11 / 13
戦闘終了と微笑み
しおりを挟む
化け物の体が魔法の干渉により様々な影響を受けていく。ある場所は凍り、ある場所は燃え、ある場所は感電した。
『す、凄い』
アニエルがそう口にした。心の中で俺も頷いた。とてもおぞましい筈なのに綺麗だと思ってしまった。何故かは分からない。
だが、そう感じてしまった。圧倒的なまでにアジ・ダハーカは強かった。分かっていたつもりだったがその認識はまだ足りなかったのだと思い知らされた。アジ・ダハーカは手を化け物に向け
『消えろ』
そう言った次の瞬間、化け物を中心に空間が歪み始め化け物が消えて居なくなっていた。
今の魔法は………空間魔法なのか?神話の魔法の中でも禁忌として恐れられていた魔法の一つだと本で読んだことがある。
禁忌として恐れられていたのには理由がある。その昔、空間魔法を暴走させた者がいてそいつが国一つを一瞬で消滅させたらしい。嘘っぱちかと思っていたが今のを見ると出来てしまいそうだ。
『ふむ、そろそろか』
アジ・ダハーカはアニエルの方を見ると
『そこの娘』
『は、はい、何でしょう』
『この馬鹿者はまだ弱いのでな助けてやってくれぬか?』
アニエルは目を丸くして
『ラミエルが弱いですか?』
『あぁ………弱い』
アニエルは少し考える素振りをみせ
『私に何ができるか分かりませんがやらせて貰います』
と目に決意を込めながら答えた。アジ・ダハーカは満足気に頷きながら
『うむ、良い目だ。よろしく頼むぞ』
と、言って目を閉じた。すると視界が暗くなり徐々に明るくなり始め手に感覚が戻ってきた。俺は溜め息を吐き
『あの神は好き勝手なこと言いやがって…』
そして、アニエルの方を見据え
『その、なんだアニエルこれからよろしくな?』
と、頬を掻きながら言うとアニエルは微笑みながら
『こちらこそよろしくね?ラミエル』
『す、凄い』
アニエルがそう口にした。心の中で俺も頷いた。とてもおぞましい筈なのに綺麗だと思ってしまった。何故かは分からない。
だが、そう感じてしまった。圧倒的なまでにアジ・ダハーカは強かった。分かっていたつもりだったがその認識はまだ足りなかったのだと思い知らされた。アジ・ダハーカは手を化け物に向け
『消えろ』
そう言った次の瞬間、化け物を中心に空間が歪み始め化け物が消えて居なくなっていた。
今の魔法は………空間魔法なのか?神話の魔法の中でも禁忌として恐れられていた魔法の一つだと本で読んだことがある。
禁忌として恐れられていたのには理由がある。その昔、空間魔法を暴走させた者がいてそいつが国一つを一瞬で消滅させたらしい。嘘っぱちかと思っていたが今のを見ると出来てしまいそうだ。
『ふむ、そろそろか』
アジ・ダハーカはアニエルの方を見ると
『そこの娘』
『は、はい、何でしょう』
『この馬鹿者はまだ弱いのでな助けてやってくれぬか?』
アニエルは目を丸くして
『ラミエルが弱いですか?』
『あぁ………弱い』
アニエルは少し考える素振りをみせ
『私に何ができるか分かりませんがやらせて貰います』
と目に決意を込めながら答えた。アジ・ダハーカは満足気に頷きながら
『うむ、良い目だ。よろしく頼むぞ』
と、言って目を閉じた。すると視界が暗くなり徐々に明るくなり始め手に感覚が戻ってきた。俺は溜め息を吐き
『あの神は好き勝手なこと言いやがって…』
そして、アニエルの方を見据え
『その、なんだアニエルこれからよろしくな?』
と、頬を掻きながら言うとアニエルは微笑みながら
『こちらこそよろしくね?ラミエル』
0
あなたにおすすめの小説
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる