五大魔法で最強なのは雷魔法ではないだろうか?

荒井 恭介

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戦闘終了と微笑み

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 化け物の体が魔法の干渉により様々な影響を受けていく。ある場所は凍り、ある場所は燃え、ある場所は感電した。
『す、凄い』
 アニエルがそう口にした。心の中で俺も頷いた。とてもおぞましい筈なのに綺麗だと思ってしまった。何故かは分からない。
 だが、そう感じてしまった。圧倒的なまでにアジ・ダハーカは強かった。分かっていたつもりだったがその認識はまだ足りなかったのだと思い知らされた。アジ・ダハーカは手を化け物に向け
『消えろ』
そう言った次の瞬間、化け物を中心に空間が歪み始め化け物が消えて居なくなっていた。
今の魔法は………空間魔法なのか?神話の魔法の中でも禁忌として恐れられていた魔法の一つだと本で読んだことがある。
 禁忌として恐れられていたのには理由がある。その昔、空間魔法を暴走させた者がいてそいつが国一つを一瞬で消滅させたらしい。嘘っぱちかと思っていたが今のを見ると出来てしまいそうだ。
『ふむ、そろそろか』
アジ・ダハーカはアニエルの方を見ると
『そこの娘』
『は、はい、何でしょう』
『この馬鹿者はまだ弱いのでな助けてやってくれぬか?』
アニエルは目を丸くして
『ラミエルが弱いですか?』
『あぁ………弱い』
アニエルは少し考える素振りをみせ
『私に何ができるか分かりませんがやらせて貰います』
と目に決意を込めながら答えた。アジ・ダハーカは満足気に頷きながら
『うむ、良い目だ。よろしく頼むぞ』
と、言って目を閉じた。すると視界が暗くなり徐々に明るくなり始め手に感覚が戻ってきた。俺は溜め息を吐き
『あの神は好き勝手なこと言いやがって…』
そして、アニエルの方を見据え
『その、なんだアニエルこれからよろしくな?』
と、頬を掻きながら言うとアニエルは微笑みながら
『こちらこそよろしくね?ラミエル』

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