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8 報告と決断
ヴィカが降って来た日から、一週間が経った。
オンデゥルウェイス、シュトハインガーとウルラは各々主君への報告を手に、執務室に集まった。
「シュトハインガー、何か兆候はあったか」
「いーや、飢饉や疫病、大規模な自然災害が起こっているという情報はない。各国の関係も至って良好で、戦争が起こるような不穏な気配は微塵も無し。もっぱら耳に入るのは、ちょっとしたいざこざや、根も葉もない噂話。物好きが道楽で金を払うような、しょうもないネタばかりですかねー。ま、今後も注視しときます」
「何かあれば知らせろ」
「了ー解」
「ウルラ、変容に関してはどうだ」
「はい。人間をこちらの住人に変容させる薬の調合方法が書かれている古書を見つけました。途中までしか解読できていませんが、調合に必要な物は分かりました。どれも調達可能なものばかりです。…唯一つの物を除いては…」
「何だ、それは」
歯切れが悪いウルラに、ツヴェーテは怪訝そうに目を細めた。
「血です。魔力の強い者の血が必要です」
「血だと?」
「血を媒体に薬が作用し、地獄に順応できるように人間の細胞を変化させるのです」
ウルラの説明が終わると、オンデゥルウェイスは顎を撫でながら首を傾げた。
「魔力の強い方となると…九貴族のどなたか、と言うことになりますね。但しイヴァハ様を除くことにはなりそうですが」
「俺の血を使えば良い」
ツヴェーテの一言に、三人は閉口した。
「誰よりも魔力が強いのは俺だ。何故敢えて奴等を呼び寄せる必要がある」
忌々しそうに目の下に皺を刻んで苦い顔をする主君に、宰相は上擦った声で同意を示す。
「そ、それはそうですが…」
「俺の血を使用する事に不都合があるか、ウルラ」
ウルラは目を丸くしたまま、頭を左右に振った。
王を除く全員が、驚愕していた。
地獄界の頂点に君臨し、歴代でも最強との呼び声もある王が、人間一人の様子を見に頻繁に足を運び、甲斐甲斐しく薬を口移しで飲ませ、ましてや快く己の血を提供するとは。
オッドアイとは言え、どの様な力を持ち合わせているとも知れない。たかが人間の子供だと言うのに。
オンデゥルウェイスも呆気に取られてはいたものの、ヴィカの過去を知る身としては、主君に共感を覚えた。何の落ち度もないと言うのに、凄惨に虐げられてきた、あの子供を不憫に思わない方がおかしい。
「異議は聞かん。話は以上だ」
ツヴェーテは不機嫌な様子を隠しもせず、手を振ってシュトハインガーとウルラを退がらせた。
オンデゥルウェイスは二人の退室を見届けると、大きく息を吐きながら深く椅子に身を沈める主君の前に立った。
「陛下、私からも報告があるのですが、宜しいでしょうか。頼まれていた、あの少年に関わりのあった者の件です」
「構わん」
王に促され、オンデゥルウェイスは手にしていた、巻物状の紙を広げた。
「まず、使用人のバスクですが、現在ヴァストーク領主の座についています」
「領主?」
「はい。神父の企みで、ヴィカを称した焼死体が——実際は教会に運び込まれた罪人の死体ですが——領民の目に晒された後、精神の病を理由に父親のクレードゥルスを辺境に追いやったようです。一介の使用人風情が領主となることに当然民からの反発はありましたが、神父の助力もあり、滞っていた交易を再開させ領地に前以上の利益をもたらしたことで一転高い支持を集めています。神父の力添えが大きいのでしょうが、バスクによる領政は順調です。彼は見返りに、利益の一部を神父に横流ししているようですね」
「この短期間でか。あまりにも手際が良すぎる。最初からこれを狙っていたやも知れんな」
「可能性はあります」
眉をひそめるツヴェーテの視線を受け止め、宰相は頷いた。
「父親のクレードゥルスですが、追放された後の行方が知れません。もしやと思い、ティベルティード様にお願いして囚人一覧を確認させて頂きましたが、クレードゥルスの名はありませんでした。まあ、全てを失い廃人と化しているので、こちらにやって来るのは時間の問題かと」
「そのようだ」
「最後に富豪のリューデステイルですが、忽然と消え失せた少年を探して方々を駆けずり回っているようです。愛人サーナと従者ガルデスは説明するも、激昂するリューデステイルにそれを受け入れてもらえず——まあ、人間が床に沈んで消えたなどと、信じられるわけがないでしょうが——スラム街に棄てられ、それぞれ娼婦と男娼に成り果てています」
ツヴェーテは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべて、報告を終えたオンデゥルウェイスから紙を受け取った。
「…全員の名前の一覧をティベルティードに渡し、誰か一人でも第一階層に現れたら俺に一報を入れるように伝えておけ」
「承知致しました」
「鼬(いたち)からの多少の詮索には応じねばなるまい」
王はそう言うと、鼻の付け根を指でつまみつつ重い溜息を吐いた。
**************
ヴィカ専属の世話係には、カテリーナが任命された。
彼女は本来、お針子達をまとめる役割であったが、最古参で信頼できる点と、面倒見の良い性格である点が考慮された。また、少年の身丈にあった服を裁縫する必要がある点からも、彼女は適任だった。
「カテリーナ、どうだ」
「ツヴェーテ様、お早うございます。残念だけど、相変わらずさね。私相手じゃ薬を飲もうとしない」
主君の来訪に、グスイは軽く頭を下げ、カテリーナはやれやれと肩をすくめた。
その視線の先では、ベッドの隅で体を丸めて座るヴィカがいる。
「ヴィカ」
名前を呼ぶと、少年の指がぴくりと震えた。次いで、暗く淀んだ瞳がゆっくりとツヴェーテを視界に捉えた。
生気が感じられなくとも、左右色の異なる目で見つめられて、王の胸に形容しがたい奇妙な感覚が広がる。
薬の入った水差しをグスイから受け取り、いつも通りヴィカに口移しで飲ませる。
一週間も続けていればさすがに慣れたのか、ヴィカは抵抗せず大人しく腕の中に収まって薬を受け入れていた。
最後の一口を飲ませると、ヴィカは意識を失うように眠りについた。
「…夜も眠れていないようだな」
「ええ。夜だけでなく日中もですよ。今は薬のおかげで眠れてるけど、数時間もすれば目を覚ましちまう。それからさっきみたいに隅でうずくまってぴくりとも動きやしないのさ」
静かに眠る少年の体をベッドに横たえると、ツヴェーテはヴィカの目の下に濃く浮かび上がった隈を指で撫でた。
「そのようだ」
監視のためにヴィカの傍にルプスを置き、逐次報告を受けていたツヴェーテは頷いた。
「食事量は増えたか」
カテリーナはゆっくりと頭を左右に振った。
「だめだね。口にはするけど、しばらく経ったら全部吐いちまう。今朝も桃を一個食べきったかと思えば、ついさっき戻したところさ」
ツヴェーテはわずかに眉をひそめた。
地獄の住人は、人間とは体の構造が異なっている。
ここでの空気や食べ物には毒が含まれていて、彼らは解毒器官を有しているが、人間には備わっていない。そのためツヴェーテは、ヴィカのために人間界から新鮮な果物や野菜を取り寄せていた。
長年に渡って満足のいく食事を与えられてはいなかったとは言え、量は少ないながらにリューデステイルの屋敷では食べ物を口にしていたはずだ。
「薬は効いている筈だな、グスイ」
「はい、陛下。臓器機能には全く問題ないですじゃ。彼が食べ物を受け付けないのは、精神的な問題かと」
皺だらけの小さな両手を体の前で合わせるグスイは、困った様子で眉尻を下げた。
「元々衰弱の激しい生身の状態で地獄に来たことで、相当な負担が体にかかっておる。薬はあくまで補助的なものでしかなく、食物から滋養を取らんことには回復は見込めますまい」
「全く、困った子だよ。まるで自分から死ぬことを望んでいるみたいだ」
カテリーナは両手を腰にあてて、大きなため息を吐いた。
王は、眠るヴィカを見下ろした。
幼さをわずかに残す顔は一週間前と同じく青白く、手首や手足は今にも折れてしまいそうな程に細い。紫に変色した唇から漏れる呼吸音は弱々しく、いつ息が止まってもおかしくないように思える。唯一変わったのは、傷が治癒したことだけだ。
「グスイ、今夜ヴィカを変容させる。準備しろ」
グスイは分厚い眉の下から、驚きのあまり見開いた目を覗かせた。
「しかし、今の少年には負担が…。それにどういった反動が起こるかもまだ分かっておりませぬ!最悪、死んでしまう可能性も——」
「この状態が続けば、遅かれ早かれ死ぬ。だが上手く変容出来れば、飲み食いせずとも暫くは問題ない。グスイ、お前の言い分も理解できる。どちらに転ぶかは賭けだが、しかしこのまま何もせずみすみす死なす事は容認出来ん」
「グスイ様、差し出がましいのを承知で言わせてもらうけどね、私もツヴェーテ様に賛成だよ。少しでも良くなる可能性があるなら、やる価値はあるってもんさ」
渋い顔のグスイは返答に窮する様子だったが、ヴィカの顔をしばらく眺めると、諾と頷いた。
オンデゥルウェイス、シュトハインガーとウルラは各々主君への報告を手に、執務室に集まった。
「シュトハインガー、何か兆候はあったか」
「いーや、飢饉や疫病、大規模な自然災害が起こっているという情報はない。各国の関係も至って良好で、戦争が起こるような不穏な気配は微塵も無し。もっぱら耳に入るのは、ちょっとしたいざこざや、根も葉もない噂話。物好きが道楽で金を払うような、しょうもないネタばかりですかねー。ま、今後も注視しときます」
「何かあれば知らせろ」
「了ー解」
「ウルラ、変容に関してはどうだ」
「はい。人間をこちらの住人に変容させる薬の調合方法が書かれている古書を見つけました。途中までしか解読できていませんが、調合に必要な物は分かりました。どれも調達可能なものばかりです。…唯一つの物を除いては…」
「何だ、それは」
歯切れが悪いウルラに、ツヴェーテは怪訝そうに目を細めた。
「血です。魔力の強い者の血が必要です」
「血だと?」
「血を媒体に薬が作用し、地獄に順応できるように人間の細胞を変化させるのです」
ウルラの説明が終わると、オンデゥルウェイスは顎を撫でながら首を傾げた。
「魔力の強い方となると…九貴族のどなたか、と言うことになりますね。但しイヴァハ様を除くことにはなりそうですが」
「俺の血を使えば良い」
ツヴェーテの一言に、三人は閉口した。
「誰よりも魔力が強いのは俺だ。何故敢えて奴等を呼び寄せる必要がある」
忌々しそうに目の下に皺を刻んで苦い顔をする主君に、宰相は上擦った声で同意を示す。
「そ、それはそうですが…」
「俺の血を使用する事に不都合があるか、ウルラ」
ウルラは目を丸くしたまま、頭を左右に振った。
王を除く全員が、驚愕していた。
地獄界の頂点に君臨し、歴代でも最強との呼び声もある王が、人間一人の様子を見に頻繁に足を運び、甲斐甲斐しく薬を口移しで飲ませ、ましてや快く己の血を提供するとは。
オッドアイとは言え、どの様な力を持ち合わせているとも知れない。たかが人間の子供だと言うのに。
オンデゥルウェイスも呆気に取られてはいたものの、ヴィカの過去を知る身としては、主君に共感を覚えた。何の落ち度もないと言うのに、凄惨に虐げられてきた、あの子供を不憫に思わない方がおかしい。
「異議は聞かん。話は以上だ」
ツヴェーテは不機嫌な様子を隠しもせず、手を振ってシュトハインガーとウルラを退がらせた。
オンデゥルウェイスは二人の退室を見届けると、大きく息を吐きながら深く椅子に身を沈める主君の前に立った。
「陛下、私からも報告があるのですが、宜しいでしょうか。頼まれていた、あの少年に関わりのあった者の件です」
「構わん」
王に促され、オンデゥルウェイスは手にしていた、巻物状の紙を広げた。
「まず、使用人のバスクですが、現在ヴァストーク領主の座についています」
「領主?」
「はい。神父の企みで、ヴィカを称した焼死体が——実際は教会に運び込まれた罪人の死体ですが——領民の目に晒された後、精神の病を理由に父親のクレードゥルスを辺境に追いやったようです。一介の使用人風情が領主となることに当然民からの反発はありましたが、神父の助力もあり、滞っていた交易を再開させ領地に前以上の利益をもたらしたことで一転高い支持を集めています。神父の力添えが大きいのでしょうが、バスクによる領政は順調です。彼は見返りに、利益の一部を神父に横流ししているようですね」
「この短期間でか。あまりにも手際が良すぎる。最初からこれを狙っていたやも知れんな」
「可能性はあります」
眉をひそめるツヴェーテの視線を受け止め、宰相は頷いた。
「父親のクレードゥルスですが、追放された後の行方が知れません。もしやと思い、ティベルティード様にお願いして囚人一覧を確認させて頂きましたが、クレードゥルスの名はありませんでした。まあ、全てを失い廃人と化しているので、こちらにやって来るのは時間の問題かと」
「そのようだ」
「最後に富豪のリューデステイルですが、忽然と消え失せた少年を探して方々を駆けずり回っているようです。愛人サーナと従者ガルデスは説明するも、激昂するリューデステイルにそれを受け入れてもらえず——まあ、人間が床に沈んで消えたなどと、信じられるわけがないでしょうが——スラム街に棄てられ、それぞれ娼婦と男娼に成り果てています」
ツヴェーテは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべて、報告を終えたオンデゥルウェイスから紙を受け取った。
「…全員の名前の一覧をティベルティードに渡し、誰か一人でも第一階層に現れたら俺に一報を入れるように伝えておけ」
「承知致しました」
「鼬(いたち)からの多少の詮索には応じねばなるまい」
王はそう言うと、鼻の付け根を指でつまみつつ重い溜息を吐いた。
**************
ヴィカ専属の世話係には、カテリーナが任命された。
彼女は本来、お針子達をまとめる役割であったが、最古参で信頼できる点と、面倒見の良い性格である点が考慮された。また、少年の身丈にあった服を裁縫する必要がある点からも、彼女は適任だった。
「カテリーナ、どうだ」
「ツヴェーテ様、お早うございます。残念だけど、相変わらずさね。私相手じゃ薬を飲もうとしない」
主君の来訪に、グスイは軽く頭を下げ、カテリーナはやれやれと肩をすくめた。
その視線の先では、ベッドの隅で体を丸めて座るヴィカがいる。
「ヴィカ」
名前を呼ぶと、少年の指がぴくりと震えた。次いで、暗く淀んだ瞳がゆっくりとツヴェーテを視界に捉えた。
生気が感じられなくとも、左右色の異なる目で見つめられて、王の胸に形容しがたい奇妙な感覚が広がる。
薬の入った水差しをグスイから受け取り、いつも通りヴィカに口移しで飲ませる。
一週間も続けていればさすがに慣れたのか、ヴィカは抵抗せず大人しく腕の中に収まって薬を受け入れていた。
最後の一口を飲ませると、ヴィカは意識を失うように眠りについた。
「…夜も眠れていないようだな」
「ええ。夜だけでなく日中もですよ。今は薬のおかげで眠れてるけど、数時間もすれば目を覚ましちまう。それからさっきみたいに隅でうずくまってぴくりとも動きやしないのさ」
静かに眠る少年の体をベッドに横たえると、ツヴェーテはヴィカの目の下に濃く浮かび上がった隈を指で撫でた。
「そのようだ」
監視のためにヴィカの傍にルプスを置き、逐次報告を受けていたツヴェーテは頷いた。
「食事量は増えたか」
カテリーナはゆっくりと頭を左右に振った。
「だめだね。口にはするけど、しばらく経ったら全部吐いちまう。今朝も桃を一個食べきったかと思えば、ついさっき戻したところさ」
ツヴェーテはわずかに眉をひそめた。
地獄の住人は、人間とは体の構造が異なっている。
ここでの空気や食べ物には毒が含まれていて、彼らは解毒器官を有しているが、人間には備わっていない。そのためツヴェーテは、ヴィカのために人間界から新鮮な果物や野菜を取り寄せていた。
長年に渡って満足のいく食事を与えられてはいなかったとは言え、量は少ないながらにリューデステイルの屋敷では食べ物を口にしていたはずだ。
「薬は効いている筈だな、グスイ」
「はい、陛下。臓器機能には全く問題ないですじゃ。彼が食べ物を受け付けないのは、精神的な問題かと」
皺だらけの小さな両手を体の前で合わせるグスイは、困った様子で眉尻を下げた。
「元々衰弱の激しい生身の状態で地獄に来たことで、相当な負担が体にかかっておる。薬はあくまで補助的なものでしかなく、食物から滋養を取らんことには回復は見込めますまい」
「全く、困った子だよ。まるで自分から死ぬことを望んでいるみたいだ」
カテリーナは両手を腰にあてて、大きなため息を吐いた。
王は、眠るヴィカを見下ろした。
幼さをわずかに残す顔は一週間前と同じく青白く、手首や手足は今にも折れてしまいそうな程に細い。紫に変色した唇から漏れる呼吸音は弱々しく、いつ息が止まってもおかしくないように思える。唯一変わったのは、傷が治癒したことだけだ。
「グスイ、今夜ヴィカを変容させる。準備しろ」
グスイは分厚い眉の下から、驚きのあまり見開いた目を覗かせた。
「しかし、今の少年には負担が…。それにどういった反動が起こるかもまだ分かっておりませぬ!最悪、死んでしまう可能性も——」
「この状態が続けば、遅かれ早かれ死ぬ。だが上手く変容出来れば、飲み食いせずとも暫くは問題ない。グスイ、お前の言い分も理解できる。どちらに転ぶかは賭けだが、しかしこのまま何もせずみすみす死なす事は容認出来ん」
「グスイ様、差し出がましいのを承知で言わせてもらうけどね、私もツヴェーテ様に賛成だよ。少しでも良くなる可能性があるなら、やる価値はあるってもんさ」
渋い顔のグスイは返答に窮する様子だったが、ヴィカの顔をしばらく眺めると、諾と頷いた。
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小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。