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42.魔獣だって嫉妬くらいする 後編
「…ふ、ん、んン…っ」
口づけを交わしながら、ザクセンは青年の体を抱き上げた。共にベッドの上に横たわる。
「…発情しちゃった。ザクセンさんのせいだからな」
「すまない。責任は取る」
「じゃあ、今日は俺のしたいようにしてもいい?」
「構わないが…。何をするんだ?」
許可を得たティオは顔を輝かせ、体を起こした。ザクセンの手を取り、彼をベッドの縁に座らせる。引き出しから香油を手にすると、ティオは大狐の足の間に膝をついた。ズボンを寛げさせると、萎えていても重量感のあるイチモツが現れる。
ティオは柔らかいそれを手のひらで包みこむように、強弱をつけて揉み、唇を寄せた。舌先で舐めたり、上下の唇で挟むように食めば、瞬く間に硬度を増していく。根本を指で包みこみ、先端を口に含む。頭上でザクセンが熱い息を吐くのが聞こえ、ティオは咥えたまま視線を上げた。熱を帯びた翡翠の瞳がまっすぐ見つめてくる。時折漏れる小さな声に、彼が感じてくれているのがわかって嬉しくなる。
「ティオ…」
「…んっ、んく…ぅ」
ザクセンの指が耳の輪郭をなぞる。それから指は下降し、耳の下から顎へと伝っていく。それだけで気持ちが良くて、唾液があふれる。口からこぼれないようにすすれば、じゅるじゅると卑猥な水音が立つ。
どんどん質量を増していくザクセンの男根に、下腹部がずしんと重たくなる。口に咥えているもので、中を満たして欲しくてたまらなくなる。幾度か体を重ねているが、ザクセンの逞しい屹立で中を擦られる快感を、体がすっかり覚えてしまっている。
「…は、ぁ…」
ティオはフェラチオを中断すると、手のひらに香油を垂らした。指にたっぷりと絡めて、尻穴に触れる。
「ティオ…、それは俺がしたい」
「…らめ、きょふは…俺が好きにする日、らから…」
「ティオ、勘弁してくれ…」
片手で後ろを解しながら、再びザクセンの分身を口の中に迎える。眉尻を垂らしたザクセンの顔が、ティオに触れないのは拷問だ、と雄弁に語っている。少し情けない姿が可愛らしくて、ティオは小さく笑った。
「ンぁっ」
困っている様子をティオが面白がっていることに気がついたのか、ザクセンは彼の乳首を指で引っ張った。足先を器用に動かし、青年の勃起した性器をくすぐる。
「…ゃ、待って…だめ、あうぅ…っ」
まさかの反撃に、ティオはもはや口淫を続けられなくなってしまった。ザクセンがもたらす刺激にただ喘ぐことしかできない。
顎を指ですくわれ、唇を貪られる。体は引き上げられ、ザクセンの膝の上で向かい合う体勢になる。中途半端に解れた状態のお尻の中に、大狐の指が入ってきた。口内を荒らされながらの指での愛撫に、ティオは体を震わせた。
「…はふ、…んっ、は、ぁ…」
唇が離れたかと思えば、すぐに吸いつかれる。口づけに意識を逸らされ、中に入った指が二本三本と増えていく。
濃厚なキスを終え、二人は額を合わせた。十分に蕩けた穴から指が抜かれ、尻のあわいに肉棒を擦りつけられる。中がザクセンを欲しがってひくつく。
「ティオ…」
「ん、ザクセンさんの…すごく熱い…」
「…ああ。早く、中に入らせてくれ」
「待って…。俺がする」
ティオはそう言うと、ザクセンの胸に両手をつき、強く体重をかけた。魔獣の体がベッドに沈む。ティオは固く張り詰めたそれを握り、己の後孔に先端をあてがった。ゆっくりと腰を落とし、呑みこむ。大きな欲の塊が襞をかき分けて、奥へと入りこんでいく感覚が、ティオは嫌いではなかった。
「ザクセンさんは、動いちゃだめ」
何故だ、とザクセンが表情で語る。焦らさないでくれ、とも。言葉は少ないが、最近の彼は思っていることがとてもよく表情に出る。
「今日は、俺がザクセンさんを気持ちよくしてあげたいんだ…。だから、じっとしてて」
ティオは組み敷いた体に手をついたまま、腰を浮かせた。陰茎が少しだけ抜け、張り出した雁首が中を擦る。体を沈めれば、太く硬いそれが奥を満たす。どちらの刺激も気持ちが良い。ティオはその感覚を堪能するように、ゆっくりと体を動かした。
「あ、…ん、かたい…きもちぃ…」
一方で、ザクセンにとっては生殺しも同じだった。熱い襞に包まれ、柔らかな尻を押しつけられて、確かに気持ちが良いが、刺激が足りない。なまめかしく体を揺らめかせるティオの腰を掴み、思う存分に中を突き上げ、激しくかき回したい。そんな欲望に脳まで支配されてしまう。
「ティオ、悪いが限界だ」
「…え?…ッあぅ!」
ザクセンはティオの腰に手を置き、下肢を突き上げた。青年の体が上下に跳ねる。激しく突き上げられながら、ティオは倒れそうにな上半身を必死で支えた。
「っもう…!俺が、ぁ…するって…、言っ、あぁっ」
「悪い。だが、俺は獣だ。獣は、我慢をしない生き物だ。同じく忍耐も苦手だ」
大狐は体を起こし、青年と体勢を入れ替えた。今度はティオを組み敷く形になる。文句を垂れる彼に、苦笑いが漏れる。
「…ん、んっ…ザク、センさ…ぁ」
荒々しく、だが的確に弱い部分にあたるように腰を動かされて、ティオの頭の中は快感を追うことだけに塗り変えられてしまう。
実際のところ、自分がザクセンを気持ち良くしてあげたいという気持ちは、どうでもよくなっていた。ザクセンが好きに動いて、気持ち良くなってくれたらいい。それで自分も快感を得られるし、身も心も十分に満たされる。
「…しょぅ、がない…から、…ぁ、キス…で許し、てあげる…っ」
ティオは両手を伸ばし、ザクセンの首に回した。力をこめ、彼をぐっと引き寄せる。指先で白金の短い髪に触れる。
許してあげる、などと口では大層なことを言っているが、言うほど怒っている訳じゃない。それはザクセンも分かっているようで、嬉しげに笑みを浮かべた。彼が身をかがめ、唇を合わせる。ティオがわずかに口を開ければ、舌が入りこむ。
「は…んん…ンっ、ぁ…」
互いの舌をすすり、唾液を嚥下する。ティオは両足をザクセンの腰に絡めた。奥深くまで入りこもうとするザクセンの熱塊を、ぎゅうと締めつける。
「ん、イく…イっちゃ、…一緒に…っ」
「ああ…」
「ザクセンさん…、すき、好き…っ」
「ティオ…、俺もだ」
ザクセンは微笑み、ティオの頭を撫でた。乱れた前髪をかき上げ、撫でつける。それから唇が首や顔中に落とされた。
結合部から聞こえる、ぐちゅぐちゅと卑猥な音に煽られ、背筋がぞわぞわとする。下腹部がきゅうと疼いて、頭の中で火花のようなものが弾け出す。
「あ、アー…ッ!」
ティオはか細い喘ぎ声をあげて、達した。同じタイミングでザクセンも精を放つ。精液が勢い良く中に注ぎこまれる感覚に、青年は体を震わせた。
ザクセンは残った精液を残らず注ごうと、強く腰を押しつける。呼吸を整えた後、彼は体を起こして屹立を抜いた。中を擦りながら出て行く感覚すら快感にすり変わり、ティオの口から小さな声が出た。
二人は汗や体液を洗い流すために、共に湯に浸かっていた。
「本当に、ソルダートとは何もないんだ。仲の良い友達ってだけ。だから、八つ裂きになんてしちゃだめだよ」
「……」
「ザクセンさん、聞いてる?」
ザクセンの足の間に身体を収めてるティオは、返事が返ってこないのを不思議に思って、振り返った。浴槽の縁に腕を置いてもたれるザクセンの顔は少し不満そうだった。
「ティオはそう思っていても、向こうは違うかもしれん」
「ソルダートが?ないよ、ないない!だって俺、振られたんだよ?俺の気持ちには応えられない、ってはっきり」
「それは森に入る前の話だろう?気持ちなど、ちょっとしたきっかけで変わるものだ。俺だって最初はティオに一切興味無かったのだぞ」
「あ、今の言葉が一番傷ついた」
「ティオ、茶化すな」
「ふふ、ごめんごめん。もしソルダートの気持ちが少しでも俺にあったとしても関係ないよ。俺はザクセンさんだけが好きだし、タータと三人で森に帰るんだから。顔を合わせることもなくなるから、心配することなんて何一つないよ」
ティオは頭を後ろにそらし、ザクセンの唇にキスをした。ザクセンはこれ以上駄々をこねるのもみっともない、と口を閉ざした。青年の口づけに応える。
「あーっ!!」
耳をつんざく声に、二人は慌てて声の出どころに目を向けた。タータが浴室の入り口に立っていた。
「父ちゃんとティオ、二人だけで入ってずるいっ!オイラのこと、のけものにしてるっ!」
「そんなことないよ。タータもおいで」
むう、と膨れっ面のタータは、ティオに促されて着ていたものを全て脱ぎ捨てた。すっぽんぽんになった子狸は、走って浴槽の中に飛びこんだ。激しい水しぶきをモロに顔面に浴びたザクセンとティオは思わず吹き出した。突然笑い出した二人に、タータが目を丸くする。
「お返し!」
「きゃああっ」
ティオが湯をすくってタータの顔にお見舞いする。子狸は悲鳴をあげながらも応戦する。そうしていつの間にか、浴室では一家による湯のかけ合い合戦が行われたのだった。
口づけを交わしながら、ザクセンは青年の体を抱き上げた。共にベッドの上に横たわる。
「…発情しちゃった。ザクセンさんのせいだからな」
「すまない。責任は取る」
「じゃあ、今日は俺のしたいようにしてもいい?」
「構わないが…。何をするんだ?」
許可を得たティオは顔を輝かせ、体を起こした。ザクセンの手を取り、彼をベッドの縁に座らせる。引き出しから香油を手にすると、ティオは大狐の足の間に膝をついた。ズボンを寛げさせると、萎えていても重量感のあるイチモツが現れる。
ティオは柔らかいそれを手のひらで包みこむように、強弱をつけて揉み、唇を寄せた。舌先で舐めたり、上下の唇で挟むように食めば、瞬く間に硬度を増していく。根本を指で包みこみ、先端を口に含む。頭上でザクセンが熱い息を吐くのが聞こえ、ティオは咥えたまま視線を上げた。熱を帯びた翡翠の瞳がまっすぐ見つめてくる。時折漏れる小さな声に、彼が感じてくれているのがわかって嬉しくなる。
「ティオ…」
「…んっ、んく…ぅ」
ザクセンの指が耳の輪郭をなぞる。それから指は下降し、耳の下から顎へと伝っていく。それだけで気持ちが良くて、唾液があふれる。口からこぼれないようにすすれば、じゅるじゅると卑猥な水音が立つ。
どんどん質量を増していくザクセンの男根に、下腹部がずしんと重たくなる。口に咥えているもので、中を満たして欲しくてたまらなくなる。幾度か体を重ねているが、ザクセンの逞しい屹立で中を擦られる快感を、体がすっかり覚えてしまっている。
「…は、ぁ…」
ティオはフェラチオを中断すると、手のひらに香油を垂らした。指にたっぷりと絡めて、尻穴に触れる。
「ティオ…、それは俺がしたい」
「…らめ、きょふは…俺が好きにする日、らから…」
「ティオ、勘弁してくれ…」
片手で後ろを解しながら、再びザクセンの分身を口の中に迎える。眉尻を垂らしたザクセンの顔が、ティオに触れないのは拷問だ、と雄弁に語っている。少し情けない姿が可愛らしくて、ティオは小さく笑った。
「ンぁっ」
困っている様子をティオが面白がっていることに気がついたのか、ザクセンは彼の乳首を指で引っ張った。足先を器用に動かし、青年の勃起した性器をくすぐる。
「…ゃ、待って…だめ、あうぅ…っ」
まさかの反撃に、ティオはもはや口淫を続けられなくなってしまった。ザクセンがもたらす刺激にただ喘ぐことしかできない。
顎を指ですくわれ、唇を貪られる。体は引き上げられ、ザクセンの膝の上で向かい合う体勢になる。中途半端に解れた状態のお尻の中に、大狐の指が入ってきた。口内を荒らされながらの指での愛撫に、ティオは体を震わせた。
「…はふ、…んっ、は、ぁ…」
唇が離れたかと思えば、すぐに吸いつかれる。口づけに意識を逸らされ、中に入った指が二本三本と増えていく。
濃厚なキスを終え、二人は額を合わせた。十分に蕩けた穴から指が抜かれ、尻のあわいに肉棒を擦りつけられる。中がザクセンを欲しがってひくつく。
「ティオ…」
「ん、ザクセンさんの…すごく熱い…」
「…ああ。早く、中に入らせてくれ」
「待って…。俺がする」
ティオはそう言うと、ザクセンの胸に両手をつき、強く体重をかけた。魔獣の体がベッドに沈む。ティオは固く張り詰めたそれを握り、己の後孔に先端をあてがった。ゆっくりと腰を落とし、呑みこむ。大きな欲の塊が襞をかき分けて、奥へと入りこんでいく感覚が、ティオは嫌いではなかった。
「ザクセンさんは、動いちゃだめ」
何故だ、とザクセンが表情で語る。焦らさないでくれ、とも。言葉は少ないが、最近の彼は思っていることがとてもよく表情に出る。
「今日は、俺がザクセンさんを気持ちよくしてあげたいんだ…。だから、じっとしてて」
ティオは組み敷いた体に手をついたまま、腰を浮かせた。陰茎が少しだけ抜け、張り出した雁首が中を擦る。体を沈めれば、太く硬いそれが奥を満たす。どちらの刺激も気持ちが良い。ティオはその感覚を堪能するように、ゆっくりと体を動かした。
「あ、…ん、かたい…きもちぃ…」
一方で、ザクセンにとっては生殺しも同じだった。熱い襞に包まれ、柔らかな尻を押しつけられて、確かに気持ちが良いが、刺激が足りない。なまめかしく体を揺らめかせるティオの腰を掴み、思う存分に中を突き上げ、激しくかき回したい。そんな欲望に脳まで支配されてしまう。
「ティオ、悪いが限界だ」
「…え?…ッあぅ!」
ザクセンはティオの腰に手を置き、下肢を突き上げた。青年の体が上下に跳ねる。激しく突き上げられながら、ティオは倒れそうにな上半身を必死で支えた。
「っもう…!俺が、ぁ…するって…、言っ、あぁっ」
「悪い。だが、俺は獣だ。獣は、我慢をしない生き物だ。同じく忍耐も苦手だ」
大狐は体を起こし、青年と体勢を入れ替えた。今度はティオを組み敷く形になる。文句を垂れる彼に、苦笑いが漏れる。
「…ん、んっ…ザク、センさ…ぁ」
荒々しく、だが的確に弱い部分にあたるように腰を動かされて、ティオの頭の中は快感を追うことだけに塗り変えられてしまう。
実際のところ、自分がザクセンを気持ち良くしてあげたいという気持ちは、どうでもよくなっていた。ザクセンが好きに動いて、気持ち良くなってくれたらいい。それで自分も快感を得られるし、身も心も十分に満たされる。
「…しょぅ、がない…から、…ぁ、キス…で許し、てあげる…っ」
ティオは両手を伸ばし、ザクセンの首に回した。力をこめ、彼をぐっと引き寄せる。指先で白金の短い髪に触れる。
許してあげる、などと口では大層なことを言っているが、言うほど怒っている訳じゃない。それはザクセンも分かっているようで、嬉しげに笑みを浮かべた。彼が身をかがめ、唇を合わせる。ティオがわずかに口を開ければ、舌が入りこむ。
「は…んん…ンっ、ぁ…」
互いの舌をすすり、唾液を嚥下する。ティオは両足をザクセンの腰に絡めた。奥深くまで入りこもうとするザクセンの熱塊を、ぎゅうと締めつける。
「ん、イく…イっちゃ、…一緒に…っ」
「ああ…」
「ザクセンさん…、すき、好き…っ」
「ティオ…、俺もだ」
ザクセンは微笑み、ティオの頭を撫でた。乱れた前髪をかき上げ、撫でつける。それから唇が首や顔中に落とされた。
結合部から聞こえる、ぐちゅぐちゅと卑猥な音に煽られ、背筋がぞわぞわとする。下腹部がきゅうと疼いて、頭の中で火花のようなものが弾け出す。
「あ、アー…ッ!」
ティオはか細い喘ぎ声をあげて、達した。同じタイミングでザクセンも精を放つ。精液が勢い良く中に注ぎこまれる感覚に、青年は体を震わせた。
ザクセンは残った精液を残らず注ごうと、強く腰を押しつける。呼吸を整えた後、彼は体を起こして屹立を抜いた。中を擦りながら出て行く感覚すら快感にすり変わり、ティオの口から小さな声が出た。
二人は汗や体液を洗い流すために、共に湯に浸かっていた。
「本当に、ソルダートとは何もないんだ。仲の良い友達ってだけ。だから、八つ裂きになんてしちゃだめだよ」
「……」
「ザクセンさん、聞いてる?」
ザクセンの足の間に身体を収めてるティオは、返事が返ってこないのを不思議に思って、振り返った。浴槽の縁に腕を置いてもたれるザクセンの顔は少し不満そうだった。
「ティオはそう思っていても、向こうは違うかもしれん」
「ソルダートが?ないよ、ないない!だって俺、振られたんだよ?俺の気持ちには応えられない、ってはっきり」
「それは森に入る前の話だろう?気持ちなど、ちょっとしたきっかけで変わるものだ。俺だって最初はティオに一切興味無かったのだぞ」
「あ、今の言葉が一番傷ついた」
「ティオ、茶化すな」
「ふふ、ごめんごめん。もしソルダートの気持ちが少しでも俺にあったとしても関係ないよ。俺はザクセンさんだけが好きだし、タータと三人で森に帰るんだから。顔を合わせることもなくなるから、心配することなんて何一つないよ」
ティオは頭を後ろにそらし、ザクセンの唇にキスをした。ザクセンはこれ以上駄々をこねるのもみっともない、と口を閉ざした。青年の口づけに応える。
「あーっ!!」
耳をつんざく声に、二人は慌てて声の出どころに目を向けた。タータが浴室の入り口に立っていた。
「父ちゃんとティオ、二人だけで入ってずるいっ!オイラのこと、のけものにしてるっ!」
「そんなことないよ。タータもおいで」
むう、と膨れっ面のタータは、ティオに促されて着ていたものを全て脱ぎ捨てた。すっぽんぽんになった子狸は、走って浴槽の中に飛びこんだ。激しい水しぶきをモロに顔面に浴びたザクセンとティオは思わず吹き出した。突然笑い出した二人に、タータが目を丸くする。
「お返し!」
「きゃああっ」
ティオが湯をすくってタータの顔にお見舞いする。子狸は悲鳴をあげながらも応戦する。そうしていつの間にか、浴室では一家による湯のかけ合い合戦が行われたのだった。
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毎日楽しく読ませていただいております。
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これからも楽しみにしております!