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本編
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「………私ね、さっき考えていたの。
もうあんな思いはしたくない。辛かった、悲しかった、苦しかった。いつか、いつかいつかいつかはって考え続けて、その"いつか"は来なかったの。もう一度あの方の優しい声の言葉をかけてくれるだけで、もう一度私に笑いかけてくれるだけで、もう一度『好き』と言ってくれたのなら…って。
この考えは前々世の私か、前世の私か、どちらが考えていたことなのか、と」
本当は分かりきっているその言葉を、私は認めたくない。本当に悲しかった、苦しかった、辛かったのだ。だからこそ、もう二度とあんな思いはしたくないと、その感情に無理矢理蓋を閉じた。
「同一人物だと、思おうとしたの。そうすれば、無駄に期待せずにすむから。そうすれば、諦めることができるからって」
でも結局、それを閉じきることができなかった。
たった9歳で芽生えたその感情は、そんな簡単に閉じてしまえるものではなかった。
「……もうとっくに、答えは出てる。わかってる。理解してる。でもそれを認めたとき、もし同じような未来が来てしまって、またあんな思いをするのは、もう嫌なの…」
彼女は私の少しずつ絞り出される小さな声の本音を聞き続けていた。わかっていたという風に、時々小さく首を縦に振りながら。
「……ならば、そうならないよう、変えれば良いではありませんか」
「何、を…」
「王太子殿下が、お嬢様以外を好きになる、という未来をです」
「…無理よ」
不可能だろう、と思った。彼女にはまだ話していなかったが、私は先程まで、よくわからない力に動かされていた。私の意識は完全に…いや、ほとんどなくなり、ほとんど別人である"私"が私として動いていた。
なんとなくだけれど、私はまた"私"になってしまうであろう確信めいたものがあった。私は自由に動くことができない。だから、ネオラの言っていたことはできそうにないのだ。
「あのね、ネオラ。私まだ貴方に話していなかったのだけれど、私、さっきまでずっと変な力みたいなもので動かされていて…」
「やはり、そうでしたか」
私が説明しようと話している途中で、彼女はそうでしたか、と納得したように言っていた。
「…何がなの?」
「愛由美がゲームやラノベなどが好きだった、というのは覚えていらっしゃいますか?」
「ええ、もちろんよ」
「それは良かったです」
彼女はニコリと微笑むと、少し明るめの弾んだ声で話し始めた。
「愛由美が読んでいたラノベというものには、私たちと同じような現状に立っている者たちの話が多く存在していました。
お嬢様はゲームの中では悪役令嬢という立場だという話も、愛由美はよくしていたので覚えていらっしゃると思います。その悪役令嬢なのですが、ちょうど愛由美がラノベをよく読んでいた頃、"悪役令嬢に転生する"といったものの話が流行っておりました。話の内容はもちろんバラバラなのですがその中に、お嬢様が先程話していた"変な力"の働く世界を主題にした物語までもいくつか存在していたのです。
その変な力は"強制力"と呼ばれておりました。簡単に説明しますと、その"強制力"の働く世界は、ゲームなど、物語の中の世界でのみ働き、登場人物のうちの誰かがその物語の通りの動きをしなければ、無理矢理にでも物語のストーリー通りに持って行こうとする力のことなのです。そして"強制力"は登場人物たちがどんなに頑張ろうとも、どんなに抗おうとしても、必ずその物語の通りに進めようとする、とても強大な力です。
もちろん物語の世界なので大抵の場合は、解決方法があります。例えば力のもととなっている者から目をそらすや、その者の言葉を聞かない、などです」
話していることは物語など生まれ変わる前の人生のどちらでも今の世界でも、教科書以外のもので読んだことはないし、前世でゲームなどの経験もなかったことから、私には少し理解が難しかった。
ただその私に働いていた"変な力"は"強制力"と呼ばれるものかもしれない。ということと、その私に働いていた力に解決方法となるものがあるかもしれない。ということが言いたいのだろう、ということはわかった。
「解決方法は何なのか、見当はついているの?まあまずあるのかどうかなのだけど…」
「今お嬢様が正常に動いていることから、それがある可能性は高いと思います。先程シュゼット様…ゲームなら主人公である方を気絶させることで一度力はなくなっているので、いくつか思い当たる節はあります。」
彼女は目を閉じて考え、その思い当たるものを思い出そうとしているようだった。
申し訳ないと思う。彼女は私を幸せにしたいと言って頑張ってくれている。それがとても嬉しいことであると同時に、私の無力さに気付かされる。
彼女には知識がある。でも前世で話を聞いていただけの私には、どうすることもできない。…いいや、私はそれを言い訳にして、何もしようとしなかったのだ。
彼が私を好きでなくなると知っていたのに、頑張っても報われなかったとき、またあの辛い思いをするのは嫌だからと弱気になって、だったら好きにならなければ良いと逃げたのだ。変えようという努力もなしに。
「……私に、何かできることはない?」
逃げて逃げて逃げ続けていた私に、道を教えてくれた彼女の役に立ちたかった。私のために頑張ってくれているのに、私自身が何もしないのは、もうやめようと思えた。
未来を変えたい。私のために、頑張るネオラのためにも。
「私に、お嬢様が力に操られていた間に何があったのか、教えてくださりませんか」
「…それだけで、いいの?私、貴方のためにも、頑張りたいの」
「はい、それだけで良いのです。その経験が、未来を変える鍵となるはずですから」
ネオラは私の問いに対し、大丈夫ですよと朗らかな笑みを浮かべた。たったそれだけで良いのか、それだけでは役に立てていないのでは、と言葉にしようとしたところで、彼女がああでも、と声を出す。
「また力が働き始めた後は、お嬢様がその力に抗えるよう、違う未来を迎えるように頑張って下さい。それはきっと、とても難しいことですが」
「…ええ、当たり前じゃない」
彼女の言葉には、それ以上は求めていない、必要ないということが含まれているように思えた。ならばそれ以上は何も言わない方が良いかと思い、先程口に出そうとしていた言葉を呑み込み、代わりに笑顔を浮かべた。
彼女は私の手から自身の手を離すと、私に椅子に座るように促した。
「そろそろ王太子殿下がこの部屋に参られるころだと思われます。彼が到着されたら、話を始めましょう」
「……レヴォン様が、来るのですか?」
「多分、ほぼ確実に参られると思います。お嬢様は混乱中でお聞きになられていなかったのかもしれませんが、『もう少し落ち着いて考えられるようになったら、シェーヌ様の部屋へとお越しになってください』と教室を出るときにお伝えしていましたから」
どうしよう。彼が来たらどう反応すれば良い?何か話をするなら、何を話せばいい?私笑えるかしら。目を見て話をすることができる?その前に、彼は私と話をしようとする?彼はすでに私に興味をなくしているのに。すでにシュゼット様を意識し始めているから、彼女に手を出した私を恨んでいるのじゃないの?
だとしたら私は、どうすれば…
「お嬢様、大丈夫です。一度、お嬢様が力に操られていたときのことを思い出して下さい。周りにいる方の中に、前々世と言動、ではなくても何かが違うと思ったことが一度でもある方はいませんか?」
ネオラは私が焦り混乱していることに気づき、落ち着かせようと肩をぽんぽんと優しく叩いてくれる。彼女が大丈夫と言うのだから大丈夫だ、と心を落ち着かせようとし、彼女に問われたことを考える。
何かが違うと思ったことは、二度あった。
一度目は、レヴォン様の誕生日パーティー。彼は前々世と違う服を着て、シュゼットの話もせず、馬車の中でも穏やかな時間を過ごすことができた。そのあとは私が一方的に怒り立ち去ってしまったのだが。
二度目は、先程起こったばかりのレヴォン様に水をかけた理由を聞かれたときのこと。彼は『なぜ?』と私たち、というよりは私だけに理由を聞いているように見えた。その時の声が、優しかったのだ。前々世でも全く同じことがあったけれど、その時の彼の言葉には棘があるように感じたのだ。
「…二度、あったわ。どちらも、レヴォン様のとった言動よ」
私はその時のことを思い出しながらゆっくり話すと、彼女はなるほどと頷き頬に手をあてて考える。
私はそれを黙って見つめる。教室からここに来るまでの間に彼女が言っていた『数時間は保つ』という言葉。それはきっと、私が私でいられる時間のことだ。彼女はきっと、もう正解に近い答えを導き出しているのかもしれない。それでもまだ言わないのは確信がないからか、ここに彼がいないからか。
どちらでも良い。ただ、私はネオラを信じているから、彼女が正しいと思うときに正しいと思う行動を、私は言われた通りにする。彼女の力になるには、それが大事なことのはずだから。
私が決心を固め彼女が話し始めるのを待っていると、部屋の扉をノックする音と、1人の男性の声が聞こえた。
「レヴォンだ。話をしに来たのだが、入っても良いだろうか」
私は返事をするより先に、ネオラの方へと視線を向けた。彼女には考えることがたくさんあるはずだ。その中で1人増えても大丈夫なのだろうかと心配になる。
「ネオラは、大丈夫なの?」
「私はもちろん問題はございません。私よりもお嬢様の方が、心配です」
「…私も、大丈夫よ」
ネオラがさっき、大丈夫だと言ってくれたから。と微笑めば、彼女は少し嬉しそうに目を細めた。
大丈夫。私にはネオラがいる。と一度深呼吸をして心を落ち着けると、私は扉の向こうにいるであろう彼に返事をした。
「……レヴォン様、お入りください」
「失礼する」
ネオラが扉を開け、部屋の中へと足を踏み入れた彼は、酷く疲れているように見えた。
もうあんな思いはしたくない。辛かった、悲しかった、苦しかった。いつか、いつかいつかいつかはって考え続けて、その"いつか"は来なかったの。もう一度あの方の優しい声の言葉をかけてくれるだけで、もう一度私に笑いかけてくれるだけで、もう一度『好き』と言ってくれたのなら…って。
この考えは前々世の私か、前世の私か、どちらが考えていたことなのか、と」
本当は分かりきっているその言葉を、私は認めたくない。本当に悲しかった、苦しかった、辛かったのだ。だからこそ、もう二度とあんな思いはしたくないと、その感情に無理矢理蓋を閉じた。
「同一人物だと、思おうとしたの。そうすれば、無駄に期待せずにすむから。そうすれば、諦めることができるからって」
でも結局、それを閉じきることができなかった。
たった9歳で芽生えたその感情は、そんな簡単に閉じてしまえるものではなかった。
「……もうとっくに、答えは出てる。わかってる。理解してる。でもそれを認めたとき、もし同じような未来が来てしまって、またあんな思いをするのは、もう嫌なの…」
彼女は私の少しずつ絞り出される小さな声の本音を聞き続けていた。わかっていたという風に、時々小さく首を縦に振りながら。
「……ならば、そうならないよう、変えれば良いではありませんか」
「何、を…」
「王太子殿下が、お嬢様以外を好きになる、という未来をです」
「…無理よ」
不可能だろう、と思った。彼女にはまだ話していなかったが、私は先程まで、よくわからない力に動かされていた。私の意識は完全に…いや、ほとんどなくなり、ほとんど別人である"私"が私として動いていた。
なんとなくだけれど、私はまた"私"になってしまうであろう確信めいたものがあった。私は自由に動くことができない。だから、ネオラの言っていたことはできそうにないのだ。
「あのね、ネオラ。私まだ貴方に話していなかったのだけれど、私、さっきまでずっと変な力みたいなもので動かされていて…」
「やはり、そうでしたか」
私が説明しようと話している途中で、彼女はそうでしたか、と納得したように言っていた。
「…何がなの?」
「愛由美がゲームやラノベなどが好きだった、というのは覚えていらっしゃいますか?」
「ええ、もちろんよ」
「それは良かったです」
彼女はニコリと微笑むと、少し明るめの弾んだ声で話し始めた。
「愛由美が読んでいたラノベというものには、私たちと同じような現状に立っている者たちの話が多く存在していました。
お嬢様はゲームの中では悪役令嬢という立場だという話も、愛由美はよくしていたので覚えていらっしゃると思います。その悪役令嬢なのですが、ちょうど愛由美がラノベをよく読んでいた頃、"悪役令嬢に転生する"といったものの話が流行っておりました。話の内容はもちろんバラバラなのですがその中に、お嬢様が先程話していた"変な力"の働く世界を主題にした物語までもいくつか存在していたのです。
その変な力は"強制力"と呼ばれておりました。簡単に説明しますと、その"強制力"の働く世界は、ゲームなど、物語の中の世界でのみ働き、登場人物のうちの誰かがその物語の通りの動きをしなければ、無理矢理にでも物語のストーリー通りに持って行こうとする力のことなのです。そして"強制力"は登場人物たちがどんなに頑張ろうとも、どんなに抗おうとしても、必ずその物語の通りに進めようとする、とても強大な力です。
もちろん物語の世界なので大抵の場合は、解決方法があります。例えば力のもととなっている者から目をそらすや、その者の言葉を聞かない、などです」
話していることは物語など生まれ変わる前の人生のどちらでも今の世界でも、教科書以外のもので読んだことはないし、前世でゲームなどの経験もなかったことから、私には少し理解が難しかった。
ただその私に働いていた"変な力"は"強制力"と呼ばれるものかもしれない。ということと、その私に働いていた力に解決方法となるものがあるかもしれない。ということが言いたいのだろう、ということはわかった。
「解決方法は何なのか、見当はついているの?まあまずあるのかどうかなのだけど…」
「今お嬢様が正常に動いていることから、それがある可能性は高いと思います。先程シュゼット様…ゲームなら主人公である方を気絶させることで一度力はなくなっているので、いくつか思い当たる節はあります。」
彼女は目を閉じて考え、その思い当たるものを思い出そうとしているようだった。
申し訳ないと思う。彼女は私を幸せにしたいと言って頑張ってくれている。それがとても嬉しいことであると同時に、私の無力さに気付かされる。
彼女には知識がある。でも前世で話を聞いていただけの私には、どうすることもできない。…いいや、私はそれを言い訳にして、何もしようとしなかったのだ。
彼が私を好きでなくなると知っていたのに、頑張っても報われなかったとき、またあの辛い思いをするのは嫌だからと弱気になって、だったら好きにならなければ良いと逃げたのだ。変えようという努力もなしに。
「……私に、何かできることはない?」
逃げて逃げて逃げ続けていた私に、道を教えてくれた彼女の役に立ちたかった。私のために頑張ってくれているのに、私自身が何もしないのは、もうやめようと思えた。
未来を変えたい。私のために、頑張るネオラのためにも。
「私に、お嬢様が力に操られていた間に何があったのか、教えてくださりませんか」
「…それだけで、いいの?私、貴方のためにも、頑張りたいの」
「はい、それだけで良いのです。その経験が、未来を変える鍵となるはずですから」
ネオラは私の問いに対し、大丈夫ですよと朗らかな笑みを浮かべた。たったそれだけで良いのか、それだけでは役に立てていないのでは、と言葉にしようとしたところで、彼女がああでも、と声を出す。
「また力が働き始めた後は、お嬢様がその力に抗えるよう、違う未来を迎えるように頑張って下さい。それはきっと、とても難しいことですが」
「…ええ、当たり前じゃない」
彼女の言葉には、それ以上は求めていない、必要ないということが含まれているように思えた。ならばそれ以上は何も言わない方が良いかと思い、先程口に出そうとしていた言葉を呑み込み、代わりに笑顔を浮かべた。
彼女は私の手から自身の手を離すと、私に椅子に座るように促した。
「そろそろ王太子殿下がこの部屋に参られるころだと思われます。彼が到着されたら、話を始めましょう」
「……レヴォン様が、来るのですか?」
「多分、ほぼ確実に参られると思います。お嬢様は混乱中でお聞きになられていなかったのかもしれませんが、『もう少し落ち着いて考えられるようになったら、シェーヌ様の部屋へとお越しになってください』と教室を出るときにお伝えしていましたから」
どうしよう。彼が来たらどう反応すれば良い?何か話をするなら、何を話せばいい?私笑えるかしら。目を見て話をすることができる?その前に、彼は私と話をしようとする?彼はすでに私に興味をなくしているのに。すでにシュゼット様を意識し始めているから、彼女に手を出した私を恨んでいるのじゃないの?
だとしたら私は、どうすれば…
「お嬢様、大丈夫です。一度、お嬢様が力に操られていたときのことを思い出して下さい。周りにいる方の中に、前々世と言動、ではなくても何かが違うと思ったことが一度でもある方はいませんか?」
ネオラは私が焦り混乱していることに気づき、落ち着かせようと肩をぽんぽんと優しく叩いてくれる。彼女が大丈夫と言うのだから大丈夫だ、と心を落ち着かせようとし、彼女に問われたことを考える。
何かが違うと思ったことは、二度あった。
一度目は、レヴォン様の誕生日パーティー。彼は前々世と違う服を着て、シュゼットの話もせず、馬車の中でも穏やかな時間を過ごすことができた。そのあとは私が一方的に怒り立ち去ってしまったのだが。
二度目は、先程起こったばかりのレヴォン様に水をかけた理由を聞かれたときのこと。彼は『なぜ?』と私たち、というよりは私だけに理由を聞いているように見えた。その時の声が、優しかったのだ。前々世でも全く同じことがあったけれど、その時の彼の言葉には棘があるように感じたのだ。
「…二度、あったわ。どちらも、レヴォン様のとった言動よ」
私はその時のことを思い出しながらゆっくり話すと、彼女はなるほどと頷き頬に手をあてて考える。
私はそれを黙って見つめる。教室からここに来るまでの間に彼女が言っていた『数時間は保つ』という言葉。それはきっと、私が私でいられる時間のことだ。彼女はきっと、もう正解に近い答えを導き出しているのかもしれない。それでもまだ言わないのは確信がないからか、ここに彼がいないからか。
どちらでも良い。ただ、私はネオラを信じているから、彼女が正しいと思うときに正しいと思う行動を、私は言われた通りにする。彼女の力になるには、それが大事なことのはずだから。
私が決心を固め彼女が話し始めるのを待っていると、部屋の扉をノックする音と、1人の男性の声が聞こえた。
「レヴォンだ。話をしに来たのだが、入っても良いだろうか」
私は返事をするより先に、ネオラの方へと視線を向けた。彼女には考えることがたくさんあるはずだ。その中で1人増えても大丈夫なのだろうかと心配になる。
「ネオラは、大丈夫なの?」
「私はもちろん問題はございません。私よりもお嬢様の方が、心配です」
「…私も、大丈夫よ」
ネオラがさっき、大丈夫だと言ってくれたから。と微笑めば、彼女は少し嬉しそうに目を細めた。
大丈夫。私にはネオラがいる。と一度深呼吸をして心を落ち着けると、私は扉の向こうにいるであろう彼に返事をした。
「……レヴォン様、お入りください」
「失礼する」
ネオラが扉を開け、部屋の中へと足を踏み入れた彼は、酷く疲れているように見えた。
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