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第二話
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「よう、今日も来てやったぞ」
「お待ちしておりました」
あれからドルグ王子は毎日私のところに足を運んでいる
「今日はどんなお話が聞けるのですか?」
「そうだな、今日は前に剣の練習をしていた時はの話をしよう」
他愛もない会話。しかし確実にドルグ王子は私のことが気になり始めている。
私が処刑されるのが二週間後に決まった。ここからは時間との勝負になる。私はドルグ王子へのアピールを強めていく。
「お、おい、なんで手を握るんだ!?」
「ドルグ様が愛おしくなってしまって」
「それって俺の事…好きってことなのか?」
「私はずっとドルグ様をお慕いしておりますよ」
「そうか、そうだったのか」
恋愛において相手を意識させることが一番の成功への近道である。急なボディタッチや突然の告白はドルグ様に私を意識させる最高の手段だ。
その日からドルグ様の態度が明らかに変わった。まずドルグ様は私のことをルビーと呼ぶようになった。そして事あるごとに手を握ったり頭を撫でてくるようになった。
「そうか、ルビーは料理が得意なのだな。花嫁修業を欠かさないのは素晴らしいことだ。偉いぞ」
「ありがとうございます。ドルグ様に褒められると本当に嬉しくて無礼を承知で抱きしめてもらいたくなってしまいます。ですが私は檻の中…この願いは叶うことはないでしょう。ドルグ様と私の間にある鉄の檻が私たちの邪魔をしているのです」
「確かにこの檻が邪魔だな、分かった俺に任せろ」
それから数日間ドルグ王子私の前に姿を現さなかった。やっと来たと思ったら衛兵で私の檻のカギを開けるなりここから出ろと命令する。檻から出るとメイドにとある部屋に案内される。そこにはドルグ王子ともう一人私よりも年上の男性がソファーに座っていた。男性はドルグ王子とは違い大人な雰囲気を醸し出していた。
「初めまして。私はこの国の第二王子ヴォルテールだ」
「これは挨拶が遅れてしまい誠に申し訳ございません。私はルビー・ボーネスと言います」
「知っているよ、なんでもドルグと恋仲らしいではないか」
ドルグ王子を見ると明らかに照れている。やはりドルグ王子と関係を深めてよかった。これは一生に一度の大チャンス、逃すなよ私。
「恋仲なんて私ごときがおこがましいと思いますがドルグ様をお慕いしているのは確かです」
「なるほどな…ルビー・ボーネスお前に提案がある」
「どんな提案でしょうか?」
「貴様はかなり算術にたけているそうだな。ドルグが貴様に算術を習いたいと駄々をこねて困っている。お前ドルグに算術を教えてやる教師になれ」
「そのお役目を果たしたいのですが私はあと数日で処刑される身です」
「知っている。だからチャンスをやろう。処刑は一度保留にしてやる。ドルグの算術の成績を上げて見せろ。そうすれば処刑を取りやめてやる」
そんな簡単なことで?若干怪しさも残るがこれは処刑を免れるチャンス。何としてもやり遂げる。
「……分かりました。そのお役目謹んでお受けいたします」
「せいぜい努力して見せろ」
そう言い残してヴォルテール王子は部屋から出て行った
「お待ちしておりました」
あれからドルグ王子は毎日私のところに足を運んでいる
「今日はどんなお話が聞けるのですか?」
「そうだな、今日は前に剣の練習をしていた時はの話をしよう」
他愛もない会話。しかし確実にドルグ王子は私のことが気になり始めている。
私が処刑されるのが二週間後に決まった。ここからは時間との勝負になる。私はドルグ王子へのアピールを強めていく。
「お、おい、なんで手を握るんだ!?」
「ドルグ様が愛おしくなってしまって」
「それって俺の事…好きってことなのか?」
「私はずっとドルグ様をお慕いしておりますよ」
「そうか、そうだったのか」
恋愛において相手を意識させることが一番の成功への近道である。急なボディタッチや突然の告白はドルグ様に私を意識させる最高の手段だ。
その日からドルグ様の態度が明らかに変わった。まずドルグ様は私のことをルビーと呼ぶようになった。そして事あるごとに手を握ったり頭を撫でてくるようになった。
「そうか、ルビーは料理が得意なのだな。花嫁修業を欠かさないのは素晴らしいことだ。偉いぞ」
「ありがとうございます。ドルグ様に褒められると本当に嬉しくて無礼を承知で抱きしめてもらいたくなってしまいます。ですが私は檻の中…この願いは叶うことはないでしょう。ドルグ様と私の間にある鉄の檻が私たちの邪魔をしているのです」
「確かにこの檻が邪魔だな、分かった俺に任せろ」
それから数日間ドルグ王子私の前に姿を現さなかった。やっと来たと思ったら衛兵で私の檻のカギを開けるなりここから出ろと命令する。檻から出るとメイドにとある部屋に案内される。そこにはドルグ王子ともう一人私よりも年上の男性がソファーに座っていた。男性はドルグ王子とは違い大人な雰囲気を醸し出していた。
「初めまして。私はこの国の第二王子ヴォルテールだ」
「これは挨拶が遅れてしまい誠に申し訳ございません。私はルビー・ボーネスと言います」
「知っているよ、なんでもドルグと恋仲らしいではないか」
ドルグ王子を見ると明らかに照れている。やはりドルグ王子と関係を深めてよかった。これは一生に一度の大チャンス、逃すなよ私。
「恋仲なんて私ごときがおこがましいと思いますがドルグ様をお慕いしているのは確かです」
「なるほどな…ルビー・ボーネスお前に提案がある」
「どんな提案でしょうか?」
「貴様はかなり算術にたけているそうだな。ドルグが貴様に算術を習いたいと駄々をこねて困っている。お前ドルグに算術を教えてやる教師になれ」
「そのお役目を果たしたいのですが私はあと数日で処刑される身です」
「知っている。だからチャンスをやろう。処刑は一度保留にしてやる。ドルグの算術の成績を上げて見せろ。そうすれば処刑を取りやめてやる」
そんな簡単なことで?若干怪しさも残るがこれは処刑を免れるチャンス。何としてもやり遂げる。
「……分かりました。そのお役目謹んでお受けいたします」
「せいぜい努力して見せろ」
そう言い残してヴォルテール王子は部屋から出て行った
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