疑問と――恨み。その瞬間、セリアは心に誓った。自分を虐げてきた家族と、母を奪った戦争の元凶である、隣国に復讐をしようと。
そんな彼女にとある情報が舞い込む。長年戦争をしていた隣国の王家が、友好の証として、王子の婚約者を探していると。
これは復讐に使えると思ったセリアは、その婚約者に立候補しようとするが……この時のセリアはまだ知らない。復讐をしようとしている隣国の王子が、運命の相手だということを。そして、彼に溺愛される未来が待っていることも。
これは、復讐を決意した一人の少女が、復讐と運命の相手との出会いを経て、幸せに至るまでの物語。
☆既に全話執筆、予約投稿済みです☆
召喚先は、誰も居ない森でした
みん
恋愛
事故に巻き込まれて行方不明になった母を探す茉白。そんな茉白を側で支えてくれていた留学生のフィンもまた、居なくなってしまい、寂しいながらも毎日を過ごしていた。そんなある日、バイト帰りに名前を呼ばれたかと思った次の瞬間、眩しい程の光に包まれて──
次に目を開けた時、茉白は森の中に居た。そして、そこには誰も居らず──
その先で、茉白が見たモノは──
最初はシリアス展開が続きます。
❋他視点のお話もあります
❋独自設定有り
❋気を付けてはいますが、誤字脱字があると思います。気付いた時に訂正していきます。
【完結】幼な妻は年上夫を落としたい ~妹のように溺愛されても足りないの~
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
この人が私の夫……政略結婚だけど、一目惚れです!
12歳にして、戦争回避のために隣国の王弟に嫁ぐことになった末っ子姫アンジェル。15歳も年上の夫に会うなり、一目惚れした。彼のすべてが大好きなのに、私は年の離れた妹のように甘やかされるばかり。溺愛もいいけれど、妻として愛してほしいわ。
両片思いの擦れ違い夫婦が、本物の愛に届くまで。ハッピーエンド確定です♪
ハッピーエンド確定
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/07/06……完結
2024/06/29……本編完結
2024/04/02……エブリスタ、トレンド恋愛 76位
2024/04/02……アルファポリス、女性向けHOT 77位
2024/04/01……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる