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3.師匠はお見通し
「遅ぇ」
薬学室に入るなり、机に両足を乗せて座る行儀の悪いイェゼロが不機嫌そうに青年を出迎えた。思わずティオも仏頂面になる。
「んだよ、その不細工な面はあ。ヴァンピア、やっちまえ」
「ひぎゃあっ」
首筋に走った鋭い痛みに、ティオは思わずその箇所を手でかばった。振り返れば、赤と緑の斑模様の実にいくつも細長い針のついた植物の姿があった。針の先からは血と思われる赤い液体が滴っていた。
イェゼロの作った吸血植物だ。血さえあれば土が無くとも存在することができる。また、厄介なことに自身の体を透過させることができ、イェゼロの命令があるまでは姿を消している。
以前泥酔したイェゼロがヴァンピアを暴走させたことがあり、館内は阿鼻叫喚の事態に陥った。その様をケラケラと笑って眺めていた師匠を、ティオはしばらく夢に見た。
「ぎゃははっ、ひぎゃあ!ってお前!ひぎゃあ、って!」
弟子の反応に、イェゼロは腹を抱えて大爆笑した。出来ることなら彼に文句の一つでも言いたいが、仕返しに何をされるか分かったものではない。ティオは唇を噛んで、イェゼロを睨みつけるのみに留めた。
「…ヒィー、ヒー…腹いてぇ…」
ひとしきり笑ったイェゼロは、背もたれに寄りかかった状態で天を仰いだ。滲む涙を指で拭う。
ティオはそんな師匠の机に、茶の入った彼愛用の器を置いた。
「笑いすぎて喉渇いた…。あ~、うま」
どこがそんなに面白いのか全く理解できない、と青年は内心ごちる。だが、目を細めておいしそうにお茶を啜るイェゼロは、何だか憎めない。なんだかんだ自分は彼に甘いな、と思う。
そんな己に嘆息しつつも、ティオはイェゼロが出しっ放しにしている薬草の瓶を所定の棚に戻していく。イェゼロは基本、出して使ったものは元に戻さない。魔力を使って戻せばいいだけの話なのだが、それすら面倒くさがる男だった。
「師匠、明日から俺いないんですから、瓶くらいちゃんと自分で片付けてくださいよ」
「んー」
気の抜けた返事に、彼が片付けないであろうことを悟る。棚の整理のついでに、明日の探索に使えそうなものを物色する。
「ティオー」
「何ですか。お茶のお代わりですか?」
「お前、身の危険を感じたら、他の奴らを見捨ててでも逃げろよ」
てっきりお茶のお代わりのおねだりだろうと思ったのだが、いつになく真剣な眼差しにティオはどきっとした。
「え、と…」
「例え、隊の誰かが四肢を損失したとしても、絶対に治療すんな。すぐ逃げろ」
「それは…っ!」
薬師としての役割を放棄するということではないか。ティオは反論しようと口を開いたが、イェゼロの鋭い眼光に口をつぐんだ。
「ティオ、自衛できねえだろ。オレみたく攻撃型ならまだしも」
「そうですけど、発煙玉や悪臭玉とか色々組み合わせれば…」
「アホ。んな子供だまし、すぐに突破される。それにそんなもん使ったら、場合によっちゃお前が不利になることもある」
「だからって…それに、俺だけ逃げ出したら、師匠の顔に泥を塗ることに…!」
「なんねえよ。余計な心配すんじゃねえ。お前は自分の身のことだけ心配してろ」
「でも…」
彼の言い分は理解できる。だが、せっかくイェゼロが探索隊の一人として推薦してくれたのだ。少しは師匠の期待に応えたいと思ってしまう。選ばれた時は、恐怖と不安で逃げ出したくなっていたと言うのに。
「オメーはなんっもわかってねえから教えてやる。第七階層から選ばれた獣人は、鷹と兎の種族だな」
「?はい、そうですけど」
「鷹は視覚、兎は聴覚に優れている。しかもどっちも素早いってことは、逃げ足も速い。つまり誰よりも先に異変を察知することが出来て、いの一番に逃げ出せるってわけだ。調獣師の餓鬼共が何を調伏してるのかわからねえが、ゼルの推薦だ。感知に秀でた魔獣を率いてるはず」
ティオは言葉を失った。イェゼロの説明には妙な説得力があった。
彼らの話を聞く限りでは、明日の探索に意欲的だったが、見せかけだったのだろうか。
「…もし、もし師匠の話が本当だとして」
「本当に決まってるだろうが、アホティオ」
イェゼロは不愉快そうに顔をしかめた。
「…じゃあ、師匠はどうして俺なんかを推したんですか!?」
自分自身でもわからないが、ティオの声は震えていた。
最初から馬鹿正直に探索させるつもりが無いのであれば、逃げ足の速い薬師か攻撃に長けた薬師を選べばよかったのではないか。
ティオは身体能力が高いわけでもなく、武器の扱いに長けているわけでもない。ましてや、イェゼロみたくヴァンピアのような攻撃型植物を作り出せるわけでもない。どちらかと言えば、薬草の成分をちまちま調べたり、どの香草を調合すればおいしいお茶になるか頭を悩ませたり、とそんな地味な作業をするのが好きなのだ。
「俺の面子のため。ゼルとイヴァハが自分の直属の部下を推薦してきてんだ。俺だけ、そこらの薬師を指名するわけにもいかねえだろう」
イェゼロはいけしゃあしゃあと言ってのけた。
そんな理由で選ばれたのだと知って、ティオは一気に疲労感に見舞われた。卑屈な彼だが、心の奥底では淡い期待を抱いていたのだ。己も分かっていない素質をイェゼロが見抜いて、抜擢してくれたのでは、と。
「って言うのもあるが、一番大きな理由は、お前なら絶対に何が何でも生きて戻ってくるだろうと思ってな」
「どういう、意味ですか?」
悪戯小僧のように嫌らしくニタニタと笑うイェゼロに、ティオは嫌な予感がしつつも尋ねた。
「お前、ソルダートが好きなんだろ」
「なっ!?」
予想の斜めをいく理由に、ティオは上擦った声を上げた。まずい、と瞬時に察して口を噤む。だが、逆にその反応でイェゼロに確信を与えてしまっていた。
「な、なんの話かさっぱり」
「とぼけるの下手すぎか、おい。目泳ぎまくってるし、発汗やべえし。それでよく誤魔化せると思ったな」
「うぐ…っ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべるイェゼロが憎たらしくて、ティオは歯をぐっと食いしばる。
彼の目にも明かな程に、ソルダートへの思いがだだ漏れだったのだろうかと不安になる。自分を快く思っていない薬師見習い達に知られてしまったら、と想像しただけでぞっとする。自分だけでなく、ソルダートまで差別の対象となってしまうことだけは、何としても避けたい。ティオが勝手に思いを寄せているだけで、彼に非は全く無いのだ。
「んな顔すんなよ。俺以外は気がついちゃいねえって。さっきのお前の反応見るまで、俺だって半信半疑だったんだ。カマかけたつもりが、こんな簡単に引っかかるとは思わなかったけどな!」
堪えきれないと言わんばかりに噴き出す師匠を、弟子はじとりと睨みつけた。
「ぱっと見た感じ、恋人同士ってわけじゃないんだろ。お前の片思いか?」
「…そうです」
「それを聞いて安心したわ」
拗ねたように唇を尖らせてそっぽを向くティオに、イェゼロは机に頬杖をついた。自ら薬茶のお代わりを注いでいる。
「なんですかそれ。俺が片思いして苦しんでるのが、そんなに嬉しいですか」
「はあ!?ちげーよ、ばーか」
今にも泣き出しそうなティオの姿に、第六階層の主は驚きに大きく目を見開いた。舌打ちし、がしがしと乱雑に頭を掻く。
「だーっ、もう。俺が言いてえのは、ソルダートを残しては死んでも死にきれねえだろ、ってことだ。万が一お前の亡骸が運び込まれてみろ。あいつ、さぞ悲しむぞ。好きな奴が苦しむ姿を見たいか?」
青年は大きく頭を左右に振って否定した。心優しい兵士見習いの彼が、涙を流して悲しむ姿は想像に難くない。
「なら、是が非でも生きて帰って来い。…まあ、俺としても片付け兼お茶入れ要員がいなくなるのは困るからな~」
「…俺がいなくてもちゃんと片付けしてください」
「整頓するのも勉強になんだろ」
「…じゃあ、新しい弟子作ってさせたらどうですか」
「一から教えるのめんどい。お前が教えるならいいけど」
ああ言えば、こう言う。だけどなぜか嫌な気はしない。イェゼロなりの励ましに思えて、ティオは漸く笑みを浮かべた。
「わがままばかり言って、みんなを困らせちゃだめですよ?師匠」
「ふん、うるせー。おい、ティオ、探索に何持って行くんだよ。特別に俺が見てやる」
「今のところ、治癒系の薬草一式、魔獣の気を逸らす為の玉一式。あと、珍しい動植物や鉱物を持ち帰るための保存容器は持って行こうと思ってますけど…」
「そんなもんか。あ、俺の好戦植物もいくつか持って行け。万が一だ」
イェゼロは言葉は乱暴だが、根っこの部分は優しい。それに加えて、なんだかんだ面倒見もいいのだ。
ティオは師匠の助言に耳を傾けながら、必要な品を己の鞄へとしまい込んだ。
薬学室に入るなり、机に両足を乗せて座る行儀の悪いイェゼロが不機嫌そうに青年を出迎えた。思わずティオも仏頂面になる。
「んだよ、その不細工な面はあ。ヴァンピア、やっちまえ」
「ひぎゃあっ」
首筋に走った鋭い痛みに、ティオは思わずその箇所を手でかばった。振り返れば、赤と緑の斑模様の実にいくつも細長い針のついた植物の姿があった。針の先からは血と思われる赤い液体が滴っていた。
イェゼロの作った吸血植物だ。血さえあれば土が無くとも存在することができる。また、厄介なことに自身の体を透過させることができ、イェゼロの命令があるまでは姿を消している。
以前泥酔したイェゼロがヴァンピアを暴走させたことがあり、館内は阿鼻叫喚の事態に陥った。その様をケラケラと笑って眺めていた師匠を、ティオはしばらく夢に見た。
「ぎゃははっ、ひぎゃあ!ってお前!ひぎゃあ、って!」
弟子の反応に、イェゼロは腹を抱えて大爆笑した。出来ることなら彼に文句の一つでも言いたいが、仕返しに何をされるか分かったものではない。ティオは唇を噛んで、イェゼロを睨みつけるのみに留めた。
「…ヒィー、ヒー…腹いてぇ…」
ひとしきり笑ったイェゼロは、背もたれに寄りかかった状態で天を仰いだ。滲む涙を指で拭う。
ティオはそんな師匠の机に、茶の入った彼愛用の器を置いた。
「笑いすぎて喉渇いた…。あ~、うま」
どこがそんなに面白いのか全く理解できない、と青年は内心ごちる。だが、目を細めておいしそうにお茶を啜るイェゼロは、何だか憎めない。なんだかんだ自分は彼に甘いな、と思う。
そんな己に嘆息しつつも、ティオはイェゼロが出しっ放しにしている薬草の瓶を所定の棚に戻していく。イェゼロは基本、出して使ったものは元に戻さない。魔力を使って戻せばいいだけの話なのだが、それすら面倒くさがる男だった。
「師匠、明日から俺いないんですから、瓶くらいちゃんと自分で片付けてくださいよ」
「んー」
気の抜けた返事に、彼が片付けないであろうことを悟る。棚の整理のついでに、明日の探索に使えそうなものを物色する。
「ティオー」
「何ですか。お茶のお代わりですか?」
「お前、身の危険を感じたら、他の奴らを見捨ててでも逃げろよ」
てっきりお茶のお代わりのおねだりだろうと思ったのだが、いつになく真剣な眼差しにティオはどきっとした。
「え、と…」
「例え、隊の誰かが四肢を損失したとしても、絶対に治療すんな。すぐ逃げろ」
「それは…っ!」
薬師としての役割を放棄するということではないか。ティオは反論しようと口を開いたが、イェゼロの鋭い眼光に口をつぐんだ。
「ティオ、自衛できねえだろ。オレみたく攻撃型ならまだしも」
「そうですけど、発煙玉や悪臭玉とか色々組み合わせれば…」
「アホ。んな子供だまし、すぐに突破される。それにそんなもん使ったら、場合によっちゃお前が不利になることもある」
「だからって…それに、俺だけ逃げ出したら、師匠の顔に泥を塗ることに…!」
「なんねえよ。余計な心配すんじゃねえ。お前は自分の身のことだけ心配してろ」
「でも…」
彼の言い分は理解できる。だが、せっかくイェゼロが探索隊の一人として推薦してくれたのだ。少しは師匠の期待に応えたいと思ってしまう。選ばれた時は、恐怖と不安で逃げ出したくなっていたと言うのに。
「オメーはなんっもわかってねえから教えてやる。第七階層から選ばれた獣人は、鷹と兎の種族だな」
「?はい、そうですけど」
「鷹は視覚、兎は聴覚に優れている。しかもどっちも素早いってことは、逃げ足も速い。つまり誰よりも先に異変を察知することが出来て、いの一番に逃げ出せるってわけだ。調獣師の餓鬼共が何を調伏してるのかわからねえが、ゼルの推薦だ。感知に秀でた魔獣を率いてるはず」
ティオは言葉を失った。イェゼロの説明には妙な説得力があった。
彼らの話を聞く限りでは、明日の探索に意欲的だったが、見せかけだったのだろうか。
「…もし、もし師匠の話が本当だとして」
「本当に決まってるだろうが、アホティオ」
イェゼロは不愉快そうに顔をしかめた。
「…じゃあ、師匠はどうして俺なんかを推したんですか!?」
自分自身でもわからないが、ティオの声は震えていた。
最初から馬鹿正直に探索させるつもりが無いのであれば、逃げ足の速い薬師か攻撃に長けた薬師を選べばよかったのではないか。
ティオは身体能力が高いわけでもなく、武器の扱いに長けているわけでもない。ましてや、イェゼロみたくヴァンピアのような攻撃型植物を作り出せるわけでもない。どちらかと言えば、薬草の成分をちまちま調べたり、どの香草を調合すればおいしいお茶になるか頭を悩ませたり、とそんな地味な作業をするのが好きなのだ。
「俺の面子のため。ゼルとイヴァハが自分の直属の部下を推薦してきてんだ。俺だけ、そこらの薬師を指名するわけにもいかねえだろう」
イェゼロはいけしゃあしゃあと言ってのけた。
そんな理由で選ばれたのだと知って、ティオは一気に疲労感に見舞われた。卑屈な彼だが、心の奥底では淡い期待を抱いていたのだ。己も分かっていない素質をイェゼロが見抜いて、抜擢してくれたのでは、と。
「って言うのもあるが、一番大きな理由は、お前なら絶対に何が何でも生きて戻ってくるだろうと思ってな」
「どういう、意味ですか?」
悪戯小僧のように嫌らしくニタニタと笑うイェゼロに、ティオは嫌な予感がしつつも尋ねた。
「お前、ソルダートが好きなんだろ」
「なっ!?」
予想の斜めをいく理由に、ティオは上擦った声を上げた。まずい、と瞬時に察して口を噤む。だが、逆にその反応でイェゼロに確信を与えてしまっていた。
「な、なんの話かさっぱり」
「とぼけるの下手すぎか、おい。目泳ぎまくってるし、発汗やべえし。それでよく誤魔化せると思ったな」
「うぐ…っ」
勝ち誇ったような笑みを浮かべるイェゼロが憎たらしくて、ティオは歯をぐっと食いしばる。
彼の目にも明かな程に、ソルダートへの思いがだだ漏れだったのだろうかと不安になる。自分を快く思っていない薬師見習い達に知られてしまったら、と想像しただけでぞっとする。自分だけでなく、ソルダートまで差別の対象となってしまうことだけは、何としても避けたい。ティオが勝手に思いを寄せているだけで、彼に非は全く無いのだ。
「んな顔すんなよ。俺以外は気がついちゃいねえって。さっきのお前の反応見るまで、俺だって半信半疑だったんだ。カマかけたつもりが、こんな簡単に引っかかるとは思わなかったけどな!」
堪えきれないと言わんばかりに噴き出す師匠を、弟子はじとりと睨みつけた。
「ぱっと見た感じ、恋人同士ってわけじゃないんだろ。お前の片思いか?」
「…そうです」
「それを聞いて安心したわ」
拗ねたように唇を尖らせてそっぽを向くティオに、イェゼロは机に頬杖をついた。自ら薬茶のお代わりを注いでいる。
「なんですかそれ。俺が片思いして苦しんでるのが、そんなに嬉しいですか」
「はあ!?ちげーよ、ばーか」
今にも泣き出しそうなティオの姿に、第六階層の主は驚きに大きく目を見開いた。舌打ちし、がしがしと乱雑に頭を掻く。
「だーっ、もう。俺が言いてえのは、ソルダートを残しては死んでも死にきれねえだろ、ってことだ。万が一お前の亡骸が運び込まれてみろ。あいつ、さぞ悲しむぞ。好きな奴が苦しむ姿を見たいか?」
青年は大きく頭を左右に振って否定した。心優しい兵士見習いの彼が、涙を流して悲しむ姿は想像に難くない。
「なら、是が非でも生きて帰って来い。…まあ、俺としても片付け兼お茶入れ要員がいなくなるのは困るからな~」
「…俺がいなくてもちゃんと片付けしてください」
「整頓するのも勉強になんだろ」
「…じゃあ、新しい弟子作ってさせたらどうですか」
「一から教えるのめんどい。お前が教えるならいいけど」
ああ言えば、こう言う。だけどなぜか嫌な気はしない。イェゼロなりの励ましに思えて、ティオは漸く笑みを浮かべた。
「わがままばかり言って、みんなを困らせちゃだめですよ?師匠」
「ふん、うるせー。おい、ティオ、探索に何持って行くんだよ。特別に俺が見てやる」
「今のところ、治癒系の薬草一式、魔獣の気を逸らす為の玉一式。あと、珍しい動植物や鉱物を持ち帰るための保存容器は持って行こうと思ってますけど…」
「そんなもんか。あ、俺の好戦植物もいくつか持って行け。万が一だ」
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