41 / 42
41.魔獣だって嫉妬くらいする 前編
「いやーまさか、ティオが魔獣と番うとはなあ」
「そんなに意外なことか」
イェゼロから薬務室に呼び出されたザクセンは、椅子に座って彼がせわしなく手を動かすのを眺めていた。呼び出したものの特に用事はないらしい。義理の親子として親睦を深めようぜ、と言われたが何を話せばいいかわからないでいる。二言三言交わしては沈黙が流れるが、イェゼロに気にする様子はない。
室内に所狭しと置かれた瓶に手を伸ばし、暇つぶしに眺めてみる。薬務室は植物の実や葉や根に溢れている。嗅覚に優れたザクセンには匂いがきついが、不快ではなかった。まるで森の中にいるかのような錯覚を覚える。
「当たり前だろ。この屋敷には、限られた魔獣しかいない。それも調教済みの、言葉も話さない獣だ。ティオは薬師見習いだし、魔獣になんか用もねえから近づくこともない。社交的な性格でもねえから、友人も少ねえ」
まあ、自分も社交的ではないが、とザクセンは黙ってイェゼロの話に耳を傾ける。
「そんなティオが、地獄の住人どころか、喋る狐と番うときたら、そりゃあ驚くだろ!しかも森に入る前はソルダートに恋してたってのに、戻ってきたと思えばザクセンの所に帰りたい、傍にいたいって泣きだすんだからなあ。予想の斜め上どころか、ぶっ飛んでるっての」
そうは言いつつもイェゼロは楽しそうにケラケラと笑っている。背後でザクセンが眉間にシワを寄せたのには気がついていない。
「…ティオはソルダートが好きだったのか?」
「ああ。ティオを探索隊のメンバーに選んだのは、愛弟子だからってのもあるが、それも加味してたんだよ。こっちに好きな奴がいれば、何があっても意地でも戻ってくるだろうってなー。…あ?ザクセン?」
イェゼロが振り返った先には、誰もいなかった。
ザクセンの姿は、ティオの部屋にあった。扉を開ければ、ティオとタータが仲良くボールで遊んでいた。父を視認したタータが、ボールそっちのけで、ザクセンの足元に駆け寄る。嬉しそうに尻尾を大きく振る息子に、大狐はわずかに頬を緩ませた。
「タータ、ティオと二人きりで話がしたい。しばらくイェゼロの所に行ってくれるか」
「?うん、わかったー。ティオ、また後でボールで遊ぼうね!」
ティオが笑顔で頷くのを確認したタータは、軽やかな足取りで部屋を出て行った。息子の姿が見えなくなると、ザクセンは扉を施錠した。
「ザクセンさん、話って?」
ボールを手で転がしながら、床に座ったティオが首を傾げる。ザクセンは獣型に変化すると、青年にとびかかった。驚きの声を上げる伴侶を床に押し倒し、前脚で手首を押さえつける。ボールがコロコロと部屋の隅に転がっていく。
ティオが何か言葉を発する前に、ザクセンは彼の口を舌で塞いだ。舌先を突っ込み、小さな口の中を舐め回す。
「んんっ…!?」
口いっぱいに舌を突っこまれ、うまく応えることができない。ティオの口端から、飲み込みきれなかった唾液が流れ落ちていく。ティオの顔が苦しそうなのに気がつき、ザクセンはようやく口を離した。
「はぁ…、ン」
激しいキスを受けて酸欠になったのか、ティオは口を開けて大きく呼吸をしている。無茶をしてしまったか、と不安になるも、体の奥底から湧き出る衝動を抑えることができない。
イェゼロから、ティオがソルダートに好意を寄せていることを知り、ザクセンは嫉妬していた。前々から違和感を感じていた。二人の間に流れる空気が、他とは違っていたのだ。どう違うか、はっきりとはわからずにいたのだが、イェゼロの話を聞いて合点がいった。
ソルダートがティオに向ける優しい眼差しを思い出す。彼も同様に、ティオに好意を抱いていたのではないか。
渡さない。渡してなるものか。ティオは俺のものだ。
「…ザクセン、さん…?」
ティオに名前を呼ばれ、我に返る。己の思考に没入するあまり、彼の顔をじっと見つめていたらしい。ティオの呼びかけには答えず、ザクセンは鼻先を器用に使い、彼の衣服を首元まで押し上げた。牙の先に布を引っかけ、ズボンと下着も足首までずり下げる。
「ザクセンさん…っ!?なに…、ひぅっ…」
突然あらぬ格好にさせられたティオは、身をよじって体を起こそうとした。だが、ザクセンは前脚で彼の体を押さえつけ、大きな舌で腹部を舐めた。へそや胸の小さな突起、内腿や少しだけ反応を示している陰部にまで。
「ザクセンさんっ…手、痛い…!」
「っ…すまん」
ティオの訴えに、ようやくザクセンは身を引いた。夢中なあまり、力加減を誤っていた。どす黒い感情に振り回され、自分を見失っていることが情けなくて、自然と頭が垂れる。
ティオはゆっくりと体を起こし、服を脱いで全裸になった。大狐に近寄り、抱きつく。
素肌の青年に抱きしめられ、頬擦りされ、頭を撫でられて、その心地よさにザクセンの体から力が抜けていく。
「交尾、したくなったんだったら言ってくれればいいのに。乱暴にしなくても、俺、嫌がったりしないよ?」
「いや、違うんだ。すまない、ティオ」
「交尾したくないのに襲ってきたの?俺、体を舐められて、その気になっちゃったのに…」
「いや、違う。できるのであれば交尾はいつだってしたいさ。ただ、痛がらせるつもりはなかった…」
「師匠に何か言われた?」
「…ティオはソルダートのことが好きだと聞いて、頭がカッとなって我を忘れた」
大狐の口から出てきた、予想だにしなかった言葉に、ティオは大きく目を見開いた。驚きはしたものの、同時に嬉しくもなる。思わず口元がにやけてしまう。
「俺がソルダートのことを好きだと、嫌なんだ」
「当たり前だ!」
「どうして?俺はもう、ザクセンさんのものだよ。俺、ザクセンさんのこと大好きだけど、伝わってない?」
「そういう訳ではないが…」
「ないけど?」
「…腹立たしい。ソルダートは良い奴だが、ティオと話しているところを見ると八つ裂きにしたい衝動に見舞われる」
「それって、ソルダートに嫉妬してるってこと?」
「嫉妬…と言うか…」
「俺、間違ってる?」
魔獣である己がソルダートに対し嫉妬するなど、そのようなみっともない感情に踊らされるはずがない。嫉妬などという醜い感情は人固有が持つものだ。ザクセンは胸の内にあふれる感情を必死に否定する。だが、青年との問答の中で、自分が発する言葉は苦しい言い訳でしかなかった。
ティオにじっと瞳を覗きこまれて、ザクセンは観念したように息を吐いた。
「いや、違わない。嫉妬だ」
ようやく自分の気持ちに素直になった魔獣に、ティオはにっこりと笑みを浮かべた。
「…楽しそうだな」
「ふふ、嬉しいんだ」
「嬉しい?情けない、の間違いだろう」
「ううん、ちっとも。だって、嫉妬してくれるくらい、俺のことを好きでいてくれるんだって思うと嬉しい」
おかしな奴だ、とザクセンは眉間にシワを寄せつつ思った。だが、彼が喜んでくれるのであれば悪い気は全くしない。
「ソルダートのことは確かに好きだったよ。恋仲になりたいと思ってた。でも、森に探索に行く前には告白して、振られてたんだ。そういう対象には見られないって。今はもう、彼への想いはちっともないよ。好きだけど、それは友達としてだ」
ティオはザクセンの頭を抱きしめ、愛おしそうに赤い隈取に唇を落とす。はっきりとソルダートへの想いを否定する彼の実直さに、じんわりと胸が満たされる。嫉妬に狂うなど至極みっともないが、ティオは呆れることなく丸ごと受け入れてくれる。魔獣は彼に愛されているのだと改めて実感した。
ザクセンは人型になると、ティオのうなじに手を回し、彼を引き寄せた。柔らかい唇を塞ぐ。ティオは一瞬体をすくめたものの、ザクセンの首に腕を回して受け入れた。
「そんなに意外なことか」
イェゼロから薬務室に呼び出されたザクセンは、椅子に座って彼がせわしなく手を動かすのを眺めていた。呼び出したものの特に用事はないらしい。義理の親子として親睦を深めようぜ、と言われたが何を話せばいいかわからないでいる。二言三言交わしては沈黙が流れるが、イェゼロに気にする様子はない。
室内に所狭しと置かれた瓶に手を伸ばし、暇つぶしに眺めてみる。薬務室は植物の実や葉や根に溢れている。嗅覚に優れたザクセンには匂いがきついが、不快ではなかった。まるで森の中にいるかのような錯覚を覚える。
「当たり前だろ。この屋敷には、限られた魔獣しかいない。それも調教済みの、言葉も話さない獣だ。ティオは薬師見習いだし、魔獣になんか用もねえから近づくこともない。社交的な性格でもねえから、友人も少ねえ」
まあ、自分も社交的ではないが、とザクセンは黙ってイェゼロの話に耳を傾ける。
「そんなティオが、地獄の住人どころか、喋る狐と番うときたら、そりゃあ驚くだろ!しかも森に入る前はソルダートに恋してたってのに、戻ってきたと思えばザクセンの所に帰りたい、傍にいたいって泣きだすんだからなあ。予想の斜め上どころか、ぶっ飛んでるっての」
そうは言いつつもイェゼロは楽しそうにケラケラと笑っている。背後でザクセンが眉間にシワを寄せたのには気がついていない。
「…ティオはソルダートが好きだったのか?」
「ああ。ティオを探索隊のメンバーに選んだのは、愛弟子だからってのもあるが、それも加味してたんだよ。こっちに好きな奴がいれば、何があっても意地でも戻ってくるだろうってなー。…あ?ザクセン?」
イェゼロが振り返った先には、誰もいなかった。
ザクセンの姿は、ティオの部屋にあった。扉を開ければ、ティオとタータが仲良くボールで遊んでいた。父を視認したタータが、ボールそっちのけで、ザクセンの足元に駆け寄る。嬉しそうに尻尾を大きく振る息子に、大狐はわずかに頬を緩ませた。
「タータ、ティオと二人きりで話がしたい。しばらくイェゼロの所に行ってくれるか」
「?うん、わかったー。ティオ、また後でボールで遊ぼうね!」
ティオが笑顔で頷くのを確認したタータは、軽やかな足取りで部屋を出て行った。息子の姿が見えなくなると、ザクセンは扉を施錠した。
「ザクセンさん、話って?」
ボールを手で転がしながら、床に座ったティオが首を傾げる。ザクセンは獣型に変化すると、青年にとびかかった。驚きの声を上げる伴侶を床に押し倒し、前脚で手首を押さえつける。ボールがコロコロと部屋の隅に転がっていく。
ティオが何か言葉を発する前に、ザクセンは彼の口を舌で塞いだ。舌先を突っ込み、小さな口の中を舐め回す。
「んんっ…!?」
口いっぱいに舌を突っこまれ、うまく応えることができない。ティオの口端から、飲み込みきれなかった唾液が流れ落ちていく。ティオの顔が苦しそうなのに気がつき、ザクセンはようやく口を離した。
「はぁ…、ン」
激しいキスを受けて酸欠になったのか、ティオは口を開けて大きく呼吸をしている。無茶をしてしまったか、と不安になるも、体の奥底から湧き出る衝動を抑えることができない。
イェゼロから、ティオがソルダートに好意を寄せていることを知り、ザクセンは嫉妬していた。前々から違和感を感じていた。二人の間に流れる空気が、他とは違っていたのだ。どう違うか、はっきりとはわからずにいたのだが、イェゼロの話を聞いて合点がいった。
ソルダートがティオに向ける優しい眼差しを思い出す。彼も同様に、ティオに好意を抱いていたのではないか。
渡さない。渡してなるものか。ティオは俺のものだ。
「…ザクセン、さん…?」
ティオに名前を呼ばれ、我に返る。己の思考に没入するあまり、彼の顔をじっと見つめていたらしい。ティオの呼びかけには答えず、ザクセンは鼻先を器用に使い、彼の衣服を首元まで押し上げた。牙の先に布を引っかけ、ズボンと下着も足首までずり下げる。
「ザクセンさん…っ!?なに…、ひぅっ…」
突然あらぬ格好にさせられたティオは、身をよじって体を起こそうとした。だが、ザクセンは前脚で彼の体を押さえつけ、大きな舌で腹部を舐めた。へそや胸の小さな突起、内腿や少しだけ反応を示している陰部にまで。
「ザクセンさんっ…手、痛い…!」
「っ…すまん」
ティオの訴えに、ようやくザクセンは身を引いた。夢中なあまり、力加減を誤っていた。どす黒い感情に振り回され、自分を見失っていることが情けなくて、自然と頭が垂れる。
ティオはゆっくりと体を起こし、服を脱いで全裸になった。大狐に近寄り、抱きつく。
素肌の青年に抱きしめられ、頬擦りされ、頭を撫でられて、その心地よさにザクセンの体から力が抜けていく。
「交尾、したくなったんだったら言ってくれればいいのに。乱暴にしなくても、俺、嫌がったりしないよ?」
「いや、違うんだ。すまない、ティオ」
「交尾したくないのに襲ってきたの?俺、体を舐められて、その気になっちゃったのに…」
「いや、違う。できるのであれば交尾はいつだってしたいさ。ただ、痛がらせるつもりはなかった…」
「師匠に何か言われた?」
「…ティオはソルダートのことが好きだと聞いて、頭がカッとなって我を忘れた」
大狐の口から出てきた、予想だにしなかった言葉に、ティオは大きく目を見開いた。驚きはしたものの、同時に嬉しくもなる。思わず口元がにやけてしまう。
「俺がソルダートのことを好きだと、嫌なんだ」
「当たり前だ!」
「どうして?俺はもう、ザクセンさんのものだよ。俺、ザクセンさんのこと大好きだけど、伝わってない?」
「そういう訳ではないが…」
「ないけど?」
「…腹立たしい。ソルダートは良い奴だが、ティオと話しているところを見ると八つ裂きにしたい衝動に見舞われる」
「それって、ソルダートに嫉妬してるってこと?」
「嫉妬…と言うか…」
「俺、間違ってる?」
魔獣である己がソルダートに対し嫉妬するなど、そのようなみっともない感情に踊らされるはずがない。嫉妬などという醜い感情は人固有が持つものだ。ザクセンは胸の内にあふれる感情を必死に否定する。だが、青年との問答の中で、自分が発する言葉は苦しい言い訳でしかなかった。
ティオにじっと瞳を覗きこまれて、ザクセンは観念したように息を吐いた。
「いや、違わない。嫉妬だ」
ようやく自分の気持ちに素直になった魔獣に、ティオはにっこりと笑みを浮かべた。
「…楽しそうだな」
「ふふ、嬉しいんだ」
「嬉しい?情けない、の間違いだろう」
「ううん、ちっとも。だって、嫉妬してくれるくらい、俺のことを好きでいてくれるんだって思うと嬉しい」
おかしな奴だ、とザクセンは眉間にシワを寄せつつ思った。だが、彼が喜んでくれるのであれば悪い気は全くしない。
「ソルダートのことは確かに好きだったよ。恋仲になりたいと思ってた。でも、森に探索に行く前には告白して、振られてたんだ。そういう対象には見られないって。今はもう、彼への想いはちっともないよ。好きだけど、それは友達としてだ」
ティオはザクセンの頭を抱きしめ、愛おしそうに赤い隈取に唇を落とす。はっきりとソルダートへの想いを否定する彼の実直さに、じんわりと胸が満たされる。嫉妬に狂うなど至極みっともないが、ティオは呆れることなく丸ごと受け入れてくれる。魔獣は彼に愛されているのだと改めて実感した。
ザクセンは人型になると、ティオのうなじに手を回し、彼を引き寄せた。柔らかい唇を塞ぐ。ティオは一瞬体をすくめたものの、ザクセンの首に腕を回して受け入れた。
あなたにおすすめの小説
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
完結しました!ありがとうございました。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
恋人に好きな人が出来たと思ったら、なにやら雲行きが怪しい。
めっちゃ抹茶
BL
突然だが、容姿も中身も平凡な俺には、超絶イケメンの王子と呼ばれる恋人がいる。付き合い始めてそろそろ一年が経つ。といってもまだキスもそれ以上もした事がない健全なお付き合い。王子は優しいけど意地悪で、いつも俺の心臓を高鳴らせてくる——だけどそれだけだ。この前、喧嘩をした。それきり彼と話していない。付き合っているのか定かじゃない関係。挙句に、今遠目から見つけた王子の側には可憐な女の子。彼女が彼に寄り掛かって二人がキスをしている。
その瞬間、目の前が真っ黒になった。もう無理だ。俺がスイッチが切れたようにその場に立ち尽くした、その時だった。前にいる彼から聞いたこともない怒声が俺の耳に届いたのは。
⚪︎佐藤玲央……微笑みの王子と呼ばれ、常に笑顔を絶やさない。物腰柔らかな姿勢に男女問わずモテる
⚪︎中田真……両親の転勤で引っ越してきた転校生。平凡な容姿で口が悪いがクラスに馴染めず誰とも話さないので王子しか知らないし、これからも多分バレない
※全四話、予約投稿済み。
本編に攻めの名前が出てこないの書き終わってから気が付いた。3/16タイトル少し変更しました。
※後日談を3/25に投稿予定←しました。Rを書くかはまだ悩み中
生まれ変わったら知ってるモブだった
マロン
BL
僕はとある田舎に小さな領地を持つ貧乏男爵の3男として生まれた。
貧乏だけど一応貴族で本来なら王都の学園へ進学するんだけど、とある理由で進学していない。
毎日領民のお仕事のお手伝いをして平民の困り事を聞いて回るのが僕のしごとだ。
この日も牧場のお手伝いに向かっていたんだ。
その時そばに立っていた大きな樹に雷が落ちた。ビックリして転んで頭を打った。
その瞬間に思い出したんだ。
僕の前世のことを・・・この世界は僕の奥さんが描いてたBL漫画の世界でモーブル・テスカはその中に出てきたモブだったということを。
路頭に迷う超絶美形を拾ったら無自覚な懐かれ方が凄すぎて義賊の頭領の心臓が持ちません! ~初恋の難易度がカンストしてる件について~
たら昆布
BL
義賊のツンデレ頭領が気まぐれで生き倒れた美青年を拾う話