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第2章
Wellcome to Dita
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よし、まず整理しよう。うん。
わたしは今目的であるディタ盗賊団の一員と一緒にいる。
イーゼル様からの依頼は、盗賊団のアジトに姫として潜入し、お姫様が本当にここで生きていけるのかを探ってくることだった。
そのあとレグルスとの交渉により、お姫様として彼が王宮に婿入りするように好感度を上げてくること、と変更。
つまり、わたしがやることは頭領の好感度をあげること。
すなわち、別に秘密にする必要はない!!!!!
潜入がスムーズにいくのなら、逆に味方を作った方が良い気がする!
幸いギンガは良い奴そうだし、協力してもらって頭領に近づくっていう作戦でいけるんじゃない?
わたしのことも話しておけばフォローしてくれるかもしれないし…
よし!良いアイディア!
「ねぇ、ギンガ!ちょぉぉぉぉっとお話ししたいことがあるんだけど……」
右手を引っ張られながら、ギンガに声をかける。
わたしが作戦を振り返っている間にもぐんぐんと森の奥へ進んでおり、もうずいぶん歩いた気がする。
「おう。もうちょいで入口だぜ。落ち着いてから話そうや。」
「あー、でもアジトに入る前に聞いてもらいたいっていうか…」
そう言うと彼は立ち止まり、きちんとこちらを向いてくれた。やっぱり素直で良い奴決定。
「ほい。」
「? あ、あのねーー」
「じゃなくて。」
わたしと繋いだ左手はそのままに、右手で木の小枝をパキッと折った瞬間…
パカッ
「え?」
足元の地面がなくなり、体が急行直下で落ちていた。
目を閉じている余裕も声を出す余裕もなく、ギンガと繋いだ右手をぎゅっと強く握りしめることしかできない。
ズドン
「んん……?」
頭が回らない。
わたし…落ちた…の?え、落とし穴??
「着いたぜ。」
右手をぐっと引き上げられ、ふらりと立ち上がり、前を向く。
目の前に広がる『Wellcome to Dita』の文字。
ニコニコとこちらを見ているたくさんの男。
陽気な音楽。
どうやら、盛大に歓迎されてしまっているようだーーーー
わたしは今目的であるディタ盗賊団の一員と一緒にいる。
イーゼル様からの依頼は、盗賊団のアジトに姫として潜入し、お姫様が本当にここで生きていけるのかを探ってくることだった。
そのあとレグルスとの交渉により、お姫様として彼が王宮に婿入りするように好感度を上げてくること、と変更。
つまり、わたしがやることは頭領の好感度をあげること。
すなわち、別に秘密にする必要はない!!!!!
潜入がスムーズにいくのなら、逆に味方を作った方が良い気がする!
幸いギンガは良い奴そうだし、協力してもらって頭領に近づくっていう作戦でいけるんじゃない?
わたしのことも話しておけばフォローしてくれるかもしれないし…
よし!良いアイディア!
「ねぇ、ギンガ!ちょぉぉぉぉっとお話ししたいことがあるんだけど……」
右手を引っ張られながら、ギンガに声をかける。
わたしが作戦を振り返っている間にもぐんぐんと森の奥へ進んでおり、もうずいぶん歩いた気がする。
「おう。もうちょいで入口だぜ。落ち着いてから話そうや。」
「あー、でもアジトに入る前に聞いてもらいたいっていうか…」
そう言うと彼は立ち止まり、きちんとこちらを向いてくれた。やっぱり素直で良い奴決定。
「ほい。」
「? あ、あのねーー」
「じゃなくて。」
わたしと繋いだ左手はそのままに、右手で木の小枝をパキッと折った瞬間…
パカッ
「え?」
足元の地面がなくなり、体が急行直下で落ちていた。
目を閉じている余裕も声を出す余裕もなく、ギンガと繋いだ右手をぎゅっと強く握りしめることしかできない。
ズドン
「んん……?」
頭が回らない。
わたし…落ちた…の?え、落とし穴??
「着いたぜ。」
右手をぐっと引き上げられ、ふらりと立ち上がり、前を向く。
目の前に広がる『Wellcome to Dita』の文字。
ニコニコとこちらを見ているたくさんの男。
陽気な音楽。
どうやら、盛大に歓迎されてしまっているようだーーーー
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